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2025年12月11日木曜日

やっぱ中国は焦ってる?

 このところ毎夜、セールで買った悪魔城ドラキュラゲームボーイアドバンスコレクションを夜な夜な遊び続けています。Steamでキャッスルバニア系のゲームを遊びだしてからこの手のゲームが急に好きになり、満を持して本家キャッスルバニアこと悪魔城ドラキュラに手を出しましたが、やっぱ相性いいのかもしれません。
 ちなみにこれ以前に遊んだことのあるこのシリーズのゲームは、ゲームボーイのタイトルだけだった気がします。「月下の夜想曲」とか遊んでおけばよかったのに。


 上のニュースは今朝の時点で報じられてて出勤前に眺めたのですが、一見して「ああ、中国は相当焦ってるな」という気がしました。何故かというとすでに中国は日本への渡航注意報を何度も出しており、また政府が圧力かけて旅行会社の団体ツアーを中止させるなどあの手この手で日本の観光業に嫌がらせを続けているのですが、にもかかわらず再びこのような誰が見ても効果のない注意報を出した当たりよほど手に詰まっていることの顕れでしょう。それでもわざわざ出したのはやはり、当初期待していた結果や効果が得られないゆえの焦りとみています。

 そもそも中国政府の一連の嫌がらせの目的は、高市政権の支持率低下を狙ったものとみて間違いありません。まず観光業でダメージを与えて日本国内の政権批判を高めるという目論見だったのでしょうが、現時点で日本の観光業に目立った影響は出ておらず、株価も全く下がっていません。そして肝心の高市政権の支持率もほぼ変化なく、各所で指摘されているように中国国内の旅行会社を干し殺す結果しか生んでいません。
 中共ともなると数値目標の達成が厳しく求められる組織なだけに、上記株価と支持率の不動は担当者にとってかなり堪えるものだと思います。それゆえに、もはや意味をなさないと思うけど地震に絡めてまた注意報を出してみたのでしょうが、かえって中国側にもう手がほとんどないという手の内を明かすだけにしかなっていないように見えます。

 まぁ最初に出した、「クマ出没注意」の渡航警報に関してはなんも間違っていなかった気がしますが。

 私の予想だと、かなり手段が狭まってきている中国が今後採り得る手段としては、日本への送金規制かなと考えています。と言っても一般企業の送金ではなく中国人個人の日本国内における不動産購入資金や会社設立資金の送金で、中国国内に金を回す目的もかねて今後何かこの辺で規制してくるかもしれません。
 もっともこのところ中国人の日本の不動産購入には日本人もかなり懸念しているので、やったところで高市政権への支持率には響かず、それどころか日本人の習近平に対する支持率も跳ね上がるかもしれません。私個人としても、このところの日本の不動産価格高騰は若干懸念しており、冷えピタみたく熱を冷ますためにも中国側で金融規制やってくれたらむしろ助かる思いがします。

 あと蛇足かもしれませんが、今回の一連の嫌がらせで中国側の最大の誤算は日本と台湾の関係がむしろ前より良くなってきている点じゃないかと思います。そもそも中国と台湾の関係を邪魔していると中国が最初に主張してきたのですが、結果的には一連の嫌がらせで日本と台湾の関係をより結び付けてる節があり、これは普通に中国にとってもかなりの痛手な気がします。
 その上でもし中国に対し日本も嫌がらせしようってんなら、日台関係の好調ぶりを見せつけることに尽きる気がします。さすがに頼清徳総統の日本招待をやると中国もマジギレするでしょうが、日台の実業家によるビジネスフォーラムとか盛大に開いたら、中国側もこのところの無駄な嫌がらせを思い直すかもしれません。

 なおもしこのフォーラムを開くとしたら、私だったら東京でも台北でもなく、敢えて広東省広州市でやるでしょう。実業家同士のフォーラムを規制するのは景気の悪い中国にとってもかなりダメージが大きく、且つ香港に近い広州で日台関係の充実ぶりを見せつけるというのが、中国側の視点に立った場合に私が一番嫌だと思う事態です。
 この際だから中国でコンサート開けない芸能人たちも、代わりに台湾でコンサート開きまくったりすればいい気もしてきました。

2025年12月10日水曜日

ファッションリーダーが消えた(´・ω:;.:…

 漫画「へうげもの」の作者はなんでも織田信長はあの時代のファッションリーダーだったのではと考えたことも、この漫画を描くきっかけになったと話しています。実際、信長が一から流行らせたわけではないものの、安土桃山時代の茶道ブームをはじめ、南蛮渡来の衣装や小物などの流行に信長はかなり貢献しており、その見立て通りに戦国のファッションリーダーであったと見ることに私も同感です。
 なんていうことをまた通勤中に考えていた最中にふと、「そういえば、日本でファッションリーダーと呼ばれる人がいなくなって久しいな」ということに気が付きました。


 試しにネットで「ファッションリーダー」と検索して軽く調べてみたところ、上位にヒットしたのが上の記事でした。一見すると今もファッションリーダーは誰かという熱い議論で盛り上がっているように見えますが、記事の日付は2022年で、2025年のファッションリーダーについては誰も言及していません。
 それこそ平成の中頃なんかは男性女性を問わず、モードを代表するアイコンのような人間が存在して、多くの人がそのファッションを模倣するなどして関連衣類やグッズが巷に溢れていました。それこそシブタク、じゃなくてキムタクなんかはドラマでバタフライナイフを使うシーンが出るや中二病男子の間でこのナイフを持ちたがる人間が続出し、実際に使った殺傷事件も起きるなどしたほどでした。あの犯人の中学生いまどうしてんだろ。

 話を戻すとかねてからこのブログで私は、直近5年間だけで見ても日本人のファッションに対する関心の低下ぶりは非常に激しく、ジーンズですら街中で着ている人をあまり見ないほど衣類にこだわりを持たなくなっていると主張しています。男性だけならまだしも女性に至っても、かつてはエビちゃんなど売れっ子モデルの名前が嫌でも耳に入ってきたのに、前述の通り現代のファッションリーダーは誰なのかという議論すらほとんど見られません。このファッションリーダーとされる人物がいない点一つとっても、日本人のファッション意識が低下していることの証明になりうるという気がします。
 だから何だと言われたオチはなかったりするのですが……。強いて言えば、ファッションリーダーを作れないほど日本のアパレル業界も弱っているというのと、また別に書くつもりだけどマスマーケティング自体がもはや廃れ気味で、時代はもうダイレクトマーケティングが中心となっている証左だとも言えます。

 なお自分はかねてからそれほど衣類に金をかけないものの、そこそこ生きてきて自分に合うスタイルは何なのかという自覚はある程度持てています。学生時代は「ダブルデニムの花園」と呼ばれるほど上下デニムでほぼずっと行動してましたが、これは周りからも好評だったというか、どうも表情がややいかついためか堅牢そうなファッションが似合うと実際言われたことがあります。
 その上で現在はやや年齢を重ねたこともあり、変に攻撃的な人物に見られたくないことから落ち着いた色合いや柄の服を選ぶようにしています。ただ落ち着いた色合いと言いながらもやはり顔がいかついというか濃い傾向にあるため、服も濃い色だと釣り合いが取れるのか来てると周りに褒められます。そのため最近は濃いめの茶色か灰色系をよく選ぶのと、柄は日本人がやたらとチェック柄ばかり切るので、これだけは避けるようにしています。

2025年12月8日月曜日

技能実習制度こそ外国人犯罪の諸悪の根源

 前回記事で「カレー移民の謎 日本を制覇する『』インネパ』」というネパール人移民に関する書籍を紹介しましたが、これ読んで改めて昨今にぎわかしている日本国内の外国人犯罪の諸悪の根源はやはり、技能実習制度にあると思うようになりました。

 技能実習制度そのものについては説明を省きますが、この制度で日本にやって来る外国人は少なくない比率で借金を抱えていると言われています。というのも、実習生の斡旋屋にビザ手続きや受け入れ先探しなどの代行費用をかなり取られ、人によっては日本円で数百万円単位の費用を借金で賄って日本にやってきているそうです。もちろんこれらの費用の大半はピンハネで斡旋業者の懐に入るものなのですが、ほとんど利益を取らない良心的な代行業者もいるものの、「値段が安くて怪しい、人身売買されるのでは」と怪しまれてかえって利用してくれないそうです。

 そのような多大な借金を抱えて日本にやってきても技能実習生には労働法が適用されず、最低賃金を下回る時給で酷使されるケースが大半です。雇用主によっては前時代的な扱いをする人もいると言われます。こうした状況、特に大きな借金を抱えて低賃金で不当に酷使されるとなれば、私自身も犯罪を犯してでも一発当ててみようかという思いがよぎると思います。こうした環境でなければ善良な人でも、この状況なら犯罪を企図することは十分あり得るでしょう。

 そもそも私が今回ネパール人について興味を持ったのは、日本での犯罪報道がほかの国の人に比べて極端に見られないことがきっかけでした。実際の統計データで見ても在留人口に比べて犯罪発生率は他国出身者に比べて極端に低くなっています。
 ネパール人が何故日本であまり犯罪を起こさないのかというと、ネパール人元々の気質もあるかもしれませんが、一番の要因はやはり日本での生計手段が比較的確立されていることに尽きるでしょう。多くのネパール人は技能実習生ではなく「調理師」の技能ビザで入国しており、入国後は日本のカレー屋から生活をスタートする人が多いです。インネパカレーは既に日本で一般化していて利用者も多く、専攻して日本にやってきたネパール人も彼らを雇う形で生活を保障しており、技能実習生と比べるならその生活の安定度は大違いです。

 最も冒頭に挙げた書籍によると、ネパール人の中でもあくどい斡旋屋がおり、こちらも数百万円単位の日本渡航費用をむしり取って日本に同胞を送る人もいるそうです。また日本に着いても書類上では正常な給与を支払っているように見せ、実際には最低賃金以下で酷使する人も同じくいるそうです。
 それでもまともな雇用主に当たれば技能ビザで来たネパール人は最低賃金以上の給与を得られ、また同胞らの支援を受けて生活することができます。変な職場にあたっても、運の良さにも左右されますが別のカレー屋に移るなどの自由が技能実習生に比べあります。逆を言えば、技能実習生は最初にいい斡旋屋、雇用主に当たらないと逃げ場がありません。

 以上を踏まえると、日本での外国人犯罪の増加というか懸念の広がりはそもそも、外国人が増えていること以上に技能実習生の制度的問題にあると思います。かねてから私はこのひどい制度は早く廃止すべきだと唱えてきましたが、今回改めてこの制度の問題点を強く感じ、日本における外国人犯罪対策、そして外国人への偏見を防ぐためにも廃止すべきだと感じました。
 恐らく多くの技能実習生は苦しい環境の中でも頑張って日本に溶け込もうと努力しているかと思います。しかし犯罪事件が少しでも起きるとやはり偏見というものは広がり、せっかく日本に貢献してくれている外国人にもよくない目が広がってしまいがちです。これは味方を減らすような行為であり、こうしたお互いに不幸になるすれ違いを防ぐうえでも、犯罪に走らせかねない技能実習生制度は廃止すべきで、少なくともあくどい斡旋屋の取り締まりだけでもすぐやるべきです。

2025年12月6日土曜日

書評:カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」

カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」(集英社新書)

 以前にこのブログで外国人犯罪に関する報道が増える中、何故かネパール人による日本での犯罪事件報道をあまり見ないことについて触れました。在日ネパール人口は年々増加しており、その規模は既に大きな比率を占めるにもかかわらず実際に犯罪認知件数は他の外国人と比べ低く、いい感じに面白いデータに気づけたと思いました。
 この記事を出した後に友人から、「いいブツがある……」として紹介されたのが上記リンク先の「カレー移民の謎 日本を制覇する『インネパ』」でした。結果から言うと今年読んだ中で一番面白い本で、そのまま社会学の授業の教本にしてもいいくらい着眼点、取材、文章のすべてで素晴らしい本でした。日本にいるネパール人について知りたいなら、この本を読むだけでほぼすべての疑問が解けるでしょう。

 それで簡単にこの本の内容を紹介すると、タイトルの通りにカレーを中心テーマに置きながらどうしてネパール人が日本で増えているのか、そして彼らの日本での生活や今後についてが詳しく書かれています。
 特に面白いのがやはりの増えたきっかけなのですが、何でも1980年代に外交官向けレストランを皮切りにナンカレーを出す本格インドカレー店が現れたことで、日本で本格インド料理店が増えてき始めたそうです。それまでの日本のカレーは英国経由で伝来してきたライスカレーで、カレーにパン(ナン)をつける文化もなければ味付けもインド本国の物から遠ざかっていたようです。それが本場のインド料理が登場したことと、カレー自体が日本人の生活に浸透していたこともあって、インドカレーブームが起きることとなります。

 当初、日本で増え始めたインドカレー店では日本での成功を聞きやってきたインド人らの手で広がっていき、折も折で技能職を持つ外国人へのビザが日本で下りやすくなっていたことが後追いとなりました。こうして順調に日本全国でインドカレー店が増えていく中で、インド人経営者はお店の従業員として本国からインド人を連れてくるのではなく、徐々にネパール人を採用して連れてくるようになったそうです。
 ここが自分にとって一番面白いと感じたところなのですが、何でもインド人はカースト制の影響からか、調理なら調理、掃除なら掃除で、決まった仕事以外の仕事は暇でも一切手伝おうとしなかったそうです。そのため空いた時間に掃除させようとしても、「俺の担当は調理だから」と言っては断わるインド人従業員が多く、店長自らが掃除などの雑務をやる店もあったそうです。

 それに対しカースト制の縛りがほとんどないネパール人はきちんと指示を聞き、臨機応変に立ち回るという点で従業員としての価値が高かったそうです。元々、ネパールは海外出稼ぎ者が多い国でインドにも普段から大量に来ており、言語や文化面でもインド人に近いため「だったらネパール人に来てもらおう」と、インドなどから大量に日本へ連れてきたことが日本におけるネパール人社会が作られるきっかけだったそうです。
 この際、日本に入ってくるネパール人はほぼ例外なく「調理師」の技能職ビザで入ってきていましたが、現実には日本に来るまで料理なんて一度もしたことがないネパール人が多かったそうです。ただ受け入れ先の職場とインドカレーという独自性の強みからか、日本の生活への定着性は比較的よく、また日本での成功例が伝わると後を追う人が現れ、定着した人の中には家族も呼び寄せるなどして、どんどん拡大していったそうです。それからさらに年月が経つと、日本のでの生活方法やインドカレー店の経営を学んだネパール人の中から独立して店舗を構える人もどんどん合われるようになり、現代のようにネパール人によるインドカレー店が大量に存在するに至ったそうです。

 以上の流れがこの本の中では非常に整理されて説明しており、一読するだけで深い合理性を感じるとともに、実際に独立して日本で店を構えるようになったネパール人らのインタビューも載せられていて、疑問を挟む余地は一切ありませんでした。むしろ、よくぞここまで取材したものだと恐れ入る情報量でした。
 ただいいことばかりではなく、家族移住を果たすも子女教育を受け入れる施設が日本だとまだ少なく、今後在日ネパール人二世、三世が在日中国人子弟のようにマフィア化することは避けられないとする意見も載せられています。その上でこうした言語、生活教育面での受け入れ施設の拡充などの問題点も提起されています。

 読んでみた私の感想としては、やはりネパール人は日本との相性が比較的いいのではないかという印象を覚えました。話を聞いてると「日本で働いていてお金も自然にたまっていったから、じゃあ独立しようかと思った」というセリフがよく見られ、何となくコツコツ働く真面目な人が非常に多い印象を受けました。
 またインド人従業員との比較にもあるように宗教にまつわる文化的衝突も日本人とは少ないように見え、教育問題こそ残されてはいるものの日本に来てもらって定住してもらう移民としては、まだ定着可能性が高いバックグラウンドを持つようにも見えます。

 また別に記事を書くつもりですが、外国人移民の受け入れに対して今日本人はややピリピリしているというか非常に警戒しています。ただその議論を見ると基本的に0か1かという話で、フルオープンかフルクローズかという極端な意見同士を無駄にぶつけ合っています。
 私個人の意見としては規模や地域、職業を限定して移民を受け入れることで、移民受け入れによる犯罪や摩擦はかなりそぎ落とせるという自信があります。その上で受け入れる移民に関してはあらかじめ出身国や民族を絞る、つまり日本人と親和性の高い人たちをあらかじめ選定してきてもらうだけで、懸念される問題の大半はクリアできるはずです。もちろん、教育施設などの投資も必要になりますが。

 そうした目線で見ると、やはりネパール人なら日本との親和性も高いと思え、何よりカレー文化で共通している時点で自分もめっちゃ身近に感じます。まぁタンドリーチキンをはじめとするインドカレー屋のメニューをネパール人は実際にはあまり食べないそうですが。
 逆を言えば、今日本で起きている外国人犯罪問題の諸悪の根源はやはり外国人技能実習生に端を発するとしか思えません。これがあるせいで変な斡旋屋に引っかかり、渡航前から莫大な借金を持ってしまって犯罪に走りやすい人を招いている節すらあり、移民議論以前に早くこれを廃止することこそが日本の治安問題、外国人に対する偏見の撲滅につながるでしょう。その上で、双方が得をする、納得のできる透明な移民受け入れ政策をもっと議論すべきというのが私の意見です。

2025年12月4日木曜日

この際、高市首相はもっと中国を怒らせた方がいいかも

 いくつか書きたいネタがありますが基本的にいつもその時に一番書きたいネタを書くようにしてこのブログのモチベーションを高めているので、今日は若干自分でも書き過ぎじゃないかと思っているまた中国ネタです。

 かねてよりこのブログで私は、日系メディアの中国経済に関する悲観的報道は間違っているということを主張してきました。どう間違っているのかというと、彼らが報じている以上に今の中国経済はずっとヤバく、その危険性や問題性をきちんと伝えきれていないと感じるからです。
 何気に凄いおいしいネタだと思うのにどこも取り上げないなと思う点として、中国は四半期ごとにGDPを発表して順調に数%ずつ成長していることをアピールしていますが、その一方で税収はこのところ右肩下がりに減少しており(非税収入を含む歳入はプラス)、GDP成長しながら税収減も果たすノーベル賞級な奇跡を実現しています。狙ったって普通出来ないだろうこんなの。

 一応言い訳としては減税しているからなどといえますが、この2年くらいは大規模な減税政策はなく、一応控除しきれなかった税金資産を期末とかに還付する政策の範囲を広げてはいますが、この政策自体は以前からやっており拡大範囲もそこまで広くなく、単純に既存税制の収入が落ちているだけです。

 こんな点一つとってもかなりヤバいのですが、それ以上に問題なのがかねてから主張しているように不動産業界の不良債権です。ここで正直に書くと、私は今年初めくらいに覚悟きめてこの不良債権処理に本気で取り掛かっていたら、まだ3、4年くらいの不況で何とかなるという希望を抱いていました。
 しかし今年も既に年末に至っていますが、現時点においても不動産業界の不良債権対策は何一つ実施されませんでした。日本人にもわかる恒大不動産の問題が明るみに出た2020年から既に5年も経過していますが、問題ある大手不動産会社の破綻処理は一つも行わず、また抜本的制度改革も実施しないまま無為に時間を過ごすだけでした。この間、恒大だけでなく碧桂園や万科などのほかの大手不動産会社でも社債償還が期日通り果たせなくなるなど債務懸念が拡大しており、事態は刻一刻と悪化しています。

 前述の通り、私は今年がある意味中国にとってラストチャンスの年だと考えていました。しかしここに至っても中国は何一つ対策を打たなかったことから、中国経済の完膚なき破綻はもうほぼ確定したと考えています。本気で対策すれば3、4年の苦境で済んだ問題を放置した結果、最低でも10年以上の不況期をこれから迎えることが今年にほぼ確定したようなものだとみています。
 何故放置したのかというと、恐らく中国人は「不況」というものを体験したことがなく、実感が湧かないからだと思います。実際、「恐らく今年が中国人が笑っていられる最後の年だ」と友人の中国人に話しても、「これ以上失うものなんてないじゃないか。既にもう不況の底だよ」と言われました。悪気はないというのはわかりますが、恐らく本当の意味の不況を体感したことがないからさらに底が割れるという事態を想像できないのだと思います。こんな具合に、どれだけ経済がおかしくなるかが理解できなかったからこそ放置したと私は見ています。

 その上で話を高市総理にもっていくと、このところずっとワイドショーを独占しているように中国は高市総理に対し「嫌なこと言った(# ゚Д゚)」と難癖付けて日本にたくさん嫌がらせしています。ただこの際だし、高市総理はもっと中国を逆なでして、それこそ頼清徳総統を日本に招待するくらいしてもっと中国に対日制裁や在中日系企業への嫌がらせを増やしてもらうように仕向けた方がいいのではないかと思うようになってきました。
 このような嫌がらせをされれば言うまでもなく在中日系企業の業績は悪化し、ここで働く私の仕事や給与にも影響しますが、これから底なしの不況に沈む中国から今のうちに離れた方が、死ぬ人間は少なくて済むのではと思う節があります。中国事業の縮小や撤退は確かに大きな痛手を伴いますが、このまま下手に中国事業を残すよりは総合的に見てマシじゃないかと本気で思っています。よほどの奇跡でも起きない限り、今後中国は製品ではなく不況を輸出する立場になると思え、中国と関係が薄いほどその影響も薄められると予想しています。

 その中国の不況が本格化するのは来年か再来年かと私は見ており、そのきっかけは日本と同じく証券会社を含む大手金融機関の破綻か増税かのどちらかだと思っています。可能性的に高いと思うのは増税で、冒頭にも書いたように既に中国の税収は落ち込み始めているのに対し、年金を含む社会保障費用は今後ますます増大ペースを歩むことから、早く増税しないとこっちでもヤバくなります。何か象徴的な一手がきっかけとなってダムが崩壊するような事態が来ると予想しています。

2025年12月3日水曜日

歴史に人間臭いエピソードを挟む価値

 「ようけん」と言っても、多分普通の日本人で誰を指すのかわかる人はまずいないでしょう。ただ「隋の煬帝のパパ」と言えば、反応できる人は増えると思います。煬帝は言うまでもなく日本の聖徳太子が送った小野妹子を含む遣隋使に対応した皇帝で、その影響もあって日本でも知名度が高い人物です。もっとも中国でも彼は知名度が高く、暴君として名高いのですが。
 そんな煬帝のパパの楊堅(隋の文帝)は隋朝を切り開き、長く混乱の続いた五胡十六国時代を終わらせて数百年ぶりに中国全土の統一王朝を築いた偉大な皇帝で、その優秀さから歴代皇帝の中でも特に評価が高い人物です。大運河や大遠征を繰り返して金遣いの荒い煬帝とは対照的に、非常に質素で自ら倹約に努めて清廉さで知られています。

 そんな楊堅ですが、彼に負けず劣らず有名なのがその夫人の独孤伽羅という人です。男顔負けの胆力を持っていたと言われ、旦那の政治を横で聞いてはガンガン口を挟んでくるのですが、自分の従兄が法を犯し処刑されることとなり、さすがに妻に悪いと思った煬帝が罪を許そうとしたところ、「そんなことしたら示しがつかなくなる」といって、逆に従兄の処刑をプッシュしたそうです。ただ単にその従兄が嫌いなだけだったかもしれませんが。

 こんな具合に横から口を挟むけど判断は比較的的確だったことから、当時の宮廷には「皇帝は二人いる」とまで言われたそうでした。ただそんだけ気が強いこともあって嫉妬心もすごく、旦那の楊堅に「よそで女と遊んで来たら殺す(^ω^)」とマジで常日頃から言ってたそうです。
 実際、楊堅が内緒で別の女性と浮気したことがばれたことがあったのですが、独孤伽羅は刺客を差し向けてその浮気相手の女性を殺したそうです。さすがにこの処置には楊堅も怒ったのですが嫁には逆らえず、やり場のない怒りからなんと一人で家出して、山の方に行ったことがあったそうです。多分、在任中に家出した皇帝はこの楊堅くらいでしょう。しかも迎えに来た家臣が「一緒に謝ってあげるからそろそろ帰ろうよ(´・ω・)」と諭してようやく帰ってきたそうです。

 自分はこの楊堅の家出エピソードが好きで、彼がどうして隋朝を開いたかは覚えてないけど「家出した皇帝」としてははっきり覚えています。なんでこんなに覚えられるのかというとやっぱり人間臭いエピソードだからで、このエピソードから楊堅のことを一人の人物として捉えられるようになったからだと思います。

 前回の記事で私は伊能忠敬が17歳にして年上の子連れシンママと結婚したエピソードを紹介しましたが、多分こういうエピソードがある方が歴史上の人物について覚えやすくなると思います。偉人についてただ功績だけ書き連ねたとしても、学ぶ側からすればそれはただの記号に過ぎず、教科書の上に乗った文字の羅列にしか見えません。しかしひとたび人間臭いエピソードが入り込めば、その瞬間から歴史人物は人格が形作られ、記憶にも定着しやすくなるものだと私は考えます。
 そういう意味では歴史の授業においてはこういう人間臭いエピソードをどんどん盛り込む方が、情報量が増えるけどもかえって覚えやすくなること間違いなしでしょう。ただ実際にこれをやるとなると教師の負担は増えるし、授業時間も足りなくなることから、現実的ではないと私自身思います。

 それならば歴史人物のなるべくくだらない、人間臭いエピソードを箇条書きにした副教材とかを用意してみるのもありかもしれません。1人1ページくらいで何らかのエピソードを読み物風にまとめ、暇な時間に読んでおけという風に渡せば教育効果も上がるんじゃないかという気がします。それこそ時間があれば私が書いてもいいですし。

 仮に戦国武将で書くなら、

徳川家康:三方ヶ原の敗走中にうんこ漏らした
武田信玄:「浮気してごめん、でも本当に好きなのは君だよ」と高坂昌信に手紙送ってた
日笠陽子:ゴムホースでカレーうどんを食べたことがある

 こんな具合でエピソードを紹介していくことでしょう。

2025年12月1日月曜日

伊能忠敬の結婚がカオス過ぎ(;´・ω・)

 大分昔にタモリが好きな偉人はと聞かれた際に伊能忠敬と答えて妙に渋いなと感じましたが、あまりまとまりのない千葉県の中で唯一胸張って出身偉人と呼べるのはこの人くらいだったりします。実際、自分も小学校の頃に千葉出身の偉人として社会科で教わっており、「なんで武田信玄みたいな戦国大名はいないんだろう」と当時不満に思ったのも覚えています。

 そんな伊能忠敬について今日通勤途中にまた「風雲児たち」を読み返してたら、彼の結婚に至る過程がかなりカオスだったことに気が付きました。伊能忠敬は元々伊能家の出身ではなく別の有力町人の一族だったのですが、少年時より聡明であったことから親戚を介して紹介される形で、伊能家に婿入りすることとなりました。ただ、その婿入りの経緯がかなりカオスだったりします。

 というのも伊能家では何故か男ばかり次々と亡くなり、先代の一人娘のミチが迎えた跡取り予定だった婿も結婚後にすぐ亡くなりました。そこで新たな跡取りとして白羽の矢が立ったのが忠敬だったわけですが、その指名時の忠敬の年齢はなんと14歳という、現代では中二という年齢でした。
 しかもお気づきでしょうがその相手はミチで、この時は忠敬より三つ上の18歳でいて未亡人という設定てんこ盛りな相手でした。ところがこれだけではなく、なんとこの時ミチは前の夫の子供を身ごもっていたということでした。

 以上のような経緯から、さすがの忠敬も「いやこれ無理だって(;゚Д゚)」と言ったこともあり、結婚自体は3年置いてから執り行うこととなりました。そのため、忠敬が17歳、ミチが21歳、でもって前の夫の子供が2歳半くらいの時に正式に結婚して伊能家の跡取りとなりました。っていうか17歳で子連れの年上シンママ娶るなんて、この時点で忠敬は偉人じゃんとか思ってしまいます。

 その後、忠敬は周囲の期待に見事にこたえて伊能家の事業を拡大させ、飢饉が起きるや迅速に食料を買い集めて周辺に安く供給し、あまりにも有能で地域の顔役にもなったことから名字帯刀も許されるなど完璧超人かのように活躍します。その後、妻ミチとは死別し、二人目の妻を取るもその人もすぐ亡くなり、三人目の奥さんも迎えていますが、生前のミチとは非常に夫婦仲が良かったと伝えられています。

 伊能忠敬というと「老いてますます盛ん」とばかりに年取ってからのことばかり取り上げられていますが、若い時からも地元佐原で多方面で活躍しており、そこら辺を取り上げられないのは若干不公平な気すらします。そもそも、上記の結婚の経緯そのものの方が面白く、もっとこういうエピソードをみんな発信すべきでしょう。

2025年11月29日土曜日

最近における中国の一般人の対日感情



 今日はこちらのKV-2という戦車のデフォルメキットを作ってました。デフォルメキットではあるものの、実寸と寸法比率は実はそんなに変わらない超絶2頭身な戦車だったりします。異形さで言えば、史上最高ではないかと思って前から作る気満々でした。

 さて本題ですが今日なんかやたらとほかの人にも説明する機会が多かったので、最近の中国人の日本に対する反応というか日本人が大好きな空気感を書いてきます。説明するまでもなく、最近中国政府は高市政権に対してはっきりってヒステリックなくらいに批判を繰り返しており、そのやたら激しい情熱は収まる気配すら見せません。なんでも今日なんか、上海で開かれていたアニメイベントで歌手の歌唱中に突然機材や照明を消したとのことです。

 そんな具合に歴代で見てもかつてないほどの反応を中国政府は見せていますが、一般人はどうかというとぶっちゃけ冷めてます。もちろん高市総理に対していい感情はみんなあまり持っていないですが、かといって反日デモを起こしたり、日本人を見かけたら襲い掛かったり、罵倒したりと言ったりすることは少なくとも上海では見られません。実際職場でも自分たち日本人は肩身の狭い思いをすることないし、政府同士の関係は悪くなってはいるけどだからと言って中国人全体で対日感情が悪化しているようには全く見えません。

 最低限としてはっきり言えることは、かつての2012年ごろの尖閣諸島問題の頃と比べると現在は全く状況が異なっています。当時は一般中国人も日本への怒りをむき出しにしていたし、日本車を中心に襲撃もよく行われていました。それと比べると現在はそうした行動で示すこともなければ、自分たちが率先して日本を批判しようという素振りすら見えません。

 以上を踏まえて述べると、このところ日系メディアが報じている中国人の日本旅行予約のキャンセルについても、旅行者個人がキャンセルしているわけじゃないのではと思う節があります。じゃあ何なのかというと、政府に言われて旅行会社がツアーを全部取りやめているように私には見えます。全部が全部とは言いませんが。


 またそのキャンセルの影響についてですが、はっきり言えば日系メディアの報道は全く信用できません。というのも観光地や施設によって中国人への依存度はそれぞれ異なり、依存度が高いところに聞けば「大きい」と答えるのは当然だからです。それこそこれまで中国人と欧米人が半々な宿泊施設とかなら、キャンセル後にこれまで受け入れきれなかった欧米人を入れられる可能性もあるのだし、そうした立場によるゆがみがどの報道見てもあまり反映されていない気がします。

 敢えて言えば、日本にある中国系観光会社や宿泊施設、それに白タクは確実に影響を受けていると断言できます。もちろん中国でも日本国内をメインとする観光会社も打撃を受けているであろうし、そう考えると中国政府のセルフ経済制裁のように見える節すらあります。

 私の個人的見解としても、かつてと比べると日本に来る観光客は多様化しており、また先日奈良を回った時も中国人の数は少なかったもののそれ以外の国からの観光客はめちゃ多かっただけに、今回の中国の対日批判で日本の観光が受けるダメージなんて微々たるものというか、無視できるくらいな気がします。
 日本人自身ももう忘れているでしょうが、ほんの10年前の爆買いブームでは日本製の炊飯器や紙おむつ、粉ミルクが売れに売れて、ベビー用品に至っては日本人が国内で買えないくらいの状態でした。しかしこの三商品は既に日本ブランドは中国でも凋落しており、以前のように中国人がこぞって買うような商品ではなくなっています。まぁ中国で出生児数が減っているのもありますが。

 もちろんこれらベビー用品を売ってた日系メーカーや象印とかは以前より中国で稼げなくなっているのは事実であるものの、それはついさっき起きたわけではなく数年前からの話です。爆買い時代に中国が日本観光を制限していたら話は別だったでしょうが、今現在でこういうことしてもそこまでの影響はもはやないとしか言いようがありません。それだからこそ、「お前ほんま何がしたいねん」と中国に政府には言いたくなってきます。

 その上で日本政府には、中国人は煽らずに、中国政府のみを煽り続けるという戦略が一番功を奏すのではないかと言いたいです。まぁ無視することが一番ですし、尖閣に何かしてきたら米軍艦と一緒にあの辺り回れば大体収まるでしょう。
 っていうかこの一連の流れ、トランプ大統領が「台湾問題に米国は係わらない」と言ったと習近平が誤解したことにすべて起因しているのではないかという気がします。本当に言ったかもしれないけど、米軍部は別の見方を持っているとは考えず短絡的に日本を追い込めると思っていろいろ失敗しているように見えます。

スマホを持つ手が震えた……

 昨日の会社からの帰り道、いつものように物欲を刺激するためスマホで淘宝のおすすめ商品一覧を眺めていました。自分の購入する商品の傾向からおすすめに出てくるのは主に、

・PCサプライパーツ
・小物家具
・ミッフィー
・腕時計
・茶器
・手袋

 などが多いのですが、やはり一番よく見るのはプラモ商品だったりします。

 とはいえ、既に山ほど作って家に置き場がなくなっているうえ、戦闘機に至っては現行機はほぼ全て作りつくしており、以前と比べるとモチベーションも下がっています。なので最近は戦車、それもデフォルメ化した小さな戦車キットばかり買っては作っており、若干プラモ熱は下がっています。
 なので淘宝で検索する回数も減りおすすめに出てくるのも減っているのですが、週末に直接自転車でよく見に行くプラモ屋のオンラインショップはお気に入りにいれており、たまに新作がないかを見に行ってるのですが、昨日はとんでもないのを目にしました……。





















ハセガワ商品ページより引用)

 知ってる人には早いですが、ゲームの「エースコンバット」に出てくる架空の自衛隊機ことASF-X 震電IIです。

 マジでこれ見たときは目を疑いました。というのもかつてハセガワが作って発売していたのは知ってたけど、実在機ではないし出荷量も少なく、また発売したのも大分前だから興味はあるけど手に入ることはまずないと思っていたからです。ましてや上海でなんて。
 改めて調べてみたところどうも今年の7月に再販していたそうで、恐らく中国のショップがその再販分を仕入れて売り出したのだと思います。

 この機体、「エースコンバット7」で自分もかなり使い込んだ機体で、そのデザインに心打たれただけでなく優遇されててマジ強く、しまいには強すぎてなんか敵に悪いと思って途中からあんま使わなくなりました。代わりにホーネットをメインで使って「松戸のホーネット」と名乗るようになりましたが。

 以上のような経緯から自分にとって夢のようなキットであっただけに、商品ページに表示されたときは動悸を感じました。まぁ商品名は「真伝Ⅱ」だったけど。
 なもんで急いで買おうとスマホを握りなおしたのですが、マジで購入ボタンを押す指が震えました。本当に震電Ⅱ買えんのかよと半信半疑のような状態であったのでしょうが、今までのスマホでの注文でこんなの初めてでした。まぁすぐ注文したけど。

 一応、商品は明日届く予定ですが、まだ作ってない溜めキットがいくつかあるのと、震電Ⅱは心して作りたいのでしばらく時間おいてからやろうと思います。もっとも塗装とかしないので上の写真みたくきれいに作れることはないのですが、今からスタンド置きにするか直置きにするか、尾翼を立てるか下げるかなどとどう組むのか考えるだけでマジ楽しいです。

2025年11月27日木曜日

香港の高層ビル火災を見て思い出す2010年の上海マンション火災

 昨日に続きなんか妙に見出しが長いですが、日本でも香港の高層ビル火災が大きく取り上げられているかと思います。中国でも反応は大きいです。

2010年上海マンション火災(Wikipedia)

 この火災のニュースを見て真っ先に思い出したのが、上の2010年に上海で起きたマンション火災です。何故私がこの事件を思い出したのかというと、この上海での火災が起きる少し前、中国への転職活動で上海に自分が滞在していたからです。しかも火災事故現場から比較的近いホテルで滞在していて土地勘も少しあっただけに、発生当時は既に上海を離れていたもののこの時の火災は強く覚えるようになりました。

 そうした経緯もさることながら、今回の香港の火災と同様に上海での火災も外壁にめぐらされた竹の足場が火回りを早めた原因として指摘されている点も共通しています。香港の火災では竹の足場のほかにも防護ネットも可燃性であったと報じられていますが、日本ではまずないでしょうが、中国ではこうした竹の足場はよく使われています。
 ただ今回の火災のように、かねてから火事になった場合は炎を広げるとよく指摘されていました。実際に2010年の上海での火災でこの点が大きく取り上げられ、私自身の実感で話してもこの2010年は上海の街中でこうした竹の足場があちこちに見られたもののその後は徐々に減っていき、今ではもはや鉄骨の足場の方が多くなってきています。ただそれでも街中を走っていると、たまにまだこの竹の足場を見ることはあります。

 私の予測で述べると、恐らく今回の香港の火災を受けてさすがに中国もこの竹の足場の使用をそろそろ禁止するのではないかという気がします。竹だったら原価も安いし使用後は燃やせばすぐ処理できるメリットは確かにあるものの、こうも歴史に残るような大規模火災を引き起こしているとなると、高層ビルに関しては規制が必要なのではないかと私も思えてきました。
 前述の通り、上海ではすでに鉄骨の足場が主流となりつつあります。鉄骨は鉄骨で重いけど別の現場での再利用は可能であるだけに、今後転換が進んでこうした火災が減ることを切に願います。

2025年11月26日水曜日

高市総理に異常なほど批判的な集英社オンラインとデイリースポーツ


 例の中国の日本観光規制について上のような記事が出ていますが、上のまとめ記事でも書かれているように集英社がオンラインが報じている内容については率直に言って疑問の方が多いです。というのも私自身、先月に奈良を訪れて奈良公園を回りましたが、外国人は確かに多かったものの中国人は多いとは思えなかった、というより中国語がそれ以前と比べてほとんど聞こえませんでした。国慶節直後というのもありますが、外国人客が多かったのを考慮すると中国人が抜けたくらいで奈良観光がダメージを受けるとはあまり思えません。
 それ以前に、奈良おじさんと一緒に行った羽柴秀長の居城跡もある大和郡山に至っては、外国人どころか人影すらまばらでした……。城跡の無料ガイドの人も向こうから声かけてくれて案内してくれるほどだったし。

 今回の記事に限らず、なんか集英社オンラインはこのところあれこれ理由をつけては高市総理に対して批判的、それもややこじつけと思うような記事をなんかやたら出しているような気がします。
 先に話しておくと私自身も高市氏についてはかねてから好ましい人物だとは思っておらず、先の総裁選でも正直言って負けてほしいと思っていたような立場です。しかしそんな自分からしても、このところの集英社オンラインの高市総理に対する批判はやや度が過ぎているようにすら思います。

 その集英社オンラインと並んで、「なんで?」と思うくらい高市総理に批判的だと思うのが地味にデイリースポーツです。


 デイリースポーツは正直、以前はそれほど政治系記事を見かけることは多くなかったような気がするのですが、高市氏が自民総裁選に勝ってからというものの、何故か急に政治記事を増やして高市総理を批判することが増えている気がします。
 もちろん批判するのは各メディアの勝手だし、批判的スタイルを継縁とするのはメディアの姿勢として間違っていません。しかし上の集英社オンラインの記事同様に、肌感覚的に「それ本当なの?」と感じるようなこじつけめいた批判の仕方が多く、上の記事のように世論を引っ張ってきますが、なんか極端な上澄みだけの意見ばかりを引用しているように見えます。元々スポーツ紙ということを考えると、なんでそこまで高市批判の政治記事を多く出そうとするのかがまず意味不明だし、またお世辞にも批判が的を射ているように見えず、ただただ感覚と文章の拙さばかりが目立ちます。


 このように感じている人はほかにもいるようで、デイリーの高市総理関連記事を検索していたら上のブログにあたりました。真面目にいくらスポーツ紙とはいえこのところのデイリーの政治記事は集英社オンラインとともに目に余り、批判したいならもう少しきちんとかけと言いたいです。こういう連中がいるから、日本の国語力は落ちてるんだとすら思います。

2025年11月24日月曜日

中国でビジネスホテルの閉館相次ぐ?

 去年はパソコン周りは座卓にしてましたが、足は楽だけど腰の負担が大きいと感じたので今年はそれ以前のように椅子机形式にしたものの、なんか足元がめっちゃ寒くてビビりました。電気毛布あるけど座卓と違ってひざ掛けや肩掛けとして使うとめっちゃコードが絡むため、足元あっためるヒーター買おうか悩みまくってます。

 話は本題ですが、なんかこの数ヶ月くらいで私の自宅近くにあるビジネスホテルが2軒も閉館していました。このうち1軒は通勤途中にあって、急にトイレ行きたくなったらここに駆け込もうと前から目をつけていたものの、いざ実際にその時が訪れたら1階フロントにはトイレがないホテルだったため、「ケチなホテルめ( ゚д゚)、ペッ」などと逆恨みしていたホテルでした。
 そんな個人的なうらみはらさでおくべきかは置いといて、基本的にホテルは飲食店や小売店と比べると私の中では潰れにくいというイメージがあり、実際に中国でホテルが営業を停止する場面はこれまでほとんど、多分ゼロに近いほど見たことがありません。それだけに立て続けに2軒も閉館する場面を見て、これが偶然なのかどうかが非常に気になったわけです。

经济型酒店大败退(读懂财经)

 上二つのリンクは中国語の経済記事ですが、どちらもこのところのビジネスホテル業界の不振ぶりについて詳しく書いています。特に象徴的な事件として、中国ビジネスホテルチェーンとしては非常に名の通った布丁酒店(プリンホテル)が3期連続の債務超過によって今年に上場が取り消されていたそうです。経営状況は改善を見せておらず、またここに限らずほかのビジネスホテルチェーンも苦戦が続いているといった内容が記事で解説されています。
 もう少し深堀すると、ビジネスホテルの空き室率がこのところ高まっており、各チェーンホテル会社はビジネスタイプのホテルの新規建設を抑制するとともに、既存ホテルの改装を行ってミドルハイタイプへの転向を図っているそうです。この背景としてはビジネスタイプでは価格しか強みがなく値上げ余地が低いのに対し、ミドルハイタイプなら値上げ余地もある上に独自性も持たせられるためと説明されています。また値上げはホテル運営会社にも、旅行代理店にも収益アップにつながるため、双方から歓迎されるそうです。

 その上でビジネスホテル業界の苦境に関して上の方の記事では、家電製品などと比べるとホテル業界への国の補助金はほとんどない上、価格を下げたところで宿泊需要が増えるわけでもない点を指摘しています。実際、「普段より値段が安いから……」という理由でホテルに泊まろうとする人はいるわけではなく、単純にこの業界の需要は出張や旅行といった人の移動がなければ生まれません。そのため記事では、全体景気の不況により人の移動そのものが低下していることも背景にあるのではと示唆しています。

 かねてから私は中国の不況は日系メディアが報じるどころのレベルではないと指摘し続けていましたが、個人消費に関しては日本の90年代同様に意外と下がらず、全体景気は後退しても消費拡大はしばらく続くと予想しており、実際中国もそうなっています。ただ本当に不況であればB2B方面で明確な影響が出ると思っていたのと、商業不動産も早くに影響が出るのではと考えていました。
 その商業不動産の代表と言えば商業ビルとホテル業で、つい2週間前にも同僚とホテル業界どうなんだろうという話を持ち掛けたばかりでした。その時に「そういえばうちの近くのホテルも閉まってた」と思い出し、そしたらそのあとすぐにもう1軒のホテル閉館が起きたので、ますます怪しむようになったわけです。

 コロナ流行が終わったとは言え中国国内の景気後退が激しいのと、日本と比べて以前より外国人観光客が中国では増えていないように見え、自分の想像以上に中国のホテル業界はダメージを受けているかもしれません。そもそも中国大都市部はホテルの乱立が激しく、今回はビジネスホテル事情のみを軽く調べてこの記事書いていますが高級ホテルも案外似たような状況にあるのではないかと危惧しています。逆にこの機に中国でチェーンホテルビジネスをやりたいと思っている企業や経営者にとっては、買収進出の絶好のチャンスとなるかもしれません。

 っていうか閉館したホテルの跡地がまた問題になって来るかもなぁ。それにしてもこのネタは我ながらよく気が付いたし、日本人でこうして記事化しているのも自分くらいでしょう。

2025年11月22日土曜日

中国が高市総理への批判を繰り返し続ける理由


 友人から送ってもらったので上の「如果歴史是一群猫」という歴史漫画キャラクターの猫戦車作りましたが、レゴブロック形式なので簡単に組上がるかと思いきややたら苦戦しました。特に今日は6時から起きて自転車こいだりするなど動き回ったせいで、これ作ってた最後の方は餓えとの戦いでした。

 話は本題ですが以前収まりを見せずにヒートアップを中国の高市総理批判ですが、いろんな人がコメントする中で一番参考になったのがこの記事に寄せられた益男知佐子・九州大教授のコメントでした。せっかくなのでそのまま引用すると、

益尾知佐子

国際政治学者/九州大学大学院比較社会文化研究院教授

見解中国は数年に1回、米国の同盟国を標的に激烈な政治攻撃を仕掛けてきた実績があります。今回は、高市氏の首相就任前から国内メディアを使って彼女へのネガティブキャンペーンを展開していました。そこに高市氏が不用意な発言をし、中国の大阪総領事が「首を斬る」という反応をした。本来、この外交官の書き込みが問題なのですが、今回はこれを逆手にとって反日攻撃を仕掛けています。事件は偶発的ですが、そこにはもとから燃焼性の高いガスが溜められていました。 問題は習近平体制がなぜここまでするのかです。経済や対外関係の面で、ここまでの大騒ぎはむしろマイナス。なので、おそらく中国の国内政治に理由があるのだと思います。米国とは事を構えたくないので、手頃な相手を使って国内を政治的に引き締めているのでしょう。中国の周辺環境が悪いほど習近平体制は続投しやすくなります。原因は中国国内にあるので、容易に収束しないと思います。


 このコメントでも指摘している通り、どちらかというと日本側の発言や行動というより中国国内での支持拡大、国民昂揚といった国内を原因に中国は日本を繰り返していると思う節があります。

 またもう一つの要素として前から気になっていた点を述べると、なんか今回の中国の日本批判と日本への嫌がらせはやけにペースが速いというか、事前に準備していたのではないかと思っていました。その疑問について上のコメント見て気づいたというか思ったのですが、多分高市総理の存立危機事態発言以前の段階から日本への批判、貿易方面の嫌がらせパックをはじめから準備していたのではないかとみています。なんでそんな準備していたのかもったいぶらずに指摘すると、発足時点から高市政権を批判してできるだけ早く退陣してもらおうと中国は考えていたのではと推測しています。

 一体何故中国は高市政権ができた段階からなるべく批判して、早く潰そうとするのか。一言で言えば高市政権を安倍政権のような極右政権と考え、中国にとって望ましくない政権だと、まだ高市総理が何もしていない時点から捉えていたのではないかとみています。こう思う理由としては中国側の発言や動きで、発足前の段階から高市氏のことを「安倍の後継者」などと呼んで非常に警戒していました。極めつけは先日のAPECでの習近平の態度で、関係をどうこうする以前になんか高市氏との接触をやたら避けようとしているような素振りであると、主観に過ぎませんが私には感じました。
 この二つの要素を考えるに、発足前の段階から高市政権のことを「ポスト安倍政権」と捉え、何らかの口実を作って徹底的に批判してなるべく早く政権から降りてもらおうと画策していたのではというように思えてきました。

 仮にこの通りであれば恐らく今回の存律危機事態発言を高市総理がしなかったとしても、別の発言や行動を無理やりこじつけて口実にして、中国は激しい日本批判を行っていたのではないかという風に私は思います。その場合、たとえ今回中国が要求する通りに高市総理が先の発言を撤回したとしても、今度はまた別の口実で中国は日本批判をしてくる可能性が高いだけに、現時点では高市氏が発言を撤回しない方がいいだろうと私は考えています。何故なら中国の目的は日本に謝らせることではなく、高市政権を降ろすことにあるからです。

 その上で、以上の推測が正しいなら今後も中国は延々と対日批判を繰り返し、尖閣諸島編上陸を試みるなど挑発的行動をエスカレートしてくるかもしれません。日本としてはいちいち相手にせず、先の国連の死文化済みの敵国条約の件と言い、中国側の発言の誤りを指摘し続けるのが一番ベストだと思いますが、敢えて外交において中国が最もやられたら痛いと感じる嫌がらせをするならば、個人案としては台湾の頼清徳総統をある人物に会わせるよう斡旋するのがいいと思います。その相手というのも、ウクライナのゼレンスキー大統領です。

 ロシアと中国がタッグを組んでいるのは周知の事実であり、またともに武力行動による領土線変更や支配を目論んでいるのも共通しています。そのロシアから狙われ、実際に攻撃を受けているウクライナの代表が、同じく中国の脅威にさらされている台湾の代表と並んでツーショットを取るというのは、「強国に脅かされている当事者たち」という事実を強く強調できるのではないかと思います。
 その際、この二人だけでなくEUの首脳や日本の総理も一緒に並び、自由と民主を必ず守るなどという声明を出せば、中国にとって一番腹立たしい写真が出来上がるような気がします。その上で日本としては、「中国と台湾の平和且つ民主的統合を望む」ということを発言してやれば、中国としても日本を批判し辛くなって(民主的統合を否定することになるため)、余計楽しくなるでしょう。

 以上色々語りましたが、恐らく日本側が何やったところで高市政権が続く限りは中国は対日批判をし続けるでしょう。だったらこの際、中国がどこまで日本を批判できるのかを試す意味で、高市総理が毎日台湾友好を口にしてみるのもありかもしれません。またある意味でハードルを上げるチャンスとも言え、これを機に普段は中国相手にできないことをいろいろやって、後々に「じゃあこれやめてやるから代わりにこっちの条件を飲め」とばかりに駆け引き手段にしてみてもいいでしょう。
 どちらにしろ、何しようが中国は対日批判を今後しばらくはずっと続けるとみていいでしょう。止まるとしたら、中国でまた日本人襲撃事件が起きた時くらいでしょう。

 つうか中国の言葉にいちいち反応するだけ無駄なので、もっと日本はクマのニュースを重視すべきでしょう。中国の発言はクマ以下だと言ってやれば、向こうもばかばかしくなってくるでしょう。

2025年11月21日金曜日

岐阜県人を一言で笑顔に変える魔法の言葉(^ω^)

肉半額に「えぐー!」岐阜発スーパー「バロー」関東初出店…2時間待ちの行列も パンは毎日店舗で焼きたて、低価格は大量仕入れで実現

 さっき入ってきたニュースによると、岐阜県下を中心に展開しているスーパーチェーンのバローが初めて関東に進出してきたそうです。このバローについては一時期うちのプラモの戦車はドイツ戦車しか作ろうとしないソ連人民の敵である親父が岐阜に住んでて、私も訪ねた際には嫌でも目に入ってくるからかねてから見知ったスーパーでした。ただこのスーパーというか店名、岐阜県人に対して異常な破壊力を持つことからこれまでも度々使ってきた単語でもありました。

 具体的にどういうことかというと、岐阜県人を前にして「バロー……」と一言つぶやくだけで100%みんな「ニコッ(^ω^)」と笑ってくれるからです。大体その後は、「なんでバロー知ってるの?」、「地方スーパーだからってあんま馬鹿にしないでよ」なんて続くのですが、少なくとも自分がこれまで使った限り、みんなバローと一言口に出すだけでまぶしいくらいの笑顔を見せてくれます。
 さらに話を掘り下げて聞くと岐阜県人のバローに対する地元愛は非常に強く、バローの良さを聞いてもないのにどんどん話し出してきます。

 思うに岐阜県というのは千葉県や長野県のように、江戸時代まで別々の国同士に分かれていたのが明治の廃藩置県後に一つの自治体に統合された県で、尚且つ山脈によって県内が分断されていることもあり、県としての一体感が結構薄いと感じる県だったりします。なので出身市ごとに価値観や生い立ちも異なり、愛知と接する可児市の連中なんか完全に名古屋文化圏であるのに対し、高山市の人はいかにも山深い地域出身という性格しており、意外と岐阜県民としての共通の価値観や概念はあまり持っていないような気がします。

 そんな岐阜県人にとって、数少ない共有概念と言えるのが織田信長と子のバローであるように見えます。それこそ日本における天皇制のような岐阜県統合の象徴のようであるように見え、岐阜県人のアイデンティティに深く刺さっているとみられるだけに、バローという単語一つでみんな笑顔になってくれるのでしょう。

 なお何故か知らないけどこれまでの人生で岐阜県人と出くわすことが非常に多いのですが、喧嘩っ早い時分にして珍しく、今の今まで岐阜県人とは一度も喧嘩したことがないです。相性がいいのかわからないですが、それだけにこの魔法の言葉のバローを使う機会も多いです。

2025年11月20日木曜日

国語教育にミステリーを導入する価値

 また別に紹介する予定ですが在日ネパール人事情について書かれたある本において、今後在日ネパール人2世、3世がマフィア化する未来はほぼ確実だと東大のネパール人研究者が語っていました。これは何故かというと親に帯同する形で日本に来たものの日本語がわからず、日本国内の教育機関もこうした子供たちの受け入れ態勢がなくて言語が未発達となり、そのまま学習障害に陥り、社会への適合がうまく行かなる現状が既にあるからだそうです。
 たまたまですがこの前読んだ「ありす、宇宙までも」という漫画でまさにこうした二つ以上の言語教育が中途半端になって学習障害となるセミリンガルという症状について知ったばかりですが、実際にそういう状況が起きているだろうと私も思います。よく海外で暮らせば自然と言語が身に着くと勘違いする人がいますが実際はさにあらず、まだ幼い時分に来るのならともかく、ある程度年齢が過ぎた状態とか教育機関に受け入れ態勢がないと現地の言語なんて覚えません。

 実際にというか私自身も既に10年以上も上海に住んでいますが、中国語の読み書きはぶっちゃけかなり得意というか読解に関してはマジ専門家の領域に入っているものの、会話は依然として下手で、まだ野良猫相手の方がコミュニケーション取れるのではと思う時があります🐱

 話は戻しますが、こうした在日外国人もさることながら日本人の子供の間でも近年、言語能力の低下というか国語力の減退が問題化してきています。原因は非常にはっきりしていてこの10年くらいで他の科目に授業時間を減らされて国語の学習時間が減っているためで、実際に塾講師をしている友人に訪ねたところ、確かにここ数年で国語力が低下し、まともな会話が成り立たない子供が増えているという話も聞いています。
 実際にその影響というかこのところ、どうしてそんなことで言い合いになるのと思うような発端から暴行にまで発展する事件のニュースをよく見ます。冷静に会話していれば争い合う理由なぞ生まれてこないのに、ちょっとした言い方が気に食わないなどとしてケンカに発展するなど、世の中国語力があればもっと平和になるのではと思うことが増えてきています。先のネパール人の話もそうですが、地味に国語教育が充実しているかはその後の犯罪発生、治安維持に直結すると言えるでしょう。

 そんなわけで今朝も通勤途中に国語力を高めるいい取り組みなんてないのかなと思いながら通勤中、何故昭和の頃は今より国語力高かったのかに着目しました。もちろん義務教育の授業時間が今より多かったこともそうでしょうがそれ以上に、当時の人は大人も子供もよく本を読んでいました。本を読めば単純に国語力が上がるのは当然ですが、昭和の人はどんな本を読んでたのだろうかと思った際、ミステリー小説が頭をよぎりました。

 今でもそこそこ日本は勢いありますが、昭和後期の頃は地味にミステリー小説文化が非常に花開いた時代でした。松本清張に西村京太郎や赤川次郎氏をはじめ、人気ミステリー作家が毎年たくさんの作品を発表しては話題となり、あまり本を読まない層もこうした人気のミステリー作品をよく読んでいたような気がします。
 でもって改めて考えてみると、ロジックを鍛えるという意味ではミステリー小説というのは格好の材料であるように思えてきました。書かれている内容を丹念に読まなきゃいけないし、また各条件の背反関係なども考えることとなるので、変に情操にいいとされる作品よりもこうしたミステリー作品を教育現場でも読ませて、「じゃあ、みんな犯人は誰だと思う?(*^▽^*)」みたいに生徒たちに推理させてみる方が、国語力の向上にとっていい取組になるのではと思えてきました。


 では実際にどうなのかと軽く調べたところ、実際にこうした取り組みをやっている例がありました。その現場と教材が実際に紹介されていますが、こうやって子供たちにグループ内で犯人は誰かと議論させ合うのは非常に効果があると思うし、また単純に面白そうな気がします。それだけに自分の見立て通りというか、ミステリー要素を国語教育に導入するのは非常にプラスではないかと思えてきました。
 何もミステリーは犯人当てに限るわけではなく、「機械が故障した原因は何か?」など別の話に置き換えても問題ありません。また犯人当てなら上のリンク先の例でもあるように、犯人の動機を推理するのも教育にすごくいいのではないかと思います。それこそ「犯人は阪神ファンだから、昨日中日に阪神が負けてイライラしたから」なんていう理由とかいろいろ考えたりするのも面白いでしょう。

 学校に限らずとも、家庭内でもやっぱりミステリー小説は子供に読ませるのにいいように思えます。自分の時代なんかは金田一少年やコナンなどミステリー漫画が絶頂期にありましたが、やっぱりああいうもの読んで思考が鍛えられたという感覚は確かにあり、コナンなんかは今でも人気ですが金田一とかも敢えて今の時代の子供に読ませるべきでしょう。
 なお同じミステリー系で言うなら、ジャンプで唯一成功した「デスノート」もあります。今回の内容と関係ないけど、人狼ゲームで最初にやられた人は「シブタク」と呼ばれたりしないのだろうか。

2025年11月18日火曜日

ブルネイと木村強

 つい最近Youtubeの動画で、東南アジアのブルネイでとある日本人がその発展に大きく貢献していたという話を知りました。その人物の名は見出しに挙げてるように木村強という人で、二次大戦の最中、英国の植民地だったブルネイを日本が占領した際に知事として派遣されてきた人でした。

 木村は現地に着くとブルネイ国王に通訳兼秘書として現地人を一人つけてもらうと、自ら精力的に動いてブルネイを観察したそうです。観察を終えた木村は、ブルネイにはゴムなどの多くの天然資源がありこれらを現地で採集、加工することによって大きな利益が得られると見込み、さっそく現地で工場を作りました。工場で作った製品は木村の予想通りに輸出競争力を持ち外貨が得られるようになったのですが、木村はこの外貨を惜しみなく工場従業員に給料として分け与え、それまで英国に酷使されるだけだった現地民からは驚きとともに受け止められたそうです。

 また木村は指定された物資を最低量で日本に送り、残りの物資はそのまま輸出して利益を得ると、その利益をブルネイ国内の道路をはじめとするインフラへと使いました。また王室とは距離があり関係が険悪だった少数民族の居住地にも自ら赴いて開発への協力を訴えたりもしていました。当初は相手にされなかったものの、彼らの居住地近くにもインフラを整備していったことから信頼を得て、最終的には協力を勝ち取ることに成功しています。

 このような活動でブルネイ国民から大きな支持を得た木村でしたが、物資を最低限しか日本に送らず、ブルネイ国内の開発を優先する態度が本国に嫌われ、その在任期間はわずか1年で本国引き戻されることとなりました。木村本人もブルネイでて手がけた事業は印象深く、戦後も折に触れて思い出していたそうですが、ある日ブルネイで勤務していた日本の商社員がブルネイ国王から木村を招待したいという伝言を持ってきました。
 この招待を受けて木村が20数年ぶりにブルネイを訪れたところ、出迎えたブルネイ国王はなんとかつて自分の通訳兼秘書をしていた人物で、そばで見ていた木村のやり方を手本に国内の開発に取り組んできたなどと話してその再会を喜び合ったそうです。ちなみに現国王はこの時木村と再会した国王のお子さんだそうです。

 私は以上の話を知った時、まず思ったのは「ブルネイにも今村均はいたのか……」という感想でした。今村均については何度もこのブログで触れていますが、水木しげると並んで自分が最も尊敬する人物であり、彼もまた占領地のインドネシアで日本本国の要求を突っぱねながら現地に仁政を敷いて高い支持を得るとともに、その後のインドネシアの独立に大きく貢献したと言われる人物です。彼自身、本国の物資上納要求を突っぱねる際に「現地を無視することは大東亜共栄圏の方針に背く」などと主張したとされています。

 この大東亜共栄圏のヴィジョンですが、言うまでもなく日本がアジア方面に戦線を拡大するための方便にしか過ぎず、提唱した軍本部はもとより日本国民も誰もが植民地解放など本気で実行に移すつもりはないものだったでしょう。ただ今村均にしろ今回取り上げた木村強にしろ、本気であの理想をやろうと思って実際に実行し、しかも成果を上げていた人物がいたということには驚きを感じるとともに、きちんとやっていたら本当に素晴らしい理想だったんだなという気持ちにさせられました。

 私はかつて、米国のヒーローと比べて日本のヒーローは理想を持たず、日常を守ることを最優先に戦うと指摘しました。ヒーローに限らず、日本人は概して理想というかヴィジョンを持つ人がおらず、それこそ1960年頃に池田隼人が提唱した経済優先の理想像に未だにしがみついている感すらあります。
 何でもかんでも理想を持てばいいものではないですが、目指すべき価値観や状況をもっと視野に入れ、それに向かって努力する姿勢こそがずっと日本にかけているものじゃないかと木村強の話を見ていて思います。

2025年11月16日日曜日

台湾統合を自ら遠のかせている中国


 昨日買ってきて早速作ったMig-27です。知らない人に説明するとこの機体、米国のF-14などをまねてロシアが作った可変翼機で、機体はすごいコンパクトなのはいいけど逆を言えばコンパクトだから可変翼にする必要性があまり感じられない機体です。

 話は本題ですが若干クマニュースに負けている感がある例の中国との存立事態発言問題ですが、そもそもの話というか発端はやはり台湾有事です。この台湾有事ですが、中国が習近平政権に入ってから周りを気にせず台湾に対する軍事統一を主張するようになってきたことから、徐々に米国や日本で警戒されるようになってきました。中国側は米国や日本が台湾に対する危機を煽っていると主張していますが、少なくとも私の目から見て一番危機を煽って台湾周辺を賑やかしているのは中国自身にほかなりません。
 そんな現在と比べると、習近平政権の前の胡錦涛政権の頃はまだ穏やかなものであったとともに、ある意味で台湾統合の可能性が最も高い時期であったように思えます。具体的な時期で言えば、2010年前後です。

 2010年頃、既に大陸と台湾の経済関係は非常に色濃く、互いになくてはならない経済パートナー関係になっていました。そのため以前は大陸との直行便がなく、ビジネス関係者が台湾と行き来するにはわざわざ香港を経由するしかなかったのですが、2003年からは台湾と中国本土の間で直行便も飛び交うようになり、人的交流もどんどん盛んとなっていきました。
 当時のある台湾人の話を引用すると、旅行で外国に行って入国審査でパスポートを見せると中国本土のパスポート違うことから、担当官によっては「これは偽造だろう!」と言われることも多いだけに、この際早く中国本土と統合してほしいという意見を述べていた人もいました。台湾人の側でも、もう一緒の中国になってもいいのではと思っている人が、全員とは言わずともかなり多くなってきていたじきだったという気がします。

 そのように和やかなムードが醸成されていたのが一変したのは2014年に起きた、香港での反政府デモ事件です。この事件で香港の民主派主義者が弾圧され、保護するとしていた自治権もほぼ骨抜き化され、自分の知る限り「一国二制度」という単語はこれ以降、日系メディアから見ることがなくなった気がします。
 一応、インターネットの自由など大陸本土と比べ香港にはまだ自由の幅が広いものの、2014年以前と比べると締め付け、特にメディアへの規制は明らかに強くなっており、また経済力の低下もあって香港のフェードアウトはこの10年でかなり進んだ気がします。

 2010年くらいまでは台湾に対して中国も、香港のような一国二制度方式での統合を内々で示唆していたような気もしました。そして台湾人も、一国二制度方式ならもう一緒になってもいいやという雰囲気だったように見えます。
 しかし前述の香港の事件を受け、台湾の人たちも考え方を一変させたというか風向きが変わった気がします。そこへきて習近平が軍事的制圧も辞さないことを公に発言するようになり、台湾人の独立意識を強めるとともに米国も台湾への支援をそれ以前よりも強化していくようになってきています。

 こう言っては何ですが、習近平は何がしたいのか見ていてわかりません。占領を目論む地域には普通、硬軟合わせた手法を用いるのが当然で、ロシアもウクライナに対しては長年そのような工作を続けてきました。飴と鞭のように軍事的な恫喝をする傍らで「素直に従ったらいいことあるかもよ」と、甘い顔を同時にするのが常套です。具体的には先の一国二制度や自治権などが台湾にあってもいいなどと匂わせたり、少なくとも台湾統合を果たすまでは香港には手を出さないなど、やっと伽良かったと思う手法はいくらでもあったのに、今の台湾の指導者を指名手配するなど、恫喝だけを強めています。これで従おうとする人間がいるとしたら、プライドも根性もない犬のような人間だけでしょう。

 前述の通り、2010年ごろは台湾にも統合の機運が確かに高まっていました。あのまま経済交流を強化し続け自治権の確約などを打ち出していれば、もしかしたら今頃は統合もなっていたのではないかと思う節すらあります。
 しかし習近平政権以後の恫喝によって、実際に台湾に行ったこともなければ詳しく調査していませんが、少なくとも2010年と比べると今は大陸への統合機運はかなりしぼんでいるように見えます。そのため、今中国が台湾を統合しようなら本当に軍事制圧しか手段がなくなってきているように見えます。

 しかしこの10年で見ても、ドローンの活用も含め軍事上では防御側がそれ以前よりますます有利になってきている気がします。また米国もF-16を台湾に供与するなど台湾側装備もどんどん良くなってきており、中国も兵器開発を強めているものの、私の見立てではロシアみたく市街地にバンバンミサイルを飛ばすことはできない気がします。
 以上を踏まえると、平和的な統合の可能性をかなぐり捨てた上に、軍事的イニシアチブもどんどん弱める中で台湾有事を叫び、日本や米国を批判する中国は一周回って滑稽であるように見えます。前述の通りきちんと硬軟織り交ぜる工作を取るならともかく無意味に危機感だけ煽って対策準備する時間を相手に与えるなど、何考えてるのか意味わかりません。やるんだったら何も言わず、むしろ「台湾有事なんて起きるわけないじゃん(*^▽^*)」なんて言いながら不意打ち的に行動を開始すべきであり、中途半端な手法を取って自ら台湾統合を遠のかせているのが今の中国である気がします。

2025年11月15日土曜日

中国式戦車茶道

 今朝は8時半に起きて顔を洗い、朝食食べてニュース見て洗濯物干した後、プラモ屋まで自転車で行こうと計画していました。ところがそのファーストステップの顔を洗うところでつまづいたというか、蛇口から水が出てきませんでした
 何が起きたのかというとちょうど自分の住んでる団地で今、老朽化したガス管の交換工事が行われており、数日前より団地敷地内を業者の皆さんが掘り返して工事をやってくれていました。恐らくその工事の関係で水も一時止められているのだとすぐ合点がいったのですが、顔自体はウェットティッシュが自宅にあるからそれで拭けばいいものの、朝からお茶飲めないとなると水分的に良くないなと思い、せっかくだからとそのまま外に出て近くのマクドで朝マクドすることとしました。

 そうしてマクドで朝食を食べている最中、いつものように心身の健康を維持するため敢えて物欲を刺激するよう淘宝のおすすめ商品一覧をざっと眺めていたところ、目を引く商品がプッシュされてきました。

 
 百聞は一見に如かずですがこの商品が何なのかというと、戦車の形をした急須です。言われてみて初めて自分も気づきましたが、戦車と急須は形状が似通っており、確かにそのままの形で急須にすることができそうです。最もその点に気づいたからと言って、実際に急須にして作る奴なんているわけねーだろと誰もが思うところ、マジで作ってしまうのが中国人というべきなのかもしれません。マジリスペクト。

 個人的にはめちゃ心を打つ商品で実際に手に取ってみたいものの、仕方ないとはいえ値段がやや高め(通常の急須なら400~600円くらいのところ、上の写真のは6000円&3200円)なのと、中国式な急須なせいか一回で入れられるお湯の量が少ないサイズとなっており、多分普段使いだとあんまり活躍しなさそうなので、多分今後も購入しないと思います。
 誰かにプレゼントとして使うならありかもしれませんが。

 ただ真面目に、日本の茶道教室とかでいきなりこれ出されたら生徒やお客はマジビビるとともに凄い感銘受けること間違いないでしょう。中国には茶道はないものの茶芸といって、体系化されてはいないもののお茶でのもてなしマナーというのはあります。そういうところでさりげなくこんな一品だしたら誰もが人気者になれるでしょう。
 あとアニメのガルパンことガールズパンツァーでは茶道や華道っぽく女性のたしなむ稽古事に「戦車道」ってのがある世界ですが、こんな茶道具あれば戦車茶道としては成立するかもと思います。

久々に運動したら……

1泊20万円はざら 京都から日本人が消える…受け皿は高市首相の地元、奈良 でも夜7時には人がいない...「夜早すぎ問題」克服がカギ(関テレ)

 奈良について報道していて関テレはえらいと思うものの、ホテル事情に関する報道なのに奈良最強(当社調べ)のホテルである奈良ロイヤルホテルについて触れてないのが不満です。
 ちなみにこの「最強」という表現ですが、元々は「日本最強」の銭湯と呼ばれている京都の船岡温泉の通称からインスピレーションを受けたものです。具体的には、「何が最強やねん(。´・ω・)?」というツッコミどころです。

 話は本題ですがここだけの話、10月以降はずっと体調が悪くありました。原因は非常にはっきりしているというか夏で猛暑が続いた7、8、9月にずっと野外活動ができず、運動不足になっていたからだと自覚しています。運動しようにも少し外出ただけで簡単に熱中症になる毎日が続き、10月ですら上海は前半はずっと最高気温が30度越えで、しかも8月にはエアコンも壊れるし……。

 それでも11月に入ってようやく気温が下がり(例年より高いが)運動ができる環境となったのですが、先々週末は野暮用があり、先週末は雨で活動できず、ようやく今日晴れたので自宅から約10キロくらい離れたプラモ屋まで自転車飛ばしてきました。運動不足を解消するためやや負荷を高く、気持ちスピードを高めにしつつ安全運転で走っていたのですが、運がいいのか悪いのか、信号でちょっとありました。
 何があったのかというと3回くらい連続で信号が「加速すればギリ突破できる」くらいなタイミングで次々と点滅するもんだから、この3つともフル加速で連続して走り続ける羽目となりました。どの信号も右折用の信号がついてるもんだから目の前で替わられるとかなり待つ仕様だったため、多少無理してでも通り抜けたいと思って走ったらまさか三回連続で続くとは思いませんでした。

 幸いにして4つ目の信号はしっかり赤をともしていたのでようやくここで止まれたのですが、止まった瞬間にものすごい気だるさが遅い、視界も真っ白になって立ち眩みのような状態になりました。頭の感覚も鈍くて気絶しかけたのではと思うくらいだったのですが、それ以上にびっくりしたのは首から耳の後ろをかけて血流が頭まで激しく上るのをはっきりと体感できたことでした。
 このため、信号が青に代わって動き出すも自転車をまともに走らせることもできず、動き始めは見事に左右に振れるなどめちゃ不安定でした。さすがに少し時間が経ってスピードも乗ってくると調子を取り戻し、その後は無理しないスピードで走行し続けたら特に何も起こらなくなりました。でもあの耳の後ろを血流流れた時は寄生獣でミギーが言ってた「これが死か……」というセリフがマジ浮かんできました。

 冒頭に書いたようにこのところずっと体調悪く、しょっちゅうお腹は下すわ、肌に黄疸が出るわ、右ひざが数日間にわたり痛み続けるなど、ウイルスに感染していたのかもしれませんが元気のない日々が続いていました。ただ今日運動したところ若干調子の良さを取り戻した感はあり、修理を頼んでいたスーツケースを取りに行って家に帰宅した後も、なんか妙にやる気に満ちて洗濯物たたみ、掃除、調理、荷物整理など5時くらいまで動きに動き回り続けていました。やっぱり体調悪かったのは運動不足だったんだろうな(´・ω・)

 ちなみにプラモ屋ではKV-2のプラモ買おうかと思ってたけど箱が思ってたよりでかくて持ち運ぶのにヤバいと思ったので、小さくて安かったのでハセガワのMig―27を買ってきました。

2025年11月13日木曜日

中国領事の斬首発言問題で無意味に拡大させる中国

 いちいちリンクはつけませんが、先日の薛剣・駐大阪総領事の高市首相に対する斬首発言について、なんか中国は今日、「そもそも高市総理が台湾をめぐる問題について言及したことが悪い」などと公式に批判しました。これ見て私が何を思ったのかというと、中国は外国に駐在する領事だけでなく国内にもまともな外交官がいないのかということと、その人材不足はかなり深刻なところまで来ているなという感想でした。

 私の主観で述べると、少なくとも高市総理の台湾有事は日本にとっての存立危機事態という発言には何も問題がないと思います。というのも台湾周辺は日本にとって石油をはじめとする重要なシーレーンであり、日本がこの紛争に対し軍事的に直接関与する、しないに係わらず、発生した場合は国家的にも何かしら対応に迫られることになるのは必定です。
 というか日本に限らなくても、周辺で戦争が起きた場合に存立危機事態に入らない国なんてほぼないでしょう。それにそもそも中国自身が台湾への軍事行動を辞さないとかねてから平気で放言していることも考えると、これに備えない周辺国はただの馬鹿以外の何物でもありません。

 その上で話を戻すと、例の斬首発言に対して日本政府は比較的大人な対応を取ったかと思います。さすがに発言を放置することはせずに公式批判をした後、一部の日本人が求めているペルソナノングラータに指定しての国外追放までの手続きは一切進めませんでした。
 私自身、あの発言は十分に国外追放処理が取られても仕方のないようなものだったと思うものの、かといって無駄にことを大きくする必要もなく、日本が大人な態度を見せた上で中国も「業務上の理由」で総領事を交代させればすべて丸く収まると思っていました。

 ところが中国はそのような阿吽の呼吸は取らず、むしろ「日本で大阪総領事が批判にさらされている」などとしたうえで、高市総理の発言をあげつらって公式に批判してくるに至りました。せっかく日本側が事態を鎮静化させようとしているにもかかわらず、空気を読まずに無駄に燃料を投じているように見え、なんていうか元々外交はうまくない国だとは思っていましたが、最近はさらに輪にかけて下手になってきていると感じた次第です。

 なお中国側では個人ブログを除いて、一般メディアは斬首発言については一切触れていません。なので一連の流れも、

高市総理の存立危機事態発言
↓↓↓
薛剣・駐大阪総領事が高市総理を批判
↓↓↓
日本側が薛剣・駐大阪総領事に逆批判
↓↓↓
中国政府も一緒になって日本政府を批判

 という風な流れだと説明していて、肝心の斬首発言については触れないというか明確に報道規制しています。

 ただあの斬首発言が出たときに自分が真っ先に思ったこととしては、「これ、中国国内で外国の領事が習近平に向かって同じこと発言したら、問答無用で中国は襲撃かけてくるだろうな」ということでした。でもって「こんな恥知らずな国の連中めが!(# ゚Д゚)」などと激しくいきり立って延々と批判を繰り返してくるのも目に見えていますが、そうした態度を取らずに毅然と批判するだけ日本はずっと大人だと思います。
 逆に中国は、自分がやられたら絶対タダでは済まさないような無礼な発言をした自国の外交官に対し、こうしてかばうような姿勢を取ってしまうあたり外交のバランス感覚を完全に失っているように見えます。まだ王毅氏が日本大使だった頃は日本のことを批判しつつもちゃんと落としどころを探るような態度も見せていて、外交の駆け引きが上手だといつも感じていましたが、今の中国の外交はただただ下手であるという印象しか覚えません。

 今回丸く収められた事件をこうして無駄に炎上させたことから、現状で落としどころも見えないし、もしかしたらこの問題はまだしばらく続くかもしれません。もっとも長引かせたところで困るのは中国自身で、日本としては中国以外からも観光客はたくさん来てるし、逆に中国から日本へ移民する人たちは増えていて、中国政府がここで日本に対するヘイトを高めたところで何も損するものはないでしょう。

 最後に上の方で書きそびれたけど、中国が急に総領事をかばって日本を批判し始めたのは米国のトランプ大統領がこの発言に対して不問にしたことが最大の理由でしょう。逆を言えばそれだけトランプ大統領のことを恐れているように見え、日本や韓国に対しては舐め腐っているのが本音だということでしょうが、日本からすれば中国に付け込むチャンスはかなり増えてきていると言える気がします。相手を侮る国ほど、対応しやすい相手はいません。

2025年11月12日水曜日

中国上映を控え現地で盛り上がってきた鬼滅の刃

 本題と関係ないですが刑事容疑で告発された兵庫県知事の多くの疑惑について今日まとめて起訴を見送ることが発表されました。考えすぎかもしれませんが立花孝志氏の逮捕とあまりにもタイミングが良いいように思え、何かしら関係者に思惑あってのことではとちょっと勘繰りたくなります。もっとも告発された容疑に関しては確かに証拠が多いとは言えないし、起訴しても有罪に持ち込めるかと言ったら微妙な案件であるため、起訴見送りについてはそこまで不自然だとは感じません。


 というわけで本題ですが、中国でまだ公開されていなかった鬼滅の刃の映画が明後日11/14から公開される予定となっており、既に前売券の売り上げが約1.2億元(約25億円)となっており、以前に外国映画として記録を作った「スラムダンク」の記録をすでに追い抜いていると報じられています。

 詳しく追っていたわけじゃないですが以前聞いたところによると、今回の鬼滅の刃の映画は中国では当初、公開されないという風に観測されていました。理由は内容が暴力的であることが指摘されており、実際に以前に公開された無限列車に関しても中国では映画館公開はされませんでした。そのためこの作品のファンは本土での観劇は無理と考え、わざわざ香港まで見に行ってたほどです。
 ちなみに映画館では公開されていないものの、動画配信サイトでは鬼滅の刃はちゃんと正規ライセンス版が配信されているので、中国のファンはテレビ公開シリーズを含め作品を視聴することはできました。

 話を戻すと当初は上映に乗り気じゃなかった中国が何故ここで公開にこぎつけたのか。敢えて憶測で話すと、それだけ中国映画界が困っていたからじゃないかと私は見ています。
 去年ごろから中国は映画業界が不況であることが度々報じられており、期待の反日映画も「南京照相館」はヒットしましたが、もう一つの「731」に至っては初動で大顰蹙かってそっと消える始末でした。なお「731」は既に公開終わってますが、「南京照相館」の方はまだ公開しているところがあります。

 何となく米国のマーブル作品もかつてほどの勢いがなく、また中国国産映画も全然振るわなないことから、中国の映画館はこのところどこも客が入らず、難儀しているというのを映画好きの友人などからもかねてから聞いています。またニュース報道でもそうした映画界の苦境がよく報じられており、そのような窮状だけに、かつては上映を拒否したものの中国でもファンは多く、公開しさえすれば観客を確実に大量動員できる見込みが高いことから、今回ジョーカー的に鬼滅の刃がこうして公開に至ったんじゃないかと推測しています。少なくとも前売り段階でその目論見は当たっており、私自身も実際に公開されれば大ヒットとなり、文字通り中国の各映画館を救うことになる可能性が高いとみています。

 映画館側も気合入っているというか、自分が普段通っている自宅近くの映画館では明日の24時、つまり明後日の0時きっかりから初回の上映を予定しています。座席予約も半分くらい既に埋まっており、この時間帯の上映でこれだけ来るのなら土日とかマジヤバい事態になる気がします。多分今週末辺りから日系メディアも取り上げて、「中国で鬼滅が大ヒット!」みたいな言葉を連呼するでしょう。同じく中国で今公開されている「小林さんちのメイドラゴン」はスルーして。

 なお私は鬼滅の刃は漫画は全部読んでますアニメにはそこまで興味がないため、今のところ見に行く予定はないです。先週はプレデターを見たけど、今週末は「グランドイリュージョン3」でも見に行こうかと検討中です(´・ω・)

2025年11月10日月曜日

立花孝志氏の逮捕に触れて

 本当は別のネタで記事を用意してましたが、こっちのニュースと絡めてかけるので予定変更して今書いています。

 さて先日、NHK党の立花孝志氏が逮捕されたニュースはあちこちで大きな反応がありました。兵庫県議への根も葉もない誹謗中傷など今回の逮捕経緯などについては省略しますが、一部で逃亡の恐れもないのに名誉棄損罪で逮捕は横暴だという声も出ています。この点について刑法専門家でないものの、以前のガーシー氏の海外逃亡や、来月にも立花氏が出国する予定であったことを考えると警察が逮捕を取ったというのも仕方ない気がします。
 それ以前に、逮捕せずに立件した場合は逮捕理由について根も葉もないことをネットで言いふらしたり、また市長リコールで話題となった伊東市で今度行われる市長選に立候補しようなどと発言していたことを踏まえれば、身柄を拘束するのが社会的にも良かったと思います。

 そもそもこれまでの彼の言動を見ていた限り、何かしら法で処罰しなければどうしようもないだろうと前から感じていました。上述の誹謗中傷はもとより、選挙に立候補して他の候補を応援するなど社会の足を引っ張る行為を繰り返しており、その犯罪的気質はもはや放置できるレベルじゃありませんでした。
 中には法に違反していないのだからという人もいるでしょうが、法律というのは本来、「最低限、やってはいけないこと」だけを禁止する手段であり、一から十までやっていいことと悪いことを区別するものではありません。それを法に書かれていないことを理由にやりたい放題する人間がいれば、自然とその社会の質は落ちるというか価値観や連帯性は失われているもので、だからこそ私個人にとって立花氏の存在は目障り以外の何物でもありませんでした。

 その立花氏が主にやった悪行が前述の誹謗中傷ですが、これについてはもはや日本社会で大きな問題となっており、著名な芸能人が自殺に追い込まれたり、名指しされた飲食店が営業妨害を受けるなど大きな問題化しています。
 上に書いた通り、一から十まで何でも法律で規定すべきではないという立場をとる私ですが、事ここに至ってはこうした悪質なネットを介した誹謗中傷には法手続きを早く整えるしかないでしょう。特に中傷者の実名開示などは現在のところ手続きに時間や費用が掛かっており、これをもっと早く迅速に、具体的には悪質性の判断基準を設けてプロバイダーに問い合わせればすぐに確認できるような体制にしないともう追いつかない気がします。

 なお私自身はそのような誹謗中傷は受けてはいないのですが、一時期悩ませたのがアダルトサイトなどに誘導するスパムコメントです。かつてやっていたFC2で特に顕著でしたが、「何が楽しくてこんなことするんだ」などと、スパムコメントが来ては消す作業を繰り返すたびに当時はかなりげんなりさせられました。
 こちらのBloggerは日本でメジャーなブログサービスというわけでなかったため開設当初よりスパムコメントはほとんどなかったのですが、二年くらい前より何語かわからないけど外国語で時たま来るようになってきて、時代はグローバル化したなと感じてました。

 ただ昔と違ってBloggerもスパムコメント対策しており、一度登録したコメント主、恐らくIPアドレスで判断していると思いますが、そういうところからのコメントは入力しても即弾かれるようになっています。実際先週にもスパム登録を1件したところ、数日後に同じ奴がまたコメントしてきたようなのですが、どうも弾かれたことに最初気づかず、二度、三度と同じコメントを投入しようとしては失敗していた痕跡があり、「哀れな奴め(´・ω・)」と思わせられました。

 このように現在でならスパムコメントに対してそれほどいきり立つこともなく冷静に対処できるようになり、JBpress時代にヤフコメで批判とかされても「だからなんやねん(´・ω・)」と涼しい顔できるほど煽り耐性がついていますが、前述の通りブログ開設当初はそうではなく、多分当時だったらヤフコメに来た記事への批判に対していちいちマジギレしていた気がします。
 そういう意味ではこのような時代、ネットでの誹謗中傷に対する煽り耐性を意識的につけていく方が精神衛生上有効なのかと思うことがあります。もちろん立花氏が仕掛けた殺害予告を含むような激烈な誹謗中傷を涼しい顔して無視しろというのは論外ですが、ちょっと程度の誹謗中傷には気にしないで済むメンタルを義務教育レベルで鍛えるのも一考ではないかという気がします。

 そもそも現代の日本の義務教育自体が、「周りの声を漏らさず聞き取り反応しろ!」と言わんばかりに、周囲に合わせるとともにその注意を真に受けろと言いすぎて斬る感じがして、現代日本人の煽り耐性を小さいころから敢えて弱めているような気がします。体罰を含む部活動でもそうですが、間違った意見には与する必要はなく、その意見が正しいか間違っているか自分で判断するようにと自己判断力を持たせる教育が皆無なくらいないため、誹謗中傷にでダメージを受けやすい人を量産しているように見えます。
 極論を言うと、激しくならないレベルで子供に悪口合戦させるというのも教育的には少しありかなという気がします。最初は言われて辛いと感じる子も、慣れてくりゃ言い返せるようになり、それをむやみやたらにほかの人に向けないようにということも教え込めばアリじゃないかと思います。なんにしても、日本人はもっと子供のうちからメンタル鍛えた方がいいでしょう。でもって、極端な誹謗中傷を繰り返す人には警察の手を借りずとも報復できる体制を整えるべきでしょう。

2025年11月8日土曜日

意外と面白かった「プレデター:バッドランド」

エル・ファニング、「ずっと背中にくくりつけられてた」――『プレデター:バッドランド』驚きの撮影エピソード(ハリウッドレポーター)

 本日、久々に中国でなじみの映画館にてこの映画を見てきました。SFホラーでエイリアンに並ぶ人気キャラのプレデター最新作ですが、結論から言うと思ってたより面白かったです。

 前情報一切なしに見に行きましたが主人公は人間、ではなくプレデターの方だったりします。その主人公プレデターのデクはプレデターにしてはやや弱いというか、登場からして兄ちゃんにボコボコにされたり、パパからは「弱者必滅!」と言われて殺されそうになり、逃げた先の星ではクリーチャーにやられまくったりといいところがありません。正直、こうした序盤はアクションもなんかもっさりしていたしプレデターのキャラ観崩しているような感じがしてみていて面白さを感じませんでした。

 それが面白いと感じるようになったのは中盤からで、金髪美人のアンドロイドキャラが出てきてからです。このキャラは下半身が吹っ飛んで上半身だけで登場しますが、上の記事にある通りにプレデターが彼女を担いで移動するシーンが出てくるものの、なんと撮影時にはCGではなく実際に担いで山の中を走り回っていたそうです。確かに、担いで走るシーンは妙に臨場感感じてたが(;´・ω・)

 ストーリーに関してはネタバレしない程度に話すと、プレデターというよりゲームのモンスターハンターとメタルギアソリッドを足して3で割ったような内容でした。当初でこそ前述お通り「プレデターらしくない(。-`ω-)」と思ってあんま受け入れられなかったですが、最初もっさりだったアクションも終盤は急にカメラが良くなり、特に上半身と下半身の連携シーンなんかはよくできていると感じました。
 それ以上に、最終盤にあの悪名高き日系企業であるウェイランド・ユタニ社製のパワーローダーが出てきたところはかなり胸熱でした。あのシーンだけでも見る価値ある。

 もう一つ、この映画のテーマですが多分突き詰めたら「家族愛」だと思います。「プレデターに家族愛ってなんやねん、プレデターに必要なのは武と誉れだけや!」と鎌倉武士みたいなこと言いたくなるのですが、このプレデターと全然マッチしないように見える家族愛というテーマが結構生きてて、ストーリーもこのテーマに沿って後半にかけて盛り上がっていくのは逆に良かったと思います。いい意味で期待を裏切られたというべきか、最後に母ちゃんも出てくるし。

 なおその終盤ですが、我ながら情けないことに家出る前にコーヒー飲んで、上映前におしっこしたけど映画館でもコーラ買って、最後の方はおしっこ洩れそうになるのを我慢しながら見てました。そのためラストバトルは文字通り手に汗握る状態で見ていてエンドクレジットが始まるやすぐ出てトイレへ向かったので、もしかしたらミドルクレジットを見逃していたかもしれません(´;ω;`)ウッ…

2025年11月7日金曜日

日本より海外の方が受けた日本のアニメ

 先週まで好調だったVPNが今週から調子悪くなり速度が200kb/bpsくらいまで落ちました。先週まで1mb/bps超えてましたが先週までが異常で、先月以前はずっと200kb/bpsでしたが、一度高い速度に慣れちゃうとまた戻った後は結構辛いです。
 そんなわけで本題ですが、個人的に日本よりも海外の方で受けた日本のアニメ作品をちょっとまとめます。

1、ボルテスV

 このテーマで言ったら絶対に外せないのがこのボルテスVでしょう。日本では人気ロボットアニメ作品の一つに過ぎませんが、フィリピンではこうして現地の人が日本語の歌詞で高らかに歌うなど国民的人気作品となり、主題歌を歌った堀江美都子氏に至っては国賓待遇で呼ばれたそうです。ワンピースのエースじゃないけど、フィリピンの人には「愛してくれてありがとう」と無関係なのに言いたくなってきます。
 私自身もこのボルテスVは直接見たわけじゃなくスパロボでプレイしたに過ぎませんが、そのストーリー性は引かれるところがあり長浜三部作の中で一番好きな作品です。それは多分フィリピンの人にも同様で、ただのロボット作品ではなくその高いストーリー性が国境を越えて響くものがあったからこそこれほどの人気を得たのだと思います。


2、グレンダイザー

 恐らく初代マジンガー、グレートマジンガーと並ぶマジンガー3部作のうち日本国内では最も印象が薄い(スパロボにもあんま出ないし)作品だと思いますが、このグレンダイザーは何故かフランスでは異常なほど人気を博し、視聴率も100%を記録したなどと本当か嘘かと疑いたくなるような伝説すらあります。同じくイラク、イタリアでも同様に日本を上回るほどの人気ぶりだったそうで、決して悪い作品ではないもの、どうしてこんなに受けるのかと不思議に感じます。
 その人気の背景について以前見た記事では、「地球に亡命してきたほかの星の王子という設定が、あの地域の人には刺さる」というのを見たことがあります。裏付けは取っていないですが確かに欧州辺りは王室に対する感覚が日本とは違って、その辺がヒットしやすい要因なのかなと勝手に納得しています。

3、エルフェンリート

 もはやこの作品も古典というくらい古くなっていますが、日本では好事家(マニア)の間で知られる作品にとどまった一方、なんか聞くところによると米国では非常に高い人気を博して一時期は主人公が日本アニメのアイコン的に扱われたとも聞きます。
 知らない人向けに簡単に説明すると、この作品のジャンルはエログロホラーに属すのですが、それまでにも同様のジャンルのアニメ作品はあったものの何故これが米国で非常に受けたのか。個人的意見として述べると、エログロ系な絵じゃないのにこのジャンルだったことが最大の理由じゃないかと思います。

 今や押しも押されぬ大御所となった作者の岡本倫氏ですが、デビュー作のこの作品の開始当初はそんなに作画も良かったわけじゃありませんでした。ただ、キャラクターは少女漫画のように目を大きく描くなどかなり特徴的な絵だったのですが、これがそれまでのホラー系作品とは大きく異なり、かわいいキャラクターで凄惨な場面が描かれるという点ではかなり早かったように思います。でもって、それがかえって米国のアニメファンに響いて、日本国内を超える人気を得たのだと思います。
 このように思ったのもこの前日本にいる間に「メイドインアビス」を読んだせいで、あれ見てかわいい絵柄で凄惨な場面を描くという点でエルフェンリートの系譜に属すと感じたとともに、こうした手法の嚆矢はやはりエルフェンリートだったと思うに至りました。

 なんでこんな記事を書いたのかというと、やはり自分の趣味の文化比較というかある文化圏では受けて、別の文化圏では受けない作品の原因というか要素が急に気になったからです。実際には時代性、特にテレビ放映期間や他の競争娯楽が最も大きなファクターだと思いますが、こうして比較することで何かしら傾向が見つけたら話のタネになるのかなと考えています。
 逆方面から書いても面白いと思っていますが、今のところそれで浮かぶのは「攻殻機動隊」くらいなものです。あの作品ほど日本で評価されながら海外ではそこまで浸透していないのは珍しい気がします。

  追記
 書き終わった後で気づいたけど、岡本倫氏も「メイドインアビス」のつくしあきひと氏もゲーム業界出身の漫画家という点で共通してました。なんで二人とも似たような経歴で似たようなグロテスクな作品描くんだろう(;´・ω・)

2025年11月6日木曜日

実は好きだったギャグマンガ家

病院・介護施設の賃上げや経営改善、補正予算で支援…報酬改定前に首相「スピード感をもって」(読売新聞)

 本題と関係ないですが以前にも医療業界の孤立無援さを懸念していただけに、上記の高市総理の方針は非常にありがたいと医療関係者でもないのに感じました。これはマジで国が補助するしか手がないだけに、速やかに実施してもらいたいものです。

 それで本題ですが、密かに昔好きだった漫画家の中に岩村俊哉氏がいたりします。比較的目に触れられる機会が多かったと思う作品はコミック本ボンボンで連載されたF91とVガンダムのコミカライズ作品だと思いますが、どちらも正直そんな評価は高くない気がします。私自身もリアルタイムでVガンダムの方は読んでましたが、肝心要のカテジナさんが一切登場しないなど構成に無理があったような気がします。
 一方、最も代表作として見られているのはガンガンで連載されていた「電撃ドクターモアイくん」かと思え、私自身もこの作品はかなり好きでした。どういう漫画かというと主人公が小学生ながら医師免許を持つホモというキャラで、基本的にハイテンションなノリでドタバタやる系のギャグマンガでした。当時のガンガンの作家の中では比較的作画がしっかりしており、ギャグもテンポ良くて単行本も買おうかと思ったけど、あんま身近な書店で売ってなかったためあきらめました。

 もう一つ連載をリアルタイムで読んでいたのが、ギャグ王で連載されていた「大ボケ超人ウッカリマン」でした。ただこの漫画は当初はギャグ漫画として出発したものの連載が進むにつれてシリアスな展開となっていき、ギャグ王の部数が減少していくに伴ってなんか面白さも落ち込んでいったような気がしました。
 っていうかあの頃のギャグ王は三笠山出月氏の「うめぼしの謎」が抜きんでたのに、これの連載が終わってから急激に雑誌としてつまらなくなっていきました。ただギャグ王後期は坂本太郎氏が描く「最後の楽園」とかの緩急効いたギャグはかなり好きでした。

 話を岩村氏に戻すと、確か90年代後半だった気がしますがジャンプに二度ほど読み切り漫画が掲載されていたことをよく覚えています。内容はどちらも天才小学生コックの料理漫画なのですが、この手のギャグマンガの読み切りが二回載るというのは大体本連載前の準備段階とみなすことができ、ジャンプでの連載開始がかなり秒読みだったんじゃないかと当時思いました。
 ただ二度目の読み切り漫画を読んだとき、贔屓にしていた作家ながら「あ、こりゃだめだ」とはっきり思いました。というのもその二度目の読み切り、話の内容が子供の給食に辛すぎるカレーを出してはダメという、一度目の読み切りと全く同じオチだったからです。

 これ見て私は、私以外も一度目の読み切りの内容を覚えている読者はたくさんいてみんなマンネリ間を感じるだろうし、そもそも同じネタを連投するってギャグマンガかとしてどうなのという風に思い、「本連載にはもう行かないだろうな」というのをはっきり直感しました。実際その通りというか、その後ジャンプに岩村氏の漫画が載ることはありませんでした。
 逆を言えばあの時、二度目の読み切りで主人公とかのキャラが同じなのはまだ良くても、オチをもう少しひねっていればまた違ったんじゃないかというのを今でも思います。

2025年11月3日月曜日

中国の高市総理に対する反応

 1冊77円のセールをやっているので久々に漫画の「バスタード」を購入しました。この漫画は19巻までは買ってたけどそれからはあまりの進行の遅さと、新刊が発売されても気づかなくなったので読まなくなってましたが、現在出ている巻まで一気買いして改めてこの作者の作画力の高さに驚きました。日本の漫画家の中で最も絵がうまい人を挙げるとしたら私の中ではやはり「ベルセルク」の三浦建太郎が来ますが、萩原一至氏はこれに次ぐような気がします。
 やや皮肉ですが、どちらも作画にこだわるあまり作品は未完結で(恐らくこのまま永遠)、ジャンルもダークファンタジーで共通してますが。

 話は本題ですがふと気になったので中国の高市総理に対する反応を見てみようと急に思い立ち、先ほど関連ニュースをざらっと見てみました。これまで中国でニュース検索するときは百度を使っていましたが、去年あたりからなんかニュース検索の質が劇的に落ちて、実際さっきも高市総理の直近6ヶ月間のニュースは4本しかヒットせず話にならなかったので、新狼(Sina)のニュース検索を使ってみました。こっちはちゃんと直近のニュースもたくさんヒットしてくれて、今後はこっちをメインで使うこととします。

 それで肝心の内容ですが、日系メディアはよく中国は高市氏の右派的思想を警戒しているなどと報じることが多いですが、私の見方は若干違います。ニュース記事を見ている限りだとまだどういう人物であるか読みあぐねている、言い換えると敵か味方かを判別している最中なんじゃないかと思います。
 逆を言えば石破前総理については若干カモっぽく見ていた節があります。

 その上で総理就任からこれまで期間が短いものの、その外交力の高さには素直に驚いているように見えました。先のトランプ大統領との会談、そしてAPECにおける立ち回りなどで各国首脳から好意的な反応を引き出したほか、目立つパフォーマンスぶりを見せており、これまで中国もノーマークだったとはいえここまで良質な外交を展開できるのかというような論調が見えます。
 それもあってか台湾関係者と会ったことについて中国はすぐさま強く抗議してきましたが、これまでの総理も台湾関係者としょっちゅう会ってるのにここまで拒否反応を示したことは、それだけ高市総理の外交力を恐れているというか警戒している表れだと思います。右派的性格もさることながら、台湾と接触されると中国がまずいと危機感を持ってきたと言ってもいい気がします。

 また靖国参拝を見送ったり、韓国大統領との会談も和やかに終わらせたことについて、「比較的現実感のある政治家」という風に評してたりしました。この点については自分も同感ですが、こうした論調を見るに正式就任前と比べるなら中国はやや警戒感を薄めているように見えます。噂されているほど話が通じない奴じゃないといった感じで。

 それ以外に関しては「高市ノミクス(中国語だと「高市経済学」)」の中身はどうとか経済政策に関する報道がいくらか目立ちます。まぁ自分に言わせればせっかくなんだし「習近平経済学」とやらについて中国メディアに解説してもらいたいのですが。
 マジな話、不良債権を無駄に拡大し続けさせている中国の経済政策方針に中国人ももっと目を向けるべきでしょう。それこそ3年前にしっかりやってりゃ今頃状況は好転していたんじゃないかと思うのですが、マジでこの3年くらいで社会における負債は倍くらいに広がっているのではとも疑っています。日本の経済政策語ってる暇あったら、もっと自国の経済政策に危機感持てよと言いたいです。

2025年11月1日土曜日

犯罪抑止のために国民全員のDNAを登録させたら……

名古屋・西区の主婦殺人事件で容疑者逮捕 発生は1999年11月(ガハろぐ)

 山本由伸選手の活躍で盛り上がってるワールドシリーズの最中、文字通り度肝を抜く逮捕劇と言えるのがこの事件でしょう。私自身も事件発生時に報道され、その後も被害者遺族が事件現場を保存し続けているということも聞いていましたが、まさか26年を経て犯人が捕まるとは思いもせず、粘り強く捜査した関係警察に深い敬意を覚えます。
 すでに出頭してきた犯人と現場に残されたDNAは一致しているためDNA鑑定不正でもない限りこの事件の捜査は決着していると言えるのですが、前々から思っていることとして、出生時点で全国民のDNAを検査、登録しておけば、こういう犯罪が起きた場合にデータベースに照合するだけで一発で犯人を捕まえられ、各犯罪を大いに抑止できるのではないかと思います。

 知らない人もいるかと思うので書きますが、外国人に関しては日本は既に全員の指紋を取得して登録しています。初回の入国時に指紋を取ってデータベース化し、以降の入出国時にはその指紋とパスポートなどを照合させることで本人確認しています。これは日本に限らず中国も同じで、恐らく世界的に同じ取り組みをしていると思うので大半の国で実施されているのではないかと思います。
 そのため仮に外国人が日本で犯罪を犯してうっかり指紋を残しようものなら、その時点で一発で犯人が分かってしまうようになっています。これがもし外国人に限らず日本人全員、ひいてはDNAまで全部登録しておけば、警察の捜査は大いに捗って犯罪者もすぐ足がつくことから犯罪をより手控えるようになるかもしれません。

 とはいえ、国民全員のDNA情報の取得は基本的人権やプライバシーのない中国ですらまだやっていません。ましてや中国人と比べても妙にプライバシー意識の高い日本では、こんな案を口にしようものなら真っ赤になって否定しようとする人が大挙して出てきそうなので、私自身も実現性なんてほとんどないと考えています。
 ただあれだけ批判されていた街中の監視カメラも、犯罪抑止や犯人逮捕に役立つことがわかってからは旧左翼の人たちも批判の口を叩かなくなりました。前述の通り国民全員DNA情報登録は現状で実現性はほぼないと私も思ってはいるものの、もう少し時代が下って考え方とか変わってきたら案外、本当にやる国とかも出てくるかもしれません。

 ただ犯罪抑止になるとはいえ、デメリットも存在します。端的に言えばデータ情報の流出で、それにより先天的障害などのある方への差別につながる可能性は十分あるでしょう。個人のDNA情報なので商業面で悪用することは難しいのではないかと思いますが、人によっては物凄い詐欺的手段を編み出して悪用するかもしれず、この点で懸念が持たれるのは私も当然かと思います。
 敢えて最も大きなデメリットを挙げるとすれば、前述のDNA情報の流失によって他国に吉田沙保里氏のDNA情報が流れて彼女のクローン兵が大量に作られたとしたら、文字通り世界は終わってしまうことになります。これはマジ恐ろしい未来なので、これ考えると確かにDNA登録はやめといた方がいいかなと私ですら思ってしまいます(;´・ω・)

2025年10月31日金曜日

不安定そうに見えた米沢市の歴史的アイデンティティ

 先日東北を旅行した際、山形県米沢市の歴史博物館を訪れました。米沢市は江戸時代に上杉家が支配した地域でもあるため資料館も上杉家で目白押しだった……というわけではありませんでした。
 というのも、米沢というのは元々伊達氏の本拠地で、伊達政宗もここで生まれています。ただその伊達氏は江戸時代にお国替えで仙台に移りそこを本拠とし、代わりに後から上杉家が入ってきて治めることとなったのですが、その影響からか歴史博物館もちょっとアイデンティティがあいまいになっているような展示をしてました。

 前述の通り、伊達政宗が生まれた土地でもあることから伊達家に関する紹介もあるものの、やはりメインは近い時代を治めた上杉家となっています。その上杉家と言ったら多分戦国時代の武将としては好感度でトップクラスの上杉謙信が代表格ですが、上杉謙信が生きてた頃の本拠地は新潟県にあり、米沢と彼は縁もゆかりもありません。また引っ越してきたときに国造りとかで中心となった直江兼続も、彼の代で直江は消滅していて後には何も残っていません。
 にもかかわらず博物館では上杉謙信について細かく説明や展示をしているのですが、なんか見ていて凄い不安そうというか自信なさげな説明になっているように見えました。ただ江戸時代に藩財政を立て直した上杉鷹山に関しては、正真正銘の胸を張って米沢を代表する人物であることから熱の入った説明の仕方をしており、米沢市の歴史的アイデンティをしっかりと固めていました。

 以上はあくまで私の主観ですが、その土地と偉人がしっかり結びついていないとやはり紹介の仕方が変わってくるというか、胸を張って地元の偉人だと言い切れなくなってしまうところがあります。米沢市については東北最強のビッグネームである伊達政宗が仙台の名物キャラなため故郷であるものの強く主張できず、また上杉謙信に関しては上杉家つながりであるものの米沢と無関係で、川中島の合戦とか説明されても「(。´・ω・)?」って感じになってきます。
 この点、小田原城の展示はここを本拠とした北条氏の歴史を胸を張って主張できることから、自信に満ち溢れた展示であったのを強く覚えています。真面目に歴史博物館の展示としては自分が行った中でも小田原城は特によく、まだ行ったことがない人にはぜひ行って北条家の歴史を学んできてほしいです。

 なお逆に最も疑問を感じたところは和歌山城で、徳川吉宗についてまるで忌避するかのように一切触れていないのがすごい疑問でした。

 話を戻すと、米沢のように国を開発した人とその後支配した人が江戸時代のお国替えで異なるという地域はほかにもありますが、地域によって信望を集める偉人には差があります。例えば大分県中津市では最初は黒田官兵衛が入ってお城も築いているものの、彼自身はあまり地元民には好かれておらず、後に入ってきた奥寺氏、ひいては中津藩出身の福沢諭吉の方が愛されています。
 もっとも福沢諭吉は大阪生まれで、中津に帰ったら田舎で凄い嫌ってたそうですが。

 反対に熊本県に関しては熊本城を築いた加藤清正が圧倒的な人気で、その後江戸時代にわたって支配した細川家に関してはなんか熊本の人はそっけなく感じます。中津と熊本を比べると、ランドマークを築いたか否かで地元民に愛されるかは決まるというわけじゃないようです。そう考えると、この歴史的アイデンティティというか地元に愛される偉人の条件というのは思ったより複雑なのかもしれません。

 なお松戸出身の偉人ときたら私の中ではやっぱり小保方氏が真っ先に浮かんできました。

2025年10月29日水曜日

大阪出身の偉人はほとんどいない?


 先日奈良公園行ってましたが赤ちゃん鹿がやたら人気で、アイドルみたく囲まれて写真撮られまくってました。赤ちゃん鹿の方は怖がってて「ママー(´;ω;`)」みたいに泣いてたので少しかわいそうでした。


 そんな奈良で今一番ホットなキャラとくれば鹿じゃなく、紆余曲折あったものの無事総理となった高市氏でしょう。奈良最強のホテル(当社調べ)である奈良ロイヤルホテルも地元からの総理誕生を受けてからお土産コーナーにこんなでかいパネル用意してまでプッシュしてて自分もつい撮影してしまったのですが、マジでこのホテルにはもう十回以上泊ってるだけに自分も応援せねばとこうしてアップしました。

 ちなみに高市氏は奈良県橿原市の出身で、高校は地元の畝傍高校を出ています。この畝傍高はたまたまですが自分の友人も出ていて母校OBから総理が出たことに友人も喜んでいました。自分は関西地域における高校のランクにあまり詳しくないものの、大学時代にその友人が自己紹介する度に「畝傍かよ……(;゚Д゚)」とみんな慄いていたあたり、レベルは相当高いのだろうという風に感じてました。
 なお畝傍高からはほかにも西川善文も出ています。

 話を戻すと地元からの総理排出に自分の親戚の奈良おじさんも大喜びでしばしこの出身者トークが続いた際にふと、「改めて考えてみると、関西地域って奈良や京都、兵庫の出身は結構いるけど、意外と大阪からは偉人と呼ばれる人は出ていないような?」という疑問がもたげ、それをそのまま口にしました。これを受け奈良おじさん(実は大阪出身)はすぐさまスマホで検索して以下の人物を上げてきました。

・千利休
・楠木正成
・豊臣秀頼

 上記の人物は確かに知名度は高いものの、東北における伊達政宗や熊本の加藤清正のように、お土産グッズが大量に開発されるなど地元に愛される偉人かといえばちょっと外れるような気がします。楠木正成なんかは偉人と呼ぶにふさわしいと個人的には思いますが、戦前の扱われ方への影響からか、現代だとそんなに取り上げられないし。
 なお自分からは上記人物のほかに福沢諭吉と高山右近を挙げましたが、前者はその後東京を拠点としていて大阪の色がほとんどないのと、高山右近は中身そのままに「右近の力」という商品を何故メーカーは出さないのかと言ったりしました。

 後世に大きな影響を与えたという偉人であれば福沢諭吉の師であり適塾を開いた緒方洪庵がいますが、この人についてもあまり大阪は愛すというか敬うような素振りは見えず、地元出身者として知らない人の方が多い気がします。その点、まだ千葉なんかは伊能忠敬の認知が広く、なんか大阪とは差がある気がします。

 話を戻すと、その膨大な人口に比べるとなんか大阪は著名で地元に愛される偉人キャラが極端に少ない気がします。人口で大きく劣る和歌山ですら南方熊楠という大物がいるのに、熊楠に匹敵するような知名度と功績を残した大阪出身の人物となるととんと出てきません。関西財界の雄である五代友厚なんかはもっと評価されていい気がしますが、彼も大阪で活動しただけで出身は薩摩です。

 強大の山中伸弥教授など後世に評価されそうな人物こそいるものの、若干いちゃもんかもと思う節もありますが、なんか大阪出身の偉人はほかの都道府県と比べても極端に少ないように思えます。特に原因などなくたまたまだと思いますが、これは観光におけるお土産開発においてはかなり不利となるだけに、今からでも遅くないからネタになりそうな愛されキャラを発掘して大阪自身が盛り上げた方がいいんじゃないかと思います。
 個人的には前述の高山右近をプッシュしてウコン関連商品を出しまくる一択だと思いますが。

 なお奈良だと出身者やゆかりある人物で言えば聖徳太子に始まり、松永久秀や鑑真などお土産になれそうなキャラが腐るほどいます。それ以前に鹿だけでもいくらでも商品作れるので、奈良ロイヤルホテルでも「鹿サブレ」を常に売っています。
 そんで高市氏も将来こうしたキャラに仲間入りできるのかですが、少なくとも女性初の総理というのはもはや揺るがないだけに、意外と名物キャラとなってお土産も量産されるかもしれません。奈良の業者とか既に開発に着手してるんだろうな(´・ω・)

Yahooと淘宝は絶対顧客情報を共有してる(# ゚Д゚)

 昨日の記事でスーツケースのタイヤというかキャスターが壊れたことを書きましたが、一夜明けた今日になってからYahooのポータルサイトを開く度にYahooショッピングの広告欄にキャスターの広告が表示されるようになりました。これは恐らく以前にも書きましたが、中国ECサイト大手の淘宝とYahooが顧客情報を共有しているからでしょう。

 昨日にキャスターが壊れていることに気づいた後、私は自分で交換できないものかとあれこれキャスターを淘宝で調べていました。結果的には既存キャスターを切り離す工具がないため自力では交換不可能という結論に達したため購入は見送りましたが、この時の商品検索情報をYahooも手に入れたのか、めっちゃ自分に向けて広告を打ってくるようになりました。
 普通に考えてキャスターの商品広告を縁もゆかりもない人間に表示するとは思えず、そんなどこに需要あんのかって商品の広告を表示する当たり、Yahooと淘宝はやっぱり個人情報を共有しているんだという確信を持ちました。以前も全く同じことがありましたがやり方が非常に露骨極まりない上に、中国のスマホでしか検索していない商品をこうして表示してくるのは正直不愉快です。マジ一回聞いてみようかなこの件。

2025年10月28日火曜日

タイヤの呪い

 今この記事はまた上海で書いていますが、タイヤの呪いを受けているのかタイヤ周りで色々ありました。

 まず昨日、午前中に漫画喫茶行って帰ろうとしたところ自転車の前輪がパンクしているのに気が付きました。パンクの兆候はそれ以前に一切なく原因不明なパンク劇でしたが、途中の自転車屋によってチューブごと取り換えて直してもらいました。
 ちなみにその自転車はあさひで買いましたが、「あさひの連中はタイヤに妙なのり付けするからパンク単体の修理はできないんだ」と教えてもらいました。若干思い当たる節があるというか、パンクした後にタイヤの外皮が妙にはみ出てまともに回転すらしなくなり引きずって歩くのがやたらしんどかったです。でもってその自転車屋は古くからあるお店で、置いてある自転車眺めてみるとロードとか結構安く売ってあり、今度寄るときに購入してみようかという気になりました。

 次のタイヤ事件は今日というかさっき起きたもので、スーツケースのホイールのゴムがぱっくり裂けました。完全に剥離するまでにはいかずガタガタするものの転がしていこうと思えば行けるものの、完全に剥離したらもう転がらないだろうと思って可能な限り持ち上げて運ぶこととしました。
 このスーツケースは既に7年くらい使っていることからホイールが壊れるのも仕方ないと言え、逆にこれまでしっかりもったあたりはさすがDiplomatだなと感心してたりします。そこそこ気に入っているので修理できるところにもっていって今度修理するつもりですが、さすがに二日連続でタイヤ絡みで災難降りかかるあたり、見知らぬ誰かの恨みを買ってタイヤの呪いを自分は受けているのではないかと思わざるを得ません。

2025年10月27日月曜日

人目を気にする生き辛さ

 本題と関係ないですが嘘つきが手を入れると抜けなくなると言われる彫刻の「真実の口」について、一昨日久しぶりに「思春期ルネサンス!ダビデ君」を読んでいる最中、「『真実の尻』ってのはないのだろうか?」という妙な妄想がもたげました。多分この間、「ケツバトラー」の漫画紹介を見た影響だと思います。


 話は本題ですが、先日死刑判決が下りた2023年の中野市四人殺害事件の犯人についてですが、リンク記事でも触れられているように犯人は精神病であったと主張してはいるもの、冷静に被害者へ銃を向けその後立て籠もった経緯を考えると詐病であるように思います。昔法学部の友人が言っていましたが、殺人犯は基本的に殺人を犯す時点で常人と比べ精神が異常な状態にあるため、ちょっとやそっとの精神障害では減刑理由は成立しないそうです。極端に言えば、うんこ食べるくらい気が狂ってなければお話にもならないそうです。

 以上からこの犯人はこうして詐病を装うあたり、本人は死刑を望んでいるようなことを言っているものの実際は恐れているんじゃないかと思います。仮にそうだとしたら非常に卑怯な人間だと思え同情の余地も感じないのですが、彼が主張した人目を気にする生き辛さというのには密かに共感を覚えるものがあります。
 裁判などでの供述によると、犯人は大学に入ったあたりから自分が馬鹿にされているのではと人目を気にするようになってひきこもるようになったそうです。特に笑い声が聞こえると自分が笑われているのではとも思ったと語っているのですが、この供述については嘘ではなく、実際の本音だったのではないかという気がします。というのも、この犯人ほどではないのですが私もそのような経験があるからです。

 一番記憶に古いものだと子供の頃に連れてこられた外国で外人が笑っていると、子供心に「自分が笑われているのでは?」という風に思ったことをはっきり覚えています。また成人後も、厳しい状況にあった時なんかは外から笑い声が聞こえると、さすがに自分が笑われているとは思わなかったものの何となく肩身の狭くなるような感情を催しました。
 私個人の所見で述べると、上記のような体験は日本人ならほぼ全員が多かれ少なかれ経験しているのではないかと思います。主な場面としては小中高の環境、そして私が上記に挙げた外国人から聞こえてくる笑い声が候補であり、悪意がないはずだと分かっていながらも何となく嘲笑されているような居心地の悪い生き辛さを感じた経験は誰しもあるでしょう。

 恐らくこれはほかの国の人にも同様に当てはまる気がしますが、その度合いで言えばやはり日本人の方が高いのではないかと考えています。何故かというとやはり日本人は人目を気にするというか、自己評価よりも他者評価、つまり外部からの評価を重視する傾向にあり、自分が自分のことを高く評価していても外部からの評価が低ければ「俺って無能?σ(゚∀゚ )」という風に思い込む人が大半で、中には自己評価なんて一切しない人も珍しくありません。まぁそれは自我がないせいでしょうが。

 この点、中国人なんかは人目を気にしない人間ばっかで、自分も感化されたのか昔と比べると今は周りの目をあまり気にしなくなりました。そんな自分からみていると、やはり日本人の大半は人目を気にしすぎるあまり、それだけで生き辛さを感じているように見えます。まったく気にしない人もはた迷惑ではあるものの、生き辛さを感じるくらいならもっとわがままに生きたらといいたくなるほどなのですが、多分日本の教育ではそのような人目を気にしすぎる人にすら「もっと周りを見て行動しなさい」といって、余計に追い込む気がします。

 そういう意味で自分としてはもっと、この「人目を気にする生き辛さ」という単語を広めて、気にしすぎると本人にも周りにもよくないし、極端なことを言えばこの中野市の事件の犯人のように暴発する可能性もあるという認識を社会全体で持った方がいいと思っています。っていうかぶっちゃけ、日本国内の統合失調症の人の多くが「誰かに見られているような気がする」と口にする当たり、この人目を気にする習性は日本の精神衛生を大きく悪化さている要因ですらあるようにも思えるし。

 このような見方を持ったのと、「やや理解を得辛い自分の好きなことを理解し合える関係」をテーマにしている聞いたことから、今回の日本滞在中は漫画喫茶で「その着せ替え人形は恋をする」を一気読みしてきました。実際、このテーマが作品全体で貫かれており、キャラの心情も良く描けていてこりゃ人気が出る作品だと納得な面白さでした。個人的には主人公の男の子が、男の自分からみても一貫して自分の夢を追い続ける姿勢がかっこいいと感じました。

 今回こうして問題提起的に記事書いていますが、正直なことを言えばなぜ日本人がこれほど人目を気にするのかが実はよくわかりません。ムラ社会だからといえば話は早いですが、村落文化が衰退した現代でこの図式をそのまま当てはめるのはやや安直だと思えるし、また着せ恋じゃないですが、何故個人の趣味に良し悪しというか人目を気にするもの、気にしなくていいものがあるかについても、何か考慮する余地があるのではないかと思え、確固とした線をいまだ描けずにいます。
 敢えて言えば、人目を気にする背景には劣等感が確実にあり、その劣等感がどこからどのようにして生まれるのかというメカニズムに何かヒントがあるような気がします。地味にこの劣等感についてはこれまでも学生時代も一切触れてこなかった感情で、自分も何度も抱いてはいるものの、何故抱くのかについてはいまいち分析できていないような気がします。

 最後に着せ恋について、主人公に両親がいない背景についてアニメ版で原作にない背景が掘り下げられたことについて作者が、「(ストーリーの構成上)邪魔だから殺しただけだったのに……」と言いながらアニメ見て感動したというエピソードが一番強烈な印象に残りました。

2025年10月26日日曜日

日本における駅名の英語表記について

 前々から思っていましたが、日本の駅名の英語表記はやっぱおかしい気がします。日本の駅名の英語表示は基本的にローマ字表記にするだけで、例えば「東京→Tokyo」、「大阪→Osaka」などと表記されます。こうした固有名詞の地名なんかはこれで何も問題ないと思いますが、例えば「南浦和」など、広範囲にわたる地名をそのエリアによって分けた駅名の場合も「Minami Urawa」などと表記されます。

 しかし英語のわかる外国人に「Minami」とローマ字で書いただけで「南(South)」だと分かるわけがありません。この点、中国ではこのような東西南北が付いた駅名には「South 〇〇 Road」などと、無意味に中国語の発音表記(南→Nan)そのままに書くことはせず、英語の意味に合わせた単語を当てはめます。また「人民広場」など一般名詞に近い駅も「People Square」などと英語の意味に合わせた単語を当てています。日本人なら漢字だけででわかりますが、漢字のわからい外国人にとってはこうした英語表記の方がわかりやすく、地名も覚えやすいでしょう。

 自分はついさっきに京都から帰ってきましたが、京都市営地下鉄終点の「国際会館」もそのまま「Kokusai Kaikan」などと書かれてあって色々思うところがあります。これこそ「Intenational conference hall」とかの方がわかりやすいし、そもそもそういう場所なんだから意味に合わせて英語表記すべきでしょう。日本語の音に合わせてローマ字化したところで、得する人の方が少ない気がします。

 ただこれで困るのは「新〇〇」系の駅です。都内なら御徒町に「御徒町」、「新御徒町」、「仲御徒町」と複数駅ありますが、最初の御徒町こそ「Okachimachii」または「Okachi Town」で十分ですが、次のは「New Okachimachi」と書くとなんか不自然な感じします。それだったら元の御徒町駅は「Old Okachimachi」になったりするのかと思えてくるし「Naka Okachimachi」に至ってはもはや意味不明です。いっそ「新御徒町」については「Brandnew Okachimachi」などと開き直った方がいい気すらします。
 その点、「北千住」と「南千住」なら「North Senju」と「South Senju」で迷うことがありません。ただ個人的には「Good Senju」、「Bad Senju」とかでもいい気がします。

 最後に、松戸も「松戸」、「東松戸」、「北松戸」、「新松戸」と松戸とつく駅名がたくさんあります。新松戸なんか自分もよく使う駅なのでこの際、「Matsudo NOVA(マツド・ノヴァ)」などと派手な英語表記駅名にした方が盛り上がるんじゃないかと密かに考えています。

2025年10月24日金曜日

東北出身の三大ドクズ偉人

 昨日まで東北に行ってましたが、立ち寄った先に宮城県松島のみちのく伊達政宗歴史館がありました。伊達政宗の生涯については既に熟知してはいたものの、ここでの展示はその生涯をわかりやすい文章のパネルと人形で説明しており、自分の目から見てもいいと感じる展示でした。また館内には伊達政宗以外にも東北出身の偉人の人形が所狭しと飾られていたのですが、その人形を見て、

「なんか東北ってクズな偉人多いな」

 という感想を持ちました。何も東北人に偏見を持っているわけじゃなく、英雄の多くはそれぞれクズな面を持ちがちではあるものの、たまたまそこで目に入った偉人の中からすぐにクズだった奴を何人も見つけられたため上記のような感想を持つに至りました。なので今日はその中でも選りすぐりのドクズ偉人3人を紹介しようと思います。


エントリーナンバー1 石川啄木

 現在の岩手県盛岡市を出身とする石川啄木ですが、彼の死後に金田一京助らが出版した「一握の砂」、なかでも「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」という詩の影響もあって、才能に溢れながらも貧窮の末に若くして亡くなった不運な人物と長年にわたり認識されていました。
 しかし平成に入り、とりわけ関川夏央氏と谷口ジローの漫画「坊ちゃんの時代」が出版されてからは、「彼が生活に困窮したのはドクズゆえの自業自得である」という認識に改まり、それ以前と比べて同情を買うことはほとんどなくなりました。

 具体的にどれほどドクズだったのかというと、元々寺の住職の息子で生家は裕福であり、成人後も当時としては高給な朝日新聞に勤めるなど収入面ではむしろ同時代の成人男性を遥かに上回る立場にありました。にもかかわらず何故生活に困窮したのかというと単純に彼の金遣いが荒く、金があればすぐ遊郭に通い、「おごってやるよ」と言っては知人と飲んで代金を知人に払わせるなど放蕩の限りを尽くしていたためでした。
 さらには職場では無断欠勤や遅刻を繰り返し、俳句仲間などに会うと失礼な放言を言っては顰蹙を買い、挙句には同郷出身で居候先にもなっていた金田一京助に金を無心し続けるなど、クズと呼ばれる行為は一通りすべてやっています。なお金田一京助は啄木の無心にこたえるため女房の着物までも質に入れたそうで、啄木死後に生まれた金田一春彦はそうした逸話を聞くだに「石川啄木というのはきっと石川五右衛門の子孫だったのだろう」などと子供心に思っていたそうです。


エントリーナンバー2 野口英世

 福島県猪苗代町に生まれ我らがドクター野口こと野口英世ですが、彼については以前からも「偉人だがドクズ」と幅広く認識されていました。具体的にどうドクズなのかというと、小学生の頃は自分ちは貧乏だなどと理由をつけて同級生から文房具をせびっていたほか、援助してもらった米国への留学支度金を宴会で留学前に全部使い切り恩師に穴埋めを無心したりしています。ちなみにこうした支度金を使い果たしたのは一度や二度どころでなく何度もやっています。
 またその支度金について、渡米費用を得るために婚約持参金目当てに資産家の娘である斎藤ます子という女性とも婚約しています。野口はこの持参金を懐に入れるやます子との婚約を自ら破談となるように動いて実際に破談とさせた上、斎藤家への返金も恩師の血脇守之助に払わせています。これらを含め一切の費用を野口が後に弁済したという話は聞きません。

 またこれは野口自身の責任ではないものの、彼の研究成果は後の時代になって「実はそうじゃなかった」と否定されていることもやや印象を悪くしています。実質的に野口が後世に残した研究成果はほぼ1件のみで、この点もやや彼の印象を悪くさせているような気がします。まぁドクズであることに変わりはないけど。


エントリーナンバー3 高野長英

 上記の二人と比べやや知名度に劣る高野長英ですが、先に書いておくと彼は正真正銘のドクズであり、江戸時代後期において最も面白い人物です。

 現在の岩手県水沢市で生まれた高野長英の生家は現地を治める留守家の藩医の家系で、男児のいなかった叔父の家に養子で入り将来は家督を継ぐ立場でした。彼自身は男三人兄弟の次男ではあったものの、子供の時点で非常に賢かったため本家跡取りとして選ばれています。実際、その聡明ぶりは頭抜けており、その将来に期待した祖父の指導を受けあらゆることを学びつくし、弱冠12歳で私塾を開いて大人相手に講釈するほどでした。
 しかし賢過ぎたともいうべきか、青年になるとその探求心から蘭学を学びたいと思い、養父を騙すような形で江戸へ遊学に出て蘭学を学びだします。また当時長崎にシーボルトが滞在していることを耳にするや江戸在住の同郷人から金を無心して長崎にわたり、シーボルトから直接蘭学指導を受けます。

 このシーボルトが運営していた鳴滝塾において長英の才能は群を抜いており、先輩を押しのけ最優秀な生徒として君臨していたそうです。ただ性格は非常に悪く、自分より劣ると先輩をからかったりしていたほか、シーボルト事件でシーボルトに捜査の手が迫るやあっさり見捨てて逃亡しています。
 なお最後までシーボルトを守ろうと弁護していたほかの弟子たちは捜査対象となり、幕府から激しい拷問などを受けてたりします。

 長崎を出て江戸に戻った長英でしたが、この間に帰郷を促していた養父がなくなります。なので親類からは養父の娘であり、長英の許嫁でもある従妹と早く結婚して家督を継ぐよう促されますが、長英はまだまだ学び足りないと帰郷を拒否したうえ、その許嫁を自分の養子にした上に他家から婿を取って自分の代わりに家督を継がせるというドクズムーブをかましています。
 こうして家督からも逃れた長英は江戸で医者として開業し、好きな蘭学を学び続けました。もっとも開業した医院は長英の性格が悪すぎて流行らなかったものの、医者仲間が診断で病名や治療法がわからなくなると必ず長英を頼り、長英も症状を聞くだけで的確に回答を出すので、こうした医者仲間からの付け届けで生活していたそうです。

 そんな長英ですが彼が出入りしていた蘭学グループの尚歯会がモリソン号事件を巡って幕府より弾圧、いわゆる「蛮社の獄」を受け、同じ会のメンバーである渡辺崋山とともに投獄されます。この際の取り調べべで幕府の役人は長英に対し、「行ったこともない外国の事情なぞわかるはずもないのに知った風な口して流言を流し、人心を迷わせた」などと批判したのですが、これに対し長英は、

「ではお役人様、幕府の天文方の人間を今すぐここにひっ捕らえてきてください(^^)」
「は?なんでやねん(# ゚Д゚)」
「あいつら、行ったこともない月とか星々について知った風な口きいてますぜ(・∀・)」

 などと役人をからかうような返答したそうで、これに記録係の役人も笑っていたら「笑うな、あと記録に残すんじゃない!(# ゚Д゚)」などと取り調べ役が言ったことまで記録されています。

 こうした軽口も影響してしまったのか長英には無期懲役の判決が下ったものの、牢屋の中で医術に明るいことから重宝され、数年経ったら長英は牢名主となり、あろうことか老の外にいる手下に命じて牢屋を放火させます。この時、緊急避難的に囚人は牢屋から出されたのですが、長英は期限までに牢屋には戻らずそのまま逃亡してしまいます。
 逃亡後は故郷の老母を訪ね、亡くなった元許嫁の墓を参ったりしたほか、その卓越した知識を見込んだ宇和島藩に雇われて砲台を建設するなどしていましたが、江戸で家族とともに潜伏中に幕府の追手につかまり、捕縛の際に暴行を受け亡くなったとされています(自殺説もあり)。なお長英の死から3年後、長英がかねてより警戒していたようにペリーが浦賀に姿を見せることとなります。

 以上の経緯を自分は漫画の「風雲児たち」で知りましたが、蛮社の獄の関係者としか知らなかった高野長英がこれほどまでに面白い人物であるとは全く知りませんでした。何となく「風雲児たち」の作者のみなもと太郎も長英はお気に入りだったのか詳しく解説したうえ、若干ルパンっぽい顔したキャラで描いています。

 にしても野口英世といい高野長英といい、なんか東北出身の医者は「腕はいいけどドクズ」な奴が多いような……。

2025年10月20日月曜日

30年ぶりの歯医者

 現在も日本に滞在中ですが、今回はいつもと違って日本で買い付けなければならないものなどなく、行かなければいけない場所もなく、会わなければならない友人もいません(´;ω;`)ウッ…
 そのため特にやることというかミッションがかなり少ないのですが、実は一つだけやっておかなければならないことがあり、歯の治療が必要でした。というのも9月になんか歯触りが悪いなと思ったら前歯の先が欠けており、ここだけ直しておかないと虫歯とかできやすいかもと気にしていました。軽く調べたところ1日くらいでちゃっちゃとやってくれるそうなので、さっそく日本の実家近くの歯医者を今回の日程に合わせて上海から予約しました(国際電話)。

 そんなわけで歯医者に行ってきたのですが、実は歯医者に行くのは小学生の時ぶりというか約30年ぶりでした。成人になってからは一度も行くこともなく行く必要性もなかったため、最初の問診で「前回の治療時期」の欄に「しょうがく1ねんせい」と書いたらやたらビビられました。その後、検査してもらったところ、前歯の欠けだけでなく前歯と奥歯に少し虫歯があるとはいえ全体としては歯医者に全く来ないにもかかわらず異常に健康的だと言われました。
 っていうか、ほかの人がそんなに歯医者へ頻繁に行っていたという事実の方が自分にとっては逆に驚きでした。

 そんなわけで今日2回目の治療に行って来て再度問診を受けたのですが、歯並びについても「矯正なしで……(;´・ω・)」という感じでビビられました。実際に友人からはよく歯並びが割としっかりしていると前から言われており、きちんと並んでいることからも虫歯になりにくいのだろうと説明されました。その歯並びについては若干意識があったというか、小学生の頃に硬い物食べてると顎も鍛えられ歯並びも良くなると聞いたことから、意識的に硬いせんべいを食べるようになり、今では好きな食べ物に「せんべい」と書くほど習慣化しています。
 どれくらい好きかというと以前香港に住んでた頃、尋ねに来た友人にせんべいを持ってきてもらいましたが1枚も分けてあげることなく全部ひとりで食べたほどでした。

 実際自分の感覚でも硬いせんべいは歯や顎の健康にかなりプラスだと思え、特に子供なんかには率先して食べさせた方がいいとすら思います。自分がこれまで歯が悪くなることが少なかったのはほかにも理由があると思いますが、せんべいは確実にその一因になっているという実感があります。
 なお硬い食べ物とくればほかには戦車の砲弾にも耐えると言われるあずきバーがありますが、あれも悪くはないと思うものの食べる際に使う歯はやや前歯に偏るような気がして、奥歯がおろそかになる気がします。それこそ一口サイズに切り分けられたバージョンとかあったらすごくいい気がしますが、口内の歯を全部活用するという観点ではやっぱせんべいに軍配が上がるという気がします。

2025年10月19日日曜日

蚕食べてきた(^o^)丿

 今日、中学時代からの友人と1月にもあってるけどまた会おうってことになり、どこで合流するかを話した際、そいつがゲテモノ大好きな奴だったため、もう一人の友人と話し合った末に上野のガチ中華の店に行くことにしました。なんでその店にしたのかっていうと、蚕食べられるからです。

故郷味 上野店(Retty)

 行ったのはこの上野にある故郷味というお店です。自分も知らなかったけど最近日本では麻辣湯が人気で上野でも麻辣湯のある店にはやたら行列ができてましたが、こちらの店は今のところそのようなブームは来ておらず、普通に入ることができました。
 メニューはオーソドックスな中華料理がある一方、結構通な中華料理というか本場中国でもなかなか見ないメニューもたくさんありました。そしてその中に、件の蚕もあったわけです。


 無駄に引っ張るつもりないのでさっさと写真出すと、上の皿の上で奥にあるのが蚕の串焼きです。

小皿に取り分けた蚕

 メニューの写真よりはマイルドなものの、見た目的にかなりインパクトあったため来る前は余裕しゃくしゃくだった自分も食べるのをかなりためらいました。とはいえここで食べなくて何が上海生活が10年以上といえるものかという無駄な意地があり、結局食べることにしました。
 肝心の味に関しては、割とこういう食べ物の感想を言うのは得意だと自負しているものの、この蚕に関しては表現するのが非常に難しく感じます。割と皮が厚くて柔らかく、中身はブヨブヨではないものの固まった形はしておらず、感覚的には柔らかい皮をまとった春雨のような触感でした。味そのものは本当に表現し辛く、友人らと「どちらかというと海鮮系だよね(´・ω・)」などといい合っていました。
 なおゲテモノ食いの友人は「いけるじゃん(・∀・)」といって、1串5個のところ、一人で3個食べました。


 また蚕のほかに蛙の串焼きも頼んだのですが、あの蚕を見た後だと「まだ食べ物らしい見た目してる(∩´∀`)∩」などとみんなほっとしたような感じで、抵抗感なく食べることができました。自分も中国ではたまに蛙食べますが、串焼きで食べるのはあんまなく、通常は細かくぶつ切りにしたのを炒める蛙料理食べてます。でもさっきの蚕の影響で、串焼きでも全然平気でした。


 食事を終えた後はマルイの中にある飲茶屋で割と豪華な飲茶をしてました。喫茶店に行くつもりでしたが、蚕食べたノリで「中国茶飲もうぜ(´・ω・)」という流れになっていきましたが、喫茶店と違って中国茶は長いしやすいというか何杯も飲めるので結構ありでした。


 最後に全く関係ないけどうちの近くの店のショーウィンドーに何故かサイレントヒルっぽいマネキンあったので撮影しました。ファミマはいつからコラボしてたんだろう(。´・ω・)?

2025年10月18日土曜日

孤立無援な医療業界

 かねてから私はこのブログで、団塊の世代が平均寿命を迎える時期、具体的には2030年くらいまでは社会保障が文字通りうなぎ昇りに増え続ける時期なため、国民負担は増えるものの社会保障を支えるために増税ペースを維持するよりほかないと主張しています。この見解に今も変わりはなく、何となく財務省も公言しないもののこうした方針で今増税をやっているのではと思う節があるのですが、その影響で一番割を食っているのが医療業界であるように思え、密かに憂慮しています。

 言うまでもなくこの二年ぐらいで日本の物価は急騰し、賃金も上昇しているとはいえ自分が見る限り今年1月と比べると10月の現在は大きな変動はなく、上昇ペースが鈍ってきているように思えます。
 その一方で値段の変わらない、というより変えようがないのが医療費です。日本の医療費は点数制で、健康保険の対象の治療については国が価格を設定しており、自由診療対象の治療でなければ病院側が勝手に価格を変えるわけにはいきません。

 このように病院の売り上げにあたる治療費価格は変更できない一方、病院で働く医師や看護師、病棟などの不動産費用、設備機器の購入費や維持費、そして電気代などは上がり続けています。効率化を図ろうにも製造業と違って医療では限度もあります。また先のコロナ対策で隔離病棟などを設けるためにも費用が掛かっているように思え、売り上げは増えないのに経費は高騰し続けるという、聞いてるだけで暴れたくなるような状態にあります。

全国で8割が赤字の公立病院:患者減少×物価高の中、石川の富来病院が模索する“生き残り戦略”…能登半島地震の追い打ちにもめげず模索する住民の“命”と“健康”を守る地域医療の要(FNN)

 実際にメディアの報道などで、全国の多くの病院で経営が追い込まれているという話を聞きます。人件費や物価が高騰する背景を考えたら医療費引き上げもやむなしとは思うのですが、結論から言うと、病院関係者を除くと誰も医療費引き上げを望んでいないというのが現状です。

 まず消費者からすると、ただでさえ増税や物価高騰で困ってるのにここにきて医療費引き上げなんてマジ勘弁です。次に政府からすると、医療費を引き上げると国が負担する保険料も増大することとなり、ただでさえ重い負担となっている社会保障費負担がさらに増します。なので消費者、政府からすると、どう見たって医療業界は財政的にヤバいくらい追い詰められているというのに、彼らを助けるため医療費を引き上げると自分らの首が締まるもんだから助けようとはせず、見捨てるどころか感心すら持たない状況が今であるように感じます。
 それこそ仮に議員や大臣が今この時期に医療費引き上げを口にしようものなら、「こんだけ増税してるのに何を言うか!(# ゚Д゚)」と消費者、特に医療費がかかりやすい高齢者などは怒り狂って批判するのが目に見えます。私個人としては病院側の努力には限界もあり、またコロナ期を含め医療関係者は大きな負担に耐え続けていることを考えると引き上げも仕方ないし、早く上げるべきだと思うのですが、こんな考えしているの自分は確実にマイノリティに属すでしょう。

 そういう見方から現状、医療業界は孤立無援というか消費者にも国にも見放され、誰も助けてはくれないのに「医療を支えろ!」と言われているような状況にあるように見えます。私個人としては医療を維持する上でも一定の財政強化は必要であるように思え、増税を維持しつつ医療費引き上げをするよりほかないと思っており、それができないなら給付金なんてばらまいてないでその予算を全部医療に回すべきだと思います。
 敢えて落としどころとしやすい案としては、医療機関への寄付を奨励する、具体的には医療機関への寄付には減税率をダブルアップするキャンペーンなどを組み、資産家などに医療機関へどんどん寄付してもらい、この急場をしのぎつつ、物価高騰対策を打つのが手じゃないかと思います。もちろん、実現性は無視するとして。

ダイエー松戸駅西口店跡地の現状(2025年10月)


 前松戸市民が気になって仕方ない旧Dマートことダイエー松戸駅西口店の跡地に、今年1月から9ヶ月ぶりに行ってまた写真撮ってきました。上の写真は一昨日に撮影したけど生憎この日はどんより曇り空でしたが、前情報にある通り解体工事は既に始まっており、足場も一部が組まれてありました。


 こちらは工事公告ですが、今回初めて気が付いたというか解体工事では石綿除去関連で専門の作業や業者が必要で、どうもこれが解体工事の期間長期化の大きな要因になっているようです。中国なんか解体工事で1ヶ月以上かかる話を聞いたことないのに何で日本はこうも長いんだろうと思ってましたが、確かに石綿対策となると数年単位になるのも仕方ないかと妙に納得できました。


 変わってこちらの写真は昨日の快晴日和に撮った写真です。10月なのに気温はともかく日差しがヤバく、信号待ちしてると長袖のシャツがアイロンかけられたみたくホットな状態となって「日本パネェ(;゚Д゚)」などと感じてました。暑さ的には上海のが上だけど、日差しの強さだと空気がよりきれいなせいなのか日本のが異常にキツイというか日焼けしやすそうに感じました。


 こっちも同じ日に取った別の面の写真です。解体工事はまだ始まったばかりで原形を残していますが、これから解体されていくことを考えると寂しさもひとしおです(´;ω;`)ウッ…

 工事公告からは解体後の利用方法について何も書かれておらず、近くの不動産屋にでも聞き込みしようかとも考えましたがさすがに邪魔かと思い、今回は何もせずに帰りました。以前の記事でもコメント欄には「マンションだけはマジ勘弁!」という書き込みが多く、商業施設を期待する声が多かったのですが、松戸駅前のアトレが改装中であることを考えるとこちらはやはりマンションとなる公算が高いような気がします。単純な不動産運用利益の面で見ても、マンションの方が分があるし。

 解体工事はまだ数年間続くとのことですが、この間に運用方法を関係者には積極的に発信してもらいたいものです。真面目に松戸の中心部近くにあるまとまった敷地であり、且つランドマークだった旧跡で、自分がネタ的に書いた記事がヤバいくらいアクセス集めるあたり注目も高いだけに、積極的な情報発信が求められます。

2025年10月16日木曜日

相変わらず日本は景気がいい

 また休暇で今日本にいますが、電車に乗って結構ビビっています。というのも、車内の広告量が明らかに今年1月と比べても増えており、以前5割くらいだった路線が7割くらいになっていて、空きはまだあるものの自社広告の類は見えないだけにかなりの枠が埋まっているように見えます。

 恐らくこんなの自分だけでしょうが、割と電車内の広告量は景気を図る上でいいバロメーターだという気がします。出稿企業を見るだけでも傾向見れるし(今は転職会社が多いが)、もっと他の人も見ればいいのにとすら思います。
 同様にアルバイトの求人情報もいい情報源なのですが、こちらに関しては時給が1200円前後で前よりも変動がない、それどころか1400円台の求人が以前より見られなくなっており、若干調子が悪いという風に覚えました。人手不足が解消されたのか、商品材料原価などの高騰で人件費に回せなくなったのかなどが原因として考えられますが、どちらにしろ賃金上昇ペースはややに鈍っているように見えます。

 とはいえ日本全体では今のところ景気がいいというのは間違いないでしょう。結局のところ景況感というのは、企業業績がいいとか一人当たり所得が向上しているとかよりも、雇用が充足している状態のことを言うのだと思います。無職者を差別するつもりはありませんがやはり雇用が充実している方が社会的にも明るく、何より各市民が程度の差こそあれ消費を継続し続けてくれることからも、世の中の空気も良くなるような気がします。
 対照的なのが今の上海というか中国で、やはり失業者が増えている関係からか若干空気感が悪くなっている気がします。恐らく今後はさらに悪くなっていくでしょう。

2025年10月13日月曜日

早死にしてよかったのではと思う維新志士

 最近歴史に関してはどこまでが一般的なのかマニアックなのかがわからなくなってきて記事書くことも減りましたが、今日のネタはあまりほかに同じこと言う人いないのでかなりレアというか自分の妄想入った内容である気がします。

 明治維新直前にその革命の成就を見ることなくこの世を去った維新志士は何人かおり、その代表格とくれば坂本龍馬が代表格ですが、もう一人挙げるとしたら恐らく高杉晋作の名が多くなってくるでしょう。その高杉晋作ですが、個人的に彼は維新前に早死にしてある意味幸福だったのではと思う節があります。

 かねてから書いているように、明治維新は武士とも呼べないような下級武士たちが中心になって起こしており、だからこそ彼らは元々武家社会に対し何の帰属意識もなく、明治政府設立後に廃藩置県をはじめとした武家社会そのものの破壊も躊躇なく行えたと指摘されています。
 それに対し高杉晋作ですが、ほかの主要な維新志士と比べると彼だけ例外的に非常に位の高い、家老すら務めてきた家の出身です。維新志士の中でも間違いなく最上級の武家の出身で、それもあってから彼の行動を見ていると、主家そっちのけで日本の改革を進めようとしていた大久保利通や桂小五郎らと比べ、どことなく主家たる毛利家のために精力的に活動していたような節があります。

 その言動を見る限りだと攘夷の実施は早い段階で不可能とあきらめ、開国、そして吉田松陰を殺した徳川幕府の討伐という方針こそほかのメンバーらと共有していたように見えますが、武家社会の破壊に関しては私は彼の出身とその言動からみていると猛反対し、徹底的に抵抗したのではないかという気がします。
 また彼の創設した奇兵隊事態、維新後に真っ先に反乱を起こす部隊となっています。何となくこういう現場に愛着もつような感じに見え、もし高杉晋作が生きていたら一緒に反乱を起こしていたのではという風にも見えます。それどころか、史実では萩の乱は前原一誠が起こしていますが、もし高杉が存命なら彼が首謀者になってたやもとまで考えています。

 そのように考えると、無念だったろうとはいえ維新直前に高杉が亡くなったのはある意味、歴史的評価においては彼にとって幸いだったのではと思う節があります。西郷隆盛も同じですが、乱世の英雄は概して治世においては反乱者となりがちで、高杉もそういう気配を覚えるだけにその早すぎる逝去は天の采配によるものかとも見えてきます。

2025年10月12日日曜日

自民党が採り得る選択肢

 衝撃のアルベルト、じゃなく衝撃の連立離脱から三日目ですが、いまのところ明確な対応というか動きはまだ見られず、各会派で探り合いのような状態が続いています。ただ自民党の立場に立つと与党として残る上では現実的に残された選択肢は多くないように見られます。以下では具体的にその選択肢を上げていきますが、まず前提条件を整えることとします。

・公明党の連立復帰はまずありえない
・任命責任を問われるため高市氏は萩生田氏を切れない
・共産党、立憲民主は自民党とは組まない
・石破総理は解散しない

 最後の点について補足すると、高市氏は現在自民党総裁ではあるものの日本国総理ではないため、衆議院の解散権は現総理の石破氏が有しています。公明党の突然の連立離脱を受け事態を打開するため解散しようにもその決定権は石破総理にしかなく、そのため一部から解散を期待する声もありますが、現実的にはまず解散しないだろうと見込んでいます。
 根拠としては解散しても自民が勝利する可能性は低く、むしろのその大義なき解散から批判が集まり、今以上に議席を減らす可能性が高いからです。そこへきて公明の選挙協力も亡くなることを考えれば、自民としては解散する方が損というものです。もっともそれ以前に、高市氏と仲の悪そうな石破総理がわざわざ支援するような行為をするはずもないでしょう。

1、国民民主と連立を組み、玉木氏を総理に指名する
 昨日の記事にも書きましたが、自民党が与党として残るためにはこれが一番の上策であるように思います。玉木氏を総理指名することは野党側もある程度了解しており、また玉木氏の側もただ連立を組むだけでなく総理の地位もセットなら党内外を含め説得しやすく、また自民党という組織を国会運営で使えるなら受諾する可能性もある気がします。
 もっとも自民党としては一時的に政権を渡すだけで後年に取り返さなければ話になりません。なので連立期間中にどう国民民主を取り込むかが勝負となるわけで、玉木氏もその自民の下心を理解して臨む必要があるでしょう。やりようによっては、玉木氏有利なシチュエーションへもっていくことも可能ですが。

2、維新と連立を組む
 今日あたりから一部この案を出す人がいますが、私に言わせれば一番の下策です。というのも維新の会の議員は烏合の衆もいいところで、叩けば埃どころか産業廃棄物が大量に出てくるような人間が明らかに多いです。確かに数的には失った公明党の議員数を補えるし、政策の一致というか政策方針そのものがあまりない政党なため組みやすさはあるものの、組んだ後でどんどんスキャンダルが出て過半数をすぐ割ることになりかねません。
 それどころか、まとまりが異常にない連中なため総理指名においてすらも造反者が出て過半数を得られない可能性すらあります。とにもかくにも不確実性の高い連中で、参政党同様に組んだら逆に負けるような状況になるとみています。

3、公明、維新、国民民主に総理指名投票での棄権を求める
 ひとまず目下の問題は臨時国会での総理指名投票ですが、この投票で高市氏に投票しろとは言わず、投票を棄権するよう公明党、維新の会、国民民主党に条件を対価に求めるというのも一つの選択肢かなと思います。票数的にはこれで立憲民主にある程度拮抗させることができ、各党も棄権なら「裏切者」という世論の批判をかわせる可能性があるように見えます。
 もっともこの妥協を求めるにはそれなりの対価が必要なのと、無事に高市氏が総理となったとしても国会運営上においては数的不利が否めず、根本的解決には至りません。あくまで急場凌ぎの策ですが、落としどころを好む日本人的には受け入れやすい案でもあるんじゃないかって思います。

4、いっそ野党に政権を明け渡す
 野党連合も方針の違いがはっきりしているだけに、いっそ政権を渡して下野し、彼らがうまく政権運営できないのを尻目に次の選挙の準備を進めるというのがこの案です。与党というアドバンテージこそ失うものの、現状で下手にじたばたするならこういう寝技もありっちゃありかなと思います。
 ただ自民の支持層や自民の議員から反発する勢力も出てきて、党が割れる可能性もあるでしょう。最有力候補はやはり小泉氏ですが、それ以上に今高市氏にとって危険な存在なのは岸田元総理で、逆に岸田元総理によって高市派が追い出される可能性すらある気がします。

 以上、勝手な憶測で自民が採れる選択肢をいくつかあげましたが、一番最悪なのは右往左往して無駄に時間を過ごすことで間違いないでしょう。すでに公明党を含めほかの政党は活発に動いており、行動で遅れるとどんどん不利になっていくことは確実です。
 しかし偏見かもしれませんが高市氏はかなりプライドが高く、以上の案はどれも飲まない気がします。しかし何かしら捨てなければもうどうにもならない状況にあるため、その辺をいつ判断できるかというところである気がします。

2025年10月11日土曜日

自公連立解消で気になったポイント

 既に報道されている通り、誰も使ってくれないけどかねてからこのブログで「99年体制」という言葉で表現してきた自民党と公明党の四半世紀にわたる連立体制が昨日、突如として終わりを迎えたというか解消されました。これほどの政治的大事件にもかかわらず昨日何故このブログで記事書かなかったのかというと、今やっている「イース9」が忙しかったからではなく、いくつか気になる点について報道を確認したかったためです。今日はその気になった点について個別に自分の見解を書いていきます。
 なおイース9は前作のイース8に比べると劣るという評価をよく見ますが、私個人としては9の方が楽しかったりします。8は舞台が無人島で開放感溢れるフィールドが評価が高いのに対し、9は監獄都市が舞台で閉塞感が強いという声が多いですが、9の方がいろんな建物を垂直で上ったり、滑空できたりするのがすごくいいです。以前遊んだ「グラビティデイズ」を思い出しました。

・公明党はいつ連立解消を決めたのか
 これはもうほぼ確実というか、昨日の高市氏との会談の前日、つまり一昨日の公明党内の幹部会議でしょう。恐らくこの会議で自民党が公明党の要求を飲まないならもう解消しようという合意が得られていたとみられ、実際一昨日の時点でそのような方針が報道されていました。

・自民党は連立解消となる事態を予想していたのか
 こちらについても、自民党、少なくとも執行部はまさか公明党がそこまで覚悟していたとは考えていなかったと断言できます。昨日の会談後の高市氏の昂った反応といい、その直前までの余裕綽々な態度を比べると、公明党がまさかここで連立解消してくるとはまず思っていなかったのでしょう。
 もちろん高市体制ができたことに対して公明党が反発を覚えていることはわかってはいたでしょうが、それでも適当に妥協したり口車に乗せればどうとでもなるという風に考えていた節があり、まさかこのタイミングではっきりと行動に移すとは考えていなかったように見えます。端的に言えば、舐めていたのでしょう。

・公明党は事前に他の野党と解消について協議していたのか
 これは自分の推測になりますが、恐らくしてなかったのではないかと思います。内部議員が個人的に検討していた可能性こそあるものの、今回は野党の反応を見ていてもこの解消にみんな驚いており、自民同様に想定していなかったように見えます。
 私は当初、解消後に他の野党も協力するという後ろ盾がすでに確保された上で公明党は解消を決断したのではないかと疑いました。っていうか普通、そういうバックアップが初めて物事は行動に移されるものだという風に考えていたからですが、今回に関してはマジでそういうものはなく、逆を言えばそれだけ公明党も自民党の態度に煮え湯を飲まされる思いをしてきたのだとも感じて、だとすればかなり根が深い問題だったことになります。

・公明は何故連立解消に舵を切ったのか
 こちらについてはかなりはっきりしており、裏金問題への自民というか高市派の消極的態度もあるでしょうがそれ以上に、萩生田氏の党役員就任が最大の原因だと断言できます。萩生田氏が裏金議員であるためという解説を多くの報道で見受けられますが、私はこれについては違うんじゃないかと思っています。
 もう忘れている人も多いかと思いますが自民党で統一教会問題が発覚した際、公明党が一番ブチ切れていた相手は萩生田氏でした。何故かというと萩生田氏は選挙で公明党の応援を多大に受けていながら、創価学会の不倶戴天の敵ともいえる統一教会からも応援を受けており、統一教会にも多くの便宜を図っていたと報じられたからです。またどうも萩生田氏が自民都議連の代表なりしていた時も都議会選挙を重視する公明党を冷遇していたともされ、それもあって公明党からは嫌いを通り越して憎悪を持たれていたという報道を当時(2022年)見た覚えがあります。

 敢えて恋愛漫画に例えると、公明党は自分の食事を制限してまで萩生田氏に毎日お弁当を作ってあげていたら、萩生田氏は公明党の親の仇(統一教会)からも弁当もらい続けるという二股をかけており、しかも親の仇の方を本命扱いしてたようなもんでしょう。
 裏金問題も関係しているでしょうが、それ以上に萩生田氏に対する憎悪こそが公明党を連立解消に走らせた最大の要因であるように私には思えます。逆を言えば、自民党は萩生田氏には復党までにとどめて党要職には就任させていなければ、今回の事態は避けられたんじゃないかという気もします。

・総理氏名はどうなるのか
 ぶっちゃけ読めませんが、高市氏が順調に総理に就任できる可能性はこれまで95%だったのが一気に40%以下に落ちたというのが現状でしょう。自公連立が維持されるとしても100%ではなかった状況から、公明党が連立を離脱したうえに既に野党連合と接触、連携を図っている状況を考えると、野党連合の中からいくらか造反が出たとしてもその数的有利は動かず、自民党よりも有利な状態となっています。
 さっき友人にも話しましたが、総理指名候補に挙げられている国民民主の玉吉こと玉木氏についてはその強運ぶりに若干驚愕しています。もちろん野党連合の総理なんて利害が絡んで運営すんのも大変だからやりたくないかもしれませんが、このタイミングで総理就任のチャンスがポンと転がって来る人なんてなかなかないでしょう。

 もちろん、玉木氏が野党連合を切って自民党と連立を組む可能性もないでしょうが、それも昨日までと比べるとその可能性は大きく低下したと言えるでしょう。かくなるうえは自民党が総理指名を総裁の高市氏ではなく、敢えてその連立相手とする玉木氏を選ぶという方策でも採らない限り、自民党はこのまま野党に下野する可能性が非常に高いのではないかと思います。もっとも高市氏の性格を考えると、この「総理を捨てて与党を取る」戦術を採る可能性は低いのではないかと思いますが。
 それにしてもほんと数十年ぶりに政治が動いたというか、一気に政局が流動化した感があります。少なくともいえることは、どう転んでも自民党の影響力は今後大きく低下し、またこの事態を招いた高市氏の求心力も劇落ち君なみに劇落ちし、党内ガバナンスにも影響してくることでしょう。

 さてイース9を今日はどこまで進めるべきか。明日も上海の予想最高気温34度で10月の記録を更新するということだから、家に引きこもってやってよ(´・ω・)