上記の写真は以前にネットで入手した猫画像ですが、母猫の授乳中に明らかにおかしな一匹が紛れ込んでてカオスな一枚です。
さて今日は三日ぶりの投稿ですが、一昨日は出張で上海にいて、っていうかほぼ毎週上海をうろついていることにふと気が付く次第ですが、昨日は上海から自宅に戻ったものの何かブログ書く気がしなくて放置しました。別に嫌なことがあったわけじゃないですが、今の部屋が例の如く併設されているダンスクラブから床の振動を確実に感じられるほどの騒音かき鳴らされ集中力がかなり乱れることに加え、室内の照明がすべて黄色灯に占められてて地味にパソコン見てて辛くなるのもあり、ちょっとモチベーションが落ち気味です。自分もストレスに弱くなったのかなと思う一方で、同じ環境なら並の日本人ならすぐ精神おかしくするだろうと思うとそうでもないかなという気がします。日本人って異常に騒音に弱いし。
そんなストレスに関するネタというわけじゃないですが、巷でちょっと議論になってて自分も気になっていたものの書く時期を逸したと思って書かずにいましたが、今日もまたネットニュースでこの東京ガスのCMが取り上げられてたので、自分もここで所見を書いてみることにします。
各所でも報じられているので知っている方も多いと思いますが、リンク先で取り上げられているのは先日まで放送されていた東京ガスのCMなのですが、就活中に何度もお祈りメールこと不採用メールが次々送られてくる女子学生に、苦しい状況を理解しつつも努めて明るく女子学生を支え励ます母親を描く内容となっております。このCMですが、後半部分で女子学生が面接で手応えを掴んでうまくいきそうだと思い、わざわざ頑張った自分へのご褒美スイーツ(死語)としてレアチーズケーキを買うくらいはしゃいだところでその会社から不採用メールが届き、一人公園で落ち込んでいたところに母親が優しく声をかけてくれたので号泣するシーンがあり、恐らくこのシーンが結構心に来る人が多かったのか、「自分も就活中だが見ていて辛い」などというメールが数多く寄せられたことによって、放送予定期間内であったにもかかわらず放送が中止されたとのことです。
放送が中止されたことについてリンク先の掲示板では、「普通に心温まる内容なのになんで中止にしたんだ」と中止判断がおかしいという意見もあれば、「見ていて可哀相すぎる」という肯定意見もあり、中には「リクルートのCMかと思った」という確かにそう見えると納得できる意見も出てたりします。
私個人の印象を述べると、正直に言って結構胸に来ました。私自身も新卒での就職活動中に100社以上にお断りされ、就活期間中は決して誇張ではなく毎日自宅帰ってお祈りメールを見るのが日課だったくらいです。しかも当時結構貧乏で、面接行くための電車代を少しでも浮かせるために自宅から遠く離れた駅まで雨の日も自転車で行ったり、時間帯ずらして説明会梯子する際は三駅くらいは歩いて移動したりと今思うとそんな無理せんでもと思うくらい体張ったりしていて、それにもかかわらず毎回当たり障りのない、私に言わせるなら差の付けようのない質問に回答して落とされていくのに激しく精神を消耗して自宅でめそめそ泣くことも少なくありませんでした(/_;)
そうした経験があっただけにこのCM動画を見て、女子学生が友人から内定とったというメールを見て複雑な表情浮かべたり、最後講演で号泣するシーンを見るだけで当時の嫌~な記憶がよみがえり、不快感は感じないもののもし就活中だった当時に見たらどんな気分になるかなと思って複雑な感情を覚えました。何気に去年も70社超からお祈りメール届いたし、面接に行ったらあまりにも社員の雰囲気が暗くて面接後にこっちから辞退するメールを送ったら、「今回は残念ながら不採用との判断~以下お祈り」という、こっちから断ってるのに上から目線でお祈りメール送ってきたスギムラ化学工業という舐めた会社もあったしなぁ。化学系はほんと陰気だねぇ。
個人的な意見ですが、新卒の就職活動というのはほんと糸口がないというか、どれだけ落ち続けてもそれが次に活かせるとかそういう前進が全くなく、むしろ落ち続けることによって「今まで何社落ちた?」という質問によって足を引っ張られることもあり、こういってはなんですが一社の内定を取るまでは全くと言っていいほど救いがありません。しかも採用されるかどうかは実力どうこうよりも運の要素と見かけの良さが非常に強いように思え、何をどう努力したかはほとんど左右しないように見えます。それだけに落ちる人間は手を変え品を変えてもあんま意味なく落ち続け、さらに何をしたって落ち続けると思えてきて八方ふさがりに入りやすいため、メンタル強くても負担がでかすぎて結構来る作業になると私は思います。
更にこれは蛇足かもしれませんが、今の時期は変な妥協とかしてブラック企業に入社してしまっては元も子もありません。ブラック企業に入って体や精神壊したり、また入っておかしいとわかってすぐに辞めても経歴にこだわる日本社会だとブラックだと知られていても次の就職時に影響を及ぼします。それだけに今の就活生は二重に追い詰められる感覚があるんじゃないかな。
途中からちょっと主旨が変わったような感覚がありますが、要するに現代の就活は少なくとも1990年代の第一次就職氷河期以前の世代とは全く様相が異なっており、体験しているか否かで全然感覚が違うだろうと言いたいわけです。体験している世代、それも苦しい思いをした人間からすると今回の東京瓦斯のCMをみて「リアルにできてるね」なんて思い、少なくとも演出による効果だとはまず思わないでしょう。そんな映像を見て、「よく出来てる」と思う人もいれば、「昔を思い出して……」という人もおり、「今まさにこんな状況だなぁ」などとへこむ人ももちろんいると思います。言ってしまえば、このCMはリアルすぎた感があります。
そうした中、東京ガスは見ていて辛いと言う人の意見を取って放送を中止しましたが、こういうのもなんですが優しい対応なんじゃないかと思います。仮に中止しなかったとしても私は東京ガスを批判することはなかったでしょうが、今回のCMは東京ガスが意図したものとは違った受け止め方をされたものの、そうした一部の人の声を汲み取って中止したという事には思いやりが感じられるだけに悪くない対応なんじゃないかと思います。
その上でもう一言述べると、この議論は東京ガスの放送中止判断が是か非かということよりも、現代の少なくない就活生は半端じゃないストレスを受けているという現状についてもっと目を向けるべきだと思います。既に一部メディアなどでネットを活用した就職活動の広がり、言ってしまえばリクルートなどの大手人材企業の手法によって学生も企業も就活に疲弊していると批判が出ていますが、今後の新卒採用がどうあるべきなのか、面接方法など何が適しているのか、このCMが大きく注目される位なんだからもっとこっちにも目を向けないとと言いたいのが今日の本題でした。
いい感じに話題を一旦蹴飛ばして、最後に拾えたな今日は。