さて話は本題ですが、先月あれほど中国で大騒ぎされた日本の福島原発の処理水排出ですが、今や全く話題になりませんし、誰も気にしていません。さすがに水産物を見ると日本産じゃないか警戒する人はまだいるかもしれませんが、この前の国慶節期間中も日本に多くの中国人が旅行で訪れたのを見て、「なんだ別に問題ないじゃん(´・ω・)」とみる向きが強くなっています。
中国政府としてもこの問題を口実とした日本批判がほかの国で一切盛り上がらず、むしろ一人でわめいているの見て逆に痛い奴とほかの国からも見られ始めたことから、なんか中国政府も批判を隠そうとしているように見えます。恐らく日本産水産物の輸入停止は今後も続き、みんな忘れたころにしれっと解除するか、WTOでの手続きが続くまで停止を続けるかの二択になるのではないかとみています。
自分としてはこの結果は初めから見えておりそんな意外性も何も感じないのですが、逆を言えば中国の外交担当がこの結果を予測していなかったのかという点が気になります。正確に言えば、予測していたにもかかわらず何故批判したのかで、批判によって失うコストをどれだけ見積もっていたのか、またはそのコストを度外視せざる上からのお告げがどこまで高かったのかが気になっていますが、まぁそこまで深く詮索する必要はないでしょう。
むしろこの事件を通して感じたのは、中国外交の質の低下です、昔から日本に対して無理筋な要求を何度もしていた中国ですが、それでもその背景にある怜悧な計算高さというものは以前は存在したものの、今回のこの処理水排出問題に関してはそうした打算が全く見えず、どこに落とそうとしているのか、また本気で勝算があると勘違いしていたのではないかという点などで、中国の外交担当者の質が大きく低下していると感じます。
まぁ折も折で外交部長の秦剛が突然の行方不明になった時期でもあり、中国外交部もかなり混乱していたのでしょう。その混乱が今は落ち着いたのか、まだ続いているのかが、今後のロシアひいてはイスラエル外交が試金石となってくるでしょう。
2 件のコメント:
質の問題かどうか分からないですが、中国が中東情勢に首突っ込み始めたのはあまり良いと思えないですね。
歴史も関係もある欧州や中東諸国が意見出すならともかく、アジアの日本や中国が今回のパレスチナ問題について首突っ込むのは危険でしかないと自分も思うんですけどね。なんだかんだ言いつつ、「ケンカはやめよう」と日本のように中立、停戦を主張するのがベターでしょう。
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