大学時代のロシア語の授業である学生が、
「せんせー、昨日徹夜でカラオケしたから喉痛い。飴ちゃんちょうだい(´・ω・`)」
「あんた大阪のおばちゃんみんなが飴ちゃん持ってるとでも思ってるの?まぁ持ってるけど( ´ー`)ゴソゴソ」
という出来事がありましたが今日、
「花園さーん、マウス持ってたらちょうだい(´・ω・`)」
「あるよ。ほなこれ持ってき( ´ー`)ゴソゴソ」
という妙なやり取りをかましてきました。ちなみに家には使っていないマウスが10台くらいあります。
話は本題ですが昨日の記事で私は今、ニンテンドースイッチライトで「キラークイーン」というゲームをやってると書きましたが、これ聞いて大概の人はジョジョに出てくるスタイリッシュなスタンドを想像したのではないかと思います。実際はそっちではなく、キラークイーン、もとい「シークレットゲーム」というアドベンチャーゲームです。
この「キラークイーン」というのは初出が2008年に出た18禁の同人ゲームで、その後PS2とかパソコン向けにリメイクされたのが「シークレットゲーム」です。内容はどんなのかというといわゆるデスゲームで、謎の施設に閉じ込められた人たちが武器を与えられ、殺し合いをするという典型的な内容となっています。
私はこのゲームを2010年頃に知って、PSP版も出ていると知ったので最初はそっちで遊ぼうかと考えていましたが、当時はPSPのダウンロード版の値段が高く、そこそこ古いゲームなのにその値段で購入することに抵抗もあったことから見送っていました。そしたらニンテンドースイッチにソフトが移植されており、且つ値段もお手頃となっていることを知ったので、先日の日本帰国時に続編の「リベリオン」とともに大人買いしました。
私がこのゲームの何に興味を惹かれたのかというと、一言で言えばめちゃくちゃ人が死にそうな内容だったからで、それ以外は何もありません。もっとも遊んでみた感想としては確かに9割方死ぬけど殺害方法は蜂の巣になるようなのばっかで、それほど凄惨というわけではありません。凄惨さで言ったら、前にもレビュー書いた「ゼロエスケープ」がフッ酸シャワーを始め群を抜いており、あれに比べればまだ「シークレットゲーム」はマイルドな方です。
それでゲーム自体についてですが、そもそもこのゲームをゲームと呼ぶには少し難があります。というのも一般的なアドベンチャーゲームと違ってこのゲームにはシナリオの分岐はほぼなく、基本的には用意されたテキストを読むだけで、ビジュアルノベルのような内容だからです。通常のアドベンチャーは選択肢によって展開が変わることを主軸とするだけに、随分と思い切ったやり方したなと感じます。
ただ、複数あるシナリオのテキスト量は非常に膨大で、完読するには普通に数時間が必要なだけに、選択肢による分岐がなくても正直あまり気になりません。それどころかテキストは非常に面白く、先が気になる内容と高い品質を持っており、世間で評価が高いというのも非常に納得できました。
このゲームのテキストが何故優れているのかというと、舞台設定とキャラ設定がとにかく優れていることに尽きます。
通常、デスゲームというのは平等に武器とか与えられて、互いに協力し、時には裏切り、最後に愛と友情で生き残るというのがお決まりの流れですが、「シークレットゲーム」ではゲームに登場する各プレイヤーそれぞれ別個に、「何人か殺す」、「特定の場所を回る」、「特定人物を殺す」、「数人から持ち物を奪う」、「特定時間まで生き残る」などのクリア条件が設けられ、条件によっては完全に競合して対立せざるを得なかったり、逆に協力するほうがメリットがあると言った状況が生まれたりします。そのため他のデスゲームと違って、キャラ間の駆け引きもクリア条件が重要となり、シナリオにもそれが反映されます。
次のキャラ設定についてですが、このゲームではパラレルワールド的に複数のシナリオが用意されており、登場人物や大まかな舞台設定は共通するものの、シナリオによって死ぬ人や生き残る人が変わり、展開も変わってきて、選択肢によるシナリオ分岐の役割を代わりに果たしています。
ただ、他のアドベンチャーゲームだと分岐したシナリオによってキャラの設定や性格が変わったりして、時には別人のようになってしまうことも珍しくありません。それがこの「シークレットゲーム」では、各登場人物の行動原理、観念がすべてのシナリオで完全に共通しており、シナリオによって主人公に協力したり、狂行に走ったりと行動そのものは変わるものの、その行動原理となる価値観や考え方が驚くくらい共通というか一致が保たれており、各登場人物が各シナリオでどうしてそんな行動を取ったのかについて深く納得できるようになっています。
では何故シナリオによって行動が変わるのかというと、具体的には物語冒頭でどんな人物と接触したか、スタート地点がどこだったか、持ち物がどんなだったかによって行動が変わってきます。あるキャラに至っては、誰かに接触する前に罠にかかっていきなり死んだりもするし。
今現在自分は最終章途中まで進めており、トラブルがなければこのまま最終エンドまで今日中にたどり着けると思います。正直言ってシナリオを読むだけのゲームですが、シナリオの完成度が非常に高いのは保証でき、ギャルゲーらしい目玉の大きなキャラクターの造形さえ我慢できれば確かにおすすめできる内容です。あんまグロくないし。
なお声優の演技については取り立てて評価するほどの人はいないなと感じますが、ある女性キャラの声優を名前で検索したところ、「このひと、コトノハサマだったのか……」という言葉が自然と漏れてきました。
それにしても最近は「ヤンデレ」という言葉も以前よりすっかり聞かなくなった気がします。っていうか2005年から2008年のリーマン・ショックまでの間にやたらとこの手のキャラが異常に量産されていたようにも思え、何ていうかそういう時代だったんだなと再認識しました。
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