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2025年9月27日土曜日

タクティクスシリーズのリメイクは信用できない

新生FFT──ファブル過ぎると────話題に──(ガハろぐ)

 ゲーム記事連投となりますが、先日発売されたファイナルファンタジータクティクスのリメイクが評判悪いようです。上のまとめ記事にもありますが無意味な長線こと「――」がセリフのそこかしこに加えられ、まるで殺し屋のファブルがしゃべっているようだと揶揄されています。元々この作品、味のあるセリフ回しが人気の源泉だったというのに、確かにこれでは一言一言が間延びしている感じに見えて読んでてテンポ悪く感じます。何考えてこんな改悪を許したのか見ていて不思議に感じるほどですが、その一方で「ああやっぱり……」と思う節もありました。
 というのも、FFタクティクスを含めタクティクスシリーズはリメイクする度に改悪作品と呼ばれるからです。

 実際に遊んだことはないのですが、これまでに出ているFFタクティクス、タクティクスオウガのリメイクはどれも評判が悪いです。初出の作品は高く評価されており、だからこそこうしてリメイクも出されるのでしょうが、PSPでFFタクティクスのリメイクが出た際には遊びやすくなってそうだしやってみようかなと思ったところ、なんかシステム周りが無駄に弄られて面白さが半減と書かれていたので止めました。
 同じくタクティクスオウガも、遊んだことはないけどストーリーが面白そうなのでリメイクやってみようかと思ったところ、レベル管理周りでこちらも派手におかしくなってゲーム自体が若干破綻していると聞きやめました。

 こんな具合に両作品ともにリメイクでは、ただUIとかを良くしてくれるだけでいいというのに、余計な要素を付け加えて無駄に評判を落としています。だからこそ今回のFFタクティクスのリメイクも、またなんかやらなくていい作業して評価下げるのではと思っていたら案の定という結果で、ぶっちゃけ子のリメイク担当した人はどうかしてんじゃないかとすら思います。


 などと思っていたらドラクエ7の次出るリメイクでなんと、この作品のアイデンティをなしていると言ってもいいレブレサックのイベントを削除したとのことです。これも正気を疑うような判断だと思え、なんかスクエニのリメイクはロマサガ2では大いに名を挙げたものの、やはり信用できないなと思えてきます。

ドラクエは外伝を作ればよかったのでは?


 上のまとめ記事で近年プレイヤーの高齢化、新規層未加入が取りざたされているドラクエシリーズについて、その世代交代がうまくいなかった以下の三つの理由を挙げています。

・開発期間の長さ(続編リリーズまで長い)
・リメイクの微妙さ(スーパーファミコン時代はよかった気がする(´・ω・))
・デザインの固定ぶり(鳥山明デザイン)

 リメイクに関してはPS以降に出たものは遊んでないため口を挟む立場ではないものの、ほか二つについては全く同感です。特にキャラデザが鳥山明風の作画で統一されていたのはドラクエのアイデンティティとなってはいたものの、新規層の取り込みでは明らかに障害になっていたと思います。その鳥山明も、後年のシリーズでは主要キャラだけ描いてほかはモンスターを含めデザインしていなかったとされており、この点は初期のシリーズと比べるとかなりマイナスであった気がします。

 私個人の見方としては、ドラクエは「ホイミで回復する」、「ラーの鏡で正体を現す」などお約束要素をきちんと残すことで旧来のユーザーを大きく保護できたと考えており、この点はすごく賢かった気がします。しかしFFシリーズと比べるとゲームデザイン面で革新性が低く、キャラクターも前述の通り鳥山風デザインを維持し続けたことで、新規ユーザーを取り込めず、いわゆる「あらゆるジャンルはマニアが潰す」の通りに間口を自ら狭めてしまっていたとも感じます。

 であれば一部のFFシリーズのように、FFの要素を持っているけどやや毛色の違った外伝作品とかを出してみればよかったのではと思う節があります。一つの例と言えるのはサガシリーズで、これなんかレベル制でないなどFF2のデザインが色濃く残され、FFから派生してその後独立した人気シリーズとなっていきました。
 ドラクエでもこんな感じで、ドラクエの要素を一部利用して、特にデザインを一新させた本シリーズとは別の外伝シリーズを出して、ゲームデザインも大胆に変えた実験作とかを出せばどうだったのだろうかという気がします。こうした実験作が人気を得れば別にシリーズを立てればいいし、だめでも本シリーズに接触する新規ユーザーを取り込むきっかけにしていたらと素人っぽく思います。

 もっともドラクエも「モンスターズ」シリーズをはじめ派生作は作ってるしそこそこ人気も得ています。しかしそれら派生作品もやはり鳥山デザインの呪縛を受けているように思え、FFが7で天野絵から脱却したように、新進のデザイナーに思い切って任せてみる冒険をやらなかったのは大きなマイナスであった気がしてなりません。今からでも遅くないし、鳥山明も亡くなっているので、キャラデザを大きく変えて一本出してみたらどうかっていう気もするのですが。
 なら具体的に誰がいいか。自分だったらニビンベンこと弐瓶勉氏が出てきたら即買います。もっとも弐瓶氏がデザインしたらそれはもはやドラクエとは言えないような、東亜重工とケイ素生物が出てくるハードコアな作品となってるでしょうが。

小泉陣営のステマ工作について

 昨日の記事で「総裁選マジつまんねー( ゚д゚)、ペッ」っと言っておきながらですが、文春の小泉陣営のステマ工作を見て俄然興味が湧いてきました。結論から言えば、もうこれで彼の目はなくなったと断言できるでしょう。

 ステマ工作の中身とかについては細かく触れませんが、恐らく身内からのタレコミでしょうがこうもあっさりばれる時点でお粗末この上なく、また米国のトランプ政権や兵庫県知事の問題をはじめ、ネット上の世論工作の弊害が現在進行形で起きているこの最中で、政権の中枢にいる人物が意図的にステマ工作をやっていたというのは議員辞職物の失態だとすら思います。仮に党員投票を既にある程度稼いでいるとしても、もし総理になったらこの問題をいくらでも蒸し返せるという弱みを抱えることとなり、次の選挙にも響くことを考えるともう議員票も伸びないだろうというのが上の予想の根拠です。

 その上で、何となくこんなお粗末なことをやってのけるあたり、ほかにも叩けばほこりが出るんじゃないのこの人と疑っています。可能性があるものとしては、先の参議院選でもステマ工作をやってたのではという疑いで、もしこれも仮に証拠やタレコミが出たら、自民党そのものへの批判が劇的に広がる可能性もあるのではないかという気がします。

 私自身、ネットを使った選挙活動は貧乏議員が有利となり、金満議員には不利となって、選挙における資金力方面の公正化につながるとしてもっと広げるべきだという立場にあります。でもって現在の選挙法におけるネット規制は厳しすぎると思え、この辺でも緩和が必要という立場を取っています。
 然るに、今回のような堂々とステマ工作をやってしまう人間が出てきたとなると、逆に規制を強化しなければという考えに傾いてしまいそうです。少なくとも民間企業には既に禁止しているように、政治家に対してもステマは今後一切禁止で、やった場合は被選挙権停止または選挙活動の限定などのペナルティをつけるのが次の国会で求められる対策でしょう。

 ぶっちゃけ、小泉氏に関しては今回の総裁選のみならず、次回以降でももう目をなくしてしまったのではないかという気がします。すでに何度も総裁選に出馬して落ちてますし、そこへきて今回のずるがしこい工作ぶりからして、政治家としては続けられるかもしれませんが「将来の総理候補」としてはもう終わった気がします。

2025年9月25日木曜日

総裁選の公約を見る必要はあるか?

 現在総裁選真っ最中の自民党ですが、正直言って各候補の発言とかはあまり興味がありません。基本的に総裁選の最中の演説は支持を獲得するためのもので耳障りのいいことしかみんな言わず、肝心な部分には触れないのがお約束です。また支持を得るための物であり、事後に検証されることもほとんどないため、実現性を無視したこともみんな平気で言います。
 恐らくもう誰もが忘れているでしょうが、現総理の石破氏も総裁選では地方再生とかを口にしていたものの、就任後に関連する政策や対応は自分が記憶する限り何一つとっていません。

 この点についてメディアもだらしないというか、各候補の本音に迫るようなきわどい質問を投げるような人もいなければ、過去の発言や政治姿勢から総裁に就任した場合にどうなるかについてもあまり検証しません。なので総裁選中の発言は就活生と企業側の説明のように嘘八百にまみれた内容なので、いちいち読むだけ無駄だとすら内心思っています。

 ただ唯一例外と言っていいのが、事後に発言を撤回した内容です。たいてい調子に乗り過ぎて支持を失うような発言をした場合に候補は撤回するのですが、こうした内容ほどある意味その候補の本音に近い意見であることが多いように思え、この撤回した発言こそがその候補が本当にやりたいことである確率も高いような気がします。
 まぁいい政治家っていうのは、こういう失言をしないっていうのも資質なんだけど。

 その上で若干ネガキャンが過ぎるかなと思いつつも、高市氏に関しては何かやりたい政策とかそういうものは一切なく、自民党内における安倍派の復活以外何も考えていないのではと思う節があります。なんか一部では移民問題で強い態度を取ってくれそうだなどと期待する人もいますが、恐らくこの問題についてもそもそも関心がないような気がします。
 一方、自分が推す林氏は先の「撤回する発言にこそ本音が出る」というのに照らすと、石破政権を支えるのは本当は嫌だったんだろうなって気がします。総理への布石か岸田氏の指示かはわかりませんが、嫌な仕事でも一応ちゃんとやるあたりは自分の中でプラスです(∩´∀`)∩

2025年9月24日水曜日

今ロシアは何されたら一番嫌か?

 今日のドジャースの試合を見て、「必敗リレー」、「敗北の方程式」という単語が浮かびました。なお、エンゼルスは4対8でロイヤルズに敗れています。

 話は本題ですが今もなお続くロシアとウクライナの戦争ですが、このところはウクライナ側によるロシアの石油施設への攻撃が奏功し、ロシア国内での石油不足が顕著となってきているそうです。ただ致命打と言えるほどにはなっておらず、今年の冬もこの戦争は続くことは確実でしょう。
 如何にしてこの戦争でウクライナに勝たせてロシアを任せるかは日本にとっても重要なだけに、ロシアを困らせるにはどうすればいいのかとこの前思案しました。そこで浮かんできた案は三つあり、以下順次説明していきます。

1、日本が北方領土に攻め込み占領する
 「日本はロシアとは平和条約を結んでおらず、今のなお戦争は継続中」、「不可侵条約も結んでいない」、「ムネオハウスのあるところはすべて日本の領土だ」などとロシアっぽく身勝手な主張を掲げ、北方領土へ突如攻め込み占領し、ロシアに二面作戦を強いるというのがこのプランです。
 言うまでもないですが考えただけで、実現の可能性は全くありません。日本には不戦憲法もありますし、また国民世論も許さないでしょう。しかし二次大戦の雪辱を晴らせるものなら晴らしたいし、もしやるってんなら自分も攻撃隊に志願するつもりです。

2、ロシア国内外で分裂工作を仕掛ける
 すでにウクライナ戦争にかかりっきりのため、アゼルバイジャンやカザフスタンなどを筆頭にこれまでロシアの影響力が強かった周辺国でロシア離れが起きています。うまいことこうして離れた国々に対しトルコが影響力を強めていますが、こうした周辺国以上にロシアにとって離脱が嫌なのは、ロシア領内にある少数民族自治区でしょう。
 かつてのチェチェン紛争なんかではロシア国内でもテロが頻繁に起きるほど、ロシアにとってもこれらの地域の統合は長く続く問題です。ただそのチェチェンは現在の首長のカディロフが親プーチンなためかつてと比べると分裂運動は激しくありません。

 前述の通り、ロシア国内の少数民族が分裂運動を起こすことがかねてよりロシアの悩みの種であるだけに、それら独立運動を資金面などで応援することがウクライナに利することになると思います。ただかつてのタリバンのようにテロリストの育成となり、その刃が将来こちらへ向かってくる可能性もあるだけに、こっちもまた実現性は低いでしょう。

3、ルーデルを現代に召喚する
 もはや説明不要でしょうが、独ソ戦において超人的活躍を果たし、「たった一人で一個師団に相当する」と言われ、「一個師団で足りるか?(;´・ω・)」と疑問符が付けられたルーデル閣下をこの世に呼び出すことができれば、マジでロシアにとってこれ以上ないくらいの恐怖を与えることができるでしょう。
 何せ本人も右足失って入院した際に泣きながら「ソ連を叩けないのが辛い(´;ω;`)ウッ…」と嘆き、勝手に病院抜け出してロシアの地上部隊を攻撃するくらい筋金入りのロシア嫌いなのだから、この世に召喚することができた暁には頼まなくてもロシアを攻撃してくれることでしょう。それこそルーデルも設計アドバイザーとして開発に係わった退役間近のA-10を米軍からかっぱらってきて、ロシアの戦車部隊を一瞬で溶かしてくれるくらいは期待してもいいはずです。

 こちらも実現可能性は非常に低いものの、ロシアに対する打撃は下手な分裂工作以上に確実にでかいはずなので、黒魔術師とか呼んでタイムスリップさせるか、反魂の法使える高僧とか呼んででもチャレンジするべきです。高野山とか比叡山とかにそういうことできるお坊さんとかいないだろうか(;´・ω・)

2025年9月23日火曜日

少年漫画界の生きる伝説

 確か夏目房之介氏だったと思いますが、「らんま1/2」などの作品でおなじみの高橋留美子氏について、「あの手塚治虫でさえキャリア中期には少年漫画ではあまりヒットを飛ばせなくなっていたのに対し、何十年にもわたり少年漫画作品でヒットを飛ばし続ける高橋留美子氏は異常すぎる」と言った評論を昔見て、至極至言だなと思ったことがありました。

 漫画界ではまぐれでヒット作が1本出ることあっても、2本以上ヒット作を出すのはかなり稀で、2本出た時点で大物とみなされるようです。言うまでもなく高橋氏はこの基準をとっくにクリアしていますが、それ以上にこの人が異常なのは少年漫画というフィールドで常に売れ続けている点でしょう。
 基本的に少年漫画というのは、いくら大物漫画家と言えどもずっと売れ続けることは非常に難しい分野です。何故かというと主な読者層が小中学生であり、彼らは年とともに成長し、価値観が変わっていくため、以前の作品で虜にしても後年の作品でもファンで居続けるとは限らないからです。加えて、漫画家自身も年齢を重ねることで感性が変わっていき、かつては子供に受け入れられた作風が時代の変化により子供に受け入れられなくなり、人気が出づらくなる傾向ははっきりあります。

 先に挙げた手塚治虫も然りで、キャリア中期におけるスランプ期には当時流行っていたスポ根物が理解できず、また旧来の作風も古いとみられて深刻なくらいに売れなかったそうです。そこから「ブラックジャック」などターゲット年齢層を従来からやや引き上げた作品を出すようになり再びヒットを飛ばすようになりましたが、漫画の神様ですら少年漫画界では第一線に居続けることはできませんでした。
 また「ドラゴンボール」の鳥山明についても、「ドラゴンボール」連載終了後に出した短編作品はそれまでの作品と比べるとあまり売れませんでした。私個人の目から見てもそれら短編作品は世間の評価もあまり高いように思えず、いくつか映像化されたものもありましたがほとんど話題にならなかった気すらします。

 このようにかつて少年漫画作品で売れた作家も後年では売れなくなり、大体ほとんどの作家が再起を期して青年漫画分野へ移行するのが常です。ジャンプの作家なんか「思い出補正」を狙ってか、「キン肉マン」や「マキバオー」をはじめとして、かつて人気だった少年漫画作品の続編を、年齢が上がった当時の読者向けとばかりに青年誌で連載するパターンが多いです。商業戦略的には間違っていないし実際それで売り上げも得られているようですが、もはや新しいヒット作品を作れないことを暗に示しているようなので見ていて物悲しくなることが多いです(´;ω;`)ウッ…

 それなのにと言っては何ですが、冒頭でも語ったように高橋留美子氏はもはや半世紀近くも少年漫画の第一線で人気作を飛ばし続けています。っていうかこち亀は別格として半世紀近くも少年漫画界に身を置いていること自体が脅威以外の何物でもなく、それでいてヤバいくらいヒットも出し続けているのですから、もはや生きた伝説みたいなもんでしょう。
 しかもこの人、むしろキャリア初期に青年誌で「めぞん一刻」も連載しており、こちらでもヒットを生んでいるあたり底知れないものがあります。個人的には「人魚シリーズ」が昔から好きだったので、むしろ青年誌でメインに書いていたらどんな作品を作っていたのかというのが気になるくらいです。

 そんな具合で急に高橋氏に浮いて気になりだしたのでこの前さっき上げた「めぞん一刻」と「人魚シリーズ」を買って読んでたりしたのですが、一読して感じたことはどちらも30~40年前の作品にもかかわらず、一切古臭さを感じなかったという点です。むしろ比較的最近書かれた「主任 島耕作」の方が絵柄や表現が少し古いなと感じたほどでした。
 私が思うに高橋氏が持つパワーの源泉はここにあるというか、あまり時代や社会の価値観変化の影響を受けずどの世代、時代においても普遍的に読みやすい絵柄や作風をしているような気がします。実際にというか英語圏でも高橋氏の作品は受け入れられやすいそうで、こういった「どこでも誰にでも受け入れられる」普遍性をかなり初期の段階で確立していたというのが大きかったのではないかと思います。こんな人、恐らく今後はもう出てこない気すらしますし、歴代漫画家で十傑を選ぶとしたら確実に入ってくる人でしょう。

 関係ないけど十傑と書くとやっぱ例の十傑衆が真っ先に浮かんでくる……。

2025年9月21日日曜日

映画「731」に対する中国の反応

 この週末は気温も下がって天気も良かったので、部屋からほとんど出ずにずっとプラモとゲームをして優雅に過ごしました(´∀`*)ウフフ


 で、作ったのがこのキングタイガーことタイガー戦車タイプ2です。一応、Mengのデフォルメ版のキットなのですが割とプロポーションよく、角度によっては通常版のキットに見えなくもないです。


 接着剤いらずのキットですが製作中に車軸一つを折ってしまうミスをやらかしたりしましたが、全体としては前のデフォルメ版3号戦車よりはパーツ整合性がよく、楽しく作れました。


 それで話は本題ですが、先週木曜日から日本でも色々報じられている731部隊を取り上げた「731」という映画が中国で公開されました。この作品の公開以前からも「南京照相館(南京写真館)」という南京大虐殺をテーマにした国威発揚映画が人気を博していたことから、昨年相次いだ日本人襲撃事件もあり、中国における在留邦人に対する暴行事件などが増えるのではないかと懸念されていました。

 先のリンクにある通り私は「南京写真館」については既に見に行っており、映画単体としてよくできているし面白いと素直に感じました。そんな私ですが今回の「731」に関しては公開前から現在に至るまで見に行こうという気は全然なく、ほとんど毎週映画見に行ってて今週はほかに見たい映画もあるわけでもないにもかかわらず、見に行くことはありませんでした。
 一体何故「731」を見に行く気がないのかというと、単純にあらすじとか見ても面白そうに感じなかったからです。「南京写真館」の方はキービジュアルとか南京市の写真館で隠れ潜むというあらすじが面白そうだと感じ、何より上海ロックダウンを経験していて外の出れない苦しさを体験していることもあり、この映画ではその辺がどう描かれるのだろうかという点で興味がありました。

 それに対し「731」の映画紹介とか見ていると、731部隊を例に日本の残虐さがどれだけひどかったかなどと言うアピールが強く、その残虐さをどのような筋立てで見せようというのかがあんまり伝わってこず、キービジュアルを見ていても魅力を覚えませんでした。10月の連休中によっぽど暇だったら見に行こうかとは思いますが、現状はそんな感じであまり乗り気じゃありません。

 では実際に見た人たちの反応はどうか。まず大衆点評というウェブサービスサイトの批評を見るとものすごい長文で10点満点をつけて絶賛している人が多く見られました。大体どれも日本はどれだけ残虐で世界に害をなしてきたか、この映画はそれらについて大きく振れているなどいったことが延々と書かれてあるのですが、よくよくみると映画そのものの内容についてはあんまり触れていないというのが多かったです。
 低いスコアをつけるレビューも見られましたが、友人によると大衆点評はサクラレビューも多いから、好評価レビューが多くてもあんま信じるなということでした。でもってその友人に勧められた批評サイトの豆評を見てみると、こっちは「期待外れ」っていう意見が圧倒的に多かったです。

 豆評の評価が低いレビューの具体的内容を見ると、まずストーリーが悪く、ロジックからしておかしいというものが目立ちました。時代考証も同様に悪く、この点でしっかりしていた「南京写真館」とは雲泥の差と書く人もいました。
 そして俳優の演技に関しても低評価が多く見られます。「南京写真館」なんかは私が見ていてもみんなすごくいい演技をしていたと感じたのですが、それと比べるとこの「731」では「コメディじゃねぇんだよ!」という厳しい意見すら見られます。

 一部引用すると、「731部隊の悪行はありのままに表現すべきであり、娯楽になどしてはならない」というかなり怒りのこもったレビューも見られました。これに限らず、全体として「もはやコメディア映画」などと評価する声が多く見られ、いわゆる反日ドラマ的なわかりやすい悪役が正義役に成敗される的なちゃんとしたら歴史ドラマとするならあり得ない展開ぶりを批判する声が目立ちます。
 「俺は愛国者だ」という前置きを踏まえながら「だがこの映画は大きな期待外れだった」と続くレビューが多く、ぶっちゃけ豆評のレビューではこの映画の良いところを探し出す方が難しいくらいでした。

 私はこの映画が当初予定の7月から公開延期になったことについて当時、中国政府の日本への気兼ねとか国民感情とかそういうのではなく、ただ単に映画内容が歴史考証とかで問題が多かっただけではと書きましたが、今こうしてレビューを見ているとやはりこの通りだったような気がします。このまま低い評価が続くのであれば10月にも入ればすぐに忘れられそうなので、あんま日本にいる人はこの映画について気にする必要はないのではとも思います。

 なおこの映画を批判する批評の中には、「この映画は日本人の残酷さ、中国人の心強さを表現しきれていないヽ(`Д´)ノプンプン」というのもあって、「そういう見方もあるのか( ゚д゚)ハッ!」と思わせられました。