前略、昨日行われた参議院選の投票結果は自民党の圧勝となり、安倍政権としては念願となる公明党を含めた与党三分の二議席も獲得する結果となりました。正直この選挙については解説しなくてもいいかなという気もするのですが念のため一応の見解をまとめると、民進党を始めとした野党は初めから負けに行くつもりで選挙に臨んだようにしか見えない選挙でした。
伝え聞くところだと野党側は安倍首相が議論に応じないなどと批判していたそうですが、そもそもアベノミクスは失敗したと言っておきながら何がどう失敗したのか、どこが欠陥なのか、じゃあどうすればいいのかなどについて一切語らずにおいて議論に応じないとよく批判できるなと見ていて呆れました。結果的には自民党が圧勝したことによって今日の株価が大きく寝あがったことを鑑みるに、アベノミクスは確かに成功していないかもしれませんが市場は野党が勝利するよりは安倍政権に期待していたということは間違いないようです。
また憲法改正論議も一向に深まりませんでしたが、これに関しては野党の側に問題があると断言できます。野党が「憲法を改正して戦争をするつもりだ」と主張するのに対して安倍首相は、「憲法九条は改正しない」と返事してるのに何故かまた、「憲法を改正して戦争をするつもりだ」と、同じことしか言わず全く会話というか議論が成立しないままで、普通誰がどう見たってどっちがやばいかはわかるでしょう。本来なら、「憲法のどこをどう変えてどういう方向に持って行く?」と聞き返さないといけないのですが、それすらもできないで政治家になれるという事実の方が私にとってはびっくりです。
先ほどにも述べた通り今回の選挙は与党が勝ったというよりは野党が自ら死ににいった選挙であるようにしか見えず、比喩を用いると選挙なだけに「バンザイ突撃」をやりにいったようにしか見えませんでした。ただこのバンザイ突撃をやった中にもしたたかな人間もいたようで、具体的に名を挙げるとそれは共産党で、「このまま突っこんでもみんな死ぬだけだ。ここはひとつ、一塊になって突破を図ろう!」と言わんばかりに野党みんなで選挙調整を行った結果、往時までとはいかないまでも改選前と比べ議席数を大きく伸ばす結果を得たようです。
なんとなくですが、「みんなで突撃しよう」と言っておきながら後ろに下がり、ほかの野党を盾代わりにしてうまいこと突破してのけたようにも見えてしまうのは共産党だからでしょうか。しかも選挙戦中に例の「自衛隊は人を殺す予算」発言も飛び出て、これも戦場風に言えば、「おれたちはここだ―!」って敵にわざわざ自分の位置を知らせる様な利敵行為にしかみえず、全体的にわざと民進党を潰すためにこいつら動いてるんじゃね、もしかしてコミンテルンの指示などと想像していました。
ともあれ今回の選挙は結果が見えた選挙だったこともありそもそも一喜一憂するのようなものでもないでしょう。社民党はもうすでに崩壊状態でしたが今回で止めを刺され、民進党も今後は年月とともに縮小を続ける一方になると予想します。一方で勝者の自民党の中ではこれから内部での路線対立が高まると見られ、憲法改正論議においても公明党との譲歩交渉が活発化していくのではないかと思えます。
総じて言えば今後の政界は野党対与党ではなく与党内部の政争が中心になるという見解で、さしずめ次回の東京都知事選はその口火を切るものにとして親安倍VS反安倍という構造になるかもしれません。まぁでもこの際だから、石原伸晃氏は無能もいい所だしこれを機に立ち直れないくらい叩いて放り出すのもいいんじゃないかという気もしますが。あれだけ決断力ない癖に先走ろうとする人も珍しい……と言いたいけど、森元首相もいたこと考えるそうでもないか。