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2016年2月10日水曜日

産経の「魅せる」政治記事

 昨夜久しぶりに友人と会話した際、向こうから以下のニュースについて話しを振られました。

【政界ゲス不倫疑惑】イクメン装いつつ身重の妻を裏切った宮崎謙介議員の自覚なき言動の数々… 政府・自民党も怒り心頭(産経新聞)

 このニュースについて私は一応耳にしていたものの詳しい内容は把握していなかったので、「ほんと今年はニュースが多い年だね。SMAP解散で大騒ぎしたのが遠い昔に思える」と、すぐ話題を切り替えてしまいました。でもって上記の記事を読んでみて改めて内容を知ったのですが、中々この産経の記事はよく書かれていると唸らされました。
 まず事件の内容について簡潔に書かれてあり、概要をすぐに理解できました。日本の政治部記者というのは記者としての文章力や取材力以前に議員や官僚といった交友関係、言うなれば人脈で評価されることが多いため、はっきり言ってしまえば記事文章が非常に読み辛い上に見当違いな内容を主題に置いて書く記者が多かったりします。なおこれは余談ですが、関係会社に転籍した政治部記者が、「俺は絶対に頭を下げない!」と言い出して客先とトラブル起こしたということを以前に知り合いから聞いたことがあります。

 なもんだから私は政治部出身の記者をそれほど評価しておらず、真に実力がある記者は一に科学部記者、二に経済記者で、取材力だけなら芸能記者という風に勝手なランクをつけています。しかしこの記事を書いた水内茂幸氏という記者はなかなかにポップな文体で記事を書いており、内容が内容だからってのもありますが政治記事というよりはもはや完全に芸能記事みたいに仕上げています。夫側である宮崎議員の経歴や過去のトラブルをまとめているだけでなく妻側の金子議員についてもその人となりを紹介しており、一記事で全体像が把握できるうえに読んでて楽しませられることもあって、「産経の政治部にはこんな記者もいたのか」とつくづく思ったわけです
 とりわけ、末尾のこの一文は秀逸です。

「しかも身長168cm、バスト90cmの巨乳タレントと…。なめてんじゃね〜ゾ。」

 あくまで個人的な意見ですが、このニュースで何が一番重要かって言ったらこの不倫相手となる女性の特徴でしょう。他社のお堅い政治記事にはまず書かれることない情報でしょうが、それを外さずに書き切っているのは見事の一言に尽きます。

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