先日の天皇陛下の生前退位について言及されられた発言については専門外ということもあって敢えてこのブログで触れませんでしたが、いい方向に議論が発展していけばいいなと陰ながら祈っています。少しだけ考えを述べると、たとえば脳死のような意識不明状態に陥った場合の皇位継承はどうなるのかなど現代医療を考慮しても皇室典範は対応する必要があり、これを機に抜本的な改革を行ってもらいたいものです。
そんなわけで天皇系の話題というか事件でも今日は書こうかなと思ったので、鎌倉時代にあった「天皇滅多打ち事件」こと「粥杖事件」について記憶を頼りに紹介しようと思います。
この事件が起きたのは鎌倉時代の後深草院がいた時代です。後深草院とは後深草天皇が引退して上皇となってからの呼び方ですが、恐らく「後深草天皇」と呼ばれることの方が実は少なかったりします。というのも承久の乱以降、鎌倉幕府の管轄下に置かれた天皇家では後鳥羽上皇系の皇族が遠ざけられたことにより傍流であった後嵯峨天皇が天皇となりますが、この後嵯峨天皇は自ら院政を行うために早々と譲位したことにより、わずか四歳の後深草天皇が誕生することとなりました。
天皇となったものの公務は上皇となった後嵯峨院が取り仕切っていたため後深草天皇はほとんど実権がなく、また父親も彼より彼の弟を寵愛したため後深草天皇にも早々の譲位を迫ったため、なんと後深草天皇は17歳で弟に譲位したことにより亀山天皇が誕生したわけですが、これがのちの南北朝の両派となるわけだから歴史ってのは面白い。
話は戻りますが人生において天皇だった期間よりも上皇だった期間のが長いことから「後深草院」と呼ばれることが多いわけで、この記事でも以後はこの名称で統一します。
そんな後深草院ですが正室以外にも色々愛人を作っており、その中の一人に「とはずがたり」の作者と言われる「後深草院二条」という女官がいました。はっきり言ってリアル源氏物語で、後深草院は二条を幼少の頃から育て上げて自らの妾にしたのですが、この後深草院との絡みを二条はみっちり細かく文書に残しており、その中に「粥杖事件」と呼ばれる話も載せられています。
当時、何かの祝日の際に女性の安産祈願としてお粥を作る時に使う杓(粥杖)でお尻を叩くという慣習があったそうです。この慣習が行われる日は女性たちは男に追いかけられながら粥杖で尻を叩かれるという、なんとなくダウンタウンの罰ゲームっぽいことをさせられていたそうです。
例年通りこの粥杖大会が行われた後、「くそぅ、いつまでもやられっぱなしだと思うなよ(# ゚Д゚)」と誰か言ったのかは定かではありませんが女官たちは集まって復讐の計画を練り、そしてそれがそのまま決行されました。
後深草院「やっほー、誘われるままに遊びに来たよー(´・ω・)」
二条たち「かかったなアホが!( ゚( ゚( ゚( ゚Д゚)ズラッ」(粥杖シャキーン)
なんてセリフが言われたか定かではありませんが、ホイホイやってきた後深草院に女官たちは寄ってたかって粥杖で滅多打ちにしたそうです。やられた当事者の後深草院自身は「ハァ、別に痛くねぇし(´;ω;`)」といって女官たちのいたずらに寛大な態度を取ったそうですが、後でこのことを知った公家のお偉方はカンカンとなって二条たちもなんかめちゃ怒られたみたいなことが「とはずがたり」の中で書かれてあり、「粥杖事件」という風に現代では呼称されています。
この事件はその内容のコミカルさもさることながら、仮にも天皇やった上皇に対して女官たちが粥杖で滅多打ちしたという事実があったことに驚きます。平安時代からこんな感じだったのか、承久の乱で負けて以降こういう風になったのかは定かではありませんが、当時は現代以上に天皇家に対してフランクな態度が取られていたのではないかと伺わせるエピソードです。
常日頃言っていますが私は現代人の天皇制への意識は明治、大正、昭和よりも江戸時代の方が近いと考えており、むしろ日本の歴史の中で明治から昭和までの時代の方が天皇制に対して特別な価値観が持たれていたと考えています。しかしこのエピソードを見るだに、鎌倉時代はもっと激しかったとも思わせられ、案外天皇制ってのは元々はずっとフランクなものだったのかもしれないなんて時たま思ってしまいます。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2016年8月10日水曜日
2016年8月9日火曜日
日本人論は女性にも適用できるか
私はこのブログでこれまで様々な日本人論を提唱してきましたが、どれも内容についてはそこそこ自信があり、やはり中国で生活していることから日本人と中国人を比較することにより日本国内にいてはなかなか気が付かないような社会的特徴に気が付くようになっていることもあって、言われれば納得するけど言われるまでは気が付かない点を上手く突いているのではとやや得意になっています。
しかし、つい最近読んだ漫画のあるセリフを見てふとこの自信が大きく揺らぎました。その漫画というのは「渡くんのXXが崩壊寸前」というラブコメ漫画なのですが、この漫画のヒロインの片割れ(ダブルヒロイン作品)が偶然から着替えを覗いてしまった主人公の渡くんに対し、普段は自らセクシーアプローチかけてくるくせして「見せるのと見られるのは違う!」といって抗議するシーンがあります。
このシーンを読んで私は、「女って勝手なこと言うよなぁ」と思いつつ、男とは根本的に思考が違うのかもと思ったその瞬間、「待てよ、日本人論も男には当てはまっても女性には当てはまらないものもあるのでは?」と閃いたわけです。相変わらず閃く場所がおかしい気がしますが。
現実問題として日本人論、また日本人に限らず特定の国民や民族の社会的特徴を分析する際は基本的にその社会の男性が分析対象となり、その主張や説も男性を対象として提唱されます。もちろん女性をターゲットにした民族論もないわけではありませんが、「日本人論」、「中国人論」といったら基本的に「日本人男性論」、「中国人男性論」と読み取るべきでしょう。
こうした扱いはどの社会でも男性がやはり優位な立場にあることを考えれば仕方がないかと私は思うのですが、その一方で安易に「日本人論」を「日本人女性」に適用しようとしたら妙な誤解をしてしまったり、勘違いを起こす可能性も高いのではないかと今回思ったわけです。冒頭でも述べた通り性差による価値観、思考の違いは確実に存在しており、それを無視して「日本人はこういう価値観だ」といっしょくたに主張するのはやっぱり強引だと思え、その辺は分別して考えるべきではないかと言いたいわけです。
例として私がこれまでに提唱した主だった日本人論で比較すると、「日本人は相手が逆らえないとわかるや途端に狂暴になる」というのは駅員などへの暴力を見る限りやはり日本人男性を主体として捉えています。といっても、女同士のいじめは結構激しいと聞くし、また抵抗できない相手をいたぶるというのも「ガラスの仮面」とかでよく見るいじめシーンなので、これは男女両方に共通する、というより下手すりゃ日本人女性の方が顕著かもしれません。
もう一つ、「日本人は無意識の他人のスマホを盗み見たり、他人の会話を盗み聞きする癖がある」という説を私は過去に主張していますが、これは日本人男性を主体とせずに気が付いた特徴(電車乗ってて気が付いた)なので、男女差のない日本人論と堂々と言えるかもしれません。っていうよりもむしろ、盗み聞きするという点では噂話大好きな女性の方が顕著かもしれません。
(´・ω・)<……………
なんか日本人論は男性向けばかりって話をしてたつもりなのに、実際には女性の方が特徴的に顕著なことが多いような気が。仮にそうだとしたら、なんか日本人女性は嫌な特徴盛りだくさんなようにも見えて来るような……。
しかし、つい最近読んだ漫画のあるセリフを見てふとこの自信が大きく揺らぎました。その漫画というのは「渡くんのXXが崩壊寸前」というラブコメ漫画なのですが、この漫画のヒロインの片割れ(ダブルヒロイン作品)が偶然から着替えを覗いてしまった主人公の渡くんに対し、普段は自らセクシーアプローチかけてくるくせして「見せるのと見られるのは違う!」といって抗議するシーンがあります。
このシーンを読んで私は、「女って勝手なこと言うよなぁ」と思いつつ、男とは根本的に思考が違うのかもと思ったその瞬間、「待てよ、日本人論も男には当てはまっても女性には当てはまらないものもあるのでは?」と閃いたわけです。相変わらず閃く場所がおかしい気がしますが。
現実問題として日本人論、また日本人に限らず特定の国民や民族の社会的特徴を分析する際は基本的にその社会の男性が分析対象となり、その主張や説も男性を対象として提唱されます。もちろん女性をターゲットにした民族論もないわけではありませんが、「日本人論」、「中国人論」といったら基本的に「日本人男性論」、「中国人男性論」と読み取るべきでしょう。
こうした扱いはどの社会でも男性がやはり優位な立場にあることを考えれば仕方がないかと私は思うのですが、その一方で安易に「日本人論」を「日本人女性」に適用しようとしたら妙な誤解をしてしまったり、勘違いを起こす可能性も高いのではないかと今回思ったわけです。冒頭でも述べた通り性差による価値観、思考の違いは確実に存在しており、それを無視して「日本人はこういう価値観だ」といっしょくたに主張するのはやっぱり強引だと思え、その辺は分別して考えるべきではないかと言いたいわけです。
例として私がこれまでに提唱した主だった日本人論で比較すると、「日本人は相手が逆らえないとわかるや途端に狂暴になる」というのは駅員などへの暴力を見る限りやはり日本人男性を主体として捉えています。といっても、女同士のいじめは結構激しいと聞くし、また抵抗できない相手をいたぶるというのも「ガラスの仮面」とかでよく見るいじめシーンなので、これは男女両方に共通する、というより下手すりゃ日本人女性の方が顕著かもしれません。
もう一つ、「日本人は無意識の他人のスマホを盗み見たり、他人の会話を盗み聞きする癖がある」という説を私は過去に主張していますが、これは日本人男性を主体とせずに気が付いた特徴(電車乗ってて気が付いた)なので、男女差のない日本人論と堂々と言えるかもしれません。っていうよりもむしろ、盗み聞きするという点では噂話大好きな女性の方が顕著かもしれません。
(´・ω・)<……………
なんか日本人論は男性向けばかりって話をしてたつもりなのに、実際には女性の方が特徴的に顕著なことが多いような気が。仮にそうだとしたら、なんか日本人女性は嫌な特徴盛りだくさんなようにも見えて来るような……。
2016年8月8日月曜日
習政権の「一帯一路」戦略とは
中国関連のニュースを見ていたら日系メディアでもたまに目撃するかもしれませんが、中国では以前の胡錦濤政権は「和階社会」というスローガンを多用し、社会的に平等な社会の実現ということを政策目標として掲げていました。その胡錦濤政権を引きついだ習近平政権も同じようにあるスローガンを近年掲げており、それが今日解説する「一帯一路」という戦略です。
・一帯一路(Wikipedia)
この「一帯一路」とは何の意味を表すのかというと、一言で言い換えれば「シルクロード戦略」といったところです。シルクロードといえばシルクロードでそれ以外の何物でもないのですが、簡単に言えば古代にローマから西安までつながっていた交易路よろしく、中国から欧州に至る陸路を一つの経済圏とみなして経済的、人的交流を盛んにしようというのが表向きの中国の方針です。
この戦略の主な対象となるとのは中央アジアと欧州諸国で、特に欧州諸国に対して習政権はこのスローガンを盛んにアピールしているように思われ、中央アジアについても無視しているわけではありませんが「ヨーロッパと中国は運命共同体」という主張を流行らそうとしているように見えます。
一応日本も麻生政権の頃に「自由と繁栄の弧」といって中国をすっ飛ばしてほぼ同じルートでの経済共同体思想を提唱しましたが生憎これは全く流行らずに終わってしまいました。そこへきてこの中国の戦略ですが経済的に成功するか否かはともかく一応いくつかのプロジェクトは実際進んでおり、既に一部で始まっていると聞きますが中国から東欧まで海路や空路ではないトラックによる陸上輸送などもあり、こうした方面の活動を今後も中国政府は支援していくと思われます。
また、経済面以外でもこの方針からは中国の今後の狙いというか立ち位置がいくらか見え隠れする要素があるように思えます。
ここからはほぼ私の完全な推測によるものですが、この「一帯一路」戦略を提唱した背景には中国の外交方針、特に東西での差別化を一層強くするという意識の表れではないかと見ています。どういう意味かというと東方面、つまりシルクロード沿いの陸続きの国々に対しては融和政策を取り、西と南方面、つまり日本やフィリピン、ベトナムなど海を挟んだ国にはやや強硬な主張を貫き領土争いも辞さない態度で臨む意思の表れではないか、なんて勝手に思っています。
これと同様に軍事面でも、これまで人民解放軍の主力である陸軍は軽視して空軍や海軍をより重視していくという方針にも見えます。実際、習近平は陸軍に対し冷淡な態度を貫いておりその関係も非常に悪いとされ、護衛の人間もこれまで陸軍特殊部隊の人間が行っていたのを空軍に切り替えています。
恐らく今後も習政権はこのスローガンを堅持していくと思われますが、胡政権と比べるなら一番の違いは内政より外交重視であるという点で、アジアインフラ銀行を始めその出方に対してはしばらくは静観しつつ動向を見極める必要があるだろうというのが私の意見です。
・一帯一路(Wikipedia)
この「一帯一路」とは何の意味を表すのかというと、一言で言い換えれば「シルクロード戦略」といったところです。シルクロードといえばシルクロードでそれ以外の何物でもないのですが、簡単に言えば古代にローマから西安までつながっていた交易路よろしく、中国から欧州に至る陸路を一つの経済圏とみなして経済的、人的交流を盛んにしようというのが表向きの中国の方針です。
この戦略の主な対象となるとのは中央アジアと欧州諸国で、特に欧州諸国に対して習政権はこのスローガンを盛んにアピールしているように思われ、中央アジアについても無視しているわけではありませんが「ヨーロッパと中国は運命共同体」という主張を流行らそうとしているように見えます。
一応日本も麻生政権の頃に「自由と繁栄の弧」といって中国をすっ飛ばしてほぼ同じルートでの経済共同体思想を提唱しましたが生憎これは全く流行らずに終わってしまいました。そこへきてこの中国の戦略ですが経済的に成功するか否かはともかく一応いくつかのプロジェクトは実際進んでおり、既に一部で始まっていると聞きますが中国から東欧まで海路や空路ではないトラックによる陸上輸送などもあり、こうした方面の活動を今後も中国政府は支援していくと思われます。
また、経済面以外でもこの方針からは中国の今後の狙いというか立ち位置がいくらか見え隠れする要素があるように思えます。
ここからはほぼ私の完全な推測によるものですが、この「一帯一路」戦略を提唱した背景には中国の外交方針、特に東西での差別化を一層強くするという意識の表れではないかと見ています。どういう意味かというと東方面、つまりシルクロード沿いの陸続きの国々に対しては融和政策を取り、西と南方面、つまり日本やフィリピン、ベトナムなど海を挟んだ国にはやや強硬な主張を貫き領土争いも辞さない態度で臨む意思の表れではないか、なんて勝手に思っています。
これと同様に軍事面でも、これまで人民解放軍の主力である陸軍は軽視して空軍や海軍をより重視していくという方針にも見えます。実際、習近平は陸軍に対し冷淡な態度を貫いておりその関係も非常に悪いとされ、護衛の人間もこれまで陸軍特殊部隊の人間が行っていたのを空軍に切り替えています。
恐らく今後も習政権はこのスローガンを堅持していくと思われますが、胡政権と比べるなら一番の違いは内政より外交重視であるという点で、アジアインフラ銀行を始めその出方に対してはしばらくは静観しつつ動向を見極める必要があるだろうというのが私の意見です。
2016年8月7日日曜日
Deadly, Lively?
昨日、朝五時半に起きて六時から自転車に乗って出発しました。行先は上海隣の昆山市で、この日のサイクリング部の活動に参加するためです。隣とは言っても昆山市中心部までは自宅から約50kmあります。何度かこのルートは往復していて道も覚えているものの、これまでとは違い先週ほどではないものの夏真っ盛りの高い気温であるため、無事にたどり着けるかハラハラドキドキの腹腹時計(今の世代で知る人はいるのか?)で出発してみました。
ちょうど風が追い風だったこともあり2時間50分のタイムで昆山の待ち合わせ場所に尽きましたが、すでにこの時点で相当の汗をかいてて肘の辺りは汗が結晶化して塩になっており、おまけに右側頭部もちょいちょい痛かったため日陰で他のメンバーを待ちましたが、最初にやってきたメンバーは私の姿を見て、「浮浪者かと思った」と話していました。
その後ほかのメンバーも集まり、当日は参加人数も少なく暑いことから近くをぐるっと回って戻り、サイゼリヤで飯食おうってことになり出発。9時半出発で30km強を走ってサイゼリヤに着いたのは12時前でしたが、最後サイゼリヤに着く直前に登った橋の坂道の付近はマジ死にそうになりながら走っていました。体力的にキツイのもそうですが右側頭部が痛いのなんので、多分日射病をガチで引き起こしていたと思います。なお、一応ペットボトルの水を携帯していましたがリュックの再度ポケットに入れて置いたらいつの間にか温水、というよりお湯に成り果てていました。
ともあれ、サイゼリヤについてからはドリンクバーで水分補給を行い、食事も値段が安いもんだから大量に頼んで一心地着いたものの、朝早く起きたもんだから途中で眠気が襲い、他のメンバーの話を夢現の状態でなんかうんうんとだけ頷いていました。昼食後は解散となってこの日予約していたホテルへ向かいましたが、この最後の疾走時もかなりきつく、ホテルにチェックインした際も、「自転車持ってきてるんだけど部屋に入れていい?盗まれたくないし」という言葉がなんか自分でもよくわからない中国で話してた様な気がします。ホテル側からは、「エレベーターに乗せられる?なら勝手にしていいよ」でした。
部屋についてこの後会う予定の知人に電話で一報を入れ、「マジ疲れて休みたいから4時でいい?」と一方的に時間指定した後、速攻でシャワー浴びてベッドに横たわったものの、相変わらず右側頭部が痛くてうんうんうなりながら仮眠を取り、起きた頃には3時50分になっててマジで焦りました。幸い、待ち合わせ場所はほど近くなおかつバスですぐ移動できたので4時05分ごろについて事なきを得ました。
知人と合流して近くの喫茶店で知人の愚痴を聞きつつも相変わらず頭は痛く、この日の晩に予定していたサイクリング部の夕食会に参加できるかなと思っていたら今度はお腹も痛くなり、喫茶店のトイレで激しく下しました。しかしここで不思議なことに、何故かトイレから帰ってきたら徐々に頭痛が収まってきてどんどんと元気になり、そのまま知人を伴って夕食会の日本料理屋へと向かいました。
なおこの時日射病になってるかもと知人に話したら、知人も高校時代の部活動で水を飲むなという指導を受けていた時代だったと話し、水飲まなかったら確実に死ぬようなことされていたから外周走らされる際に駄菓子屋へ寄ってアイスやジュースを飲むという伝統がその部活内で脈々と受け継がれていたということを教えてくれました。ただ知人は一回、どうしてもガリガリ君が食べたくて買ったところ、氷菓子だから急いで食えずもたもたしていたところ顧問に見つかってえらい怒られたということも付け加えられました。
この日はその後、夕食会に出て和やかに話した後はすぐホテルに戻り寝たのですが、内心では翌日どうなるか少し心配してました。というのも、また上海まで50km自転車で走って戻らないといけないからです。
でもって今日がその翌日でしたが、ホテルの朝食を食べ終えて朝8時に出発したものの太陽はピーカン真っ盛りで、「雲でないかな?むしろ豪雨降ってほしい」などと思いながらただひたすらに漕ぎ続けました。幸いなことに前日に90kmくらい走っているものの全く筋肉痛とかそういうのはなく体力も衰えているということは何もありませんでした。とはいえ気温は高く、いま日本を覆っている気団が上海周辺にあった先週(40度越した)ほどではないものの、体感的には33度くらいで、とにもかくにも日差しがきつく汗が出っぱなしでした。おまけによく見てみると履いていた黒いズボンが汗を吸い過ぎて塩が浮き出ており、気がついたら白いまだら模様……というよりかは結構真っ白なズボンに変わっていました。これってマジックで行けるかな。
途中途中でコンビニ寄って水飲んだりして休憩を挟みつつ、最終的に自宅にたどり着いたのは11時半で3時間半の走行をしてきたことになります。すぐにシャワー浴びましたがなんかもういろいろと水浴びるのもお湯浴びるのもよくわからない状態で、冷水に浴びたいと思いながらもかけたらかけたで冷たすぎてすぐにまた温水に戻しました。でもって即衣類も洗濯しましたが、ズボンは塩は洗い流せたものの、お尻の部分にサドルの色が移ってなんか妙にそこだけ白くなってました。
そんな具合で現在に至りますが、また例によって上半身が異様に日焼けしながらも意識的にはかなりまともなまま元気になっています。上海と昆山の往復は何度もやってるしこれ以上の距離も走ったことはいくらでもありますが、やはりこの炎天下でやるのは改めて危険だなと思い、次昆山に行くとしたら9月以降だなと考えています。それにしても乗ってるGIANTの「DEFY」って自転車、自分で乗りながらなんですがほんと丈夫だな、まだパンクすら一回も起こしていない。
最後に昨日ほぼほぼ日射病になりましたが、やっぱりたまにこういう死にそうな目にあった方が人間生きている実感があるなという気がします。それを言い表したのがこの記事の見出しですが、和訳するなら「生き生き死にそう」といった辺りで、生と死が近づくほどどちらもくっきりしてくるとは言ったものです。
2016年8月5日金曜日
安倍首相の内閣改造の陣容を見て
余り気分が乗らないのでパパッと書ける政治ネタですが、先日安倍首相は内閣を改造して第三次安倍第二次内閣とかいうなんだか聞いててよくわからない名称の陣容が発足しました。注目された人事としては予想通りに岸田外相は留任した一方で彼と安倍首相の後継を巡って争う姿勢の石破氏が抜けることとなりました。まぁ石破氏が前についていた地方創生担当相はいまいち仕事内容がわからなければ一億総活躍相と完全に被っている部分もあり、事実上飼い殺しにされていた状態なのでここで抜けたという判断は間違ってないでしょう。
ただ石破氏には悪いのですが私から見て能力的に首相の職は向いているとは思えず、むしろ農業や防衛分野などへの専門性を高めて行く方が身の丈に合っているのではないかと思います。そもそも幹事長や官房長官も向いているとは思えないし、本人も多少自覚している節はあるもののやっぱり首相への野心が捨てきれないようです。少しは理解できますが。
その今出た官房長官についてですが、実質的に安倍政権の沖積となっている菅官房長官が留任となりました。菅官房長官の能力と実績については国民の誰もが評価していることからたまに一部メディアで、「次期首相の可能性も」なんていう言葉が出てきますが、結論から言うとこれは絶対にありえないシナリオだと断言できます。何故かと言うと、菅官房長官には家柄がないからです。
みんな表立って口にしませんが現在の自民党で総裁になるには見えざる条件が一つあり、具体的に言うと二世政治家でなければ絶対に総裁には選ばれません。かつて官房長官を務めた野中広務氏は誰もがその政治的実力を認めながらも麻生現財務相が当時、「部落出身だから総理にはできない」と反対しており、現にこの20年くらいは二世政治家以外で総裁に就任した人物は皆無ですし、前よりもこの概念が強まっているようにも見えます。まぁそれでまともな人間が選ばれるのなら私は気にしませんが。
あと今回のもう一つの目玉人事として丸川珠代氏が五輪相に選ばれましたが、この人事をみんなどう見たのかなとちょっと私は気になりました。恐らく単純に丸川氏が安倍首相に気に入られた、眼鏡に叶ったなどと考える人が大半だと思いますが、私はこれとは異なり、「絶対これ野田聖子への当て付けだろうな」と見ています。
野田聖子についてはもう深くは語りませんが、彼女より当選回数も議員在籍年数も低い丸川氏をわざわざ大臣に選出し女性大臣の数合わせに使ったというのは、野田氏を過去の人間にしてしまおうという安倍首相の意思が感じられました。恐らく原因は前回の自民党総裁選に出馬しようと動いたことからで、あまり報道もされないし態度にも出していませんが安倍首相も内心では腹立っていたのかなと今回の人事を見て感じました。もちろんこれは根拠のない私の憶測に過ぎませんが、ほかの高市氏や稲田氏は、確実に要職をステップアップしてるのを見るとますますそう思えてきます。
そういえば、小渕優子も入ってないな。やはり爆弾抱えていると思い避けたんでしょう。
ただ石破氏には悪いのですが私から見て能力的に首相の職は向いているとは思えず、むしろ農業や防衛分野などへの専門性を高めて行く方が身の丈に合っているのではないかと思います。そもそも幹事長や官房長官も向いているとは思えないし、本人も多少自覚している節はあるもののやっぱり首相への野心が捨てきれないようです。少しは理解できますが。
その今出た官房長官についてですが、実質的に安倍政権の沖積となっている菅官房長官が留任となりました。菅官房長官の能力と実績については国民の誰もが評価していることからたまに一部メディアで、「次期首相の可能性も」なんていう言葉が出てきますが、結論から言うとこれは絶対にありえないシナリオだと断言できます。何故かと言うと、菅官房長官には家柄がないからです。
みんな表立って口にしませんが現在の自民党で総裁になるには見えざる条件が一つあり、具体的に言うと二世政治家でなければ絶対に総裁には選ばれません。かつて官房長官を務めた野中広務氏は誰もがその政治的実力を認めながらも麻生現財務相が当時、「部落出身だから総理にはできない」と反対しており、現にこの20年くらいは二世政治家以外で総裁に就任した人物は皆無ですし、前よりもこの概念が強まっているようにも見えます。まぁそれでまともな人間が選ばれるのなら私は気にしませんが。
あと今回のもう一つの目玉人事として丸川珠代氏が五輪相に選ばれましたが、この人事をみんなどう見たのかなとちょっと私は気になりました。恐らく単純に丸川氏が安倍首相に気に入られた、眼鏡に叶ったなどと考える人が大半だと思いますが、私はこれとは異なり、「絶対これ野田聖子への当て付けだろうな」と見ています。
野田聖子についてはもう深くは語りませんが、彼女より当選回数も議員在籍年数も低い丸川氏をわざわざ大臣に選出し女性大臣の数合わせに使ったというのは、野田氏を過去の人間にしてしまおうという安倍首相の意思が感じられました。恐らく原因は前回の自民党総裁選に出馬しようと動いたことからで、あまり報道もされないし態度にも出していませんが安倍首相も内心では腹立っていたのかなと今回の人事を見て感じました。もちろんこれは根拠のない私の憶測に過ぎませんが、ほかの高市氏や稲田氏は、確実に要職をステップアップしてるのを見るとますますそう思えてきます。
そういえば、小渕優子も入ってないな。やはり爆弾抱えていると思い避けたんでしょう。
2016年8月4日木曜日
新天地にある超高級車ショールーム
先週ちょっと上海市の観光ガイドにはほぼ確実に載っている「新天地」という外国人向け観光地兼オフィス街近くに行ってきたので、もののついでとばかりにその辺にある高級車ディーラーを撮影してきました。
日本じゃ珍しいと思うマクラーレン。
ソウルカラーがオレンジなだけに見ていて気持ちいい
アストン・マーチン。さすがにボンドは来ていない。
ロールス・ロイス。さすがに上海でも走ってる姿はそんな見ない。
ランボルギーニ。
すぐ隣がマクラーレンだから形が被る。
EVのテスラ・モーターズ。
SUVの「モデルX」。なんか虫干しされてた。
フロントは見ての通り空。
なお余談ですがテスラのショールームは元々、少なくとも私が上海にいた四年まではホンダ系高級車ブランド「アキュラ」のショールームでしたが、彼らがどこへ行ったのか、それは誰も知らない。
あとこの一連の写真ですが、シャレや冗談抜きで全部十分以内に撮影したものです。つまり、それだけこの新天地には世界の高級車ショールーム+ディーラーが集中しているというわけです。
それにしてもこの写真全部携帯カメラで撮ったけど性能良すぎて逆にビビる。これでも容量落とすために圧縮してますが、さすがに遠距離撮影や連続撮影では私の自慢の富士フイルム製デジカメに劣りますが取材写真ですら携帯で十分ってのも味気ない。味気ないと言えば今日昼飯に焼うどん食べたら睡眠薬仕込まれてたんじゃないかっていうくらい食べてすぐ30分ほど熟睡しました。
2016年8月3日水曜日
リクルートスタッフィングへの取材とやり取り
昨夜同僚たちとともにビアガーデンに行ったらステージ上で何やら催し物が行われており、「一気飲み大会」だと思った同僚の一人が参加したら、実際は女性をお姫様抱っこしながらスクワットを競うイベントでした。しかもその同僚は中国語がわからなかったことから一番デカい女性をあてがわれ死にそうになりながら帰ってきましたが、同僚曰く、「あの女、60kgはあったぞ」だそうです。
話しは本題に入りますが私は先週、「リクルートスタッフィングがマージン率を公開」という記事を書き、見出しの通りこれまでマージン率をホームページ上で公開してこなかった派遣大手のリクルートスタッフィングが公開に転じたという事実を報じると共に、今年一月に私がマージン率調査を行った際にデータを請求したところ何も返事がなかったということと、先週水曜日に諸々含めてあれこれ質問する問い合わせをホームページ上で行ったが営業日二日挟んでも何も返事なかったという事実を書き記しました。
先週水曜の問い合わせについてはもう少し待ってもいいかなと思う反面、そもそもそんな回答に時間かかるようなきわどい質問は送っていないという意識があったことから、「なんで二回も無視すんねん」と納得がいかず、なんていうか少しジャーナリスト魂がうずきました。それで何をしたのかと言うと、一昨日の月曜日にわざわざ上海から電話をかけ、直接リクルートスタッフィングに電話取材を行いました。
結論から言うと、月曜日に電話をかけて広報部につないでもらったところ、担当者が今不在だからすぐに折り返すと言われ、電話だと世を忍ぶ仮の現地採用の姿があるためメールで返信してもらうよう伝えただけですぐ終わりました。ただそれから今日にいたるまで毎夜メールの往信を繰り返しており、そこそこ内容もまとまったのでこうして放出できるようになりました。
今回、私がリクルートスタッフィングに尋ねた内容は以下の二つの質問です。
Q1、何故今回、マージン率の公開に転じたのか?
Q2、どうして1月の私の問い合わせを無視したのか?
<Q1への回答>
1番の質問については即日回答がもらえ、昨年改正された厚生労働省発「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」、言い換えれば派遣元へのガイドラインにて、
「特に、マージン率の情報提供に当たっては、常時インターネットの利用により広く関係者とりわけ派遣労働者に必要な情報を提供することを原則とすること。」
という文言が加えられたことについて対応するためだったそうです。この文言は上のリンク先PDFの末尾の項目に書かれてありますが、こういうの出てたっていうのは今の今まで知りませんでした。公開しないことへの罰則は未だにありませんが、公開していないところにはガイドラインではっきり出ていると強気で押せるようになったというわけで来年の調査シーズンが待ち遠しいです。
なお個人的には、「派遣先、派遣労働者の方々への利便性向上のため!」とかいった威勢のいい言葉が出てくれればいいなぁとか思ってましたが、結構事務的な回答で終わっちゃいました。まぁ無理矢理言わせたら元も子もないけど。
<Q2への回答>
次にQ2についてです。
この件に関しては少し背景があり、というのも私は今年1月に派遣大手各社へ一斉にインターネットを通じてマージン率データを請求し、メイテックさんやザアールさんみたいに即日で返信くれたところもあれば遠回しに拒否するところもあり、また返信すら一切寄越さないというところも一部、っていうか半分くらいに無視されました。特にフルキャストとかスタッフサービスなんか問い合わせを受け付けたという自動返信メールが来てるんだから受け取ってないはずがないというに、来年覚えとけよあいつら。
半数位に無視されたこともあって、恐らくマージン率をなるべく公開されたくないため意図的に無視されたのだろうと私は考えましたし、スタッフサービスに至っては間違いなくそうだと言えます。なもんだから、同じように返信くれなかったリクルートスタッフィングにも正直言って強い敵意を覚えました。
またもう一つ、後日知人がリクルートスタッフィングにマージン率を請求した所、なんとその知人はすんなりとデータを受け取ることが出来ました。なんで私だけハブられなきゃいけないんだという不満から先週に送りつけた問い合わせでもこの件について尋ねましたが、結果は上記の通り電話するまではなしのつぶてで、だからこそ先週土曜にこの件で愚痴った記事を書いたわけです。
そうした背景をざっと説明した所でリクルートスタッフィング広報とのやり取り話に移りますが、まず電話した時点で自分が先週水曜に行った問合せを把握しているかと尋ねたところ、それについては把握しているとその場で返事もらえました。そしてその当日に来たメールでは回答が遅れたことを詫びる内容と共に、今年1月のデータ請求に関する私の問い合わせは把握していないという返事も入っていました。
ただ、この一回目の回答を見てすぐにはその言葉を信じることは出来ませんでした。仮にデータ請求の問い合わせを無視した件について問い詰められ、「はい、無視してました」と素直に認める広報なんて三菱自動車を含めてまずいるとは思えず、把握していないと言ってごまかそうとしているのではと疑り深く考えたわけです。
そこで証明の根拠としてこれまでに行ってきたデータ公開の実績を示してほしいと私の方から提案したところ即日で返信があり、去年の実績として以下の数字が出されました。
<2015年のリクルートスタッフィングのマージン率データ公開実績>
請求件数:47件(内訳:派遣登録者;37件、非登録者:10件)
※上記全ての請求に対してデータを公開
内訳について補足するとリクルートスタッフィングの問合せページには派遣登録者であればその登録番号を入力する項目が設けられており、これを見て私は、「自社の登録者だけにデータを公開しているのでは?」と思ったことから、請求者の属性も出すようあらかじめ求めていました。そうして出されたこの結果ですが、マージン率自体あまり知られていないこともあって実態としては大体こんなもんじゃないかなと思う数字であり、非登録者の割合も可能性としては三分の一以下と踏んでいたことから大体納得できる数字です。
そのように納得できる数字であることから「登録者にだけ公開」という疑念は捨て、引き続き何故1月の私の問い合わせは届かなかったのかについてやり取りを続けました。
問い合わせが届かなかった件についてリクルートスタッフィング側から、具体的な問い合わせ日時を教えてほしいと連絡があり、私もそれにすぐに返答しました。そして翌日、リクルートスタッフィング側より私が問い合わせを行った日の前後のアクセスログを確認した所、それらしいログが見つからなかったという回答を受けました。もちろんこれも真実であるかどうかについて一定の議論の余地がありますが、一方でそれよりほかに証明手段があるかとなるとまた微妙で、落としどころとしてはやはり送受信のいずれかにエラーがあったと考えるべきだという結論に至りました。
向こうの担当者にも伝えましたが、きちんと問い合わせが届いてデータが公開されていればこっちも持ち上げて記事を書けただけに、なかなか不幸なすれ違いであったようにも思えます。
以上が主なやり取りとなり、一月の件に関しては残念なものであるものの、今回に関しては一応真摯に対応はしてもらえました。もっともあんな質問くらい即日で返してくれたっていい気はしますが(ヽ'ω`)
どちらにしろリクルートスタッフィングもホームページ上でマージン率公開を行うようになり、既に公開しているアデコ、インテリジェンス、テンプスタッフより遅れたもののその情報公開姿勢については高く評価したいです。マージン率の公開が進むことにより競争原理が働き、やや過剰とも思える業界の再編にもつながっていくことこそが派遣業界にとって望ましい姿であると考えており、他の大手や中小もリクルートスタッフィングに続き公開へ転じていってほしいというのが偽らざる気持ちです。
もっともどこも公開しちゃったら、多分私の調査記事もアクセス減るだろうなと思うと少し複雑です。公開されていないからこそ価値がある情報ってのもあるし。
なお、リクルートスタッフィングは私の調査記事については把握していなかったそうです。てっきり派遣業界の人は多かれ少なかれ読んでるかなと期待してましたがちょっと図に乗ってたようで、しょせんは井の中の蛙に過ぎなかったようですつД`)
話しは本題に入りますが私は先週、「リクルートスタッフィングがマージン率を公開」という記事を書き、見出しの通りこれまでマージン率をホームページ上で公開してこなかった派遣大手のリクルートスタッフィングが公開に転じたという事実を報じると共に、今年一月に私がマージン率調査を行った際にデータを請求したところ何も返事がなかったということと、先週水曜日に諸々含めてあれこれ質問する問い合わせをホームページ上で行ったが営業日二日挟んでも何も返事なかったという事実を書き記しました。
先週水曜の問い合わせについてはもう少し待ってもいいかなと思う反面、そもそもそんな回答に時間かかるようなきわどい質問は送っていないという意識があったことから、「なんで二回も無視すんねん」と納得がいかず、なんていうか少しジャーナリスト魂がうずきました。それで何をしたのかと言うと、一昨日の月曜日にわざわざ上海から電話をかけ、直接リクルートスタッフィングに電話取材を行いました。
結論から言うと、月曜日に電話をかけて広報部につないでもらったところ、担当者が今不在だからすぐに折り返すと言われ、電話だと世を忍ぶ仮の現地採用の姿があるためメールで返信してもらうよう伝えただけですぐ終わりました。ただそれから今日にいたるまで毎夜メールの往信を繰り返しており、そこそこ内容もまとまったのでこうして放出できるようになりました。
今回、私がリクルートスタッフィングに尋ねた内容は以下の二つの質問です。
Q1、何故今回、マージン率の公開に転じたのか?
Q2、どうして1月の私の問い合わせを無視したのか?
<Q1への回答>
1番の質問については即日回答がもらえ、昨年改正された厚生労働省発「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」、言い換えれば派遣元へのガイドラインにて、
「特に、マージン率の情報提供に当たっては、常時インターネットの利用により広く関係者とりわけ派遣労働者に必要な情報を提供することを原則とすること。」
という文言が加えられたことについて対応するためだったそうです。この文言は上のリンク先PDFの末尾の項目に書かれてありますが、こういうの出てたっていうのは今の今まで知りませんでした。公開しないことへの罰則は未だにありませんが、公開していないところにはガイドラインではっきり出ていると強気で押せるようになったというわけで来年の調査シーズンが待ち遠しいです。
なお個人的には、「派遣先、派遣労働者の方々への利便性向上のため!」とかいった威勢のいい言葉が出てくれればいいなぁとか思ってましたが、結構事務的な回答で終わっちゃいました。まぁ無理矢理言わせたら元も子もないけど。
<Q2への回答>
次にQ2についてです。
この件に関しては少し背景があり、というのも私は今年1月に派遣大手各社へ一斉にインターネットを通じてマージン率データを請求し、メイテックさんやザアールさんみたいに即日で返信くれたところもあれば遠回しに拒否するところもあり、また返信すら一切寄越さないというところも一部、っていうか半分くらいに無視されました。特にフルキャストとかスタッフサービスなんか問い合わせを受け付けたという自動返信メールが来てるんだから受け取ってないはずがないというに、来年覚えとけよあいつら。
半数位に無視されたこともあって、恐らくマージン率をなるべく公開されたくないため意図的に無視されたのだろうと私は考えましたし、スタッフサービスに至っては間違いなくそうだと言えます。なもんだから、同じように返信くれなかったリクルートスタッフィングにも正直言って強い敵意を覚えました。
またもう一つ、後日知人がリクルートスタッフィングにマージン率を請求した所、なんとその知人はすんなりとデータを受け取ることが出来ました。なんで私だけハブられなきゃいけないんだという不満から先週に送りつけた問い合わせでもこの件について尋ねましたが、結果は上記の通り電話するまではなしのつぶてで、だからこそ先週土曜にこの件で愚痴った記事を書いたわけです。
そうした背景をざっと説明した所でリクルートスタッフィング広報とのやり取り話に移りますが、まず電話した時点で自分が先週水曜に行った問合せを把握しているかと尋ねたところ、それについては把握しているとその場で返事もらえました。そしてその当日に来たメールでは回答が遅れたことを詫びる内容と共に、今年1月のデータ請求に関する私の問い合わせは把握していないという返事も入っていました。
ただ、この一回目の回答を見てすぐにはその言葉を信じることは出来ませんでした。仮にデータ請求の問い合わせを無視した件について問い詰められ、「はい、無視してました」と素直に認める広報なんて三菱自動車を含めてまずいるとは思えず、把握していないと言ってごまかそうとしているのではと疑り深く考えたわけです。
そこで証明の根拠としてこれまでに行ってきたデータ公開の実績を示してほしいと私の方から提案したところ即日で返信があり、去年の実績として以下の数字が出されました。
<2015年のリクルートスタッフィングのマージン率データ公開実績>
請求件数:47件(内訳:派遣登録者;37件、非登録者:10件)
※上記全ての請求に対してデータを公開
内訳について補足するとリクルートスタッフィングの問合せページには派遣登録者であればその登録番号を入力する項目が設けられており、これを見て私は、「自社の登録者だけにデータを公開しているのでは?」と思ったことから、請求者の属性も出すようあらかじめ求めていました。そうして出されたこの結果ですが、マージン率自体あまり知られていないこともあって実態としては大体こんなもんじゃないかなと思う数字であり、非登録者の割合も可能性としては三分の一以下と踏んでいたことから大体納得できる数字です。
そのように納得できる数字であることから「登録者にだけ公開」という疑念は捨て、引き続き何故1月の私の問い合わせは届かなかったのかについてやり取りを続けました。
問い合わせが届かなかった件についてリクルートスタッフィング側から、具体的な問い合わせ日時を教えてほしいと連絡があり、私もそれにすぐに返答しました。そして翌日、リクルートスタッフィング側より私が問い合わせを行った日の前後のアクセスログを確認した所、それらしいログが見つからなかったという回答を受けました。もちろんこれも真実であるかどうかについて一定の議論の余地がありますが、一方でそれよりほかに証明手段があるかとなるとまた微妙で、落としどころとしてはやはり送受信のいずれかにエラーがあったと考えるべきだという結論に至りました。
向こうの担当者にも伝えましたが、きちんと問い合わせが届いてデータが公開されていればこっちも持ち上げて記事を書けただけに、なかなか不幸なすれ違いであったようにも思えます。
以上が主なやり取りとなり、一月の件に関しては残念なものであるものの、今回に関しては一応真摯に対応はしてもらえました。もっともあんな質問くらい即日で返してくれたっていい気はしますが(ヽ'ω`)
どちらにしろリクルートスタッフィングもホームページ上でマージン率公開を行うようになり、既に公開しているアデコ、インテリジェンス、テンプスタッフより遅れたもののその情報公開姿勢については高く評価したいです。マージン率の公開が進むことにより競争原理が働き、やや過剰とも思える業界の再編にもつながっていくことこそが派遣業界にとって望ましい姿であると考えており、他の大手や中小もリクルートスタッフィングに続き公開へ転じていってほしいというのが偽らざる気持ちです。
もっともどこも公開しちゃったら、多分私の調査記事もアクセス減るだろうなと思うと少し複雑です。公開されていないからこそ価値がある情報ってのもあるし。
なお、リクルートスタッフィングは私の調査記事については把握していなかったそうです。てっきり派遣業界の人は多かれ少なかれ読んでるかなと期待してましたがちょっと図に乗ってたようで、しょせんは井の中の蛙に過ぎなかったようですつД`)
登録:
投稿 (Atom)