今日ふと思ったこととして、嫌いな人物がこのところ減ってきました。前は政治家や芸能人など嫌いな人物が掃いて捨てるくらいいたのに、今だと強いてあげても政治家ならぶっちぎりで野田聖子議員が来てその後に森元総理、脱法ハーフこと蓮舫代表くらいしかこず、小沢一郎も嫌いですが最近影薄いので気にならなくなってきました。っていうかこの時点で「おるやん」とか言われてるかもしれませんが。
一方、こと歴史分野になるとめっきりいないというか、よくよく考えてみると「梟雄」と言われるような人物がだんだん減ってきているような気がします。というのも「歴史上では悪人のように言われているが、実はいい人だった」的なエピソードが盛んに喧伝され、あの松永久秀も「大仏殿を焼いたのは実はこいつじゃない」、「梟雄と呼ばれた一方で領民からは親しまれていた」などと言われてなんかイメージが変わってきています。
むしろ領民視点で言えば江戸時代の大名の方が問題のある人物が多く、有名なのだと会津騒動の加藤明成など、悪政が伝えられる領主はむしろ平和な時代の方が多いでしょう。
そんなこともあってか最近だと名前を聞くだけでイライラするような、講談とかでとっちめられてスカッとするような歴史人物となると、恐らく私だけでなく他の人にとっても少なくなっているのではないかと思います。関係ないかもしれませんが、最近の仮面ライダーとかでショッカーのような露骨な悪の組織が出て来ず、むしろライダー同士で殴り合ってるのもそうした風潮が反映してるのかもしれません。
そこで改めて私の中で何があっても許せない歴史人物がいないか考えてみたところ、真っ先に挙がってきたのは東条英機でした。彼もほかの梟雄ともども一部で再評価する声や擁護意見が出てきていますが、それら意見を考慮してもやはり彼の行動や決断は愚かにも程があるというべきか、「竹槍で飛行機が落とせるものか」と批判した新聞記者を抹殺するために40歳近くの男性をその記者を含めて無理矢理徴兵し、無駄に戦地に送り込むなどは正気の沙汰ではありません。
同じくインパール作戦の牟田口廉也も然りで、もっとも彼は東条と違って一切擁護意見など出ていませんがやはり許せない人物なだけに、ダンテの「神曲」の様に地獄で苦しめられているとか書かれてあれば胸がすく思いがするでしょう。
この二人の様に、やはり歴史上で嫌いな人物となると戦時中の明らかにおかしな決断をした連中ばかりとなってしまいます。松岡洋介もそうですし近衛文麿もそうだし、なんか自分で挙げてて時代狭くないかと思えてなりません。
ほかの時代で無理矢理挙げるとしたら、搦め手としては松平定信、朝鮮からは閔妃や李承晩、中国だと唐の玄宗と袁世凱、鎌倉時代からは公暁といったところですか。昔は嫌いな人物で世の中溢れていたというのに、なんか変に丸くなってしまったのかなと思えて余り気分良くないです。
0 件のコメント:
コメントを投稿