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2022年1月21日金曜日

コロナでブラック企業はやっぱり減っていない?

 仕事ないから早退してお昼にカレーうどん食べたところおなかが痛くなり、数年ぶりに胃薬飲んで寝たきり雀になりました。早退の意味ねぇ。

【悲報】超有名パティシエさん、従業員に残業月342時間を課してしまう(暇人速報)

 さて先日自分はコロナ流行に伴う各業態の変化に伴いブラック企業が減ってきているのではと、上の記事読むと巨人軍並にブラック企業は不滅であり、自分の見識は間違っていたんだなと思わされました。っていうか残業時間だけで月342時間ってなんだよそれ(;´・ω・)
 報道によると管理者は書類送検されたそうですが、ぶっちゃけもう逮捕でもいいような水準じゃないかという気がします。残業代も起こられたらから払うと言っているようだし、年末のケーキラッシュが重なったとはいえ、普段からサービス残業なんだろうな。


 またこちらの記事に関しても一見してそのあまりの内容に目を疑いました。こっちの方は店主が逮捕されたとのことですが懲役にまでは至ってないようで、お店も既に再開しているようです。

 どちらの事件も誰がどう見たってイカれているしこんなことやってその結果どうなるかすぐわかるようなものながら、なんとなく内容見ている限りだと常習な感じもするだけに、やはりコロナだろうとブラック企業はあり続けるんだと感じさせられました。というと単に、コロナ関連報道にリソース取られてブラック企業関連報道が減っているだけなのかもしれず、状況を読み違えた自分の見識を恥じるばかりです。

2022年1月18日火曜日

東大前傷害事件の憎悪対象

 一部で奈良の人はケチだと言いますが、親戚の奈良おじさん見ていると本当にそうだと思います。具体的に言うと、周辺にあるすべてのコインパーキングの料金を暗記していて、一番安いとこに毎回連れて行ってくれます。マジなんなんあれ(´・ω・`)

 話は本題ですが、今一番ホットで週刊誌を稼がせている話題といったら例のセンター試験日に起きた東大前無差別傷害事件でしょう。犯人が17歳の未成年であることもさることながら、報じられている内容によると東大に行けそうにないというプレッシャーから起こした事件とみられ、そのプレッシャーの源泉ともいうべき東大を狙って起こした事件内容からストーリーが立ちやすいのが関心を集める理由かと見ています。
 なお中国でもこの事件は報じられていますが、あんま関心は高くなくどのメディアサイトでもコメントがついているのは見られません。まぁ当然っちゃ当然だし、むしろ関心持たれる方が変でしょう。

 それでこの事件ですが、自分は関係者でもないし犯罪関連の専門家でもないから言及はしないでおこうと思っていたのですが、一点だけ気になっていた点として、この犯人の憎悪の対象は何なのかというのが事件発生当初に疑問に感じました。自分は人身傷害を目的とした犯罪というものは基本的に「憎悪」から起こるものであり(一部サイコパスのみ「快楽」目的)、実際に傷害行為を起こすにまで至るにはそれ相当に強い憎悪が必要になってくると考えています。
 いくつか例を出すと、秋葉原連続殺傷事件の犯人はネット掲示板のなりすましした人への憎悪で、こんな人間に憎悪燃やすのもどうかと思いますが彼の証言などを聞いていると、その掲示板にやたら強い居場所意識を持っていたとのことで、行動に動機が見合ってない気がしますが、それ以前もこの犯人は憎悪対象の本人ではなく、無関係な相手や対象を傷つけて相手を困らせようとすることありましたから、本当にこれ以外動機ないんだと思います。

 話を戻すと今回の事件の犯人ですが、彼の憎悪対象は報道されている限りだと「不甲斐ない自分自身」だったのかなという気がします。学力が落ちてきたことを悩んでて、東大医学部に行けそうもなくなってきたことが今回の犯罪行為のきっかけだったということを供述していることと、「通り増して、罪悪感以って自殺するつもりだった」と話しており、学力の上がらない自分自身に腹立てて無関係な人間を襲ったという構図になるのかと見ています。
 いうまでもなく、この構図だと動機と行動が全然結びつかないというか飛躍があります。ただ犯人が成熟していない未成年であることを考えると、何万人に一人かくらいはこういう変な発想して実際に行動までしてしまう無駄な行動力持つ子供はいるんじゃないかと思うところもあり、そういう意味では全く行動理由が分からない犯人ではないなという気はします。世界観が狭い奴だとは思いますが。

 もっとも彼の動機が本当に上記通りだった場合、ちょっと中国に詳しい大人の立場から物を申せば、自分一人で自殺をやり遂げられず他人を無為に傷つけようとする根性のない人間が、医者になろうとしようとしたこと自体おこがましいと自分は思います。ハナから向いてなかったということに自分自身気づけず勘違いをし続け、一人で勝手に苦しんでただけであり、巻き込まれた学校や近親者の方々が本当に可哀想だと思え、アドバイスしてあげるとしたらもっと分を弁えろと教えてあげたいです。
 そういう意味では、何かの拍子に医学部進学して医者になる前にその道閉ざされてよかったんじゃないのという気もします。プレッシャーに弱い点といい、医者に向いてなかっただろうし。

 じゃあどんな人が医者に向いているのか。この前医学部卒業した友人が実際にいますが、その彼は進学前に入った会社で学閥(早稲田閥が強かったそうだ)が社内にひしめいていたのを見て、「ああやっぱり学歴持ってると社会で強いんだな。じゃあ医学部に進学しよう(´-ω-`)」と、ぶっちゃけ今回の事件の犯人以上に訳の分からない動機で医学部への進学を決めてました。っていうか医師になったら、一般のサラリーマンとは違った世界になって学閥あんま関係なくなる気がするのだけれども……。
 はっきり言えばこの友人の思考回路は本当に支離滅裂で、実際に話していると自分もたまに訳わからなくなります。ただ裏表がなく一切他人を騙そうとする素振りがない人間なので、遠目に見ている分にはかなり楽しい友人です。

 最後に、今回の事件で実際に被害に遭われた受験生に関してはセンター試験という大切な日を妨害されたこともあり、強い同情心を覚えます。また現場を見ていた受験生も動揺してしまうのも当然で、そういう意味では心理的影響を受けた人も数多くいるでしょう。
 ただこの事件以上に、今年のセンター試験は極端に難しかったと報じられており、心を折るという意味では問題作成者の方が折ってきている気がしてなりません。東大受験とかでもセンター試験の結果の方が合否を大きく左右すると言われていますが、自分としては二次試験の配点荷重の方が高くあるべきだと思うだけに、近年の極端なセンター試験の高難易度化はあまり快く思ってません。ぶっちゃけ平均80点のテストでもいいんじゃないかと思うんですが。

<リンク先にある今年のセンター試験平均点>
46.78 (-23.55) 生物
35.94 (-19.24) 数学1A
40.10 (-14.78) 数学2B
51.17 (-11.42) 日本史B
63.86 (-7.50) 倫理
113.83(-7.45) 国語
60.57 (+3.55) 英語RD

2022年1月17日月曜日

柴犬記事の裏側

 中国での通販を覚えたので何か買い物しようと思い立ったところ、無線マウスを3つも買うという暴挙に出ました。密かにPCサプライ品を買うのが趣味で、特にマウスはそこそこ安く買い集められて尚且つ種類も豊富なので無為に買いまくり、無駄に周りの人に配るということが多いです。
 なお改めて商品ページを見たところ、真ん中付近がくびれてたり、親指側だけがえぐれてたりするマウスが今や大半で、昔なじみの卵型マウスがむしろレアになっていることに気が付きました。個人的には卵型以外は手のひらがきちんと開かず変なところに力入って使いづらい気がするのですが。

明暗分かれる中国のペット、ブームの柴犬と悲惨な「人気凋落」犬(JBpress)

 話は本題ですがいつもの通り自分の記事ですが、この記事内容自体は先々週辺りにこのブログで書いた内容と一緒です。ブログに書いたところJBpressでも十分使えそうだと判断して焼き直して提出したところ、今年初のサイト内アクセスランキング1位を獲得し、やはり自分の目に狂いはなかったというわけです。
 まぁほんとのところ、ライバルの韓国記事が今日あまり出なかったというのが大きいですが。地味にJBpress内のアクセスで、中国記事と韓国記事が相争うという中韓対立が起きている気がします。

 記事内容は前述の通り前にブログで書いた通りなので特に追記することはないですが、記事を書きながら内心考えていたこととして、中国は人口多いからブームが発生して、その後静まると社会への反動が大きく、記事中にあるチベット犬みたいな野犬問題とか出てくるけど、根本的には飼育放棄は日本でも起きているわけだし、あまり人ごとのように見過ぎてはならないよなぁ、などという風に考えていました。
 もっともこの考え方はヤフコメを見る限りあまり共有されておらず、大半が「やはり中国だから」みたいなコメントがびっしり書かれていたものの、少ないながら「日本でも飼育放棄はある」など、まさに自分の意図通りに他人事とは取らないコメントもあったのでこの点はうれしかったです。

 あと最後の野犬問題についてですが、これはこのブログで最初に記事を書いていた際に、「中国のことだからブームの去った犬が大量の野犬となって問題になっているのでは?」などと、自分もまさに「中国のことだから」と言って調べたところチベット犬がどっかの犬漫画みたく世紀末な事態に発展していたことにガチで驚いてたりしました。まぁだからこそ今回はこの記事成立したんだけど。

2022年1月16日日曜日

財務諸表に見られる売上げ水増しの兆候



 先日、前から興味があったので上の「会計士は見た!」という本を読みました。この本は執筆当時(2015年)の東芝やソニー、キーエンスなど実際に存在する日系企業の財務諸表を実際に見て、各社の経営状況などを見る上で注視すべきポイントを解説した本です。執筆当時と比べると紹介している企業の情報はやや古くなっているものの、財務諸表を見る上でのポイントは非常にわかりやすい、というより文章が非常に上手くて解説が頭に入ってきやすく、期待していた以上の内容であったと感心しました。

 特に具体例を持ち出して、財務諸表はここ見るべきという解説が非常によくできています。いくつか例を挙げると、リストラに当たり一人当たり給与が減少したコジマと減少しなかった日産の比較、同業間での従業員一人当たり売上高の比較など、ワンフレーズ的に着目箇所を示唆してくれるのはありがたいです。

 中でも自分が読んでて非常に驚いたのは、売上げ水増しといった粉飾を行っている企業において頻繁に見られる財務諸表の特徴をしっかり上げていることです。この例として紹介されている企業は江守商事(現・興和江守)ですが、その特徴というのも売上げや利益が増大しながら営業キャッシュ・フローが減少しているという特徴で、実際に江守商事の破綻間際なんかまさにこの典型ともいえる特徴を見せているだけでなく、何故か破たん直前に株主への配当金が急増しているというおまけまでついています。
 公式には江守商事は破綻理由を中国子会社の不正と書いていますが、自分も財務諸表上から見て売上げの架空計上の末に計画的破綻で、中国子会社ではなく会社全体としての不正だろうと見ています。

 では一体何故、上記の財務諸表特徴が不正の兆候として見ることができるのか。これは非常に簡単で、本の中でも書かれていますが資産項目(売上げや利益など)と比べて営業キャッシュ・フローの金額は実態とは異なる金額を記入し辛いからです。
 営業キャッシュ・フローとはイメージ的には運転資金や流動資金で、売り上げや事業規模が拡大するにつれて基本的には増えていきます。また財務諸表におけるこの科目の金額は、銀行残高確認状などで銀行口座の金額などと照らし合わせて調べられることから、企業側にとって都合のいい金額にはし辛く、実態ある金額を表示せざるを得ない項目です。そのため、売上げや利益については粉飾した金額が登場しても、その成長が架空のものであれば営業キャッシュ・フローとの間で齟齬が出やすく、不正の兆候と見抜くことができるわけです。具体的には、循環取引なんかでは確実にこうした傾向が出るでしょう。

 この不正の特徴については自分もこれまでそこそこ財務諸表を見てきてはいるものの、単に不勉強だったかもしれませんが、今の今まで全く知らなかっただけに、まさに目から鱗でした。非常に単純ながら説得力のある見方で、ぶっちゃけこの売上げや利益と営業キャッシュ・フローとの連動率は開示義務項目にしたってもいいんじゃないかという気すらします。

2022年1月15日土曜日

大型車のタイヤ脱輪激増の背景にあるねじのISO規格問題

ダンプカーのタイヤが歩行者にぶつかった事故、心臓の大動脈が切れて骨が折れまくりだった(ガハろぐ)

 自分の世代だと大型車のタイヤ脱輪というと「空飛ぶタイヤ事件」こと三菱ふそうのリコール隠し事件に絡む死亡事故が真っ先に思い浮かぶのですが、その時の事故と似たような事件がこのほど発生しています。内容なリンク先のまとめ記事を見てもらえばわかるのですが、ダンプカーから脱輪したタイヤが歩行者にぶつかり、即死こそ免れたものの重篤な怪我を負ったとのことです。
 実はこの報道を見る以前から、いずれこういう事件が起こるのではとはっきり予想していました。というのも、大型車のタイヤ脱輪案件は2011年の11件から、2020年には131件と12倍にまで激増しているからです。


 知ってる人には早いですが、この脱輪激走の理由は非常にはっきりしています。というのも激増し始めた年より日本で、トラックのタイヤを締めるねじの規格が左ねじから右ねじに切り変わったためです。

 従来、日本では上記のねじ規格、というよりねじを回す方向はタイヤの回転方向とは反対の左ねじが採用されていました。左ねじが採用されていた理由としては、ねじに緩みがあればタイヤの回転によって自然と締まるようにするためでした。
 しかしそれがどうも2010年、ISO規格に合わせるという名目で右ねじに切り替えられてしまいました。その結果、タイヤの回転方向とねじが緩む方向が同じとなり、タイヤの脱輪を誘発するのではないかと懸念されていたようです。実際にというか、ねじ規格の切替え以降より大型車のタイヤ脱輪事故が物の見事に激増しており、はっきり言ってこのねじ規格が原因としか思えない有様となっています。

 冒頭の三菱ふそうの事件は三菱のリコール隠しが原因でしたが、今日本で起きているタイヤ脱輪事件の激増に関しては、上記の通りねじ規格が原因であれば、官製多段事故といってもいいでしょう。明らかに理に適っていない改変であり、これ以上事故被害者を出さないためにもねじ規格は元の左ねじに戻すべきでしょう。
 なおISO規格に関しては、左通行の日本(及び英国)と右通行のそれ以外の国との差によってねじ種類が違っていたという説を前にネットで見ました。だとすれば日本の交通事情にハナからあっていない改変だったと言わざるを得ず、なんでこんな切替えしたんだと日本の官僚の馬鹿さ加減に反吐が出ます。

2022年1月13日木曜日

江歌事件に対する中国の反応

日本で起きた中国人留学生殺害めぐる訴訟、元ルームメートに経済損失と慰謝料支払い命じる判決―中国(レコードチャイナ)

 この記事の見出しは当初は「中国人留学生殺人事件」にしようかとも考えましたが、中国人留学生が絡む殺人事件はこれまでに日本で何件か発生しており、混同を招く恐れがあるとして被害者である江歌の氏名を取りこの見出しにしました。

 この事件に浮いては自分も今日出ていた日本の報道で知ったのですが、なかなかに衝撃的であるとともに、その後ネットで見てみた中国人の反応も極めて大きいことに素直に驚きました。
 発端となった事件のあらましについては、以下の日経ビジネスの記事が非常に詳しく書いております。


 自分の方から簡単に説明すると、2016年に中国人女性留学生の江歌が別の中国人男性留学生(陳世峰)にナイフで刺殺されるという事件が起きます。この中国人男性留学生はかねてから別の中国人女
性留学生(劉鑫)と交際していたものの喧嘩別れし、相手に対し復縁を執拗に迫っていました。具体的には、復縁しなければリベンジポルノをお前の両親に送るなどと言っていたようです。
 こうした行為を受け劉鑫は知り合いの江歌を頼り、江歌も彼女を自宅アパートに匿ったのですがその住所(中野区)も陳世峰に嗅ぎつけられ、江歌と劉鑫が二人で帰宅したところ待ち伏せされていました。三人は部屋の前で口論となってこの際に陳世峰が刃物を抜いて暴れ出そうとしたところ、劉鑫は隙を見て部屋の中に入り込み、まだ江歌が外にいるにもかかわらずドアのカギを締めたそうです。

 これに逆上した陳世峰が江歌を刺殺したというのが事のあらましで、いうなれば別のカップルの痴情のもつれに巻き込まれて江歌が殺されてしまったという事件でした。事件後に逃げた陳世峰はその後日本国内で捕まり、日本の裁判で懲役20年の判決が出て現在も収監されています。

 ただこの事件はこれで終わりではありませんでした。事件後、江歌が1歳の頃に夫と離婚してから女手一つで彼女を育ててきた母親が事件直後、劉鑫に当時の状況を尋ねたところ、劉鑫は自分が江歌を見殺しにしたことを隠したどころか、相手が自分の元カレだということも言わず、突然見知らぬ男性に江歌が殺されたなどと話したそうです。
 その後、犯人が捕まって劉鑫が保身のため嘘をついたことがわかるも、劉鑫側は一切謝罪の言葉を出さず、母親との連絡も一切断ってきたそうです。

 こうした状況を受け母親はネット上で事件内容と劉鑫側の態度を公開した上で、犯人の陳世峰の死刑嘆願の署名を集めるなどの活動を行いました。それに対し劉鑫は中国側の報道を見ると、どうも母親について「娘の死を金稼ぎの手段にしている」などと発信したほか、「江歌は同性愛者だった。日本のバイト先も風俗店だった」などと事実と異なる発信を繰り返したそうです。
 度重なる侮辱、それ以前に娘を見殺しにした事実から母親は劉鑫を「娘の生存権を脅かした」という事由で提訴し、今月10日の審理で裁判所は母親の訴えを認め、劉鑫に対し約1300万円の賠償金を支払うことを命じる判決を出したわけです。なお母親は、この賠償金はすべて学費に困窮する子女の支援に用いる予定だと話しています。

 最初にも書いた通り、この事件に対する中国側の反応は非常に大きく、ネットで検索をかけたところ多くの人やメディアがこの件について取り上げています。反応は基本的に「正義は勝つ」、「頑張ってきた母親が報われた」などと判決に対し肯定的なものばかりで、むしろ否定的なものは見られません。私自身も同じような感情で、母親に対し非常に同情を覚えるとともに報われる結果になってよかったという気がします。

 もっとも実際に殺害した陳世峰についても、母親は日本での懲役を終え中国に帰国した際に必ず裁判を起こして死刑に追い込むと話しており、まだその戦いは完全には終わっていません。ありのままに言うと、この際日本は陳世峰を適当に理由つけて仮釈放して中国に送り返した方が母親にとってもいいのではという気がします。中国なら期待を裏切らず、速攻で陳世峰を死刑にしてくれそうだし。

 もう少しこの事件について触れると、先にも書いた通りに中国側の反応は非常に大きく、自分が見た記事では殺害現場となったマンションの廊下の写真まで掲載しているほか、陳世峰が食べているであろう日本の刑務所の食事も写真付きで紹介し、必要以上に豪華だなどと書いてたりしてました。また江歌とその母親についても細かに紹介していて、「ナルト」が好きで日本語を専攻するようになったなどと書いてあったほか、貧乏ながら他の子と差をつけないように母親が大事に育てていたことなどが紹介されていました。

 自分自身も現役や元中国人留学生などと交流することがあり、その親とも会うこともありましたが、やはりどの親も自分の子供が異国の地で暮らしていることについて非常に不安そうにしていることが印象に残っています。それだけに異国で、しかも完全な巻き添えで殺されてしまった母親に対しては強い同情を覚えるとともに、恐らくほかの中国人も同じような気持ちでこの事件に対する注目が強いのだろうと想像されます。
 いつの世もクズが生き残り、しっかりした善良な人ほど死んでしまうというケースが非常に多いですが、だからと言ってそれが当たり前と割り切るのは違うと自分は思います。だからこそクズを殺し、善良な人を生かす努力こそもっとみんなでやるべきだと思え、この母親の活動こそまさにそうした応援すべき活動であるように思うというのが自分の結論です。

2022年1月12日水曜日

お金があっても欲しいものはない

「もう買いたいモノがない」日本人の消費のリアル(東洋経済)

 上の記事は読んでみてよく今の状況書いてるなと思ってましたが、あちこちの掲示板まとめ記事にも引用されており、恐らくほかにも多くの人が同じようなことを感じたのだと思います。自分も以前に成人男性の消費志向を調べた際、本当にこれと言って成人男性がお金をかけてほしがるようなものが見当たらず、強いてあげれば髪の毛くらいだったのでアデランスの株買ったところ痛い目見ました(ヽ´ω`)

 それこそ90年代くらいであれば自動車が男性の大きな消費先でしたが現代においてはごく一部の人間にしか当てはまらなくなり、PCも自作する人はおろか、パッケージ製品でもスマホにやられて個人で購入する人も減ってきているように見えます。スマホは一時期はまだ消費先として成立してましたが、最近だと中古スマホがよく売れているというニュースが出てくる辺り、こちらももう高額な商品を率先して買おうという人はかなり減ってきている気がします。バルミューダはどうだか知らんけど。

 何気にこの状況、実は中国も同じで、この前女性の同僚とその旦那と一緒に食事した際にいつもの癖で根掘り葉掘り聞いてみたのですが、まず中国の成人の場合は夫婦なんか特に住宅ローンに追い立てられており、個人としての消費でも女性はともかく男性にはこれと言って明確な消費集中先はないという見解が示されました。敢えて挙げるとしたら車とのことで、私自身の見方も同感であり、感覚的には今の中国が90年代の日本に近い消費感覚である気がします。

 話は日本に戻りますが、真面目に今の日本人男性に関してはお金があっても使い道がない状態になっている人が自分を含め少なくないでしょう。自分自身も最後に物欲かき立てられたのはメタリックブルーの不動明王像くらいで、これ以降となるとお金いくら払ってでも欲しいと感じたものはこの数年間一つもありません。
 「頑張った自分へのご褒美」的に高島屋で茶碗を買ったりすることはあるものの、これもどちらかというとストレス解消のため無理して買っている感が自分でもあり、明確に欲しいと感じて買うケースではないです。ゲームに関しても、前と比べて早く遊びたいと感じるほどのゲームはほとんどなく、11月に買ったPCのRPGゲームはまだ楽しめたし買う前から期待が高かったものの、それ以外となると本当に買って遊びたいと感じることすらほとんどありません。

 では自分は何にお金使っているのかというと、強いて言えばたまに行くスーパー銭湯くらいで、あとはこれまたたまに、といっても月1で確実に買っているプラモくらいです。そのプラモも主要な現行戦闘機は作り終え、自動車もある程度こなしてきたため、やはり以前と比べると情熱が落ちてきています。まぁ買うけど。

 ただ状況が違えばいろいろ買ってみたいものとして家具ことインテリアがあります。今の部屋はそんなスペースもないためあまり弄れないのですが、もし自由に弄れるスペースがあれば敷物とか引き出しに意匠を凝らして、入った人がぎょっとするような謎の部屋とかをいろいろ作ってみたく、そのためだったらお金を消費することも厭いません。そう考えると自分の場合は、かえって今の生活が安定し過ぎているために消費が疎かになっている感があります。

 後今思いついたけど、ペット市場の拡大も根本的にはこの問題が影響しているのかもしれません。お金の消費先がないからペットのために無限に消費できているのかもというわけで、市場も人間よりペット向け商品の開発に力入れている感じすらあります。元を辿れば「高くても買いたい」と思わせる商品の開発を放棄し、「安くて売れる」商品ばかり日系企業が開発してきたのが今の現状だと考えているのですが。

 最後に、やや文学的な言い方となりますが、今の日本人が本当にお金をかけてでも買いたいものは何かというと、ずばり「安心」だと思います。リタイアから昇天に至るまでの生活を完全に保障するサービスで明確な価格を示せば、多分売れるんじゃないかな。