前の「電子書籍、想定外の値上げ」の記事中で書いたeBookjapanの値上げについて、本日eBookjapanより返信を受け取りました。何でも「重要なお知らせ」にて今回槍玉に挙げた「でろでろ」を含む講談社の本を値上げすると前々から書いていたようで、私が見落としていただけだったようです。返信内容を読む限りですとどうも講談社との契約改定か何かで値上げになったような感じで、出版社側による値上げだった可能性が高いと見ております。
どちらにしろ定価540円の本を525円で電子書籍で買う気は起きず、eBookjapanには悪いですが「でろでろ」の続きは買わないことにします。なんていうか、どこかある出版社が電子書籍で価格を実書籍定価のから大幅に割り引いた価格で販売するところが出てきたら一気に広がりそうな感覚があるのですが、まだちょっと遠いようです。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2011年6月7日火曜日
2011年6月5日日曜日
電子書籍を阻むものは誰なのか
電子書籍ネタ三投目。狙ったわけではありませんがなんか集中しました。
さて以前にも私はこのブログにて、かつてIT大手数社と出版社などが日本でも電子書籍を広めようとしたところ突然出版社側が「やっぱ今のなし!」って言って大きく広がらなかった例を引用し、出版社側は電子書籍の普及に乗り気でなくむしろ反動的なのではと書きましたが、この考えに大きな変化はないものの最近になってもうひとつ気になる要素が出てきました。
私は当初、出版社側は電子書籍が普及すると売り上げが減る可能性があるから手を引いたのかと書きましたが、どうもあちこちから話を聞いていると販売数が減ること以上に、印刷会社との軋轢から手を引いたのではという考えが強くなってきました。考えても見ると電子書籍化して確かに実書籍の販売は間違いなく減るものの、その分電子書籍の販売が大きく伸びれば出版社側は今までどおりとは行かないまでもまだ何とかやっていけます。しかし印刷会社側にとっては実書籍から電子書籍に切り替われば仕事は完全になくなるだけで、それこそ出版社側が電子書籍に移行しようとするものならそれを必死で阻止するのではないかと思います。
出版社側も現状では印刷会社が本を刷ってくれてなんぼで、下手に関係を悪くして校了時間とか融通利かせてくれなくなったらまずいところでしょう。そういう意味で出版社側が電子書籍に対してどうも本腰を挙げないのは、あくまで勝手なよそうですが印刷会社との関係があるからではないかと思った次第です。
ただ予想と言いつつもそのような節が全くないわけでなく、いくつかそれらしき根拠はあります。ひとつは前の記事で書いた文系春秋の電子版で、こちらは海外居住者にしか購入することが出来ず国内では見ることが出来ません。こうすれば日本の印刷会社は何も困ることはありません。
もうひとつは日経新聞の電子版で、こちらは電子版だけでも取る事が出来ますが通常の紙媒体での契約より料金は高く設定されており、そのかわり紙媒体でも新聞を取っていたら電子版は非常に安価な契約料金で取る事が出来ます。日経新聞の電子版が出た際にこの価格設定について私はやはり新聞会社は紙にこだわるんだなと考えていましたが、改めて考えてみると印刷会社(新聞屋)を気にしてのこの対応だったのかもしれません。
その上、さっきから自分の考えをまくし立てていますがもうひとつ気になることとして、電子書籍での広告の扱いが今後どうなっていくかがまだ未知数です。昨日の記事でも書きましたが文芸春秋の電子版には広告欄が消されておりました。まぁ海外で配信するのだから契約とかいろいろあるんだろうし納得は出来るんですが、案外この広告の取り扱いでも出版社は電子書籍二の足を踏んでいるのかもとすこし思うところがあります。
たとえば新聞では朝日や読売といった全国誌には全国で載せられる広告もあれば地方ごとの広告もあります。しかし電子書籍となるとまず以って地方ごとの広告はつけ辛くなり、事実上の地方切捨てとなってただでさえ広告主が減っている現況をさらに悪化させる可能性があります。
さらに電子書籍で出版社や新聞社が困ってしまうのは、実部数が完全に丸わかりとなってしまう点です。これもちょっと前に記事にしましたが日本の新聞社はそれぞれ勝手に販売部数を自称して一日あたりの閲覧者数を割り出し、企業から受け取る広告料の算定をしております。しかしどの新聞社も押紙といって実際には販売されない分まで刷ってこの部数を水増ししており、仮に電子書籍に大きく移行でもしたら電子媒体ゆえにかなり正確な部数が判明してしまい、今までのように部数を水増しして多めに広告料を取る事が出来なくなってしまいます。
しかもさらに懐の痛いところは、広告の効果までデータ化されてわかってしまう点です。利用者ならわかると思いますがAmazonなどでは利用者の過去の購入履歴をすべてデータ化して利用者ごとにおすすめ商品を提示してきて、私の場合は水木しげる氏の本がずらっと並んでなんだかなぁって気がするのですがそれはこの際置いといて、どの利用者にどのような商品が売れるのかといった統計が完全に出来上がっています。これは広告にも応用されており、その広告をどのような人へ、どれくらい、どんな場所で見せれば販売に結びつくかなども全部調べ上げられており、それゆえに米国の広告業界などはGoogleなどを目の敵にしているそうですが、電子書籍化した場合にその本につけられる広告もこのようにデータ化され、載せたところで意味のない広告なんかもはっきりしてしまうでしょう。
こういった点から考えると、やはり出版社や新聞社からすると電子書籍はまだ未知の部分が明らかに多い分野で、少なくとも積極低に乗り込む世界と思わないのは自然な気がします。ただ先ほどの広告に関しますと、多分もう出来ていると思いますけど利用者ごとにあった広告が電子書籍中にも自動的に表示されるシステムなどを利用すればまだ未来がある部分もあります。もっとも今よりかは確実に広告料は減るだろうけど。
最後に私事ですが、どうも先週から中国から日本へのインターネットアクセス環境が悪くなっております。30分くらい完全につながらなかったりすることが頻繁にあり、前もブログ記事を書き上げたのに送信が出来ないことがありました。スカイプはずっと使えるし中国のサイトにはアクセスできるのだから今のインターネット環境が悪いというわけではないと思いますが、今度世界でプロトコルが更新されるのと関係があるのだろうか……。
さて以前にも私はこのブログにて、かつてIT大手数社と出版社などが日本でも電子書籍を広めようとしたところ突然出版社側が「やっぱ今のなし!」って言って大きく広がらなかった例を引用し、出版社側は電子書籍の普及に乗り気でなくむしろ反動的なのではと書きましたが、この考えに大きな変化はないものの最近になってもうひとつ気になる要素が出てきました。
私は当初、出版社側は電子書籍が普及すると売り上げが減る可能性があるから手を引いたのかと書きましたが、どうもあちこちから話を聞いていると販売数が減ること以上に、印刷会社との軋轢から手を引いたのではという考えが強くなってきました。考えても見ると電子書籍化して確かに実書籍の販売は間違いなく減るものの、その分電子書籍の販売が大きく伸びれば出版社側は今までどおりとは行かないまでもまだ何とかやっていけます。しかし印刷会社側にとっては実書籍から電子書籍に切り替われば仕事は完全になくなるだけで、それこそ出版社側が電子書籍に移行しようとするものならそれを必死で阻止するのではないかと思います。
出版社側も現状では印刷会社が本を刷ってくれてなんぼで、下手に関係を悪くして校了時間とか融通利かせてくれなくなったらまずいところでしょう。そういう意味で出版社側が電子書籍に対してどうも本腰を挙げないのは、あくまで勝手なよそうですが印刷会社との関係があるからではないかと思った次第です。
ただ予想と言いつつもそのような節が全くないわけでなく、いくつかそれらしき根拠はあります。ひとつは前の記事で書いた文系春秋の電子版で、こちらは海外居住者にしか購入することが出来ず国内では見ることが出来ません。こうすれば日本の印刷会社は何も困ることはありません。
もうひとつは日経新聞の電子版で、こちらは電子版だけでも取る事が出来ますが通常の紙媒体での契約より料金は高く設定されており、そのかわり紙媒体でも新聞を取っていたら電子版は非常に安価な契約料金で取る事が出来ます。日経新聞の電子版が出た際にこの価格設定について私はやはり新聞会社は紙にこだわるんだなと考えていましたが、改めて考えてみると印刷会社(新聞屋)を気にしてのこの対応だったのかもしれません。
その上、さっきから自分の考えをまくし立てていますがもうひとつ気になることとして、電子書籍での広告の扱いが今後どうなっていくかがまだ未知数です。昨日の記事でも書きましたが文芸春秋の電子版には広告欄が消されておりました。まぁ海外で配信するのだから契約とかいろいろあるんだろうし納得は出来るんですが、案外この広告の取り扱いでも出版社は電子書籍二の足を踏んでいるのかもとすこし思うところがあります。
たとえば新聞では朝日や読売といった全国誌には全国で載せられる広告もあれば地方ごとの広告もあります。しかし電子書籍となるとまず以って地方ごとの広告はつけ辛くなり、事実上の地方切捨てとなってただでさえ広告主が減っている現況をさらに悪化させる可能性があります。
さらに電子書籍で出版社や新聞社が困ってしまうのは、実部数が完全に丸わかりとなってしまう点です。これもちょっと前に記事にしましたが日本の新聞社はそれぞれ勝手に販売部数を自称して一日あたりの閲覧者数を割り出し、企業から受け取る広告料の算定をしております。しかしどの新聞社も押紙といって実際には販売されない分まで刷ってこの部数を水増ししており、仮に電子書籍に大きく移行でもしたら電子媒体ゆえにかなり正確な部数が判明してしまい、今までのように部数を水増しして多めに広告料を取る事が出来なくなってしまいます。
しかもさらに懐の痛いところは、広告の効果までデータ化されてわかってしまう点です。利用者ならわかると思いますがAmazonなどでは利用者の過去の購入履歴をすべてデータ化して利用者ごとにおすすめ商品を提示してきて、私の場合は水木しげる氏の本がずらっと並んでなんだかなぁって気がするのですがそれはこの際置いといて、どの利用者にどのような商品が売れるのかといった統計が完全に出来上がっています。これは広告にも応用されており、その広告をどのような人へ、どれくらい、どんな場所で見せれば販売に結びつくかなども全部調べ上げられており、それゆえに米国の広告業界などはGoogleなどを目の敵にしているそうですが、電子書籍化した場合にその本につけられる広告もこのようにデータ化され、載せたところで意味のない広告なんかもはっきりしてしまうでしょう。
こういった点から考えると、やはり出版社や新聞社からすると電子書籍はまだ未知の部分が明らかに多い分野で、少なくとも積極低に乗り込む世界と思わないのは自然な気がします。ただ先ほどの広告に関しますと、多分もう出来ていると思いますけど利用者ごとにあった広告が電子書籍中にも自動的に表示されるシステムなどを利用すればまだ未来がある部分もあります。もっとも今よりかは確実に広告料は減るだろうけど。
最後に私事ですが、どうも先週から中国から日本へのインターネットアクセス環境が悪くなっております。30分くらい完全につながらなかったりすることが頻繁にあり、前もブログ記事を書き上げたのに送信が出来ないことがありました。スカイプはずっと使えるし中国のサイトにはアクセスできるのだから今のインターネット環境が悪いというわけではないと思いますが、今度世界でプロトコルが更新されるのと関係があるのだろうか……。
2011年6月4日土曜日
文芸春秋の電子版について
ひとつ前の記事に続いてまた電子書籍についてです。
すでに私が八年間も購読している文芸春秋が今年二月になり、電子書籍を出すようになりました。このニュースは昨年から中国で働き始めた私にとっても朗報で、海外でも読めるというのであればありがたいことこの上ないとかねてからいろいろと情報を集めていました。
ただ先月号まではちょうど日本からあれこれ物を贈ってもらう際に通常書籍版を混ぜてもらってたので、買う必要に迫られることはありませんでした。ただ現在本屋に置かれている6月号に関しては未だ通常書籍で手に入れておらず、なおかつこの後も手に入る予定がなかったことから一つ試してみようとすでに調査済みの電子書籍販売サイトに今日行って見ました。
文芸春秋の電子版は現在三つのサイトで販売されており、そのうち一つはAppstoreなのでアップルの周辺機器を持っていない私では利用することが出来ず、もうひとつのzinioというサイトは当該地域の各国語で表示され、なおかつ支払い方法が人民元になることからこちらも外し、最終的にマガストアというサイトを経由して購入することにしました。
こちら電子版の文芸春秋は海外居住者にしか販売されておらず、値段も日本での通常書籍版860円に対して1000円です。前回の記事では散々値段について文句を言いましたがこちらは月刊誌なんだし、海外居住者限定ということでこの値段についてはそれほど不満はありません。第一、前回記事で不満だったのは勝手に値上げされたことだし。
ただ購入する直前、いくつか気になることがありました。折角なので下記に列挙します。
1、ダウンロードは問題なく行えるか
2、データの管理はどうなのか
3、パソコン画面上だと読み辛くはないか
当たり前と言えば当たり前の心配で、もしよければ誰か感想を書いてこの辺がわかればいいなとあらかじめ探しはしたのですが、結局どこもなかったので結局自分が人身御供とばかりにこの際1000円払って確かめてみました。
まず一番目のダウンロードについてですが、中国のインターネット環境は国内ならまだしも海外となると速度が不安定でなおかつアクセス禁止となっているサイトが多々あります。そういうのでダウンロードは問題なく行えるか、また時間がかかり過ぎやしないかと心配でしたが、これはノープロブレムでした。ダウンロードにかかる時間はせいぜい2、3分程度で、恐らく電子書籍を見るためのビューアーを開くのに2、3分程度かかるだけでした。ただこれは逆に言うと1ページ開くごとにそのページデータをいちいちダウンロードしているということで、これは後でも述べますがいちいちページをめくるたびにローディングが発生します。
次に二番目ですが、eBookjapanだと電子書籍データを丸ごとパソコンに入れてみようと思えばいつでもそのパソコンでタイムラグなしに読めるのですが、こちらのマガストアはいちいちデータをブラウザに送り込んで読む形式らしく、データは常にサーバー上にあるようです。この形式だとダウンロードに大幅に時間がかかるのではと心配してましたが、上記のように1ページごとなので問題ありませんでした。
三番目の心配ですが、これは見事的中でした。というより、マガストア自体の管理に疑問を覚えました。
基本的に電子書籍を見る際はそれぞれのサイトが用意したビューアーソフトが用意されており、eBookjapanのようにあらかじめ利用者のパソコンにインストールさせておくものもあれば、Flash playerを使ってブラウザ上で起動させるものもあります。私はこれまでにいくつかの電子書籍サイトでいろいろ試してみましたが比率的にはFlash playerを利用するものが多いように思えますが、見たい時にタイムラグなし、しかもネットに接続する必要もないeBookjapanの「edi.BookReader」が今のところ不満もなく一番満足するソフトです。
それで今回のマガストアのビューアーなのですが、正直クラフトマンシップが何も感じられず、とりあえず見れるソフトを用意しただけというひどいレベルのものでした。まず一番不満なのはページの拡大率で、ただでさえ文芸春秋は縦書き三段で文字がびっしりしている雑誌の上にノートPCの画面で見るのだから相当拡大しないと文字が読み取れないのですが、かなり腹立つことにページを切り替えるたびに拡大率が初期設定(120%)に戻されてしまいます。私の所感だと最低でも200%位じゃないと読めないのに、ページをめくるたびにマウスホイール動かして拡大率を変えるのはかなり面倒です。さらにこの拡大率、直接入力すればどの拡大率でも反映されますがマウスホイールだと100%→120%→140%……と20%ずつ増えていくのに何故だか200%の次はいきなり300%に飛びます。個人的には240%くらいがベターだと思うのに。
あまりプログラムの知識がないにもかかわらずこういうこと書くのは良くないかもしれませんが、拡大率の維持くらいちょっと弄くればすぐ出来るようなことなんじゃないかと思います。しかもマガストアはどうもこの拡大率の維持がされないという問題を認識しているにもかかわらず放っておいてる節があり、サイトのFAQを見てみるとiphoneやipadについては対策を書いているにもかかわらずPCについてはノーコメントです。これ間違いなくわかってて放置してるだろ。
はっきり言って、拡大率が維持できない電子書籍のビューアーに出会ったのはのはこれが初めてです。さらに言えばほかのどのビューアも画面左側で左クリックすれば次のページ、右側なら前のページに移動して当たり前なのに、このマガストアのビューアはそんな機能すらなく下部にあるボタンをいちいち押さないといけません。挙句の果てにはコンフィグメニューすらなく、間違いなく最低レベルのビューアーと言っていいでしょう。
さらには1ページごとにデータをダウンロードするので、起動時には時間がかからないもののページを切り替えるたびに少々ローディングが必要になります。そんな時間がとられるわけじゃないですがさすがに毎ページでこれが続くのかと考えるとちょっとうんざりしてきて、結局数ページ見ただけで今のところ止めてます。
こんな具合でよくこんな体制でサービスを開始できたものだと結構呆れていたのですが、よくよくヘルプページを見てみると運営主体が電通だと書いてあって「だからか」と得心しました。あのセカンドライフをごり押ししただけあって如何にも電子書籍サイトを形だけで作っただけのようで、どうも真面目に運営する態度が見られません。文芸春秋社も、もう少し相手を選べよ。
と、愚痴が多くなりましたが今回の件は全く収穫がなかったわけじゃなく、ちょっと気になるトピックがいくつか出てきました。何が気になったかというと電子書籍版の文芸春秋は恐らく通常書籍版では広告が載せられていたと思われる箇所が空白(文芸春秋社の会社ロゴだけついてる)になっており、ふと「電子書籍の広告はどうなるのだろうか」という疑問がもたげてきました。この辺については次回の記事にて別トピックとともに取り上げます。
あと文芸春秋では毎号ペットと作家が一緒に写真撮って載るコラムがあって今月は佐藤優氏でしたが、「猫は人と違って裏切らない」と確信犯的に笑わせてきてました。それにしてもこの人、猫飼いすぎ。
すでに私が八年間も購読している文芸春秋が今年二月になり、電子書籍を出すようになりました。このニュースは昨年から中国で働き始めた私にとっても朗報で、海外でも読めるというのであればありがたいことこの上ないとかねてからいろいろと情報を集めていました。
ただ先月号まではちょうど日本からあれこれ物を贈ってもらう際に通常書籍版を混ぜてもらってたので、買う必要に迫られることはありませんでした。ただ現在本屋に置かれている6月号に関しては未だ通常書籍で手に入れておらず、なおかつこの後も手に入る予定がなかったことから一つ試してみようとすでに調査済みの電子書籍販売サイトに今日行って見ました。
文芸春秋の電子版は現在三つのサイトで販売されており、そのうち一つはAppstoreなのでアップルの周辺機器を持っていない私では利用することが出来ず、もうひとつのzinioというサイトは当該地域の各国語で表示され、なおかつ支払い方法が人民元になることからこちらも外し、最終的にマガストアというサイトを経由して購入することにしました。
こちら電子版の文芸春秋は海外居住者にしか販売されておらず、値段も日本での通常書籍版860円に対して1000円です。前回の記事では散々値段について文句を言いましたがこちらは月刊誌なんだし、海外居住者限定ということでこの値段についてはそれほど不満はありません。第一、前回記事で不満だったのは勝手に値上げされたことだし。
ただ購入する直前、いくつか気になることがありました。折角なので下記に列挙します。
1、ダウンロードは問題なく行えるか
2、データの管理はどうなのか
3、パソコン画面上だと読み辛くはないか
当たり前と言えば当たり前の心配で、もしよければ誰か感想を書いてこの辺がわかればいいなとあらかじめ探しはしたのですが、結局どこもなかったので結局自分が人身御供とばかりにこの際1000円払って確かめてみました。
まず一番目のダウンロードについてですが、中国のインターネット環境は国内ならまだしも海外となると速度が不安定でなおかつアクセス禁止となっているサイトが多々あります。そういうのでダウンロードは問題なく行えるか、また時間がかかり過ぎやしないかと心配でしたが、これはノープロブレムでした。ダウンロードにかかる時間はせいぜい2、3分程度で、恐らく電子書籍を見るためのビューアーを開くのに2、3分程度かかるだけでした。ただこれは逆に言うと1ページ開くごとにそのページデータをいちいちダウンロードしているということで、これは後でも述べますがいちいちページをめくるたびにローディングが発生します。
次に二番目ですが、eBookjapanだと電子書籍データを丸ごとパソコンに入れてみようと思えばいつでもそのパソコンでタイムラグなしに読めるのですが、こちらのマガストアはいちいちデータをブラウザに送り込んで読む形式らしく、データは常にサーバー上にあるようです。この形式だとダウンロードに大幅に時間がかかるのではと心配してましたが、上記のように1ページごとなので問題ありませんでした。
三番目の心配ですが、これは見事的中でした。というより、マガストア自体の管理に疑問を覚えました。
基本的に電子書籍を見る際はそれぞれのサイトが用意したビューアーソフトが用意されており、eBookjapanのようにあらかじめ利用者のパソコンにインストールさせておくものもあれば、Flash playerを使ってブラウザ上で起動させるものもあります。私はこれまでにいくつかの電子書籍サイトでいろいろ試してみましたが比率的にはFlash playerを利用するものが多いように思えますが、見たい時にタイムラグなし、しかもネットに接続する必要もないeBookjapanの「edi.BookReader」が今のところ不満もなく一番満足するソフトです。
それで今回のマガストアのビューアーなのですが、正直クラフトマンシップが何も感じられず、とりあえず見れるソフトを用意しただけというひどいレベルのものでした。まず一番不満なのはページの拡大率で、ただでさえ文芸春秋は縦書き三段で文字がびっしりしている雑誌の上にノートPCの画面で見るのだから相当拡大しないと文字が読み取れないのですが、かなり腹立つことにページを切り替えるたびに拡大率が初期設定(120%)に戻されてしまいます。私の所感だと最低でも200%位じゃないと読めないのに、ページをめくるたびにマウスホイール動かして拡大率を変えるのはかなり面倒です。さらにこの拡大率、直接入力すればどの拡大率でも反映されますがマウスホイールだと100%→120%→140%……と20%ずつ増えていくのに何故だか200%の次はいきなり300%に飛びます。個人的には240%くらいがベターだと思うのに。
あまりプログラムの知識がないにもかかわらずこういうこと書くのは良くないかもしれませんが、拡大率の維持くらいちょっと弄くればすぐ出来るようなことなんじゃないかと思います。しかもマガストアはどうもこの拡大率の維持がされないという問題を認識しているにもかかわらず放っておいてる節があり、サイトのFAQを見てみるとiphoneやipadについては対策を書いているにもかかわらずPCについてはノーコメントです。これ間違いなくわかってて放置してるだろ。
はっきり言って、拡大率が維持できない電子書籍のビューアーに出会ったのはのはこれが初めてです。さらに言えばほかのどのビューアも画面左側で左クリックすれば次のページ、右側なら前のページに移動して当たり前なのに、このマガストアのビューアはそんな機能すらなく下部にあるボタンをいちいち押さないといけません。挙句の果てにはコンフィグメニューすらなく、間違いなく最低レベルのビューアーと言っていいでしょう。
さらには1ページごとにデータをダウンロードするので、起動時には時間がかからないもののページを切り替えるたびに少々ローディングが必要になります。そんな時間がとられるわけじゃないですがさすがに毎ページでこれが続くのかと考えるとちょっとうんざりしてきて、結局数ページ見ただけで今のところ止めてます。
こんな具合でよくこんな体制でサービスを開始できたものだと結構呆れていたのですが、よくよくヘルプページを見てみると運営主体が電通だと書いてあって「だからか」と得心しました。あのセカンドライフをごり押ししただけあって如何にも電子書籍サイトを形だけで作っただけのようで、どうも真面目に運営する態度が見られません。文芸春秋社も、もう少し相手を選べよ。
と、愚痴が多くなりましたが今回の件は全く収穫がなかったわけじゃなく、ちょっと気になるトピックがいくつか出てきました。何が気になったかというと電子書籍版の文芸春秋は恐らく通常書籍版では広告が載せられていたと思われる箇所が空白(文芸春秋社の会社ロゴだけついてる)になっており、ふと「電子書籍の広告はどうなるのだろうか」という疑問がもたげてきました。この辺については次回の記事にて別トピックとともに取り上げます。
あと文芸春秋では毎号ペットと作家が一緒に写真撮って載るコラムがあって今月は佐藤優氏でしたが、「猫は人と違って裏切らない」と確信犯的に笑わせてきてました。それにしてもこの人、猫飼いすぎ。
電子書籍、想定外の値上げ
かつてライブドアがニッポン放送買収を仕掛けた際にホリエモンが繰り返し「想定内」という言葉を使ったことから、この言葉は見事その年の流行語対象に選ばれることとなりました。ただ当時受けてた授業の講師も、「最近は想定外の時も想定内と言うようですね」と皮肉言ってたが。
翻ってみて今年、私は今度は「想定外」というこの言葉が目下の流行語大賞候補ではないかと見てます。かつてないほどの大震災に加え東電幹部らが繰り返し「想定外」という言葉を使って対応遅れの言い訳を使っているのはもとより、一昨日の不信任決議とその後の帰結も鳩山前首相や自民党にとって想定外といえるような事態で、なんか今後もこういうことがしばらく続きそうに感じるからです。
話は変わりますが本日、上海は日本の梅雨のようなシトシト雨日和で、予報だと明日も一日中降ってるようです。さすがに夕方からは気温も下がってきましたが昼間は蒸し暑くて外出する気も起きず家で不貞寝してましたが、暇つぶしに誰かいないものかとスカイプを開けても見事なくらいに誰もいなくて四六時中暇でした。そんなわけだから今度小銭が入ることとなったので、すこし贅沢して電子書籍で漫画を買い集めて読んでようかと思って昨日からいつも使っているeBookjapanを見てました。
すでに過去の記事でも言及してますが以前にもここから押切蓮介氏の「でろでろ」を買っており、今回も続きを買おうと検索してみたところ、何故だか知りませんが作者名でもタイトル名でも引っかかりません。しょうがないので全巻セットが確か出ていたからそこで五十音順に捜し出して開いてみると、一目して唖然としました。
「525円?( ゚д゚)」
私が以前、ってか先月に「でろでろ」の七巻と八巻を購入した際は一冊420円(税込み)だったところ、何故だかすべての巻で525円に価格が変わっていました。一体何故なんだ(#゚Д゚)、と思うのと同時にもしかしたらこの値上げが影響して先ほど検索に引っかからなかったのではないかという疑心が持ち上がってきました。
正直に言って、この値上げは私にとって不満この上ありません。確かに値段を決定するのは売り手の勝手ではあるものの予告もなしに、ついほんのちょっと前までに420円だった書籍を突然525円にするなんて今更買うのが馬鹿みたいに思えてきます。前もって予告してくれていたのであれば気に入った作品だっただけに全部買っておいたものを、ちょっと今回の値上げで買う気すら失せました。
第一、この値段自体ちょっと疑問符がつく値段です。Amazonを確認すればわかりますがこの本の定価は一冊540円で、eBookjapanの価格の525円とは15円しか差がありません。「でろでろ」自体は2009年に連載を終了しており、最終巻を含めて決して新しく出たばかりではないことを考えるとこの価格設定には首を傾げます。現在の状況のように海外にいて本がなかなか手に入らない状態でなければ、525円だと古本屋にでも行って買った方が絶対得だという気がしてなりません。
逆に、以前の420円という値段は陰ながら実は評価してました。そもそも印刷や物流コストがかからないのであるから電子書籍は一般販売より安くなければおかしく、出版されたばかりの本はまだ仕方ないと思うにしてもすでに古くなっている本についてはスマートフォンなどどの端末でも見られる利便性を考慮しても価格で競争して欲しいという気がします。そのような観点からすると「でろでろ」の420円という価格は古本以上新品以下という絶妙な価格で、さきほどの利便性を考えるなら適度な価格だという風に考えていました。本音を言えばもう少し安くしてくれたらうれしいんだけど。
ただ今回の妙な値上げは、eBookjapanに対して一気に不信感を持たせることとなりました。というのも「でろでろ」に限らず別の本でも時期によって知らないところで値上げが行われたりするのであれば、今買おうとするその本は以前はもっと安かったのではという疑念が付きまといます。言ってしまえば、値上げ後に買ってしまってたらいちいち馬鹿しいです。
仮にこれが時期によって在庫量が急変動する農水産物やコレクターグッズであれば気になりませんが、在庫なんて切れるはずのない電子書籍でこんなことされるなんて想定外もいいところです。さらに525円なんて価格だったら、日本で古本、いやこの際新品でAmazonで買った方が全然お得な気がします。いざとなれば他のものと一緒に、日本から友人に中国へまとめて送ってもらうことだって出来るんだし。
と、ここで愚痴を書くだけなら誰でも出来るので、折角だからこの件を直接eBookjapanに問い合わせてみました。まだ返事が着てないので、返事を受け次第に続報を書きます。
翻ってみて今年、私は今度は「想定外」というこの言葉が目下の流行語大賞候補ではないかと見てます。かつてないほどの大震災に加え東電幹部らが繰り返し「想定外」という言葉を使って対応遅れの言い訳を使っているのはもとより、一昨日の不信任決議とその後の帰結も鳩山前首相や自民党にとって想定外といえるような事態で、なんか今後もこういうことがしばらく続きそうに感じるからです。
話は変わりますが本日、上海は日本の梅雨のようなシトシト雨日和で、予報だと明日も一日中降ってるようです。さすがに夕方からは気温も下がってきましたが昼間は蒸し暑くて外出する気も起きず家で不貞寝してましたが、暇つぶしに誰かいないものかとスカイプを開けても見事なくらいに誰もいなくて四六時中暇でした。そんなわけだから今度小銭が入ることとなったので、すこし贅沢して電子書籍で漫画を買い集めて読んでようかと思って昨日からいつも使っているeBookjapanを見てました。
すでに過去の記事でも言及してますが以前にもここから押切蓮介氏の「でろでろ」を買っており、今回も続きを買おうと検索してみたところ、何故だか知りませんが作者名でもタイトル名でも引っかかりません。しょうがないので全巻セットが確か出ていたからそこで五十音順に捜し出して開いてみると、一目して唖然としました。
「525円?( ゚д゚)」
私が以前、ってか先月に「でろでろ」の七巻と八巻を購入した際は一冊420円(税込み)だったところ、何故だかすべての巻で525円に価格が変わっていました。一体何故なんだ(#゚Д゚)、と思うのと同時にもしかしたらこの値上げが影響して先ほど検索に引っかからなかったのではないかという疑心が持ち上がってきました。
正直に言って、この値上げは私にとって不満この上ありません。確かに値段を決定するのは売り手の勝手ではあるものの予告もなしに、ついほんのちょっと前までに420円だった書籍を突然525円にするなんて今更買うのが馬鹿みたいに思えてきます。前もって予告してくれていたのであれば気に入った作品だっただけに全部買っておいたものを、ちょっと今回の値上げで買う気すら失せました。
第一、この値段自体ちょっと疑問符がつく値段です。Amazonを確認すればわかりますがこの本の定価は一冊540円で、eBookjapanの価格の525円とは15円しか差がありません。「でろでろ」自体は2009年に連載を終了しており、最終巻を含めて決して新しく出たばかりではないことを考えるとこの価格設定には首を傾げます。現在の状況のように海外にいて本がなかなか手に入らない状態でなければ、525円だと古本屋にでも行って買った方が絶対得だという気がしてなりません。
逆に、以前の420円という値段は陰ながら実は評価してました。そもそも印刷や物流コストがかからないのであるから電子書籍は一般販売より安くなければおかしく、出版されたばかりの本はまだ仕方ないと思うにしてもすでに古くなっている本についてはスマートフォンなどどの端末でも見られる利便性を考慮しても価格で競争して欲しいという気がします。そのような観点からすると「でろでろ」の420円という価格は古本以上新品以下という絶妙な価格で、さきほどの利便性を考えるなら適度な価格だという風に考えていました。本音を言えばもう少し安くしてくれたらうれしいんだけど。
ただ今回の妙な値上げは、eBookjapanに対して一気に不信感を持たせることとなりました。というのも「でろでろ」に限らず別の本でも時期によって知らないところで値上げが行われたりするのであれば、今買おうとするその本は以前はもっと安かったのではという疑念が付きまといます。言ってしまえば、値上げ後に買ってしまってたらいちいち馬鹿しいです。
仮にこれが時期によって在庫量が急変動する農水産物やコレクターグッズであれば気になりませんが、在庫なんて切れるはずのない電子書籍でこんなことされるなんて想定外もいいところです。さらに525円なんて価格だったら、日本で古本、いやこの際新品でAmazonで買った方が全然お得な気がします。いざとなれば他のものと一緒に、日本から友人に中国へまとめて送ってもらうことだって出来るんだし。
と、ここで愚痴を書くだけなら誰でも出来るので、折角だからこの件を直接eBookjapanに問い合わせてみました。まだ返事が着てないので、返事を受け次第に続報を書きます。
2011年6月3日金曜日
昨日の不信任決議に対する中国紙の反応
三日続けて管首相への不信任決議の話です。ある意味こういう時が政治系ブログの稼ぎ時なので、わざわざ今晩の二次会断って帰宅しました。それにしても今日はビール一杯と泡盛一杯だけでしたが、前のろくでもない日系メーカーだとこの泡盛も一杯と言わず、それもすべて一気飲みさせられてたんだろうな。いつか潰す(#゚Д゚)y-~~。
話は本題に入りますが、一夜明けて早くも暗雲が垂れ込めてます。
・メディアの表現、関知しない…退陣示唆で菅首相(読売新聞)
まさかとは思いましたが先日民主党代議士会ではっきりと公言したにもかかわらず、退陣する時期について管首相は曖昧に濁した発言を繰り返しております。これについては直接促した鳩山前首相が最も激怒しており、「政治家が公言したことを破るなんてペテン師だ」、「約束を破るなんて以ての外だ」とかなり激しい口調で批判してますが、多分私に限らず「お前が言うな( ゚Д゚)」と誰もが思ったかと思います。ここまで自分の発言を気にしない人間というのは一生に一度見れるか見れないかかもしれません。
ただ管首相のこれらのはっきりしない態度は、私にとっても非常に不満です。すぐに辞めることがわかっている首脳に会う外国首脳なんているはずもなく、居座る分だけ日本は外交上で損失を受け続けることとなります。また引用記事では「メディアがどう表現するかまで、私がどうこうすることではない」と発言したと書かれていますが、海外メディアに対しても同じことが言えるのかと直接問いたいです。恐らくほどんどの海外メディアは数ヶ月以内には退陣するといった論調で各国ですでに報じており、それをメディアが勝手に報じただけだと切って捨てるのであれば唾棄するような人物としか言いようがありません。
そんな海外メディアの一つというわけではありませんが、折角中国にいるのだから中国メディアが今回の不信任決議についてどう報じたかについて今日は取り上げようと思います。仕事柄、新聞は毎日読んでいるのでいくつか気になった記事を仕事の合間に読んでいましたが、まず言えるのは複数紙が一面に写真付で今回の不信任決議を報じており、中国側も今回の一件強く注視していたのだなと感じました。それで記事の内容ですが、読んでるのが経済紙ばかりなので単純に経過と結果を報じているものが多いものの、中にはなかなか痛い所を突いてきている記事もありました。
ある新聞では、そもそも日本の国家体系は官僚組織が大きな権限と力を持っており平時を切り盛りするのには強いものの、国家戦略を変更したり突発的な緊急事態の対応には弱い体制であると指摘した上で、この体制を改革というか破壊しようとしたのはほかならぬ小泉元首相だったが、その後毎年首相が交代するのを見るにつけ彼の試みは失敗に終わったと断じています。そのようなな官僚制の強い体制ゆえに今回の震災に対して満足に対応することは出来ず、恐らく今度また首相が変わったところで復興対策の速度が変わることはなく、管首相は「国家体制による新たな犠牲者」となったと評価していました。今まで考えたことのない視点であったので、新鮮で面白い論評です。
またこれとは別の新聞では今回の不信任決議について細かく経過を記しており、「管直人VS鳩山由紀夫 緊迫の20分間」とサブタイトルをつけて両者の発言を細かに記してありました。内容を見る限り、日本で報道されている通りで特に変な付け足しとかはありません。
それでこっちは管首相がいつ辞めるのかについても言及しており、さらには「管首相後」を巡って政治騒動がまだしばらく続きそうだと予想してます。その管首相後については面白い言及があり、政権後退前に管、小沢、鳩山で自称トロイカ体制を名乗っていた昔日の「鉄三角」関係は崩れてそれぞれの派閥同士で暗闘を繰り広げているとし、それが今度新総裁を決める際に大きな要素になるとしています。
新総裁の候補としては、日本の調査結果を引用したのかは知りませんが枝野官房長官が意識調査で首位となっていると紹介し、彼は震災後に毎日会見に出たことから知名度は抜群であるものの、日本は首相公選制ではなく政党内にある派閥の力関係で総裁が決まるため彼の可能性は低いとしています。
それ以外の候補としては原口氏、前原氏、もしくは小沢一郎自身がなっちゃうかもとまとめていますが、まぁ順当な候補予想だとは思います。ただ私はそれ以上に、この記事で日本の首相は派閥の力関係で決まるという一文を見て、ちょっとはっとしたような気がしました。
というのも、今の構図が本当にかつての自民党派閥政治とよく似ているからです。「自民党をぶっ壊す」と主張して総裁に就任した小泉元首相以後の自民党は派閥の力が激減してかなり世論を気にして総裁を選ぶようになりましたが、今の民主党は管、小沢、鳩山系の派閥単位で抗争を繰り広げており(鳩山派はあっちいったりこっちいったりしてるけど)、総裁もこれまで、そして今度もこの力関係でほぼ決まると言って過言ではありません。私の考え過ぎかもしれませんが、かつての派閥政治が復活しているのではと伺わせるこの指摘は個人的に結構ショックでした。
最後にこの中国紙の枝野幹事長についての紹介ですが、「彼はブッダのような大耳の47歳の政治家」と書いてあって、読んでてちょっと笑いがこみ上げてきました。日本語だと「ダンボのような」という表現を使いますが、中国語はブッダを比喩対象として使うのだと勉強になったともに、折角手塚治虫原作のブッダの映画が公開されているのだから枝野氏もブッダキャラとして売り出してけばいいのではと思った次第です。どんなキャラなのか自分にもよくわからないけど。
話は本題に入りますが、一夜明けて早くも暗雲が垂れ込めてます。
・メディアの表現、関知しない…退陣示唆で菅首相(読売新聞)
まさかとは思いましたが先日民主党代議士会ではっきりと公言したにもかかわらず、退陣する時期について管首相は曖昧に濁した発言を繰り返しております。これについては直接促した鳩山前首相が最も激怒しており、「政治家が公言したことを破るなんてペテン師だ」、「約束を破るなんて以ての外だ」とかなり激しい口調で批判してますが、多分私に限らず「お前が言うな( ゚Д゚)」と誰もが思ったかと思います。ここまで自分の発言を気にしない人間というのは一生に一度見れるか見れないかかもしれません。
ただ管首相のこれらのはっきりしない態度は、私にとっても非常に不満です。すぐに辞めることがわかっている首脳に会う外国首脳なんているはずもなく、居座る分だけ日本は外交上で損失を受け続けることとなります。また引用記事では「メディアがどう表現するかまで、私がどうこうすることではない」と発言したと書かれていますが、海外メディアに対しても同じことが言えるのかと直接問いたいです。恐らくほどんどの海外メディアは数ヶ月以内には退陣するといった論調で各国ですでに報じており、それをメディアが勝手に報じただけだと切って捨てるのであれば唾棄するような人物としか言いようがありません。
そんな海外メディアの一つというわけではありませんが、折角中国にいるのだから中国メディアが今回の不信任決議についてどう報じたかについて今日は取り上げようと思います。仕事柄、新聞は毎日読んでいるのでいくつか気になった記事を仕事の合間に読んでいましたが、まず言えるのは複数紙が一面に写真付で今回の不信任決議を報じており、中国側も今回の一件強く注視していたのだなと感じました。それで記事の内容ですが、読んでるのが経済紙ばかりなので単純に経過と結果を報じているものが多いものの、中にはなかなか痛い所を突いてきている記事もありました。
ある新聞では、そもそも日本の国家体系は官僚組織が大きな権限と力を持っており平時を切り盛りするのには強いものの、国家戦略を変更したり突発的な緊急事態の対応には弱い体制であると指摘した上で、この体制を改革というか破壊しようとしたのはほかならぬ小泉元首相だったが、その後毎年首相が交代するのを見るにつけ彼の試みは失敗に終わったと断じています。そのようなな官僚制の強い体制ゆえに今回の震災に対して満足に対応することは出来ず、恐らく今度また首相が変わったところで復興対策の速度が変わることはなく、管首相は「国家体制による新たな犠牲者」となったと評価していました。今まで考えたことのない視点であったので、新鮮で面白い論評です。
またこれとは別の新聞では今回の不信任決議について細かく経過を記しており、「管直人VS鳩山由紀夫 緊迫の20分間」とサブタイトルをつけて両者の発言を細かに記してありました。内容を見る限り、日本で報道されている通りで特に変な付け足しとかはありません。
それでこっちは管首相がいつ辞めるのかについても言及しており、さらには「管首相後」を巡って政治騒動がまだしばらく続きそうだと予想してます。その管首相後については面白い言及があり、政権後退前に管、小沢、鳩山で自称トロイカ体制を名乗っていた昔日の「鉄三角」関係は崩れてそれぞれの派閥同士で暗闘を繰り広げているとし、それが今度新総裁を決める際に大きな要素になるとしています。
新総裁の候補としては、日本の調査結果を引用したのかは知りませんが枝野官房長官が意識調査で首位となっていると紹介し、彼は震災後に毎日会見に出たことから知名度は抜群であるものの、日本は首相公選制ではなく政党内にある派閥の力関係で総裁が決まるため彼の可能性は低いとしています。
それ以外の候補としては原口氏、前原氏、もしくは小沢一郎自身がなっちゃうかもとまとめていますが、まぁ順当な候補予想だとは思います。ただ私はそれ以上に、この記事で日本の首相は派閥の力関係で決まるという一文を見て、ちょっとはっとしたような気がしました。
というのも、今の構図が本当にかつての自民党派閥政治とよく似ているからです。「自民党をぶっ壊す」と主張して総裁に就任した小泉元首相以後の自民党は派閥の力が激減してかなり世論を気にして総裁を選ぶようになりましたが、今の民主党は管、小沢、鳩山系の派閥単位で抗争を繰り広げており(鳩山派はあっちいったりこっちいったりしてるけど)、総裁もこれまで、そして今度もこの力関係でほぼ決まると言って過言ではありません。私の考え過ぎかもしれませんが、かつての派閥政治が復活しているのではと伺わせるこの指摘は個人的に結構ショックでした。
最後にこの中国紙の枝野幹事長についての紹介ですが、「彼はブッダのような大耳の47歳の政治家」と書いてあって、読んでてちょっと笑いがこみ上げてきました。日本語だと「ダンボのような」という表現を使いますが、中国語はブッダを比喩対象として使うのだと勉強になったともに、折角手塚治虫原作のブッダの映画が公開されているのだから枝野氏もブッダキャラとして売り出してけばいいのではと思った次第です。どんなキャラなのか自分にもよくわからないけど。
2011年6月2日木曜日
管首相への不信任決議と辞意表明について
既に報道でも報じられててこのブログの閲覧者もこのネタが期待されているかと思われますが、昨日自民党から不信任決議が提出されたことを受け、民主党内の分裂を懸念した管首相は震災対応にめどがついた時点で辞任する意向を表明しました。この管首相の辞任表明を受けて当初不信任決議に賛成すると発言していた民主党内の議員らは反対に転じたことから決議自体は否決されたものの、私個人としてはなかなか残念な結果に終わりました。
なお昨日にも不信任決議について記事を書きましたが、私はてっきり批判的なコメントとかが集まるのではないかと懸念していたもの何一つコメントが来ず、余計な心配をしたもんだと少し反省しました。ちょっと話が脱線しますが、政治系のブログを書こうというのならこういうある程度批判されることを覚悟する必要があり、あまりそういうのに耐性がない人は避けとくのが無難な気がします。
それで本題に入りますが、結論から言うと残念ではあるものの管首相の決断も理解できなくないというのが本音です。何でも昨夜は国民新党の亀井党首に政治的空白を作らないように辞任を促され、今朝には鳩山前首相からも党内分裂を回避するためにも辞任するよう説得されたと聞きますが、鳩山前首相に対してはさすがにお前が言うなという気持ちがするものの、亀井党首については以前からあまり好きではない政治家ではあるものの今回の管首相への説得にはまだ道理があり、それを受け入れた管首相も事ここに至って混乱を最小限に食い止めるためには無理もない決断だったように思います。
私は昨日の記事で否決されるのではと予想を書き、もし可決されるのなら解散を打つべきだと書きましたが、否決されても民主党は分裂し、大きな政治的空白が生まれてしまいます。そういう意味では今回の管首相の決断はベストまで行かずとも、本当にしょうがなかったんだなぁという気がしてなりません。
以上のように管首相に対して今回私は深く同情しますが、決議後に参議院の輿石氏が言っていた様に辞意を表明した首相が長く居座ると外交に影響するという言葉の通り、言ったからには早期に退陣するべきだという立場をとります。やめる時期についてはやはり二次補正予算案を通過させたあたりがベストで、通った後であれば今月中にでも辞めるべきでしょう。
ただ問題なのは「管首相後」で、中国の報道でも後継を巡って暗闘が続くだろうと早くも指摘されております。今回分裂を免れたことで恐らく民主党内から後継候補が出てくるかと思いますが、はっきり言って今の民主党に首相足りえる人物がいるかといえばあまり浮かびません。敢えて挙げれば岡田氏がまだマシかと思いますが、今回の騒動を経て小沢派が影響力を持つことを考えるとその芽はありません。となると残りはってことですが、恐らく仙石氏、枝野氏、玄葉氏などが挙がって来るでしょうが、多分名前が挙がるだけで終わるでしょう。あまりにも早い予想をしてもしょうがないのでここら辺で切り上げますが、恐らく小沢派に近い人間が出てくるのではないかと予想してます。
最後に今回の管首相の辞任で、一番喜んでいるのは自民党でも小沢一郎でもなく、多分東電じゃないかと思います。私が今一番危惧しているのは、次の首班が東電に対して公的資金注入などあらゆる手を使って救命策に走るのではないかということです。あまり疑っても仕方ありませんが自民党寄りの人物ならありえそうですし、連立を組んでもこれが条件として浮上してくるかもしれません。
私は何も東電を叩けばいいとは思ってません。ただこれまで数々してきた事故隠蔽や今回の対策不備、事故対応を考えると企業文化ともいうべき体質に根本的原因があるように思え、この際に一瞬一撃にて完膚なきまで叩き潰さなければいけないと考えています。首相交代はやむなしといえども、この点だけは譲れません。
なお昨日にも不信任決議について記事を書きましたが、私はてっきり批判的なコメントとかが集まるのではないかと懸念していたもの何一つコメントが来ず、余計な心配をしたもんだと少し反省しました。ちょっと話が脱線しますが、政治系のブログを書こうというのならこういうある程度批判されることを覚悟する必要があり、あまりそういうのに耐性がない人は避けとくのが無難な気がします。
それで本題に入りますが、結論から言うと残念ではあるものの管首相の決断も理解できなくないというのが本音です。何でも昨夜は国民新党の亀井党首に政治的空白を作らないように辞任を促され、今朝には鳩山前首相からも党内分裂を回避するためにも辞任するよう説得されたと聞きますが、鳩山前首相に対してはさすがにお前が言うなという気持ちがするものの、亀井党首については以前からあまり好きではない政治家ではあるものの今回の管首相への説得にはまだ道理があり、それを受け入れた管首相も事ここに至って混乱を最小限に食い止めるためには無理もない決断だったように思います。
私は昨日の記事で否決されるのではと予想を書き、もし可決されるのなら解散を打つべきだと書きましたが、否決されても民主党は分裂し、大きな政治的空白が生まれてしまいます。そういう意味では今回の管首相の決断はベストまで行かずとも、本当にしょうがなかったんだなぁという気がしてなりません。
以上のように管首相に対して今回私は深く同情しますが、決議後に参議院の輿石氏が言っていた様に辞意を表明した首相が長く居座ると外交に影響するという言葉の通り、言ったからには早期に退陣するべきだという立場をとります。やめる時期についてはやはり二次補正予算案を通過させたあたりがベストで、通った後であれば今月中にでも辞めるべきでしょう。
ただ問題なのは「管首相後」で、中国の報道でも後継を巡って暗闘が続くだろうと早くも指摘されております。今回分裂を免れたことで恐らく民主党内から後継候補が出てくるかと思いますが、はっきり言って今の民主党に首相足りえる人物がいるかといえばあまり浮かびません。敢えて挙げれば岡田氏がまだマシかと思いますが、今回の騒動を経て小沢派が影響力を持つことを考えるとその芽はありません。となると残りはってことですが、恐らく仙石氏、枝野氏、玄葉氏などが挙がって来るでしょうが、多分名前が挙がるだけで終わるでしょう。あまりにも早い予想をしてもしょうがないのでここら辺で切り上げますが、恐らく小沢派に近い人間が出てくるのではないかと予想してます。
最後に今回の管首相の辞任で、一番喜んでいるのは自民党でも小沢一郎でもなく、多分東電じゃないかと思います。私が今一番危惧しているのは、次の首班が東電に対して公的資金注入などあらゆる手を使って救命策に走るのではないかということです。あまり疑っても仕方ありませんが自民党寄りの人物ならありえそうですし、連立を組んでもこれが条件として浮上してくるかもしれません。
私は何も東電を叩けばいいとは思ってません。ただこれまで数々してきた事故隠蔽や今回の対策不備、事故対応を考えると企業文化ともいうべき体質に根本的原因があるように思え、この際に一瞬一撃にて完膚なきまで叩き潰さなければいけないと考えています。首相交代はやむなしといえども、この点だけは譲れません。
2011年6月1日水曜日
管首相への内閣不信任案提出について
・内閣不信任決議案、3党で提出…2日採決へ(読売新聞)
すでに各所で報道されていて皆さんも知っておいでかと思われますが、本日自民党など三党が管首相に対する不信任決議案を衆議院に提出しました。かねてから管首相と対立していた小沢氏らのグループも離党を辞さない覚悟でこの不信任案に賛成するようで、一部の副大臣などはすでに辞表を提出したとのことです。この不信任案に対する私の立場は、こんな時期に政局で行動するなんて以ての外で、不信任案を提出した自民党ら三党を批判するとともに管首相の続投を支持します。
はっきり言って私は管首相のことをそれほど評価しておらず、一国の宰相としては能力的にやはり頼りない人物だと見ております。しかし現状で首相となる政治家としては管首相がまだマシだと考えており、確かに記者会見などで目が泳ぐなどいろいろ心労がたたっているように見えますが、市民活動家をしてただけあって近年の首相の中では相当タフな人物だと評価しております。仮に今の首相が自民党の安倍氏だったら、心労ですぐやられて今頃病院か棺おけの中に入ってそうですし。
逆に今回不信任案を提出した自民党を見ますと、管政権打倒後で誰が首相になるのかと言ったらいろいろと不安な人物しか挙がってきません。以前に相当口汚く批判した谷垣総裁は鳩山元首相以上、麻生元首相以下程度と思いますし、まだ期待できる石破氏や小池氏などは派閥関係からまずもって首相にはなり辛いですし、それ以外に誰かいるのかと言ったら散々タマ撃ってきただけあってもはや打ち止めです。石原幹事長なんて以ての外ですし。
・<内閣不信任案>「被災地に目向けて」怒りとあきらめの声(毎日新聞)
上記のニュース記事は被災地からの声ですが、私の意見もこれと大体同じです。震災対応でただでさえ忙しい時期なのに政局で行動するのは理解できず、たとえ管首相がどれだけ無能だろうと今国会の間は野党として国会議論で政策を修正していくのが本筋でしょう。特に今回の不信任案で理解できないのが可決後のビジョンが全くない点で、可決後はどのように連立を組むのか、誰が首相をやるのか、どいつにポストが回るのかなどが全く見えてこず、特に自民党は民主党内の小沢派とは不信任案提出前にいろいろ連絡を取っていたようですが前述の石破氏などは小沢氏とは組めないと主張しており、事実自民党があれだけ批判してきたマニフェストを主導していた人間と自民党が手を組むというのは如何なものかと思います。
この不信任案は明日衆議院で決議されるようですが、私の勝手な予想だと否決される可能性が高いのではと見ております。根拠は小沢派が賛成に回ったとしても依然と民主党は大半の議席を持っていることと、どう見ても政局を優先したとしか思えない今回の提出に対してやはり批判が大きくなるのではないかという理由からです。あくまで勝手な予想ですが。
もしかしたら自民党としては否決も織り込み済みなのかもしれず、事実一部で一つの締めくくりとして提出したとの声も出ているようですが、だとしたらますます政局のみで動いていることになり、否決となれば世間からの批判が集まり谷垣総裁への責任論が自民党からも出てくると予想されています。私もこれに同感ですし、自民党もさっさとこの人を引き摺り下ろしたほうがよいのではないかとすら思います。
最後に、もし可決されたとしたら私は管首相は解散を選んでも良いと思います。それこそ選挙になって余計な混乱と時間の浪費につながるのではないかと言われるかもしれませんが、恐らく自民党はそのような批判を恐れて管首相は総辞職をせざるを得ないと考えてこのタイミングで提出してきたのだと思います。しかし提出するからには解散の覚悟があって然るべきで、管首相はあくまでそれを受けて立つだけです。むしろここで一挙に政界再編を行ってもこの際いいような気がしてきました。
結果は明日ですが、果たしてどうなることやらです。
すでに各所で報道されていて皆さんも知っておいでかと思われますが、本日自民党など三党が管首相に対する不信任決議案を衆議院に提出しました。かねてから管首相と対立していた小沢氏らのグループも離党を辞さない覚悟でこの不信任案に賛成するようで、一部の副大臣などはすでに辞表を提出したとのことです。この不信任案に対する私の立場は、こんな時期に政局で行動するなんて以ての外で、不信任案を提出した自民党ら三党を批判するとともに管首相の続投を支持します。
はっきり言って私は管首相のことをそれほど評価しておらず、一国の宰相としては能力的にやはり頼りない人物だと見ております。しかし現状で首相となる政治家としては管首相がまだマシだと考えており、確かに記者会見などで目が泳ぐなどいろいろ心労がたたっているように見えますが、市民活動家をしてただけあって近年の首相の中では相当タフな人物だと評価しております。仮に今の首相が自民党の安倍氏だったら、心労ですぐやられて今頃病院か棺おけの中に入ってそうですし。
逆に今回不信任案を提出した自民党を見ますと、管政権打倒後で誰が首相になるのかと言ったらいろいろと不安な人物しか挙がってきません。以前に相当口汚く批判した谷垣総裁は鳩山元首相以上、麻生元首相以下程度と思いますし、まだ期待できる石破氏や小池氏などは派閥関係からまずもって首相にはなり辛いですし、それ以外に誰かいるのかと言ったら散々タマ撃ってきただけあってもはや打ち止めです。石原幹事長なんて以ての外ですし。
・<内閣不信任案>「被災地に目向けて」怒りとあきらめの声(毎日新聞)
上記のニュース記事は被災地からの声ですが、私の意見もこれと大体同じです。震災対応でただでさえ忙しい時期なのに政局で行動するのは理解できず、たとえ管首相がどれだけ無能だろうと今国会の間は野党として国会議論で政策を修正していくのが本筋でしょう。特に今回の不信任案で理解できないのが可決後のビジョンが全くない点で、可決後はどのように連立を組むのか、誰が首相をやるのか、どいつにポストが回るのかなどが全く見えてこず、特に自民党は民主党内の小沢派とは不信任案提出前にいろいろ連絡を取っていたようですが前述の石破氏などは小沢氏とは組めないと主張しており、事実自民党があれだけ批判してきたマニフェストを主導していた人間と自民党が手を組むというのは如何なものかと思います。
この不信任案は明日衆議院で決議されるようですが、私の勝手な予想だと否決される可能性が高いのではと見ております。根拠は小沢派が賛成に回ったとしても依然と民主党は大半の議席を持っていることと、どう見ても政局を優先したとしか思えない今回の提出に対してやはり批判が大きくなるのではないかという理由からです。あくまで勝手な予想ですが。
もしかしたら自民党としては否決も織り込み済みなのかもしれず、事実一部で一つの締めくくりとして提出したとの声も出ているようですが、だとしたらますます政局のみで動いていることになり、否決となれば世間からの批判が集まり谷垣総裁への責任論が自民党からも出てくると予想されています。私もこれに同感ですし、自民党もさっさとこの人を引き摺り下ろしたほうがよいのではないかとすら思います。
最後に、もし可決されたとしたら私は管首相は解散を選んでも良いと思います。それこそ選挙になって余計な混乱と時間の浪費につながるのではないかと言われるかもしれませんが、恐らく自民党はそのような批判を恐れて管首相は総辞職をせざるを得ないと考えてこのタイミングで提出してきたのだと思います。しかし提出するからには解散の覚悟があって然るべきで、管首相はあくまでそれを受けて立つだけです。むしろここで一挙に政界再編を行ってもこの際いいような気がしてきました。
結果は明日ですが、果たしてどうなることやらです。
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