Boketeの投稿でホラー映画の「サユリ」のタイトルを「サオリ」に変えてた人がいましたが、実際確かに下手な幽霊より吉田沙保里氏を相手する方が絶対怖い。
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河野氏、公約で年末調整廃止主張 自民党総裁選、原潜配備議論も(共同通信)
話は本題ですが上の記事にあるように、河野氏が総裁選に向け、個人所得税の年末調整を廃止して原則確定申告を行わせるという政策を打ち出しました。これに対する世論の反応は明らかにネガティブで、先の自民党の裏金問題も相まって批判が強まっています。
別にこれだけなら記事化する必要はないのですが、実はこの河野氏が主張する政策を自分は経験済みだったりするので今これを書いています。どういうことかというと毎年確定申告しているから……と言うだけじゃなく、スマホでほぼワンクリック確定申告を中国でやっているからです。
恐らく私が毎年行っているスマホでの確定申告は、河野氏が主張している内容の理想形に最も近いものじゃないかと思います。この中国のスマホ確定申告について少し解説すると、基本的に中国も個人所得税は企業や団体が源泉徴収するのですが、副業する人が多い国なだけあってこうした確定申告手段も整備されています。
ただ全員に義務があるわけではなく、年度内に転職して二つ以上の団体から給与を得た人とか、年間所得が一定額を超えている人、給与は一か所からしか得ていないが講演料など副収入があった人などが確定申告義務の対象者となります。私の場合は外国人とはいえこれらの規定は当てはまらないのですが、何かあったときに確定申告をした事実があると有利ということから一応毎年やっています。
この確定申告方法ですが、中国人であればマイナンバーをアプリに登録するだけですぐにログインできて、企業や団体が支払った給与も全部マイナンバーを通して筒抜けとなっているため、アプリを起動してすぐに税額やこれまでの納税額を計算してもらえます。外国人の場合はマイナンバーの代わりにパスポート番号を入れますが、最初の1回のみ税務局で登録手続きが必要ですが、そんな時間はかからず、なおかつ1回やれば次年度以降は問題なくログインできて、同じように自動計算してくれます。
基本的に収入が給与だけなら追納や還付税額はゼロと自動計算され、「この内容にお間違えないですか?」と表示されたら確認ボタンを押して確定申告を終えられます。ちなみに自分は先にも書いた通り毎年やっていますが、仮に追納するよう表示されたらそもそも申告義務がないのだし、無視しようといつも思ってやっています。幸いなところ、これまではそういうことないです。
このアプリによる確定申告ですが、便利っちゃ便利なのですが操作に慣れていないのもあるものの、仮に控除が得られる支出があった場合などはどういう風に操作するのか、想定外の申告処理とかあったらどうなのかっていう点で少し不安があります。この辺はアプリで処理できるならアプリで、無理なら税務署に相談という形になるのでしょうが、この辺をきちんとやろうとしたら実際はかなり手間というかアプリのUIに求められる要件も高くなる気がします。
そもそも現在の日本は中国ほど金の動きが電子化されておらず、実際にやろうとしてもそんな簡単に行くのかという点でも疑問です。なので河野氏の主張自体は全く理解できないわけじゃないのですが、やろうってなると10年くらいのスパンでアプリやシステムを整備した上、国民にも周知しなければならず、e-TAXは年々良くなっているとは聞くものの、この総裁選の公約にするのはやや無理がある気がします。
その上で、こう言っては何ですが言い方が非常に悪いなと感じました。先にも書いた通り自民党は裏金問題に税金を支払っておらず、それなのに個人の収支は電子上で細かく管理しようっていうのは国民からすれば言われていい気がしないでしょう。
むしろ確定申告を非常に手間だと考えている人が少なくないだけに、e-TAXを強化して確定申告をより手軽に、ワンクリックで済むようにさせるなどと言っておけば、賛同する人ももっと多かったのではないかと思います。それどころか、アプリで確定申告すればそれだけでマイナポイントを3万円くらい還付するとかニンジン戦法を取るのもありだったでしょう。ぶっちゃけ3万円なら、年末調整で法人が被る負担を十分ペイできる金額だと思うし。
そうした点を踏まえると、ちょっと河野氏は発言や見せ方のセンスが悪いなという印象を覚えました。この点は岸田総理もそういうところあったけど、途中からは一切説明せずに政策やるようになって、本人にも周りにもいい結果を生むようになった気がします。
最後に、中国で最初のアプリ確定申告のため税務署へ行けと言われた際、なんか余計に税金払うことになりそうだったので実はサボろうとしていました。期限が間近に迫る中、「あ、忘れてた(*´∀`*)」としらばっくれようと思っていた矢先、ある同僚が秘書にこの手続きのため税務署へ行くので同行してほしいと話すのを耳にしました。
この時、もしこの機会を逃したら、もう一生チャンスがないと思った私は「あ、俺もやんなきゃいけなかったんだ。一緒に行っていい(。´・ω・)?」と素知らぬ顔でその同僚に乗っかることとしました。そしたら私以外にも、「俺もそうだったσ(゚∀゚ )オレ」、「俺も俺もσ(゚∀゚ )オレ」と、ほかにも何人も同僚が一緒になって同行を希望してきて、結果的にバスツアーの如く大所帯で税務署にカチコミかけることとなりました。
恐らく私以外のほかの連中もやらなきゃと思いつつしらばっくれるつもりだったのだと思います。それが思いもかけず出向こうとするものが現れたのでうまく追従しようと動いたのでしょうが、私はこの時、「ああ、勇者っていうのはこういう風に最初に声を上げて行動する奴なんだな」と、妙なRPG脳で考えていました。