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2020年10月15日木曜日

史上最も女性を見る目がなかった首相

 書くこともないので政治ネタですが、最近になって自民党の杉田水脈議員を引き上げたのは安倍前首相だったと知って、「ああやっぱ」と思いました。というのも安倍前首相はやばいくらいに人を、特に女性を見る目がないからです。参考までに安倍首相本人がかなりノリノリで「将来性がある」と言って引き上げた人材がこちら。

・稲田朋美議員
・杉田水脈議員
・河合克之議員
・河合杏里議員

 どいつもこいつも議員以前に人としてかなり致命的なくらい常識なり責任感の方面で欠けた人たちばかりで、なぜこんなやばい連中ばかり贔屓にして引き上げてたのか見ていて非常に不思議でした。
 また元をたどれば、人の嗜好にケチ付けるのは自分でもどうかと思いますが、「ワーストレディ」こと昭恵夫人を伴侶に選んだことは彼の政治家人生において最も致命的なミスと言わざるを得ません。実際森友問題が取り沙汰されて以降から安倍前首相の発言や判断が目に見えておかしくなっていき、自殺者も出すなど政権末期のレームダックを引き起こしたと私は見ています。

 このほかにも名前は余り有名じゃないけど在任中における総理秘書官らの悪評をかなり耳にします。実際にというか第一次安倍政権の頃も秘書官がかなり暴走したということを聞いており、どうもやばそうな奴ほどやたら側近にしたがる傾向があるように感じます。思うに、安倍前首相の前ではへーこらするけど、寵愛を受けるや周りに対して威張り散らす系の人間を取り立てようとする傾向がはっきり見えます。何故こうした人を取り立ててしまうのかというと、恐らく自分の目で見たことを信じ、周囲の人間の当該人物に対する批評や評価は逆に聞こうとしないタイプなのではないかと勝手に推察しています。

 また閣僚に関しては、岸田氏を外務大臣に据えるなどまだこっちは側近よりはマシだったとは思いますが、先ほどの稲田朋美議員を一時防衛相にしたなど、周囲が反対するにもかかわらず時にオートマチックの拳銃でロシアンルーレットをやろうとするかのような危険過ぎる判断を度々犯しています。この傾向はむしろ第一次安倍政権の頃の方が顕著で、自殺した松岡利勝元農水省の後任に、わざわざ選挙前に決定的なオウンゴールを決めてのけた赤城徳彦氏を据えるなど、やばいくらい人を見る目がありませんでした。しかもこの手の人選ミスの時は大概、周りが大反対する中で安倍前首相が自ら率先して、っていうか強引に押し通して決めるというパターンが多かったというから、なおさら始末に置けません。
 直近でも「ハンコ竹本」をIT担当相に据えており、わざと野党の捌け口でも作ってんのかと思うくらい人を見る目がありませんでした。

 安倍前首相がなんでこんなに人を見る目がなかったのかというと、私が考える背景としては前述のように、自分の判断を優先して他人からの評価や批評にあまり耳を傾けないこと、次におだてられたりするとすぐ相手を信用してしまう癖がはっきり見えます。この点は勝手な憶測で申し訳ないですが、お坊ちゃんゆえか若い頃に騙されたりした経験が少なかったんじゃないかと思います。まぁ若い頃に騙され続け、年とっても騙され続ける人も世の中いますが。
 またこれは後年ほど顕著になっていきましたが、先にも書いたように周りが反対すると逆に意固地になって自分の主張や考え、人事案を押し通そうとする傾向が激しくなっていきました。これは完全に加齢による傾向だと思え、特に第二次安倍政権前半のアベノミクスによる株価上昇を悪い意味で自分の成功体験として自信を深めたせいじゃないかと思います。

 あと個人的に安倍前首相にとって不幸だったのは、メディアもこの辺を人を見る目のなさをあまり指摘していませんでした。なので本人も本気で気づいていなかったのかもしれません。真面目に閣僚や側近人事、まぁ元をたどれば嫁選びの時点からかもしれませんが、その辺の人選は菅現首相辺りに一任しておけば後世の評価はもっと高かったかと思います。少なくとも私の中では、在任期間が史上最長であるということよりも、史上最も女性を筆頭にともかく人を見る目がなかった首相という印象の方が強いです。
 なお変な意味で対極的なのは、宇野元首相かもしれません。

 ちょこっとだけ最後に真面目な話をすると、安倍前首相の人を見る目のなさは現自民党の人材育成面では大きな禍根を残したと言わざるを得ません。「育成下手」と言われた小泉政権でも閣僚から安倍、福田、麻生の三人の首相を輩出したほか、故中川昭一などそれなりに知名度と実力を持った政治家を育成していました。
 しかし安倍政権では麻生氏を筆頭にベテラン優先というかかなり高齢の大臣が多く、一応今の菅総理は確かに輩出していますが、自民党内で安倍政権時に実力と知名度を高めた若手がどれだけいるかとなるとかなり少ないです。それだけに今の菅総理にはちゃんと将来性あって、常識も持った若手を今のうちにしっかり育成してもらいたいところです。

4 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

先日の自民党総裁選の時、岸田文雄政調会長が食事中に妻が立っている写真をSMSに
投稿した所、一部から「妻を家政婦・召使扱いしている」というくだらない批判が
上がりました。この件に関してとある記者が「岸田文雄を批判する人は安倍前首相
夫妻を称賛すべきだ。何しろ安倍前首相は妻を家政婦扱いなどしていない、彼女は
自由に好きなことをしているからな」という記事を書いていました。

花園祐 さんのコメント...

 おっしゃる通りに、文字通り政治生命をなげうってまで奥さん助けようとしたんだから、フェミニストの人はもっと安倍首相を表彰と化すべきでしょう。一方、岸田氏への批判は自分も何言ってんだこいつらと疑問に感じはしましたが、写真構図の撮り方は確かに下手だなとは思いました。その辺をアドバイスできるような側近を今後作れるかが、岸田氏の今後を左右する気がします(´-ω-`)

ルロイ さんのコメント...

第一次政権は割と本人にとって大きな挫折だったんじゃないかと思います。
第二次政権スタートにあたってかなり過去の反省材料を洗い出して、万全の布陣で望んでそれなりに成果を出したことで、挫折を乗り越えたと調子付いてしまったのかもしれません。
失敗したことない人が大きな失敗を一度挽回したらより大きな万能感に溺れてイキリきっちゃったみたいな感じですね。

花園祐 さんのコメント...

 ルロイさんの見解に自分も同感です。
 第二次政権の中盤までは得意満々な発言やパフォーマンスが多く、ともすれば野党をなめ切った態度もみられました。その結果が、森友問題に夫人が関わっていたら職を辞す発言で、あの発言でミスって以降、急激に自信を無くしておろおろすることが増えました。失言を犯した大臣も当初は割と早めに損切りというか後退させていましたが、森友以降は自分の負い目から以上に庇うようになって傷口を広げるようになり、今の河合夫妻の件も、当初の安倍元首相なら即刻除籍していたと思います。