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2022年1月18日火曜日

東大前傷害事件の憎悪対象

 一部で奈良の人はケチだと言いますが、親戚の奈良おじさん見ていると本当にそうだと思います。具体的に言うと、周辺にあるすべてのコインパーキングの料金を暗記していて、一番安いとこに毎回連れて行ってくれます。マジなんなんあれ(´・ω・`)

 話は本題ですが、今一番ホットで週刊誌を稼がせている話題といったら例のセンター試験日に起きた東大前無差別傷害事件でしょう。犯人が17歳の未成年であることもさることながら、報じられている内容によると東大に行けそうにないというプレッシャーから起こした事件とみられ、そのプレッシャーの源泉ともいうべき東大を狙って起こした事件内容からストーリーが立ちやすいのが関心を集める理由かと見ています。
 なお中国でもこの事件は報じられていますが、あんま関心は高くなくどのメディアサイトでもコメントがついているのは見られません。まぁ当然っちゃ当然だし、むしろ関心持たれる方が変でしょう。

 それでこの事件ですが、自分は関係者でもないし犯罪関連の専門家でもないから言及はしないでおこうと思っていたのですが、一点だけ気になっていた点として、この犯人の憎悪の対象は何なのかというのが事件発生当初に疑問に感じました。自分は人身傷害を目的とした犯罪というものは基本的に「憎悪」から起こるものであり(一部サイコパスのみ「快楽」目的)、実際に傷害行為を起こすにまで至るにはそれ相当に強い憎悪が必要になってくると考えています。
 いくつか例を出すと、秋葉原連続殺傷事件の犯人はネット掲示板のなりすましした人への憎悪で、こんな人間に憎悪燃やすのもどうかと思いますが彼の証言などを聞いていると、その掲示板にやたら強い居場所意識を持っていたとのことで、行動に動機が見合ってない気がしますが、それ以前もこの犯人は憎悪対象の本人ではなく、無関係な相手や対象を傷つけて相手を困らせようとすることありましたから、本当にこれ以外動機ないんだと思います。

 話を戻すと今回の事件の犯人ですが、彼の憎悪対象は報道されている限りだと「不甲斐ない自分自身」だったのかなという気がします。学力が落ちてきたことを悩んでて、東大医学部に行けそうもなくなってきたことが今回の犯罪行為のきっかけだったということを供述していることと、「通り増して、罪悪感以って自殺するつもりだった」と話しており、学力の上がらない自分自身に腹立てて無関係な人間を襲ったという構図になるのかと見ています。
 いうまでもなく、この構図だと動機と行動が全然結びつかないというか飛躍があります。ただ犯人が成熟していない未成年であることを考えると、何万人に一人かくらいはこういう変な発想して実際に行動までしてしまう無駄な行動力持つ子供はいるんじゃないかと思うところもあり、そういう意味では全く行動理由が分からない犯人ではないなという気はします。世界観が狭い奴だとは思いますが。

 もっとも彼の動機が本当に上記通りだった場合、ちょっと中国に詳しい大人の立場から物を申せば、自分一人で自殺をやり遂げられず他人を無為に傷つけようとする根性のない人間が、医者になろうとしようとしたこと自体おこがましいと自分は思います。ハナから向いてなかったということに自分自身気づけず勘違いをし続け、一人で勝手に苦しんでただけであり、巻き込まれた学校や近親者の方々が本当に可哀想だと思え、アドバイスしてあげるとしたらもっと分を弁えろと教えてあげたいです。
 そういう意味では、何かの拍子に医学部進学して医者になる前にその道閉ざされてよかったんじゃないのという気もします。プレッシャーに弱い点といい、医者に向いてなかっただろうし。

 じゃあどんな人が医者に向いているのか。この前医学部卒業した友人が実際にいますが、その彼は進学前に入った会社で学閥(早稲田閥が強かったそうだ)が社内にひしめいていたのを見て、「ああやっぱり学歴持ってると社会で強いんだな。じゃあ医学部に進学しよう(´-ω-`)」と、ぶっちゃけ今回の事件の犯人以上に訳の分からない動機で医学部への進学を決めてました。っていうか医師になったら、一般のサラリーマンとは違った世界になって学閥あんま関係なくなる気がするのだけれども……。
 はっきり言えばこの友人の思考回路は本当に支離滅裂で、実際に話していると自分もたまに訳わからなくなります。ただ裏表がなく一切他人を騙そうとする素振りがない人間なので、遠目に見ている分にはかなり楽しい友人です。

 最後に、今回の事件で実際に被害に遭われた受験生に関してはセンター試験という大切な日を妨害されたこともあり、強い同情心を覚えます。また現場を見ていた受験生も動揺してしまうのも当然で、そういう意味では心理的影響を受けた人も数多くいるでしょう。
 ただこの事件以上に、今年のセンター試験は極端に難しかったと報じられており、心を折るという意味では問題作成者の方が折ってきている気がしてなりません。東大受験とかでもセンター試験の結果の方が合否を大きく左右すると言われていますが、自分としては二次試験の配点荷重の方が高くあるべきだと思うだけに、近年の極端なセンター試験の高難易度化はあまり快く思ってません。ぶっちゃけ平均80点のテストでもいいんじゃないかと思うんですが。

<リンク先にある今年のセンター試験平均点>
46.78 (-23.55) 生物
35.94 (-19.24) 数学1A
40.10 (-14.78) 数学2B
51.17 (-11.42) 日本史B
63.86 (-7.50) 倫理
113.83(-7.45) 国語
60.57 (+3.55) 英語RD

2 件のコメント:

ルロイ さんのコメント...

昔カウンセラーの人がブログで言ってたことがずっと心に残っていて、「無関係な人を殺傷する人は真の憎悪の対象が別にあり、それを直接行使できない立場にあるから他人で解消しようとする」んだそうです。多くの場合それは親で、子が親に絶対逆らえないよう教育(調教)されてるパターンがほとんどだそうで、今回もそうなんだろうなと思ってます。

それはそうとして医者の子は医者でなければならない圧力の半端なさはどうにかした方がいいと昔から思ってます。親族もみんな医者だから、親戚間の見えの張り合いで余計にそうなってるらしいので大した意味はないですし。
歯医者だけ資格が普通の医師とは違うのも、医者にならなきゃいけない立場なのになれなかった人への救済措置みたいな側面があるらしく、闇の深さを感じます。

花園祐 さんのコメント...

 この記事でも触れている秋葉原連続殺傷事件の犯人なんか、憎悪対象(親)に攻撃できないから関係ない人へと向かったという典型例だと自分は感じており、おっしゃる通り無差別殺傷をする人はそもそもとして、真の憎悪対象が他にいるけどその人を直接狙い撃つことができないパターンが多いと思います。
 今回の高校生ですが、自分も最初は親かなと思ったのですが、報道によるとご両親は医師ではなく、またそこまで勉強を強要していたわけではないと書かれており、更なる分析が必要とはいえ記事中にある通りこの事件の憎悪対象は自分自身だったのではないかと思います。まぁ仮にそうだとすると、自分自身を傷つけられないから他人を攻撃したというクズになってしまうのですが。
 医師に限らず、親の職業を継ぐという文化はまだ日本には色濃いですね。うちは代々広告屋の家系でしたが、何故か自分だけ突然変異でライターになってしまいましたが、似たようなもんかと親戚からは白眼視されませんでしたε-(´∀`*)ホッ