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2017年12月18日月曜日

元国税庁職員の女優

 今日ふと、テンキーが左側に付いたキーボードってないかなとふと思いました。あるにはある用ですがあまり人気がないため値段が高く、それなら別にUSB接続のテンキー買って、テンキーの付いてない無線キーボードのがありかなと思えてきました。今使っているのはマウスとキーボードセットのロジテック製ですが、今度辺りサプライパーツや見に行こうかな。

 話は本題に入りますが、国税庁職員というと「マルサの女」をイメージする往年の方々も多いでしょうが、マルサこと国税局査察部は国税局の一部署で、全部署がみんなああいう活動しているわけではなく、また査察部ほど予算もないそうです。なんでそんなこと知ってるのかというと先月(2017年12月号)の文藝春秋で、かつて国税庁で働いていて現在は女優をしている山村紅葉氏が証言しているからです。

山村紅葉(Wikipedia)

 山村紅葉氏はミステリー作家の故山村美紗の娘で、母の作品を筆頭にバラエティやテレビドラマなどで現在も活躍を続けている女優です。残念なことに私はあまり出演作を見たことはないのですが、文藝春秋に掲載されたインタビュー記事で大学卒業後から結婚するまで働いていた国税庁での仕事について触れられていました。

 紅葉氏によると、学生時代にふとしたことから毎年の脱税額の規模を見て、妙な正義感というかちゃんと納税されればもっと政府がいろんなことにお金を使えるのにと思ったことから国税庁入りを志望するようになったそうです。ただ先にも書いた通りに入庁した国税庁では予算がふんだんにあるわけではなく、地道な調査によって脱税などを取り締まっていたそうです。
 この取り締まり活動において紅葉氏は、学生時代から演劇をやっていたこともあり潜入捜査で引っ張りだこ(本人談)だったそうです。具体的には何も知らない女子大生とかOLの振りをして内偵先を訪れて下見などを行っていたそうですが、ある日に先輩の男性職員とともに、疑惑のあるパチンコ店へカップルに扮して内偵へ行ったそうです。

 先輩職員からは、「俺が色々見てくるから、お前は適当にパチンコ打ってろ」と指示があり言われた通りにパチンコ打ってたら、偶然にも大当たりしてしまったそうです。しかし紅葉氏はそもそもパチンコを打ったことがなく、次から次へと出てくる球の処理が分からなくて受け箱を差し込むこともできず、終いには溢れ出た球が床にこぼれ出す始末になってしまったそうです。
 その間、彼氏役の先輩職員は何をしていたのかというと、店側にツラが割れるのを恐れてかそのまま現場を去ってしまっていたそうです。この時の気持ちとして紅葉氏は、「彼氏に置いてかれた彼女役を演じる羽目となった」と述べていますが、普通に置いてかれてるので演技じゃないだろもはやそれとツッコミたくなりました。

 その後、紅葉氏は結婚を機に退職後、女優活動を再開して現在に至るようですが、演技の心得があるというのが国税庁での仕事で役に立つとはなかなか興味深く感じます。もちろん演技力があるから紅葉氏は国税庁に入庁できたわけではなく、その他の求められる能力もすべて満たしていたからこその入庁で、あくまで演技力はパチンコ同様にたまたま役に立つ素養だったということでしょう。
 これを採用活動という面で見てみると、現場の仕事で役には立つが採用には役に立たないスキルという風に見えます。実際私も、国税庁の採用において演技力を重視するか否かと言ったらしなくていいと思いますし、する方が間違いだとは思います。しかしそれでも演技力は実際の仕事では役に立つわけですから、仕事で使える能力が採用に直結するわけではないという例でいえば好例な感があります。

 翻って見てみると、かつてパワプロに例えるなら「基本能力は守備力を除きどれも大したことないけど、各状況で発動される特殊能力が非常に豊富」と自ら例えた自分なんかは、採用する側からすれば取るに決め手に欠ける人材に見えたことでしょう。ちなみにどの職場でも入った後で意外に高く評価されるのはExcelの知識と作成力で、文章力に関してはメインスキルとして求められる新聞社では拾い物だったと評価されました。
 最後にその文章力についてですが、もちろん一般企業でこの文章力一点で以って採用を決めるべきではないと私は思いますが、文章力のある人間を一人か二人囲っておくと、報告書をはじめとする通達関連のコミュニケーションはうんと好転するように思います。いろんな会社のプレスリリースとか見るとIT系企業を中心に、「こいつらどれだけ社内コミュニケーションで齟齬起こし合ってるんだろう」と思うような文書を見ることは珍しくなく、書道がうまい人よりも文書書くのがうまい人のがいないよりかはいた方がいい気がします。

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