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2025年1月8日水曜日

語られないことが残念で仕方ない戦国武将

 人気のある戦国武将と言ったら、挙げてくとしたらやはり真田幸村とか伊達政宗、あと織田信長あたりがトップ3になるのではないかと思います。このほかにも上杉謙信や武田信玄、あと近年は石田三成や北条氏康なんかも人気が上がってきていると思います。
 以上のような戦国武将に比べて語られることは少ないことが個人的に惜しいと思う武将として、熊本の阿蘇家で活躍した甲斐宗もいますが、山中幸盛が常日頃からもったいないと考えています。この人は誰かというと、「山中鹿之助」と言った方が早いでしょう。

山中幸盛(Wikipedia)

 簡単に山中鹿之助こと山中幸盛について説明すると、この人は山陰地方を治めていた尼子氏の家臣でしたが、毛利家との戦いで尼子家が滅亡するや、一族でありながら京都の東福寺で僧となっていた尼子勝久を還俗させて担ぎ出し、潜んでいた尼子家残党をまとめ上げて再興したという人物です。ただ再興に一時成功するもその後何度も毛利氏に追いやられ、織田家とも手を組んで抵抗を続けるもその織田家から見限られて孤立し、最終的には上月城での籠城の末に主の勝久とともに処刑されたというのが主な経歴です。

 一部将として見ると滅亡したにもかかわらず再興させるというその主家に対する忠誠心が並外れているだけでなく、戦場では先頭を切って何度も高い、その武勇は敵味方からも数多く称賛され、最後に捕虜となった後も毛利家はその有り余る実力を恐れ禍根を残さぬよう処刑したとも言われています。
 間違いなく知勇兼備の武将で非常に華のある生き様も見せてはいるのですが、現代日本の歴史談議で彼の名前が出てくることはほぼなく、自称上海一の歴史マニアである私自身もこの10年において一度もその名を耳にしたことはありません。

 では何故幸盛が語られないのかというと、一番の原因は楠木正成と同様に、皇国史観に沿った戦前の教育で模範的人物として大いに持ち上げられていたことが原因だと思います。戦後になってその反動というか戦前の教育で礼賛した人物は出してはならないという空気により取り上げづらくなり、徐々にフェードアウトしていったとみています。

 楠木正成に関しては同時代にほかに人気のある人物があまりいないこともあり、また彼自身も戦前の皇国史観抜きにしても間違いなく優秀で忠義に熱いひとかどの武将であったことから、現代においてもその人気は衰えることはありません。もっとも、彼の息子こと小楠公に関しては戦前と比べると扱いは小さくなっていますが。
 一方、幸盛に関しては戦国時代の人物ゆえに、ほかにたくさん存在する人気ある武将によって出る幕を失ってしまったように見えます。幸盛自身も魅力ある武将ですが、戦前の皇国史観の反動でいったん後ろに下げられるや、ほかの人気武将が一気に舞台を占めちゃってフェードアウトしていった感じがします。

 しかし改めて彼の行跡を見ると何度も反乱に失敗しながらもめげずに再興活動続けるなど、非常にしぶといというかあきらめの悪い性格をしており、その姿勢には惹かれるものが多いです。恐らく戦前の皇国史観によって誇張された面も大きいとは思いますが、それらを抜きにしてより実像の近い姿でもっと評価してほしいと思う節があります。っていうかこれだけ大活躍しているんだから、漫画なりゲームなりでもっと主人公として扱ってもいい気がするのですが( ´Д`)=3 フゥ

中国のヒトメタニューモウイルス流行について


 何故か知らないがミグに米軍のマークつけてた。


 話は本題ですが上の記事にあるように中国で新たな感染症の流行があちこちで報じられています。私のところにも在中国日本領事館から今日、「各地でこんな感染症が流行ってるぞ」と、地域ごとに流行している感染症(大体1地域につき3つ)のリストがメールで送られてくるほどなので、よっぽど流行ってんじゃないかと思います。

 などと他人事のように書いていますが、実際に私の周りでも病気で仕事休む人が多いです。月曜には同僚が肺炎になって休んだため、サボろうと思っていたところ必死で働かざるを得なくなりました。また上海以上に北京の方では多くの同僚がすでにやられており、業務まわせんのかって思うくらい休む人が多いです。
 上海では前述の肺炎になった同僚のほか、先週末に熱が出て仕事を休んだ同僚がもう一人おり、ほかの同僚との間でも周りでもまた病気が流行ってるねと噂するくらいにはなっています。なもんだからある同僚なんかは知り合いの病院でワクチンを打っとかないかと周りに提案して回っており、「こいつその病院の回し者なんじゃないか(。´・ω・)?」と無駄に疑ってたりします。

 私自身は今のところ特に体調は悪くない、というより11月くらいに何しても体がだるくやる気の出ない状態が2週間くらい続いており、感覚的に恐らくコロナの無症状感染していたように思え、それで免疫作ったのか現在は影響ないです。とはいえ明後日には飛行機乗る予定のため、明日は自宅作業にして家に引きこもる予定です。まぁ夜には友人と会食あるんだけど、家から近くだから大丈夫だろううん。

2025年1月5日日曜日

日本の恐ろしくいい加減な個人信用管理

 先月にも記事を書きましたが、このところ一般電子書籍の購入ですらVISA、MASTERカードが手を引くようになってきたためJCBカードを作ろうとしたところ、決済滞納とか一度もしたことないのに海外在住で海外企業に勤めていることから一切カードが作れない状態となっています。何故海外勤務だとカードが作れないのかと言えば、単純に彼らの信用管理データベースに海外企業が含まれていないためで、それこそAppleとかNVIDEAとかの超優良な米国法人に勤めている人も恐らく私と同じような状態になるかと思います。

 このように、日本の個人信用管理においては基本的に過去の決済滞納記録と勤務先情報が核、というかそれしか考慮されません。日常での決済や年収、保有資産額などは高級カードを作る場合を除き省みられず、上記のようにデータベースに情報がなければ即失格扱いです。なんやねんと言いたいです。
 その一方で大学生なんかは囲い込むため、ほぼ無条件でカードが作れます。生計手段もないのに学生にはカードを作るというあたりでダブスタ的な疑問を覚えたりします。また勤務先情報に関しても、カードを作った直後に退職してもその後のカード使用には滞納とか起こさなければ全く問題なく、またその確認手段も名刺やホームページとかで、ぶっちゃけ名刺偽造したらどうにでもなるんじゃないのと言いたくなります。極端な話、過去に勤めた職場の名刺でも行けそうだし、知り合いの会社に口裏合わせるという手段だって行けるでしょう。

 以上を踏まえると日本の個人信用管理はかなりいい加減というか自分からすれば意味不明です。これなら納税証憑とか、預貯金残高証憑を見せたりする方がずっと健全です。というより、勤務先に全信用管理を傾けるというのもかなり時代遅れな気がします。
 そもそも貸し倒れリスクを懸念するというのなら、限度額をもっと制限すればいいだけの話です。具体的には与信額を月10万円程度にすれば、3ヶ月滞納してもわずか30万円のロスで損切りすることができます。むしろそうやって少額の与信枠でカードを作り、その後の決済記録の安定度や契約期間の長さを見ながら徐々に与信枠を上げるような制度にする、言い換えると、カード決済に使えば使うほど与信枠が広がるという方が、カードの使用率や使用回数も高まってクレジットカード会社にとってもメリットがあるように思えてなりません。何故やらない(´・ω・)

 というか私はクレジットカードの与信枠が欲しいわけではなく、決済機能が欲しいだけです。極端なこと言えば与信枠なんてゼロでも構わず、預金残高が決済限度枠となるデビットカードでもいいのでオンライン決済に使えるカードなりシステムをくれと正月なので黒部の太陽に向かって言いたいです。
 この点、中国では現在クレジットカードの新規発行が難しくはなっているのですが、オンライン決済においてはWeChatやAlipayなどのアプリを使ったQRコード決済ができる、というよりむしろこれらが主流なため、何も困りません。

 つまり何が言いたいのかというと、日本はもっとオンラインショッピングサイトで気軽にQRコード決済ができるような体制を作れと言いたいです。この体制さえ作れば日本の資金が海外のクレジットカード会社に流通することなく、日本国内で循環するようになります。国策的にシステム構築をしてもいいと思える内容だし、ナカヌキ限度額も作ったら商工業者も大助かりでしょう。何故やらない(´・ω・)
 もっともこれが仮に普及したら、海外のクレジットカード会社はおろか、JCBも打撃を受けることになるかもしれません。でもまぁあいつら日本語通じないし、まぁいいか(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

2025年1月2日木曜日

2025年に台湾有事は起こるか?

 自分の自称専門が国際政治であることを忘れそうになるのでまた誰も離していないと思うトピックとして、2025年に台湾有事は起こるかについて書こうと思います。結論から言えば確率は依然低いものの、2024年と比べるならその確率は確実に上昇していると考えています。

 こう考える根拠は何といっても韓国です。これまでの韓国ユン政権は日米との協調路線を強く出し、これは中国にとっても大きな抑止力になっていたと私は見ています。というか中国の海軍拠点のある山東省との距離を考えても、韓国の姿勢が中国の軍事行動に対する大きな抑止力足り得ると前から考えています。
 そのユン大統領は先の戒厳令失敗により近いうちに失脚することはほぼ確実で、次に北朝鮮、中国寄りの姿勢を見せる現野党が政権を取ることもほぼ確実でしょう。折も折で米国では今年、在韓米軍の費用についてかねてから文句言ってたトランプ政権が発足するだけに、新たな韓国大統領が米軍撤退を打ち出す、またはそこまでいかなくても縮小や活動制限を出すことで、中国側としては東シナ海での活動がしやすくなるのではないかと思うわけです。

 これらを踏まえると、少なくとも去年に比べれば中国が軍事行動を起こしやすい環境は出来つつあるように思えます。もっとも実際にやろうとなるとロシアみたいに準備なしでいきなりやるアホはそう相違ないと思うので、実際の準備にはいろいろ手間がかかることを考えたらまだまだ準備不足な段階に見え、実際やる確率はまだ低いというのが自分の見方です。
 とはいえこの手のものは起こるときには起こるものであり、いつ何時に起きようが対応できる対策を日ごろから準備しておくのが吉ともいえます。特に日本としては台湾有事が起きた際にどこまで介入するのか、もっと国民的議論を深めるべきでしょう。

 実際に自衛隊を台湾防衛のために派遣することは憲法上でも厳しいし、世論も許さないためこちらは度外視していいと思います。論点となるのは台湾に対しどこまで支援するかで、仮に今のウクライナみたく膠着状態になった場合の行動くらいは決めておいた方がいいでしょう。
 具体的には新兵の訓練地を日本国内で用意する、傷病兵の治療を日本で行うなどのオプションが挙げられますが、この二つくらいは日本も受け入れるべきじゃないかと個人的には思います。それ以上に日本に求められる役割としては難民の受け入れで、戦火から逃れてきた人たちや亡命を望む人たちをどう受け入れるか、この点をもっと考えるべきでしょう。

 仮に受け入れるとしたら距離的にも、またTSMCが拠点を作っていることもあり、九州地方がやはり適切であるように思います。であれば今のうちに港湾や鉄道といったインフラを、九州で整えておくことは、台湾有事に対する対策としてなり得るのではないかとも思えます。真面目に避難物資の備蓄などは、九州でやっておいた方がいい気がします。

 その上で考えなければいけないのは、日本国内にも戦火が広がった場合はどうするのかという点です。特に私が懸念しているのは尖閣諸島で、台湾有事のどさくさに紛れて「台湾省の一部だ」と言って中国軍が尖閣諸島を占領してくる可能性があると睨んでいます。
 こうした事態に備えるため、中国軍艦を入れさせない海上封鎖網や封鎖計画、そして艦船などもあらかじめ計画しておくことはもとより、実際に火ぶたが切られる場合、どこまで軍事行動を起こし、また防衛するのかも、国民の間でもある程度意識というか覚悟を持つべきじゃないかと思います。

 もし可能ならば、個人的には九州、沖縄地方のどこかの離島にイージス・アショアを築けないものかと考えています。エースコンバットやってこいつの恐ろしさが初めてわかりましたが、射程に入るとどんどんミサイル撃ってくるし、腹立つから落としてやろうとミサイル撃ちこんでもCIWSでバスバスミサイル防がれるだけに、秘密裏にどこかの離島にこれ設置できれば実際の開戦時にかなり中国側の計画を崩せるような気がします。

 イージス・アショアがだめならば、やはり一番用意しておきたいのはアッシマーとハイゴッグでしょう。空と海からこの二機種で攻撃かければどんな敵だって一網打尽にできるように思え、日本は次期戦闘機よりも次期モビルスーツの開発にもっと力を入れるべきでしょう。真面目に「ギレンの野望」ではハイゴッグがあれば世界の海を支配できたし(´・ω・)

2025年1月1日水曜日

シミュレーションゲームはマジだれる

 中国の年末年始は元旦が1日休みとなるだけで、実際昨日は私も普通に勤務してました。なので特別感もないですが、今日がお休みとなるので昨夜は夜遅くまで「キングダム&キャッスル」という中世不運街づくりシミュレーションを久々に引っ張り出して遊んでいました。

 このゲームはシムシティみたく街を作って人口を増やしていくのが目的のゲームで、なんだかんだ言いつつ結構楽しめました、最初は。昔買って1回遊んだところ何故かやらなくなり、もう一回やってみたくなって今回引っ張り出しましたが、最初の数時間はめちゃ楽しかったけど、大体人口が1000人を超えたあたりからだるくなり、今日は一切起動せず、作りかけのF-22ラプターのプラモのシール貼りをすることとなりました。

 一体何故だれるのかというと、序盤から中盤にかけては人口を増やしながらインフラを整え、同時に金策をして大型施設を作ったりしなければならないのですが、後半に入るとそれまでやってきたことを繰り返すだけになるというか、住宅を作って周辺に市場や井戸を作ることの繰り返しとなり、何ら新鮮な要素がなくなってきます。敵の襲撃アリにすれば城壁とか防衛施設も作る必要が出てくるものの、それはそれでめんどいというかあまり考えたくない要素で、なんていうかここでこのゲームに対する情熱が尽きました。

 この「キングダム&キャッスル」に限らず、シミュレーションゲームというのは後半にだれる、というか行動に制限のある序盤が一番楽しいというのは割かし共通します。カイロソフトのゲーム会社を運営するゲームでも、最初はどのハードにソフトを出すとか、どの従業員を雇うかでいろいろ悩むし、細かな指示が必要となりますが、ある程度会社大きくなるといい加減な指示でも問題なく収益出るし、人材も育っているからプロット適当でもゲームが売れるようになり、つまんなくなってきました。
 ちなみにゲーム名を自由に決められるのでいつも、「みだらな~」というタイトルで、「みだらなテトリス」、「みだらなファイター2」というゲームを作ってました。

 この後半にだれるというシミュレーションゲームで特に顕著なのが戦国シミュレーションこと信長の野望や三国志で、大体半分近くの領土を獲得すると後は消化試合となり、なんだか弱い者いじめしているようで作業感の強いゲーム展開となっていきます。
 唯一の例外が「信長の野望 天翔記」で、これはプレイヤーが出せる行動の指示数が制限されているため、最初は全領土に細かな指示を出せるけど、勢力が拡大すると指示が追い付かなくなるため、ある一定の段階で特定の領土の管理を選抜した武将を軍団長にして委任させる必要があります。このシステムがなかなか曲者で、優秀な武将ほど裏切りやすく、裏切られたら領土や物資どころかその配下武将ごと寝返るので、後半においても気の抜けない展開が続きました。

 この「天翔記」のシステムですが地味に会社の一般従業員と管理職のように、前半と後半でやる業務の内容が全く異なる点で共通しています。前半は目の前の課題をひたすら処理し、後半は勢力の方針を作って各スタッフに伝達してやらせるという運営業務が主となり、こうした「やることの変化」が後半にだれない大きな要素になってたと思います。
 もっとも、「ギレンの野望」シリーズのように敵を追い込めば追い込むほど、CPU勢力の資金力や開発力が増して反撃が激しくなるというシステムでも、やることは同じでも最後まで気が抜けなくなるためだれることはなくなりますが。

 そういう意味では後半にどうスパイスを利かせるかが、シミュレーションゲームの最終的な評価というか面白さにつながってくるのではないかと思えます。この辺考えて今度買うゲームを決めよ。

2024年12月30日月曜日

ドニー・イェンってパネェ(´・ω・)


 このところ中国では「誤判」とか「誤殺」とか「誤」の付く映画が多い友人に言ったら、「誤判(The Prosecutor)」は見たけど面白かったと言われたので、昨日自分もこの映画を見に行きました。タイトルからして冤罪をテーマにした社会は作品なのだろうと何の前情報もなく見に行ったら、冤罪が話の主軸であることは間違いではなかったものの、裁判所の中でよりも、裁判所の外で悪人を殴り倒すシーンの方が多いまごうことなき香港カンフー映画でした

 もう少し具体的に話すと、警察官から検事に転身したドニー・イェンが弁護士に嵌められて本来は無実であるにもかかわらず犯罪組織のスケープゴートで懲役食らった少年を助けるため、麻薬組織相手に証拠や証人を集める傍ら、それを妨害しようとする麻薬組織の手先らと何度も殴り合う映画でした。どれくらい殴り倒すのかというと、ナイトクラブで乱闘している最中に警察に応援を求めた同僚の検事が電話で、「あいつは今一人で100人くらいと戦っている。嘘じゃない!」としゃべりますが、マジで嘘じゃないです。

 それで主演の甄子丹ことドニー・イェンですが、彼を映画で見るのはこれが初めてでしたが、これほどすごいカンフースターがいたのかと見ていて驚きました。すでに60歳を超える年齢ながら動きがともかく早く、撮り回しの長いシーンでも連続した複雑な動きをきれいにこなしており、映画の中とはいえ「なんでこんな強い奴が検事やってんだよ」と突っ込みたくなるほどでした。
 中国人の同僚によると、ドニーは「そんなかっこよくない」との評価ですがこれには私も同感で、見た目は本当に普通のおじさん、なんていうかコンサル会社とかの中間管理職っぽい感じです。逆にそういう普通さを出しつつあれほど激しいアクションこなすから、余計見栄えが良くなっている様にすら思います。

 そんなドニーに限らずほかの俳優やエキストラの動きも非常に早い上に殴打するところなんか重く感じられ、香港映画を見るのも本当に久々ですが、かつてのカンフーアクションは今も色あせていないと非常に感動しました。っていうかこの映画の中だと香港が足立区並の治安の悪さで街歩きするのが怖くなる(;´・ω・)
 ちなみに冒頭は麻薬組織の拠点を警察隊が制圧するところから始まりますが、そのあまりの動きの速さと銃と盾を使ったアクションに、日本の警察ドラマとかの動きが幼稚園のお遊戯にしか見えなくなりました。

 その香港に私はかつて三ヶ月ほど滞在したことがあるため、映画を見ていてもどこかで見たような路地があるかと思えば、セリフの中で「ワンコックからチムシャアツゥイまで犯人を走って追いかけた」という言葉に「あんな距離をマジで?」などとそこそこわかったりして楽しめました。

 自分はまだ見てないけど、今回のこの映画で興味持ったのでドニー主演のイップマンシリーズも今度見てみようかなと思っています。香港映画は中国返還以降は盛り下がっていると聞いていましたが、決してそんなことはないと今回わかりました。

2024年12月29日日曜日

相次ぐ航空事故を見て

 すでに各所で報じられていますが、韓国で大型旅客が着陸に失敗して爆発炎上する事故が起きたそうです。確認されている生存者2名を除いてその他の乗客乗員の生存は絶望的とされ、当人や遺族の気持ちを考えると胸が痛むばかりです。

 折も折というかつい先日にはアゼルバイジャン国籍の機体がロシアのチェチェン共和国領内で攻撃を受け、撃墜される事故が起きています。まだ確定というわけではないもののロシア側はすでに何度も供述を翻しており、また比較的残した機体状態から言っても攻撃を受けたことは間違いなく、証拠隠滅を図るため敢えて近くの空港への着陸を拒否してカスピ海方面へ誘導したのも事実でしょう。
 こんな国がこの世にあっていいのかと言えば、無い方が絶対マシでしょう。

 ただこちらのアゼルバイジャンの事故に関しては、非常に困難な状況の中、カザフスタンまで飛んだ上に一定の生存者を出すにまで至った殉職されたパイロットには強い敬意を覚えます。あれだけの妨害を受けながら空港近くまで飛び続け、このパイロットがいたからこそ助かった人も多く、その技術と苦境に対する精神力には頭が下がります。

 以上、年末にもかかわらず二件の痛ましい航空事故を目の当たりにすることとなりますが、これらの事故を見るにつけかえすがえす、今年年初に起きた羽田空港の衝突事故における乗客乗員の脱出劇にのすごさを改めて感じ入ります。状況は違うとはいえ大量の死者が出てもおかしくない中、衝突した海上保安庁の機体からは死者が出たもののの、JAL機からは全員脱出に成功し、またその際に通信途絶がありながらクルーは迅速に行動し、機長も最後に脱出するという強い責任感を見せていました。
 私が言うまでもなく本当にこの事故は奇跡的ともいい事後対応ぶりで、事故後は私の周りの中国人らもこれからはJALに乗ると称賛が相次いでいました。実際、それだけのプロフェッショナルらしさが見られた事故でした。

 末筆となりますが、今回冒頭の二件の事故で亡くなられた乗員乗客には、私個人が言ったところでなんだという気持ちもいますが、深くご冥福をお祈りします。