先週末の日本潜伏中に秘密裏にうちの親父と会った際、「うちの会社の人間が『やる気のある無能』の記事を見てみんな納得しとったで」、ということをを私に伝えてきました。私自身もこの記事の内容は佐藤優氏の著作からの引用ではあるもののそこそこ自信もあるし面白い内容であると思っていただけに素直にうれしく思え、やはりサラリーマンなら誰もが頷く内容なのだなと自信もつきました。あとどうでもいいことですが先程アマゾンのKindleで佐藤優氏の本を電子書籍で購入してダウンロードを行いましたが、タブレットPC(ネクサス7\(゜ロ゜)/)の通知欄にはダウンロード完了後、「佐藤優をダウンロードしました」と表示されてなんかちょっと……なんて思いました。作り話の様に自分でも見えるけど本当の話です。
話は戻りますがこの「やる気のある無能」というのは真面目に日本社会に蔓延していて、その原因も日本の多くの会社は終身雇用制のため不要な人員に対する淘汰が働かないためであると断言できます。最近はほかのメディアでも似たような話題が取り上げられることも増えているし、親父の会社、並びに私の友人も「これはほんとよくわかる」という内容なだけに「やる気のある無能が会社をダメにする」なんてタイトルで新書でも出したら本気で売れるのではないかと思います。まぁ実際には他にも書く話題がこうも毎日あるから書かないけど。
ただこのやる気のある無能が発生する要因として内部淘汰が去れないことともう一つ、やる気のある無能を見抜けないばかりか実力があると勘違いしてしまい他を差し置いて採用してしまう傾向も日本社会には見られます。元の記事にも書いていますが日本は経歴や実力以上にやる気というか見た目(+年齢)で判断しようとする人間が多く、こうした要素も問題の悪化に一役買っているでしょう。特にその傾向が激しい集団として、現代であれば橋下大阪市長率いる「維新の会」がまさにこの典型だと睨んでいます。
維新の会について説明をする必要はないと思うので省略しますが、私の目から見て橋下市長は前回衆議院選挙にかけて勢力拡大を急いだあまりに組織全体で人員の質を大きく下げてしまったように思えます。しかも頭数揃えるのが目的なのだから多少下がる程度ならまだわかりますが、一般市民として見ても明らかに人格やマナーが破綻している都しか言いようのない問題のある人間も多く取り込んでしまっており、何故よりによってこんな奴をというような人選が多々見られます。
こうした問題のある人物は公募されたポストに多くみられ、いくつか挙げると全く学校に出勤してこなかった公募校長や、職員にセクハラをしたり経歴詐称をしたりする公募区長など、ちょっとあまりにも不祥事起こす人間が多いので自分も段々と把握しきれなくなりました。下記のニュース記事に辞めさせられた公募区長はまとめてあるので助かります。
・橋下徹大阪市長に見る目なかった? 公募区長4人が次々降格や退職(J-CASTニュース)
さすがに橋下市長も自身の選考に問題があったと責任を認めていてその点についてはまだまともだと思えるし、また立派に職務をこなし続けている公募区長もいるということもわかります。ただそれにしたって「わざと変な奴を選んでいるのでは」と思うくらいに維新の会は妙なタレントを見つけてきてはポストを与えて案の定問題起こすことがあまりにも多過ぎます。もともと、こういう議員を始めとした政治関連ポストというのは自己顕示欲の塊みたいな人間が立候補したり応募して来たりするので「やる気のある無能」が大挙してやってくる傾向はありますが、それをどうふるい落とすかが組織の健全な運営、育成のためには非常に重要であるというのに、それが出来てないというのはこれこそが維新の会の最大のアキレス健であると私は見ています。
もちろん維新の会の中にはまともで立派な人物も恐らく入るでしょう。しかしこうして問題を起こす人間をよりによって重要なポストにつけてしまう辺りに加え、稀にメディアに出てくる維新の会メンバーのやや拙いと私が感じさせられる発言や見識を見ていると政党としてはとても信用が出来ません。まぁ今一番発言おかしいと思うのは熊手カッターのあの人だけど。
詳しく検証しないで批判するのもよくないとは思いつつ敢えて言わせてもらうと、今の維新の会はやる気のある無能たちの集団に成り下がっているのではと強く疑っています。今の自民党一強の政治状況は好ましいとは思えないものの、問題がありそうな維新の会が勢力を延ばすくらいだったら今のままの方がいいとすら私は考えています。
だからといって私は維新の会に早く潰れてほしいとまでは考えておらず、むしろこうした私の懸念を払拭するような立派な功績を上げるなり、これはという人材を発掘して活用してもらいたいと考えているのも事実です。しかしはっきり言ってしまうと、橋下市長というか橋下代表には人を見る目が現時点で全くないし今後も改善される見通しはまるでありません。本人も早くこの事実をしっかりと受け止めて、人材の発掘やポスト管理をこなせる伯楽を早く見つけるなり紹介してもらうなりすることこそが今の維新の会の最大の課題ではないかと思う次第です。
その上でもう一つだけ書くと、やる気や声の大きさにこだわらず、真に実力だけを見てポストにつけることが何より大事です。三国志の三顧の礼じゃありませんが、「やる気のない有能」を拾ってくる努力こそが人事に置いて重要ではないでしょうか。