2015年3月29日日曜日

大塚家具の一連の騒動について

 やっとというべきか、先月頃から各種の報道を騒がせ世間の関心を一手にかっさらっていた大塚家具の親子対決が昨日、ようやく決着がつきました。

 もはや説明する必要はないでしょうが後年を見越して簡単に説明しておくと、家具販売大手の大塚家具で、創業者でもあり会長である大塚勝久氏とその娘で現社長の大塚久美子氏が社長職を巡り昨日の株主総会で激しく争い合いました。結果は株主から多くの支持を得た久美子氏の勝利となり、敗北した勝久氏はそのまま期間満了ということから取締役が解任され、事実上経営から追い出されることとなりました。
 両者の対決はそこそこ年季が入っているというか結構まだるっこしい所があるので、年表にして簡単にまとめてみましょう

<2007年5月>
 勝久氏が行った自社株のインサイダー取引に対し金融庁から追徴課税を受ける。
<2009年3月>
 インサイダー問題の引責として勝久氏が社長職から退き、久美子氏が社長に就任する。
<2014年7月>
 て勝久氏の提案から久美子氏が社長職から解任され、勝久氏が社長に再就任する。
<2015年1月>
 4期ぶりの営業赤字となったことから取締役会で、4対3の僅差ながら勝久氏の社長職解任が決議され、久美子氏が社長に再就任する。取締役会の翌日、勝久氏は3月の株主総会で久美子氏の解任動議提案を出す方針を明らかにし、久美子氏側も勝久氏を含まない新役員の任命提案を出し、株主委任状の争奪戦が勃発する。

 以上が両者の争いの大雑把な流れです。最終的には先ほど述べた通り株主からの支持数で勝った久美子氏の提案が株主総会で通り、この壮大な親子喧嘩は娘の勝利で終わったと言えます。
 両者のケンカの種ともいうべき経営方針の違いとは、細かく説明するのは野暮なので簡単に言えば、父親が従来の営業方法を重視したのに対して娘なよりカジュアルに変革しようとするなどいわば保守VS変革と呼べるような違いからの対立だったと言われています。

 このニュースに対する私の意見を述べると、まず一言で言うと見ていてすっごく面白かったです。仮に自分が大塚家具の社員だったらこんな風には言えませんが、縁もゆかりもない傍観者の立場からするとこの因縁深くリアルタイムで物事が動いた両者の争いはエンターテイメントとしてこの上なく、当事者たちには本当に申し訳ないのですが堪能させていただきました。
 中にはそんな言い方は不謹慎だなんていう人もおられるかも知れませんが、死者を冒涜したり他人の人生をふいにさせるなど度を越したものでなければ楽しいと思えるニュースは素直に楽しんだ方がいいと個人的に考えています。

 ただ一連の騒動に対する事前報道からすると、今回の結果はやや意外さを覚える結果でした。というのも株主総会前の報道を見ているとほぼすべてのメディアで、「父親が有利」という下馬評が出ており、蓋を開けてみたら娘の久美子氏が勝ったもんだから、「あれ、予想報道と全然違うじゃん」なんて拍子抜けました。票読みが難しい案件であったことは確かですが、それならそれで「どっちに転ぶかわからない」という報道をすべきだったのではないか、一体日系メディアは何を根拠に父親有利説を出したのかとすこし憤りを感じます。もっとも、反省もしないでしょうし検証もしないでしょうが。

 その上で今回の結果に対する感想を述べると、久美子氏が勝利して良かったのではないかと私個人としては考えています。やはりどう考えてみてもインサイダーやらかしたり、業績をまた悪化させたりと勝久氏の経営能力や人物は如何なものかと思え、久美子氏のカジュアル路線が今後成功するかどうかはまだわかりませんが、少なくとも勝久氏の保守路線はどのみち駄目だろうという気がしてなりません。その上で、久美子氏のやり方が成功すればそれはそれでいいでしょうが、失敗すれば恐らく勝久氏が再就任していたよりも早く潰れるだろうし、業界全体の発展にとってもその結果はいい効果を生むはずだと見ています。

 こうした意見は今回見ていてほかに誰も言っていなかったのですが、良くなる会社はどんどん良くなって売上げや利益を増やすだけ増やした方がいいと思いますが、逆に駄目な会社はどんどん駄目になってなるべく早く潰れてくれた方がいいと私は考えています。何故なら経営方法が悪い会社が潰れればその分の売上げが経営のいい会社に流れ、経済合理性ともいうべきか業界や社会全体に取っていいサイクルが加速するからです。逆に経営の悪いゾンビみたいな会社がしぶとく生き残れば業界の足を引っ張ることとなり、実質それが失われた十年を生む要因になりました。

 そういう意味で今回久美子氏が勝利したことによって、大塚家具はまた久美子氏流のカジュアル路線への変革に突き進むでしょう。変革には投資も必要で、失敗した場合は何もしなかった場合よりも間違いなく寿命を縮めます。成功すればもちろんいうことなしですし失敗すれば早く潰れる可能性が高まるのだから、やや皮肉っぽい言い方ですが私は今回久美子氏が勝って家具販売業界全体にとっては間違いなくプラスだろうなという風に今回の結果を見ています。もちろん、誰が言い出したか知りませんが「家具屋姫」こと久美子氏には無事変革を成し遂げ、立派に成功してもらいたいとは祈ってはいますが。

 最後にこれは私ではなく友人の意見ですが、今回の騒動を見ていて大塚家具は詰めが甘いという指摘が来ています。今回の騒動中、勝久氏も久美子氏も揃って何度も会見を開きメディアを通して自身の正当性を訴えてきましたが、そのどれもがオフィスとか普通の会見場だったそうです。その友人曰く、「折角家具のショールームを持っているのだからそこで会見し、自社の商品を映像に流して大きく宣伝するべきだった」と述べ、ややみっともない内輪もめとはいえそれすらもビジネスチャンスにつなげる努力が足りないと話していました。
 その上で友人はソフトバンクの孫正義社長が一時期流行った「アイスバケツチャレンジ」を行った際、きっちり自社の「SOFT BANK」という会社ロゴの前でやってみせてその画像をツイッターで流すという抜け目のなさを見せたことと比較し、経営者としての格の違いが出ていると断じています。私もこの友人の意見に至極同感なのですが、孫社長のアイスバケツチャレンジの写真を見て最初に思ったのは、「やっぱこの人が水被ると頭の方が余計みすぼらしくなるな……」ってことで、会社ロゴよりも孫社長の頭の方に目が行ってました。

2 件のコメント:

  1. 大阪のコーナンホームセンターを推奨します。

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    1.  最近あそこちょこちょこ問題起こしとるし、バイトしとった奴が「絶対あそこで家電買うたらアカン」ゆうとったで。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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