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2023年11月19日日曜日

日本新興宗教史にとって特別な1年

 今日、過去数年間にわたり毎週土日いずれかのランチに使ってきた日本食店が数日前に閉店したことを知りました。マジで生活の一部が失われたかのような喪失感に襲われてリアルに寝込み(昼寝)ましたが、いまだショックが抜けきれません。落ち着いたお店でゆっくり食事取れるのがよかったのに……。

 話は本題ですが、すでに各メディアで取り上げられているように創価学会の名誉会長であった池田大作が逝去されたそうです。逝去とはいってもこの10年近くはほぼ全く露出せず、動静もまったく伝えられなかったため私としてはかつての原節子のように「まだ生きてたんだ」という印象のほうが深いですが、今回の逝去に伴う創価学会、公明党への影響は計り知れないでしょう。

 よく勘違いされていますが創価学会は池田大作が創設したわけではなく、彼自身は教団の三代目トップです。創価学会に入信して以降、教団の不動産事業で大きくのしあげ、創価学会を現在の規模に仕立てたいわゆる中興の祖のような人物でしたが、長年にわたり強い影響力と人気を持ちすぎていたことから彼に続くトップ人材が教団内から出てこず、その点に関しては創価学会自身も危惧していたかのように見えます。
 実際、創価学会は昭和後期に集団就職した若者を取り込むことで信徒数を拡大してきましたが、平成に入って以降はいわゆるその子供世代に当たる二世信者しか新規入信がほぼなく、その勢力規模は平成時代においてほぼ一貫して縮小し続けていました。それは公明党の集票力にも表れており、近年は自民党からも思ったより集票力がないと足元を見られているとも報じられていただけに、今回の池田大作の逝去は連立維持においても影響を及ぼすことはほぼ間違いないでしょう。

 その池田大作に隠れてと言っては何ですが、恐らく多くの人はすでに今年3月に幸福の科学の教祖であった大川隆法が亡くなったという事実を忘れているかと思います。幸福の科学についてはその後大きな動静は報じられていませんが、いまいち後継者についてはっきりしない状態が続いており、恐らく今後勢いを失っていくような感じがします。
 また同列に扱うかはちょっと微妙ですが、統一教会に関しても今年に入り宗教法人格の抹消手続きに国が着手し、このまま抹消されることはほぼ確実です。その際、過去の被害者への補償も恐らく国が強制的に財産保全などの手段によって行うとみられ、もともと韓国本国でも日本からの献金で成り立っていた宗教であるだけに、往年の勢いは今後保つことはできないでしょう。

 以上の創価学会、幸福の科学、統一教会という三つの宗教に関して、たまたまでしょうが今年になって大きな変動を起こすイベントが一挙に起きた感じです。そういう意味では、2023年は将来の日本新興宗教史においてそこそこ変動の大きな1年として記録されるのではないかと思います。
 ひそかに気になる点として、今後勢いをなくすこれら教団の信者らは今後どうなるのか。単に信仰を失うだけなのかほかの宗教に鞍替えするのかが気になり、特に後者では受け皿となる教団があるのかという点で専門家に話とか聞いてみたいものです。

 なお先日とある宗教の関係者に話を聞いたところ、コロナ流行下で各宗教団体も会合を制限していたそうで、入場者数を限定したり、Web読経会などを行っていたそうです。こうした取り組みによって、それまで「LINEなんてまったくわかんない!」と言っていた高齢者層もすっかりLINEを使いこなすようになったそうで、こうした宗教も日本のIT普及を後押ししていたんだなと妙な納得感を得ました。

2023年11月16日木曜日

上海における無人運転の現況

 先日、相互リンク先である潮風大使さんのロッテのクライマックスシリーズに関する記事にコメントしたところ、中国での無人タクシーやバスに関する現況についてリクエストを受けました。放置していたつもりはないですが記事書くのが遅れてしまいました(;´・ω・)

 結論から書くと、上海市内で無人タクシーやバスは基本運行されておらず私自身も見たことがなく、これらは今も変わらず有人運転がなされています。無人運転に関しては中国も技術開発を進めていて政府も研究会社(主に百度やアリババなどインターネット起業)への支援を積極的に行っていますが、少なくとも現状において目に見えるほどの大々的な商用利用には至っておらず、ごく一部の特別区のみに限り無人運転が許可されていると思われます。

 ただ公共交通事情について日本との違いを述べると、車両の電動化は非常に進んでいます。バスに関してはほとんどがすでにEV化されており、タクシーに関してもEVが明らかに増えてきています。
 何気に普段はあまりタクシーを使わないのですが、先日日本から上海に戻った際に空港から自宅までタクシーに乗ったところ、たまたま乗った車両がまさにそのEVでした。EVタクシーに乗るはこれが初めてでしたが、やっぱり走行中の騒音が極度に小さいのと、振動が小さくて乗り心地もよかったのが非常に印象的でした。

 紙幅が余っているのでもう少しネタに絡めてこっちの生活事情について触れると、「無人」とくれば以前に上海では無人コンビニが登場しましたが、今やその無人コンビニは見なくなったというか絶滅しています。理由はやはり設備費用が採算に合わなかったためとみられ、折衷案としてか最近は建物内でQRコードを読み取ることで開く冷蔵庫があり、中の商品を取ると自動で商品代金が電子決済用ウォレットで決済されるという自動販売が増えてきている気がします。結局のところ、自動販売機が最強ってことでしょう。

 また数年前は自転車のライドシェアが流行りましたが、このライドシェア自体は定着して今も利用者がたくさんいます。ただ当時できた会社の多くはすでに潰れ、残っている企業もあんま儲かってない印象があります。
 もともとあのビジネスはサービス利用を開始するにあたり預託金を収めさせ、その預託金を使って別に投資して稼ぐというものであり、ライドシェアの使用料で稼ぐモデルではありませんでした。そう考えると、定着した今になっても儲からないというのも自然な成り行きです。

 ただ当時のライドシェアサービスの開始時は日常の風景が一変して、世の中が変わっていくという感覚を強く受けました。しかしその後のコロナ流行以降はそうした日常を一変させるような、それこそさっきの無人運転のような新たなサービスは上海では見られなくなり、以前ほど中国社会も革新的な雰囲気が薄れてきている気がします。新規サービスを始めようとする事業者も減ってきているように思え、先日の中国で最大のオンラインショッピングセール日である11月11日も若干飽きられ気味なのか、明らかに以前ほどの盛り上がりに欠けるものでした。
 なお自分はこの日を狙ったわけじゃないですが、新しい電気カーペットを購入しました。去年まで使っていたカーペットは冬シーズンの真っ最中に壊れ、慌てて新規にカーペットを購入したものの焦りからか若干サイズが使いづらいものを選んでしまったため、今回新たに大きめのサイズを購入しました。ダブルベッド全体にフィットしたサイズで、半面ごとに温度を調整できるため今度のは満足しており、前の小さめのカーペットは今後場別のところで活用する予定です。
 なおセールで200元(約4000円)から160元(約3200円)に割引されてましたが、そこまで飛びつくほどの割引金額じゃなく、こりゃ盛り下がるのも当然かと思いました。

2023年11月15日水曜日

宝塚歌劇団のいじめ、パワハラ騒動を見て

 先月、大阪で会った後輩とジャニーズ事務所の問題に触れた際、「この次は宝塚でしょう」と後輩が高らかに宣言してました。その後輩の言う通り、宝塚歌劇団もビッグモーターやジャニーズ事務所のように今炎上しています。
 なおその後輩もソ連人民の敵であるうちの親父も何気に宝塚市出身だったりします。もっとも親父は歌劇団についてはあんま興味なさそうで、自分も関心はありません。

 宝塚ではかなり陰湿ないじめが行われているということは以前から自分も聞いていましたが、数年前にも報道された際は今回ほど炎上することはありませんでした。事ここに至って炎上した背景としては、いじめの被害者とされる方が自殺しているなど事案が深刻であったこともさることながら、やはりその前のジャニーズ事務所の炎上も影響しているような気がします。
 ジャニーズについても性的虐待報道はかねてからありましたが、本格的に炎上したのは今年が初めてであり、それまでメディアは文春を除き完全に黙殺していました。なおマンガ「GANTZ」に出てくるあるキャラは、ジャニーズ事務所と思しき芸能事務所に一時所属していたものの、「社長に襲われそうになったからやめた」と語っており、2000年ごろの時点であの疑惑は周知の事実であったことを物語っています。

 話を戻すとジャニーズの問題を受け世間もこの手の権威があるからって好き勝手やっている組織に対して目を向けるようになったほか、メディアも口先だけとはいえジャニーズ問題黙殺について反省する態度を見せ、こうした芸能業界の闇について積極的に報じようとする姿勢を見せるようになってきており、それが今回こうして宝塚歌劇団への批判につながっていたように見えます。
 もっとも宝塚歌劇団はジャニーズ事務所ほどメディアに対する影響度というか脅迫する力は持っていませんでした、それでも固定ファンが非常に強い組織です。メディア関係者の中にも固定ファンが少なからずいてそれらが恐らくこれまでのいじめ報道を閉ざしていた諸悪の根源だと思いますが、そうした固定ファンのディフエンスも今回は役に立たなかったようです。

 もっともそれ以前の話として自殺した方の睡眠時間は1日約3時間、それ以外の時間はほぼすべて演技指導などの勤務をしていたという時点で、労基はいったい何をやっているんだって話になってきます。もちろん劇団員という特殊な職業であることを考慮すると杓子定規に労働時間を制限すべきではないと思いますが、それにしたってこれほどの激務に対し一切指導とか行わないってのはいかがなものかと思います。っていうか残業代を支払うよう指導くらいはしろよな。

 ジャニーズにしろ宝塚歌劇団にしろ、これまでほぼ周知でありながら黙殺されてきた暗部が今年一気に明るみに出るとともに、どちらも記者会見でわざと視聴者の反感を煽ってるのかって言いたくなるほど炎上させた点で共通しています。端的に言ってほかの方も指摘しているように価値観がいまだに古いというか昭和のままで、平成から令和にかけての変化を一切行わず、伝統の名のもとに無意味でカビの生えた思想に凝り固まっているということがそもそもの原因でしょう。
 それこそ根性論が強かったスポーツ界なんかは平成において一気に様変わりしたというか割と早い段階で合理的な方向に移っていき、それが現在の野球やサッカーなどの国際戦における優れた成績につながっているように見えます。これは実業にも言えますが、国際競争が激しい業界ほど市場が合理的になるのに対し、鉄道や電力など国際競争が行われないインフラ系業界ほど改革が遅れる傾向があり、なまじっか権威があってあまり競争にさらされなかったジャニーズ事務所や宝塚歌劇団もその口に入るのかもしれません。

 それにしも時代は変わるもので、しごきで有名な亜細亜大野球部なんかも今後丸くなったりするのだろうか。まぁ今のままでもかなり強いけどあそこ。

2023年11月14日火曜日

リサイクルショップはやっぱ増えてるみたい

 上海の自宅に戻って再び座卓でパソコンを弄るようになりましたが、その際に背筋を無理やり伸ばして姿勢矯正を行ったところ、背中から布団かぶったら布団が背中に引っかからず落ちるようになりました。ぶっちゃけ冬は猫背のほうが都合がいい気がする。

 さて以前にこのブログで、なんか撤退した家電などの量販店跡地が悉くリサイクルショップになっているとしたうえで、

街が廃れる
↓↓↓
お店が撤退する
↓↓↓
跡地にリサイクルショップが入る

 というサイクルを繰り返すことで、リサイクルショップが増えている街は廃れてきているという理論を提唱した私ですが、実際のところリサイクルショップは増えているのか気になりました。メルカリなどのだれでも参加、出品できるオークションサイトの普及により取り扱われる商品が増え、また業者もこぞって参加するようになっているから増えているのではないかと推測しましたが、調べてみたところ実際増えているようです。


 上記のリサイクル通信の調べによると、中古品売買業ことリユース業界の市場規模は2009年以降一貫して増えているとのことです。2008年がリーマンショックの年であることを考えると、2008年を除けばさらに拡大期間は増えそうですが、2022円の市場規模は約3兆円とのことで、2009年比で約3倍も拡大しているということになります。
 このリサイクル通信以外でも、恐らく引用元は同じだろうけど市場規模は約3兆円と述べているところは多く、また市場規模、ユーザー数、店舗数は拡大の一途を辿っているとしています。

 面白いのは2021年度調査の品目別売上高で、ほぼ全品目で売上規模が拡大しているにもかかわらず、ゲーム、書籍、ベビー用品の3品目のみ縮小となっています。ゲーム、書籍ともに電子版の普及が間違いなく原因で、ベビー用品は少子化が影響しているのでしょう。


 また上記記事では業界上位企業を紹介しており、それによると、

1位 ゲオホールディングス 1,684億円
2位 メルカリ 1,470億円
3位 ブックオフグループホールディングス 915億円
4位 コメ兵ホールディングス 711億円
5位 バリュエンスホールディングス 525億円

 となっています。このところ街中から店舗数が少なくなっている気がしますがブックオフはいまだ3位と大手の地位を保っていますが、本やゲーム以外も取り扱うようになっていると聞くだけに、まだまだこの順位は今後逆転が起こりうるでしょう。


 以上のように市場規模、店舗数などは拡大の一途を辿っているようですが、業界は若干競争過多にもなっているようで、調査年度が2018年度とやや古いですが倒産件数も増加しているとのことです。
 そもそもリサイクルショップは申請するだけで取れる古物商の免許さえあればすぐ開業でき、仕入れも極端な話、同業者から買い込めば開業時の在庫が揃えられるだけに参入が非常に容易です。またインターネットオークションの普及により既存店舗のシェアが小さくなっているであろうことを考慮すると、市場の拡大とともに淘汰も同時並行で進んでいるというのも理解できる話です。

 仮にそうだとすると、冒頭で挙げた町が廃れてリサイクルショップが増えるというサイクルには続きがあり、最後にはリサイクルショップも閉店するという結末があるのかもしれません。なんかFF5のネオエクスデスみたいだ。

 ある意味で、リサイクルショップが増えるということは中古品売買が増えていることであり、ごみ削減やもったいない精神の活発化と前向きにも見えるのですが、その一方で現状のように参入が容易だと質の悪い業者も増えていくのではないかという懸念があります。それだけにやや過剰に拡大していると思う節もあるだけに、リサイクル業開業についてはもう少し規制を設ける、または運営上の制限を増やして粗悪な業者対策を今からやった方がいいのではないかと思います。
 敢えてまた極端な話をすると、盗難品を買い取って現金化するマネーロンダリング業者も中にはいるでしょう。参入が容易であるだけに、こうした方面への対策は必要でしょう。

 前述の通り、中古品売買が増えることはごみや環境問題的にはプラスなだけにいいことっちゃいいことです。だからこそこの流れをよりいい方向に向かわせるためにも、今のうちにもう少し市場の秩序を高める努力を政府なり業界団体に期待したいところです。

2023年11月12日日曜日

熊が心底怖いと思ったゲームと漫画

 2020年2月に日本にいた際、テレビで見たニュースはほぼすべてコロナ関連、特にダイヤモンドプリンセス号に係るものしかありませんでした。それに対し先週までの日本滞在はどうかというと、クマクマクマこと全部熊で、なんか日本の話題をさらっているのが芸能人とかスポーツ選手じゃなく熊ってのが業が深いなとか思いました。もう流行語大賞もクマでいいんじゃないだろうか。

 その熊についてですが、かつて心底恐ろしいと感じさせられたゲームがあります。それはPSVitaで出た「忍道2」というゲームで、その名の通り忍者を使って敵の忍者を倒していくゲームなのですが、このゲームでは敵の忍者に交じって熊も出てきたりします。
 具体的には城の檻の中に入っていたり、野山で出くわしたりするのですが、普通の忍者は5、6回斬りつけるだけで倒せるというのに、熊はというと何十回斬りつけても倒れないほどめちゃくちゃタフに設定されています。そのため出会った当初、迫力あるけど何とかなるだろうとプレイの腕に自信のあった私はなめてかかったものの、何度斬りつけても倒れないのに向こうの一撃はこっちの体力をごっそり奪うほど重く、長びく戦闘で集中力が薄れていくやあっさりと熊の餌食となりました。

 その後、プレイヤーキャラの能力を高め、自分の腕が上がったころには割と楽に倒せるようになりましたが、サブミッションで熊と1対1で戦う面があり、そこに登場する熊は普通の熊の何倍も強いという恐ろしい敵でした。この熊には相当てこずったものの、最終的には地雷を設置しまくるという罠戦法により辛くも勝利を得ることができました。
 なおこの手ごわい熊を倒した後には「白黒はっきりさせましょう」という手紙とともに、パンダと戦うこととなります。あと敵がうろうろするところに熊放つと、割と楽しい光景が見られます。

クマ撃ちの女(くらげバンチ)

 以上のようにゲームを通して熊には忍者でも敵わないと認識していた私ですが、昨今の熊被害の拡大を受けてか、かねてより熊撃ち猟師を題材に取り上げていた上記の「クマ撃ちの女」という漫画を紹介記事で目にすることがありました。いま大きな問題となっているとともに熊猟の現状というのはどんなものかと興味を持って私も手に取ってみましたが、端的に言って面白く、プロの猟師らからも評価されているというのも納得のマンガでした。

 具体的な評価点としては主人公らをヒロイックに描かず、ともかく写実的に熊猟の現場について描写している点だと思います。鉄砲さえあれば余裕、というわけではなく、実際には急所を一撃で的確に狙撃しなければ熊の反撃によって死にかねないという厳しい熊猟について、時折目をそむけたくなるような激しい描写とともによく描かれています。これ見て猟師らも本当に命がけで熊撃ちをしているということがわかるとともに、人里へ降りてきた熊がどれほど危険なのか、素人目ながらその一端が垣間見えた気がします。
 同時に、熊問題については他人事のように思ってはならず、猟師にただ任せておけばいいなどという気持ちを持ってはならないというようにも感じました。もっと社会全体で議論し、どうやって熊被害を減らすかをみんなで考える時期に来ているような気がします。

2023年11月11日土曜日

日本で一番闇を感じた場所

 一昨日からすでに上海に戻りましたが、こちらもようやく秋の天気になったというか気温が落ちてきて過ごしやすくなっています。室温が20度前後が自分にとって一番居心地がいい気がします。

 でもって話は本題ですが先日まで日本にいて感じたこととしてつらつらこのブログでも触れていますが、全体としては何度も書いているように景気がいいように思え、心なしか待ち行く人も表情が明るかった気がします。それこそかつてのコロナ前であった2019年とか街を歩いている人に表情がなく、どことなく病んだ感じをした人が多かったように見え、その当時と比べると今の日本人は物価上がって苦しいと言いながらも前よりだいぶ幸せそうに見えます。まぁコロナ規制がなくなったことが一番でかいのでしょうが。

 ただ私がかつて見た病んだ人が全くいなかったわけではなく、吉良邸跡地を見るために両国周辺を歩いた際、街中で電話しているサラリーマンたちははっきり言って病んだ顔してました。しかも電話の声も調子が外れているというかやたらめったらでかい声で、それでいてアクセントが単語一つずつずれているような感じで、見ていて少し不安に感じる人がマジで多くいました。
 近くの浅草に入ると観光客が多いこともあってそうした病んだ感じの人は見なくなりましたが、やっぱ働いている人なんかにはまだ病んだ感じの人が多いのかもしれません。

 その両国と並び、今回凄い闇を感じた現場というのはほかならぬリサイクルショップでした。

 うちの意地でもT-34のプラモを作ろうとしない親父とともに家の整理で出てきた古着や家具などを処分するためリサイクルショップに入ったところ、店内に一歩入るやはっきりわかるほど陰鬱な空気を感じ取り、敢えて比較するならドラクエ4のアッテムトのような雰囲気を感じました。店の奥に進んでもそれは同じ、っていうかますます深くなるというか、店員らもなんか表情がなく、声も調子が外れてて、早く出たいという気持ちを正直に覚えました。

 前に書いた記事で、いま日本は家電などの量販店跡地がみんなリサイクルショップになっていると指摘しましたが、この拡大の背景としてはメルカリなどのC2Cというか個人売買が普及し、それに対応して店側もネットで中古品を売買しやすくなったことがあるのではないかとみています。実際上記の訪れた店も、店舗こそ構えているものの商品の中には「メルカリ売約済み」などと札の張られた商品もあり、実際には商品のほとんどはネットで売買している感じでした。

 拡大しているんだからさぞや景気もいいだろうと思っていたところ上記のようなありさまで、競争が激しいのか単純にいろいろ切羽詰まった人ばかりが売りに来るのかわかりませんが、ともかく店の雰囲気としてはアッテムトでした。以前の日本ならこうした雰囲気が日本中に満ち溢れていましたが、比較的明るさを取り戻した現在においてあの言いようのない不安になる空気をまた感じさせられた当たり、中古品売買業界の闇は深いのかもしれません。

2023年11月9日木曜日

しゃっくりは胃薬で治るか?

 昨夜、2時間のディレイを経て上海の自宅に戻って一服したところ、なんかえづいた後から急にしゃっくりが止まらなくなりました。一晩寝て一時は治ったかと思ったら会社に着いたらまた再発して、会話中とかにしゃっくりが出ると発音が止まるだけに鬱陶しいと感じていました。

 そんなわけだから仕事もそっちのけでしゃっくりの治し方とか調べていたところ、いまだその発生メカニズムは解明されてはいないし、原因はいくつかあるなどと書かれていたものの、どうも胃酸が逆流して食道に届き、食道を刺激することでけいれんが起こるという説が強いそうです。
 この説明を見て、正直思い当たるところがありました。前述の通り昨夜にえづいた時からしゃっくりが起こっており、また実感的にもなんか食道に少し詰まったような感覚もあります。

 なお昔あった「ついでにとんちんかん」という漫画で体を小さくしてある人物の体にもぐりこんだところ、食道のあたりでは食事を提供する食堂になっていました。

 話を戻すとこの説明を見て、胃酸が逆流してしゃっくりが起こるのであれば胃を整えればしゃっくりが止まるのではないかと考え、たまたま今日鞄をあさっている最中に奥底から太田胃散を発見したので、それをそのまま迷わず飲み込みました。そしたらマジでしゃっくりがすぐ止まりました。
 ただ、しゃっくりが止まった瞬間からガチで胃が痛くなってきました。胃薬を飲んだのに何故逆に胃が痛くなるのかと思う反面、これまで胃が弱っていたにもかかわらず痛みを認識せず、それがしゃっくりとなって出てきていたのではないかとも思いました。決して見つけた太田胃散が、10年以上前に買ったからとかじゃなく。

 その後、しばらくしゃっくりは止まっていたものの家に帰ったあたりからまた復活しました。っていうかしゃっくりなんて年に1回あるかないかなだけに妙にかったるいです。
 なお胃に関してはマジで自分の胃腸はピクミン並みに弱く、ちょっとでも暴食するとすぐダメになります。昨日まで日本滞在中は暴食するようなことはなかったものの、普段上海で食べられないものが自由に食べられることから、せんべいを20枚くらい食べたりするなど食事量は普段より多かったと思います。それが少しずつ胃に負担をかけていて、今顕現してきたのかもしれません。