既にブログで写真もアップしてますが、昨年末に北京へ友人と旅行に行ってきました。この時一緒に来た友人は自分の同世代の友人の中でも十指に入るくらい頭が回る勘のいい友人なだけに、旅行中は様々なポイントを指摘してくれて数多くのインスピレーションを受けたので今日はそれらを順番に紹介していきます。ただ十指とはいっても、そもそも私の友人は十人もいるのかどうかちょっと微妙ですが。
1、真冬の北京の味千ラーメンはうまい
味千ラーメンというのは中国滞在者なら知らない人はいない、日系で最も向こうで人気なラーメンチェーンです。友人がこの店には是非とも行ってみたいと言っていたことから一日目の夕方に訪れたのですが、上海で何度も味千ラーメンを食べている私ですらスープをずっとすするほどこの時食べた味はおいしかったです。恐らく真冬の北京を、具体的には日壇公園の近くを長い時間うろうろして体が冷えた後に食べたからおいしかったのだと思いますが、友人も大絶賛で二人してべた褒めしながら麺をすすってました。
2、アイスクリーム屋に行列をつくる中国人
この時訪れた味千ラーメンの店舗はショッピングセンター内にあったのですが、同じ階は他にも飲食店が並んでいる階でした。なので麺つゆすすりながら周りを見てみるとなにやら行列が出来ている店があり、どんな店かと見てみるとなんとアイスクリーム屋でした。なんで真冬にアイスクリーム屋が繁盛するんだよなどと思いつつもあれだけ並んでいると自分もなんか食べたくなるなと見ていたら友人が、「おい見てみろよ、中国人が行列作ってるじゃねぇか」と言って、自分も初めてその事実に気が付きました。
そう、肝心なのは真冬にアイスクリーム屋が繁盛していることじゃなく、並ばずに割り込んでばっかだった中国人がきちんと行列を作って並んでいることです。言われて自分も目を疑ったのですが私が留学していた七年前なら行列なんてまず有り得ない光景だったのに、時が経った現在に至って中国人というか北京人もちゃんと並べるようになってます。
この傾向は何もそのアイスクリーム屋に限らず地下鉄の乗車口でもきちんとドアの左右に並んで待っており、以前はドアが開くや降りる人と乗る人が毎回のようにラグビーの試合みたく激しくぶつかり合っていたものの、こちらも現在ではちゃんと降りる人が全員降りてから乗る人が整然と乗るようになってました。わずか七年でこれほどまでにマナーは改善するのかと驚くのと同時に、貼り紙をあちこちに貼ってマナーを守るよう喚起していたこともちゃんと効果があったのかという事をしみじみ感じます。っていうか中国人もやればできるじゃん。
3、中吊り広告のない車両
これも友人が指摘してくれたのですが、中国の地下鉄車両には基本的に中吊り広告はありません。中吊り広告と来ると日本では週刊誌の見出しがいっつも踊っててなんとなく見ちゃうあれですが、改めて中吊り広告のない中国の車両を見ると同じ車両の奥の方まで見ることが出来ます。
その友人曰く、中吊り広告がないと空間が広く感じるとのことで、確かに言われてみると日本の車両はなんとなく圧迫感というか中国の車両に比べて狭く感じる気がします。それに中吊り広告の週刊誌の見出しは下品なものも少なくなく、むしろない方が精神衛生上いいのではなどと言うことをお互い話しました。
また電車内に限らずとも、中国は都市部にいて圧迫感を感じることがほとんどありません。建物のサイズが何でも日本の数倍くらい大きいということが第一ですが、日本の都市部と比べて統一感がなく見ていて不快に感じる広告が少ないこともあるでしょう。はっきり言えば日本の都市設計は酷いなんてもんじゃなく、各担当者はシムシティでしっかり勉強し直せと言いたいです。
4、流れるモニター広告
市内での移動中に地下鉄に乗っていてふと窓の外を見てみるとトンネル線路の壁にモニターが横一線に設置されてて、まるでパラパラ漫画を見るかの様に列車に乗りながら広告が見られる路線区間がありました。私はそれほど感動しなかったのですが友人はこれにいたく感動して、単純に視覚的に面白いだけでなく広告の幅が広がる、中国は進んでいるなどとべた褒めでした。
そんな友人に対して付け加えるように私も説明したのですが、中国の地下鉄車両には基本的に、ドアの横に一台はテレビモニターが設置されています。そのモニターは主に新華社のニュース番組を流しつつ広告も流すのですが、日本ではこのようなモニターは都心の一部車両にしかなく、また流す映像も中国のものよりお粗末な感じがします。こと電車での広告に関しては中国の方が日本の先を行っている、私にはこう思うし友人もきっとそう思っていることでしょう。
5、ゆっくりと流れる時間
北京の留学体験記にも確か書いていたと思いますが、不思議なことに中国にいると日本にいるときに比べて時間がゆっくりと流れるような感覚があります。それは今回の短期滞在でも同じで、日本だと大分時間が立ったからもうそろそろお昼かなと思っていたらまだ午前十時だったり、晩飯食べて風呂も入ったしそろそろ寝る時間(午後十一時過ぎ位)かと思ったらまだ午後八時半だったり、こういう事が本当に数多くありました。
この感覚は中国にどっぷりつかっている私だけでなく友人も一緒だったようで、二人してこっちは時間が本当にゆっくりだなどと何度も話し、じゃあなんで日本はあんなに時間が足りず、いつもめまぐるしいんだという原因について議論しました。結論としては日本は周囲に対して常に神経を貼っているというか気を配る必要があるのと、テレビ、ネット共に膨大な情報が常に流れているからそういった情報の処理に脳の大部分が使われるからじゃないかということに落ち着きました。
ちなみに旅行三日目は万里の長城の疲労が祟ったのでホテル内の部屋で長い時間を過ごしましたが、その際にNHKワールドプレミアムで「あまちゃん」のダイジェスト版が流れてて、「能年もいいけど橋本愛のがかわいいよね」なんていいながら見てましたが、この時ばかりは時間が早く流れた感覚がありました。耳にする言語が日本語、中国語ってのも影響あるんだろうね。
以上が今回の旅行で主に感じた点ですが、帰路における最後の最後でとんでもない事実というか傾向について気が付いたことがあります。なかなか大きなネタなので、こちらは次回に独立して解説することとします。
2 件のコメント:
上海人は買い物時のみならず、バスを待っている時にも、列を並んで乗車しますよ。
上海は前からそうだよね。外人の目もあるからだと思うけど、北京でこういう行列見られたのは本当に驚いた。
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