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2018年10月9日火曜日

ジャイアンツと日本の弱体化要因

 本日、ようやくプロ野球の順位がほぼ確定して、セリーグは巨人が何とか3位に滑り込んでクライマックスシリーズ出場を決めました。とはいえここ数年の巨人は優勝争いに絡むこともなく、今年もBクラス転落もありえただけに、かつての球界の盟主としての姿を思い出すとやはりその弱体化は顕著です。
 高橋由伸監督は今季の責任を取ってコーチ陣ともども退任するとのことですが、不可解な采配と起用を振るう阪神の金本監督ならいざ知らず、高橋監督に関しては正直同情を覚えます。事実上、球団によって現役を引退させられた上に何の準備もなく監督までやらされてしまったからで、成績こそ物足りないものの岡本選手など将来性を感じる選手を見出した点は悪くはなかったはずです。

 話は戻りますが、そもそもなぜ巨人はここまで弱体化したのかと言えばそれは第一に、優秀な選手がメジャーリーグに行くようになったからだと私は考えます。かつての日本のプロ野球において成績を極めた選手が最後に行きつく先は巨人というのがお決まりでしたが、現代においては巨人はおろか、日本の球団を経由せずに直接メジャーリーグに挑戦する選手も珍しくなくなっています。それこそかつてであれば、ダルビッシュ選手、田中まーくん選手、果てには大谷選手もFA権を取ったら巨人に移籍していたかもしれません。

 やはりかつて巨人が強かったのはそうしたブランドがあったからで、他球団の最優秀選手が選手としてではなくそのチームとしての栄誉を得るために巨人へ移籍し、それによって強さを保っていたところがあると思えます。しかし現代においてはさにあらず、やはりやる気と実力を備えた選手はメジャーを目指し、このところ巨人に移籍してくるのは他球団で活躍した外国人選手、またはやや旬の過ぎた元名選手ってのが最近多い気がします。

通年採用へ「過渡期」 就活長期化には懸念も(産経新聞)

 ここで話を変えますが経団連はこのほど、就活シーズンの開始時期についてルールを設けないということを発表しました。これまでも開始時期は一応決めていたものの、ほとんどの企業が横紙破りでどこも守らずに説明会や面接を実際行っていたことを考慮すると、はっきりとルール無用と言明した点は正直で悪くはないのではと私自身も思います。
 ただ今回の開始時期ルール廃止に際して経団連の中西宏明会長の発言について、少し疑問を感じた点があります。それは何かというと、ルール敗死理由の一つに「優秀な人材の採用に当たり外国企業に後れを取る」ということを挙げた点です。

 察しが良ければわかるでしょうが、要は先ほどの巨人と同じだと言いたいわけです。私の目から見ても日本は産業界、学界、政界ともに優秀な人材が不足を通り越して枯渇している状態にありますが、これは日本の教育レベルが落ちたとか人口減とかそういう理由ではなく、優秀な人材が日本企業を目指したり経由せず、直接海外に渡るようになってしまったというのが一番の理由だと考えています。
 具体的には富士通とかその辺を目指さず直接マイクロソフトやグーグル、テスラ、スペースXへの就職を目指すようになり、日本国内にはそうした企業までには及ばないレベルの人材しか残らなくなったとみるしかないでしょう。

 このように考えた場合、就活開始時期ルールを廃止して通年採用としたところで果たして優秀な人材を確保できるかは疑問です。私が思うに優秀な人材は第一に自由に挑戦でき、切磋琢磨し合える環境を求め、第二に高い報酬を目指して動いているように思え、たとえ採用コンタクトが増えたところで、そうした環境や報酬を用意できなければ日系企業に来るとは思えません。
 なんとなくですが、中西会長の発言を見ているとこうした点については十分に承知した上で敢えてああした発言をしたのではないかと私は見ています。その理由についてはご想像にお任せします。

 私自身も現在中国で働いていますが、やはりその動機は日本じゃ自分の才能を発揮できないとはっきり感じたからです。現実に最初入った企業では何も仕事がなく、一週間リアルに椅子に座っているだけということも珍しくありませんでした。その企業だけでなく他にも回った企業も、明らかに不効率なことに対して真剣になり、逆に必要な業務については先送りしたがり放置する光景を見て、こんなとこにいちゃだめだとはっきり認識しました。
 ついでに書くと、もともと自分が志望していたライター業務についてもどこも仕事をくれなかったのは今考えても不思議でしょうがありません。強く出ると、今の自分以上にアクセスの稼げる記事を書けるライターがどれほどいるのかと自分を採用しなかったメディア企業に対して問いたいくらいで、中国で実績も作っていたというのに、なんで自分以下の実力しか持っていない連中に自分は落とされ続けてきたのだろうかと今でも不思議でしょうがありません。

 最後にまとめると、現在の巨人と日本の弱体化はトップ人材が海外に流出しているからというのが私の見方です。私自身はそうしたトップ人材ではないものの、逆を言えば私のような半端な人間ですら日本を出て海外へ働きに行く時代だからこそ、優秀な人材を引き留める、若しくは引き寄せる材料を用意しなければ、採用時期を弄ったところで何も変わらないでしょう。
 具体的は環境と報酬で、初任給もファーウェイの40万円とかにビビってるようじゃお話にはなりません。環境に関しては改めて言うと、私自身は甘くまったりとした職場なんて最初から求めておらず、生きるか死ぬかの戦場を求めて常にさすらってきました。優秀な人材が果たして私のように戦場を求めているかはわかりませんが、こういう価値観の持ち主も少なからずいるのではというのが私の意見です。

2018年10月7日日曜日

死後の渡し守

 先日、電子書籍版が安売りしていたのでダンテの「神曲」を漫画化した本を購入しました。「神曲」は前から読みたかった本なのですが、電子書籍で出て切る文庫はどれも翻訳が古く読むのに難儀しそうだったことからこれまで手を取らずにいました。
 何気に「神曲」に限らず、一部古典は翻訳が古く明治、大正期ベースの和訳しかないものも少なくなく、こうした本を新訳して出すことも重要じゃないかと思います。

 さてダンテの「神曲」ですが、言うまでもなくこれは詩人ダンテの最高傑作であり、且つラテン語の書籍しかなかった当時にあって口語であるトスカーナ語で書かれており、権威からの脱却という点でルネサンスを導いたとも言われる作品です。もっとも、書体以上に当時の人々を唖然とさせたのは、主人公ダンテ(作者本人を主人公にしている)を導く古代の詩人ウェルギリウスをはじめ、古今東西の偉人や聖人、果てには伝承上の悪魔をガンガン登場させ、中にはダンテに恨まれていた当時の実在の人物まで出てきます。この破天荒な内容は現代で見ても結構過激に感じます。

 以上の説明は他の書評でも出ていますが、今回内容を見てみて少し気になったのはカロンという精霊の存在です。

カローン(Wikipedia)

 カロンとはギリシャ神話に出てくる精霊(神の眷属)で、老人の姿をしており、生者の国と死者の国を分かつ川の渡し守です。川を渡る際には渡し賃を要求し、もしこの渡し賃がなければ死んだ後もなかなか死者の国に渡れず川のほとりで長い間待ちぼうけくらわされるそうです。
 「神曲」の中では、ダンテが恋焦がれていたものの早逝したベアトリーチェに会うために支社の国へ渡る際、案内人のウェルギリウスともども「神様の思し召しだから」ということで無賃乗車させています。

 私が何故このカロンに着目したのかというと、日本には奪衣婆がいるからです。

奪衣婆(Wikipedia)

 奪衣婆とは死後に最初に会う、若しくは三途の川のほとりで会うババアの獄吏で、死者の衣服を剥ぎ取り、それを相方(旦那?)の懸衣翁が秤にかけることで死者の業を調べるそうです。
 上記説明はWikipediaを読んで今知った内容ですが、私が元々知っていた内容は三途の川の運賃管理をするババアで、渡し賃の六文銭を持っていなかったら運賃代わりに衣服を引っぺがす、どっちにしろセクハラを厭わないババアという風に聞いていました。

 見ての通りというか、カロンも奪衣婆も日本とイタリアという異なる文化圏でありながら、死者の国と分かつ川の渡し賃を要求する渡し守としてその役割は驚くほど似通っています。こうした神話の近似性についてはユングも指摘しており、人間が本来持っていた概念、若しくはそのように考えてしまう普遍性ゆえのものとしています。ジジイとババアで性別こそ異なっているものの、渡し守という結構細かい役割が共通しており、なおかつペナルティがどっちにも存在しているというのは個人的には興味があります。っていうか死んだら本当にこいつらが居るのかの方が気になる。

 もしかしたら空港の入管ゲートみたいに、渡し守も地域によって担当者が決まっているとか、持ち回りなのかもしれません。持ち回りだとしたら就業者はきっとシルバー人材派遣センターから派遣されているのでしょう。
 あともう一つ気になるのは運賃です。ちょっと前までは真田の旗印でおなじみの六文銭でしたが、現代においては「文」という通貨はなく、日本円に換算したら如何ほどなのかミステリーです。あと最近真面目に現金を出すこと自体が久しくなるほど電子決済かの進んだ中国社会ですが、アリペイとかウィーチャットペイで電子決済も可能なのか、っていうか電波届くのかも気になります。

 馬鹿は死ななきゃ治らないと言いますが、死後の世界は死ななきゃわからないというのはなかなかに不便です。

2018年10月6日土曜日

中国仏寺の意外な掲示物


 連休も終盤ですが、自転車で寧国禅寺というお寺に行ってきました。
 この寺は12世紀の南宋の時代に成立したそうですが、1949年に戦火によって灰となったものの、2007年に再建されたという割と再建の新しいお寺だそうです。実際施設はきれいでした。


 逆光がどうしても消せなかったのですが、三国志に出てくる関羽と関平と周倉の腐れ縁な三人組です。このように三体セットとなっているのはあんま見ないので珍しく感じ、写真に撮りました。


 天井の装飾を含めかなり力が入っています。こうした装飾面では日本とはやや違いがあるものの、お寺の方向性としてはやはり根っこは同じだなと感じます。


 ただそうした仏像や仏閣以上に気になったのはこれです。右上の「财务报表」というのは日本語で「財務諸表」、つまりこのお寺の財務報告書が境内に掲示されていたのです。
 実際見てみるときちんと数字が書いてあり、「寄付金収入」とか「固定資産」、「減価償却費」、「建設仮勘定」などの科目が見られます。法律などで公開が義務付けられているのかもしれませんが、宗教法人(なのかな?)がこうして財務報告書を一般に公開していて素直に驚くとともに、妙に感心しました。

 なお日本の宗教法人は一応、国や自治体にこうした財務報告書を提出する必要はある者の、一般に公開する必要もなければ外部による監査を受ける必要はありません。中には自主的にネットで公開している団体もありますが、隠しているよりかは公開している方がそりゃ世の中の仕組み的にはプラスですし、好感が持てます。

2018年10月5日金曜日

五輪経費の予算オーバーについて

東京五輪、予算大幅オーバーの予感で不満爆発「3兆あったら津波被害者の住宅建てて熊本城復興して有り余るぐらいの保育士雇える」(BLOGOS)
東京五輪への国費投入が「現時点で」予定の7倍増の8011億円に、森会長は「将来の日本のためになるから受け入れろ」(ニコニコニュース)

 既に各所で報じられていますが、東京五輪の予算が膨れ上がっててんてこまいのようです。具体的には国の負担分は予算では1500億円だったのに対し、まだまだ準備が終わっていないにもかかわらず既に8000憶円超にも達していて、東京都の負担分と合わせた最終的な予算も1兆3500億円の予定でしたが、この分だと3兆円を突破しそうな勢いだとのことです。
 ブロゴスの記事でも触れていますが、これだけの金があればかなりいろんなことが出来ます。それこそゴルゴ13の依頼料を仮に5000万円/人とすると、8000憶円あればなんと1万6千人も始末出来ちゃいます。実際には20万ドル/人だけど、計算ややこしいので気にしないでください。

 何もこんな冗談でなくても、ただでさえ今年は災害が頻発してその対策や復旧費用にお金が必要だということを考えると、この経費の膨れ上がり方は如何なものというしかありません。言い方は悪いですが、これまで世間に対し一切公表されなかったことを考えると、「国民の知らないところでいくら金使っても大丈夫」とばかりに、国民はなめられていると言っても過言じゃないと私には思います。
 なお一応言っときますが、海外にいる自分も一応は日本に税金払ってます。年金は払ってないけど。

 恐らく政府や官僚としては裏で勝手に金使ったところで、事後承諾でどうとでもなるという考えがあるのでしょう。極端なことを言えば、東京五輪のためなら他の災害復興費や教育・福祉への投資を無視し、いくら予算オーバーしたって責任を負われない、暴動を起こされないという楽観があると言えるでしょう。私自身としてはこれだけ切り詰めてもあとこれだけ足りないので、という民主的プロセスを経た上での追加予算発動であれば仕方なしと思いますが、さすがに今回のやり口見ているともう完全に国は国民をなめているようにしか見えません。一回くらい暴動起こして担当責任者を数人殺してしまった方が後々のためにはいいのではないかという気すらします。

宝暦治水事件(Wikipedia)

 今回の報道を見て真っ先に思い出したのは上の事件です。藩の反対を押し切って幕府の命で堤防工事をしたものの、経費が予算を大幅に超過したことから工事完了後に責任者の平田靱負は自害しています。
 この堤防は多大な費用が掛かったものの当時の治水に大きく貢献する設備となりました。しかし東京五輪で作られた施設は果たして後の世に貢献するか、そんなものに多大な費用をかけてしまっている現状をどう思うか、何も切腹しろとかそういうつもりはないですが、予算に対するシビアさが国、そして国民にも欠けている気がしてなりません。

2018年10月4日木曜日

「大ウソ」記事が大ウソだった件

住宅用太陽光発電の誤算、「10年で投資回収」は大ウソだった【訂正あり】(ダイヤモンド)

 私は上記の記事を訂正がつく前の段階で読んでてやっぱり太陽光発電は赤字になるんやなぁとか思ってましたが、見てもらえばわかる通りに掲載からすぐに以下の「訂正」が付きました。


【お詫びと訂正】

 2018年9月25日公開の本記事『住宅用太陽光発電の誤算、「10年で投資回収」は大ウソだった』におきまして、太陽光発電の投資回収シミュレーション(試算)に事実誤認がありました。同じ前提による正しい試算では、10年で投資はほぼ回収され、記事の見出しにある「大ウソだった」は覆ることになります。編集過程での確認・検証作業が不十分であったことに起因するミスで、誤解を与えてしまった読者のみなさま、およびご迷惑をおかけした関係者のみなさまに、心よりお詫び申し上げます。

 本記事に関しましては、周知のため本日より10月26日までの1ヵ月間は公開を続け、その後は取り下げさせていただきます。

2018年9月27日
週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド・オンライン編集部


 この訂正も掲載後にすぐ読んだのですが……一応言っときますが普段からダイヤモンドの記事をチェックしているわけでなく、気になる内容であっただけに読んだのは偶然です。
 話は戻りますがこの訂正を読んだ際は、個人のライターが書いた記事ならともかくこの特集はダイヤモンド編集部の複数の編集者が関わっていると思う内容なだけに、誰も途中で試算が間違っていることに気が付かなかったのか、ダブルチェックは働かなかったのかという疑問を覚えました


そこ間違ってる!ダイヤモンド『太陽光発電10年で投資回収は大ウソだった』が生む誤解(ソーラーパートナーズ)

 この点というか、ダイヤモンドの記事がどの点で間違っていたのかについて上記のコラムが詳しく解説しています。このコラムを読んだうえで私の見解を述べると、やっぱ計算ミスというよりかは確信犯で、業界団体など各所から不備の指摘や講義を受けたために訂正を出したんじゃないかっていう疑念が強まりました。問題点の具体的な解説は上記リンク先に任せますが、やはり意図的とした思えないような不自然な間違え方をしている上、反省点についても支離滅裂すぎる返答の仕方というのがその判断理由です。

 この記事について私の友人は、週刊誌とかならともかく経済誌でこのミスはいただけないと言っており、私も同感です。やはり経済誌ともなるとライターも数字に強いことが求められ、その辺がやはりこの記事には不足しているように感じます。
 この数字への強さですが、単純に企業の業績や原価計算などをどれだけみて、実際に係るかで鍛えられていきます。桁が多ければいいというものじゃないですが、四則計算をどれだけ複雑なものを単純に捉えなおせるかという能力だと私は考えており、自分もこの方面はあまり強くないだけに他山の石としたいところです。

2018年10月2日火曜日

日常いろいろ

 中国では昨日から国慶節(建国記念日)の休暇のため一週間の長いお休みの最中です。なお無理くり一週間のお休みとするため、先週は土日が出勤日となり、この二日間の休みが今回の連休に振り替えられています。この辺、未だによくわからない中国の習慣です。

 今回はたまたまですが連休前の一週間は周りも有休消化して出社せず、仕事らしい仕事がなかったのでひたすら業務用資料作りに勤しんでおり、具体的にはWordの原稿用紙800枚分のテキストファイルを分類ごとにExcelに整理していました。楽しい作業でしたが常に左手をCtrl+X, C or Vにおいて固定し、右手はマウスをひっきりなしに動かしていたせいか、昨日は激しい頭痛にやられなんか右半身の感覚が弱く自転車を停めようとしたら倒したりなどと、疲労が一気に来たような感じでした。この原稿もさっきから、異様にミスタイプが多いし。

Meizu 15のスペック・性能(teleklist)

 そんな不安定な状態ながら昨日は携帯電話ショップに行って、上記のMeizu(魅族)の「Meizu 15」というスマホを買ってきました。なんでこんなの買ったのかというと自分の人生にしては珍しく先日ボーナスが出たのと、これまで使ってきた「Meizu M5」は購入の時点で型落ちだったため最近は動作も遅くなってきていたからです。まぁ電池の持ちは相変わらずよかったけど。
 そこで前々から新しいスマホの購入を検討しており、今回店で店員に聞きながら小さいサイズのと聞いたらこれを勧められ、上記リンク先では2,499元(約41,000円)と書かれていますが、値下げされたのか1,999元(33,000円)でハンマープライスしました。これまで600元くらいの安いのばっか買ってきましたが、ここのスマホにはこれまでお世話になっていたこともあり今回はやや高めのモデルを買ったことにはあまり後悔はありません。

 スマホの性能についてはまだ買って二日目なので何とも言えませんが、今のところは特に不満はなく、顔認証センサーもこんなん使えるんかいなと思いながらも使ってみたらロック外すのがスムーズで意外に使えます。私は日本では携帯電話(ガラケー)にロックをかけたことはありませんでしたが、中国だとスマホ決済が非常に多いこともあってか心配になってロックをつけるようになりました。
 なお顔認証センサーについては、デーモン閣下はどっちの顔で認証させているのかちょっと気になります。骨格とかで見るからどっちの顔でもいいとは思うけど。

 そんなスマホ買って頭痛に悩まされた翌日の今日はやや頭が重いものの大分症状は改善し、朝一で昨日スマホ買った店に行って「保護膜もっと薄いのない?(めっちゃ分厚い)」かと聞いたら「分厚い分画面守るのにいいよ。そのスマホ自体、枠細いし」と説得されて納得し、次のニトリに行く間にバイクの兄ちゃんから「お前の自転車、めっちゃ速いな。いくらくらいしたの?」と走りながら聞かれて会話してました。

 そうしてついたニトリでは、折角ボーナス入ったんだしパソコン用の椅子を新調しようかと思って改めていろいろ見て回りました。今現在使っている椅子は300元で買った割としっかりした革張りの椅子ですが、座面の奥行きが長く背もたれに背中がしっかり当たらず、クッションを背中において固定したりしているのですが、割とパソコン向かっている時間長いしちゃんと体に合ったのを買おうかと前からこちらも検討していました。
 そこで改めていろんな椅子、メッシュだとダニに咬まれるので革張り限定であれこれ探してみましたが、改めていろいろ見てみるとそこまで座面に差がないというか、結局キーボードを打つ溜めに前のめりな姿勢にすると背中が背もたれから離れるということに気が付きました。

 思いっきり背もたれに体を預けるならともかく、私のようにキーボードを四六時中叩く人間からするとこうしたオフィスチェアの背もたれなんてあってないようなもんです。また、私特有の問題ですが変に背筋がまっすぐ伸びて全く猫背にならないため、普通の人と比べても背もたれから離れやすいということに気が付きました。むしろそうした点を考慮すると、作業中に背中が背もたれにつくような椅子は背もたれ角度が90度直角なパイプ椅子くらいしか正直ありません。
 それであれば今の椅子で背中にクッションを挟んだ方が余計な出費もゴミも出ずいいかと考え直し、結局何も買わずに帰りました。帰った後、今使っているバナナ型のクッションからへこんでしまってもう使わなくなった枕を背もたれにあててみましたが、意外とこちらも悪くなく、やはり椅子というか自分の姿勢がおかしいんだなということに納得し、改めて無駄な買い物せずに済んでホッとしました。

 ちなみに前回の椅子購入時にも少し書いていますが、こちらで家具を買う際はいつも非常に悩みます。というのも現地採用の立場である私からすればいつ仕事なくして中国を去るかもわからない上に、中国の事情から今住んでいる賃貸の部屋も状況によってはすぐに出ていかなくてはなりません。一応こっちにも引っ越し業者はありますが、やや不安定な立場から耐久消費財を買う場合は将来的にどうなるかって点で非常に悩ましいところです。
 何気にそうした関係からか電子レンジは未だに持っていません。そのかわり今の部屋の中には戦闘機のプラモが所狭しと置かれており、この前泊まりに来た中国人の友人にも、

「どや、こいつが中国の最新鋭やで」
「(J-20を見て)でかっ(;゚Д゚)」

 ってわけわかんない自慢してました。
 さて、明日は真面目に仕事しよ。今日の午後は地球防衛軍やり過ぎた……。

2018年9月30日日曜日

幕張の風

 今日ようやく西武が優勝を決めましたが、シーズン終盤とあって個人タイトル争いも激しくなっています。中でもセリーグのホームラン王の座は広島の丸選手と横浜の筒香選手のデッドヒートが激しく毎日楽しみにしながら眺めています。

 贔屓にチームについてですが、私自身は千葉県出身で尚且つ通っていた学校が千葉ロッテのホーム球場がある幕張市内にあったのですが、実のところあんまロッテは好きじゃなくパリーグならソフトバンクと、最近パワプロで使っていて好きになってきたオリックスを贔屓にしてます。ここだけの話、どうせ平日夜の試合なんてガラガラなんだから、ファン層拡大のために地元の中高生を無料で招待すりゃいいってのに。
 そんなロッテなためあんま試合とか選手についてもチェックしていないのですが、実は一人だけ注目している人がいます。

荻野貴司(ニコニコ大百科)

 このロッテの荻野選手をなんで注目しているのかというと、ルーキーイヤーの活躍が目に焼き付いたからです。とにもかくにも異常に足が速く、内野安打やセーフティバントはお手の物、塁に出れば高い確率で盗塁を決め、シーズンも序盤ながら物凄い盗塁数を記録してこりゃ盗塁王も間違いなしだと当時思っていました。
 ……思っていました。

 結論を言えば取れませんでした。何故かというとシーズン途中で怪我して試合に出なくなったからです。しかもこのパターン、一年目だけじゃなくその後も毎年で、春先に活躍したかと思えば夏になる前にはいなくなることからついたあだ名は「幕張の風」で、上記リンク先でも「千葉に球春を告げる妖精ではないかと言われている」とまで書かれています。あながち、間違っていない。

荻野貴選手の検査結果について(千葉ロッテマリーンズ)

 今年も例によって七月に戦線を離脱しています。
 ポテンシャルに関しては間違いなく一級品なのですがほぼ毎年例外なくどこかしら怪我して、しかも骨折など手術を伴うなどかなりの重症レベルの怪我を追い、満足にシーズンを出場し続けることがほとんどありません。2017年に限っては102試合出場しているのですが、その翌年の今年が上記の通りですし……。

 かつて横浜には「多村仁」という、写真撮影中にジャンプして捻挫、握手のし過ぎで炎症、ヒットで塁に出た後で謎の発熱によって交代など訳の分からないレベルで怪我が多くその虚弱体質ぶりから「スペランカー」と呼ばれた名選手がいましたが、この荻野選手も早くも「二代目スペランカー」という異名が付き始めています。
 逆を言えばそれだけ高いポテンシャルを秘めていると認められていることであり、私としてもぜひともシーズンを万全に全うして個人記録などを樹立してもらいたいと祈っています。

 ちょっと本題とずれるかもしれませんが、先日引退を発表するとともに1000試合出場を達成した中日の岩瀬選手ですが、ストッパーとして間違いなく一級レベルの実力者であることは間違いないものの、瞬間風速的なストッパーとしての凄みであれば私の中ではかつての大魔神佐々木や、阪神の藤川投手、西武時代の豊田元選手らの方が、ボールに全くバットが触れないという点で上あったと記憶します。
 しかし岩瀬選手の場合、怪我らしい怪我もせず長年にかけてたくさんの試合数に登板し、恐ろしい成績を上げていきました。ことストッパーという意味では間違いなく現時点で岩瀬選手が日本プロ野球史上ナンバーワンと言えますが、それはやはり怪我せず万全の状態で出場し続けたからこその勲章でしょう。はっきり言って中日は全球団の中で最も嫌いな球団ですが、岩瀬選手の功績については何も文句なく、素直に偉大だと感じる次第です。

 っていうか背番号が「13」だから「死神」っていうあだ名が妙にツボにはまってますが。