2012年11月17日土曜日

家電エコポイント制度の是非を問う

 前から書きたかったネタなので連投でもう出してしまいます。それにしても夕方5時から6時の一時間を昼寝に費やしたのになんでもう眠いのだろうか。あくびが止まらん。

エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業(Wikipedia)

 日本ではリーマンショック後、政府の景気対策として自動車と家電製品を対象に環境性能の高い商品に限り消費者の購入に際し補助金を支給する政策、エコカー制度とエコポイント制度を実施しました。今回はエコカー制度に関してはそれほど触れずに家電のエコポイント制度に限り主張を展開しますが、結論から言うと果たして投資効果はあったのかという疑問を持っております。
 まず最初になんでこんな話をしようかと思ったのかですが、私の周囲の人間だけかもしれませんがエコポイント制度は失敗だったという人間が非常に多いからです。特に家電業界に近い人間ほど、「あれは市場を歪めた」といって、家電大手企業が現在大赤字を記録する下地を作ってしまったと指摘しています。私としてもほぼ全く同じ考えで、プラスの面よりはマイナスの面の方が大きかったのではないかとみています。

 具体的に何がまずかったのかというと、友人が主張している通りに「市場を歪めた」というべきか、本来そこにないはずの需要を無理やり引っ張り出して利益の先食い現象を作ってしまったということにつきます。眠いのでなんかすっとんだ書き方がさっきから続いていますが順を追って説明すると、そもそもエコポイント制度は2009年のリーマンショック直後、消費が急激に落ち込むことを懸念して作られた消費促進策です。この制度によって家電を安く購入できるようになったことから懸念されていた消費の落ち込みは家電業界(+自動車業界)では起こらず、むしろ売上げ的には一時的に伸びました。しかしこのエコポイント制度が昨年3月を以って終了するやそれまでの反動から今度は急激に売れ行きが悪化し、ソニー、パナソニック、シャープの家電大手3社が揃って大赤字を記録する一因となりました。

 私がエコポイント制度に何故疑問を持つのかというと、上にも書いてある通りに誰も誉めていないということが一つです。「いやぁあの制度には助けられた」という輩は一度も見たことがなく、むしろ今の惨状を作った要因だとして問題視する人が圧倒的に多いです。またもう一つ大きな理由を挙げると、今の中国も似たような感じだからです。
 中国でもリーマンショック直後に家電の購入促進策「家電下郷」、「以旧換新」という2つの政策を実施して一部地域を除いて昨年に終了しましたが、日本ほどではないですがそれまで空前の利益を叩きだしていた家電メーカーが終了後は一転して苦しい経営へと追い込まれるようになり、確か空調が強い挌力(グリー、ゲーム会社と同じ名前なのは偶然の一致)なんかは単期で一度赤字にも転落していたような。成長市場の中国ですら反動の影響がこれほど強いのだから、日本での影響は中国以上なんじゃないかと思います。

 実際に細かい数字を検証したわけではありませんが、エコポイント制度を実施していなければリーマンショック直後に家電メーカーの売上げは大きく落ち込んでいたでしょうが、果たして現在の落ち込みほど落ち込んだのかと疑問に感じます。また更に付け加えると、リーマンショック直後に下手に延命策など取らなければ事業見直しがもっと早くに進んで、無駄な設備投資が行われず今ほどの赤字を先ほどの3社は作らずに済んだのではないかとも思います。机上の空論ではありますが。
 ただいくつか根拠を挙げるとこれもちょっと細かく確認しておらず友人からの情報なのですが、今年上半期に三菱電機は液晶パネル事業で黒字だったそうです。同事業で大赤字を記録したシャープはその原因を世界的なパネル価格の下落と主張しましたが、それだと三菱電機は何故黒字だった野かということになります。友人曰く結局は設備投資の差で、無駄なことをしなかったから三菱電機は黒字となったとのことです。

 事業を見直すのは早ければ早いに越したことがなく、そういう意味でエコポイント制度は本来死ぬべき患者に無駄な延命治療を施してかえって苦しませる結果となったのかもしれず、たとえリーマンショック直後に大赤字を記録することになっても、やはり市場に任せるべきだったのかもしれません。
 政府はエコポイント制度についてCO2排出量削減につながったなどと自画自賛していますが、この制度はもっと検証する必要があるかと思います。敢えて私の方から改善点を挙げるとしたらもっと分野と範囲を絞るべきで、それこそテレビや冷蔵庫は除外してまだ普及途上にあったLED電球などに絞って小規模に実施するべきだったでしょう。

 じゃあ家電と一緒に補助金が出された自動車業界はどうなのか、それほど反動があるのかという論点もありますが、少なくとも家電業界ほど自動車業界は反動の影響を受けていません。一体何故と言われるとちょっと自分もわかりかねますが、両業界でどうしてこう違うのか、原因をしっかり検証することが次回以降の政策に役立つのではないかと思え、ちょっと問題提起を兼ねて今回こうして記事化することにしました。
 なお全く根拠なく推論を述べると、自動車業界のエコカー補助金はなんていうかプリウスの一人勝ち、次点でホンダのハイブリッド車に恩恵が集中したから家電業界ほど影響なかったんじゃないかという気がします。その売れまくったプリウスは今でも納車待ちが長いというし。

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