・稼ぎ頭のはずだった「ゆうパック」 「赤字」判明がもたらす悪影響(J-CASTニュース)
ちょっと古いニュースですが、いきなりリンクを張ってみました。内容を簡単に説明すると、今年から民営化して一民間企業として船出した日本郵政会社が総務省に対して経営内容の報告書を提出したところ、民営化後の主力事業として期待され、クロネコヤマトが契約を切った直後にコンビニと代理店契約を結ぶなどしていた荷物運送事業(ゆうパック)が、なんと半年で5億1100万円もの赤字を出していたのです。
しかし、それ以上に驚きなのが、民営化後にはネットワークが崩れる、国の後押しなくして経営が成り立つわけがないと言われていた、手紙などの郵便事業が1042億8400万円の黒字だったということです。
このニュースは正直言って見る人によって評価が大きく分かれるでしょう。民営化後に主力事業とするはずだった荷物の運送が赤字で、逆に年々年賀状をメールで出す人間が増えて黒字なんか出せるわけないといわれていた郵便事業が、運送事業の赤字を軽く埋めるほどの大黒字だったのです。これまでの討論ってなんだったのかって思うくらい驚きの内容です。
ネット上でのこのニュースの反応は様々で、やはり郵政民営化の経営見通しは甘かったという意見もあれば、むしろこれだけ独占事業である郵便事業で儲けていたのかという意見もあり、中には民営化したからこそこういった情報が公開されるようになったのだという意見もありました。
私としても、先ほどの最後の意見に同感します。と同時に、本当に郵政解散以前は政治家評論家みんな揃ってまともなデータなしにくだらない議論をやっていたのだと感じます。ネットでの意見でも書かれ
ていましたが、もしこれが民営化せずに隠されたままであれば、国民が出している郵便貯金からこの運送事業の赤字が補填されていた可能性もあり、やはりこれらの情報が公開されただけでも民営化の価値はあったのだと思います。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2008年8月26日火曜日
アフガニスタン拉致事件について
最近ニュースに困っていたのですが、本日とてもショッキングなニュースが入ってきました。
・拉致は静岡の伊藤さん=現地で農業支援-運転手と襲われる?アフガン邦人誘拐(YAHOOニュース)
リンクに貼ったニュース記事によると、本日アフガニスタンにて現地で農業指導を行っていたNGO団体会員の伊藤和也氏が反政府系のテロリストグループによって拉致されたようです。これだけでも大事件なのですが、私にとって一番驚きだったのは、この伊藤氏がペシャワール会に所属するボランティアスタッフだったということです。
ここではっきりといいますが、日本最高のNGO団体と呼べるのはまさにこの「ペシャワール会」です。日本では知ってる人は知っているのですが、私の目からすると一般の方まではあまり浸透していない名前の団体ですがその活動は古く、米軍がアフガニスタンに侵攻するずっと以前からアフガニスタンとその周辺地域で医療活動などに携わっている団体で、国際的にも日本のNGOとして非常に名高い団体であります。
設立者は本人も医者の中村哲氏で、私は実際に拝見したことはないのですが講演会の記録を載せた本を読み、その活動と考え方を知りました。
実はここだけの話、実際に講演会に行く機会があったのですが、確かその日になにか別の外せない用事があっていけませんでした。今では非常に行っておけばよかったと後悔してます。
このペシャワール会は文字通り一切政府などの支援を受けず、支持者による寄付金のみで活動している団体です。私が読んだ本の中でしびれた言葉として中村氏が、
「よく医薬品などを寄付してくれる方もおりますが、医薬品よりお金を直接寄付してもらいたい。我々なら海外でずっと安く、大量に抗生剤などの医薬品を調達できます」
私の見ている普通のNGOとかだと、ともかく何でもいいから寄付してくれと叫ぶ団体が多いのですが、その中でこの発言は国際NGOとして非常に実績を積んだ人だからこそ出る言葉だと感じました。
そのペシャワール会の方がこの度拉致されたといいます。NHKの報道によると、拉致した側は政府に対して自分たちの捕まっている仲間と交換することを主張しているようですが、何故アフガニスタンのために活躍している方をこのように拉致するのか、理解に苦しみます。
願わくば、無事に伊藤氏が解放されることを祈るだけです。
追記
八時四十五分のNHKニュースにて、伊藤氏が解放されたとの速報が入りました。何とはともあれよかったのですが、何も書き終わった直後に……。
追記2
上記の解放の知らせは外務省の誤報だったようです。ぬか喜びをしてしまいました。
・拉致は静岡の伊藤さん=現地で農業支援-運転手と襲われる?アフガン邦人誘拐(YAHOOニュース)
リンクに貼ったニュース記事によると、本日アフガニスタンにて現地で農業指導を行っていたNGO団体会員の伊藤和也氏が反政府系のテロリストグループによって拉致されたようです。これだけでも大事件なのですが、私にとって一番驚きだったのは、この伊藤氏がペシャワール会に所属するボランティアスタッフだったということです。
ここではっきりといいますが、日本最高のNGO団体と呼べるのはまさにこの「ペシャワール会」です。日本では知ってる人は知っているのですが、私の目からすると一般の方まではあまり浸透していない名前の団体ですがその活動は古く、米軍がアフガニスタンに侵攻するずっと以前からアフガニスタンとその周辺地域で医療活動などに携わっている団体で、国際的にも日本のNGOとして非常に名高い団体であります。
設立者は本人も医者の中村哲氏で、私は実際に拝見したことはないのですが講演会の記録を載せた本を読み、その活動と考え方を知りました。
実はここだけの話、実際に講演会に行く機会があったのですが、確かその日になにか別の外せない用事があっていけませんでした。今では非常に行っておけばよかったと後悔してます。
このペシャワール会は文字通り一切政府などの支援を受けず、支持者による寄付金のみで活動している団体です。私が読んだ本の中でしびれた言葉として中村氏が、
「よく医薬品などを寄付してくれる方もおりますが、医薬品よりお金を直接寄付してもらいたい。我々なら海外でずっと安く、大量に抗生剤などの医薬品を調達できます」
私の見ている普通のNGOとかだと、ともかく何でもいいから寄付してくれと叫ぶ団体が多いのですが、その中でこの発言は国際NGOとして非常に実績を積んだ人だからこそ出る言葉だと感じました。
そのペシャワール会の方がこの度拉致されたといいます。NHKの報道によると、拉致した側は政府に対して自分たちの捕まっている仲間と交換することを主張しているようですが、何故アフガニスタンのために活躍している方をこのように拉致するのか、理解に苦しみます。
願わくば、無事に伊藤氏が解放されることを祈るだけです。
追記
八時四十五分のNHKニュースにて、伊藤氏が解放されたとの速報が入りました。何とはともあれよかったのですが、何も書き終わった直後に……。
追記2
上記の解放の知らせは外務省の誤報だったようです。ぬか喜びをしてしまいました。
2008年8月25日月曜日
考古学会について
以前から思っていたのですが、そろそろ中学校などで「四大文明」について教えるのはよくないと思っています。
というのも、これは1900年に中国の梁啓超が唱えたもので、すべての文明は四大文明から分派したものだという説ですが、これはあからさまな間違いです。黄河文明に代表される同じ中国でも、華北地域と華南地域は文明の起こりは完全に別々で、現在は黄河文明に対して長江文明というのもほぼ確実視されています。
そして何より、南米のマヤ、アステカ文明が完全に無視されているのが私としては非常に腹正しく思います。こうした南米の文明や北米のインディアンの文化などは無視し、強国の視点でもって古代史の範囲で四大文明ばかり教えるのは私は問題だと感じています。どうせ四大文明だけでも覚える量は少ないのですから、この際いろんな地域の文明について中学生などに教えるべきじゃないかと思います。
このように、すでに明らかに間違いであると言われているにもかかわらず、どうもこの考古学会というのは頭が固いというか、昔から論を変えたりせず、また権威を持っている人間が好き放題に言っているのではないかと、私個人的には感じています。その最たる例がかつて起こった「遺跡捏造事件」で、またピラミッドに関する意見などです。
「遺跡捏造事件」については言うまでもありませんが、ピラミッドは最近は大分払拭なされてきましたが、私が子供の頃なんか、
「ピラミッドの建築に関わった人間は内部の構造が明るみになるのを恐れて、ピラミッドが完成されるとともに皆殺された」
などという、なんの根拠もない説がまことしやかに語られていました。実際にはピラミッドの建築に関わった労働者にはパンやビールなどが振舞われ、農閑期の公共事業としての意味合いが強かったようです。
こんな風な、ありもしない話やらとち狂ってんじゃないかと思うような話がこの業界には多い気がします。まぁ数少ない資料の中であれこれ推察しなければならないのだから多少はしょうがないけど、間違いだってわかったら、その説を払拭するために自浄活動位はやってもらいたいものです。
おまけ
昔から今に至るまで、ピラミッドの研究者たちが内部の床の面積やら距離などから世界滅亡の日を計算していますが、あきれるくらいに皆外れています。以下のサイトに詳しいので、興味のある方やオカルト好きな方はみてみることをお勧めします。
・超常現象の謎解き
というのも、これは1900年に中国の梁啓超が唱えたもので、すべての文明は四大文明から分派したものだという説ですが、これはあからさまな間違いです。黄河文明に代表される同じ中国でも、華北地域と華南地域は文明の起こりは完全に別々で、現在は黄河文明に対して長江文明というのもほぼ確実視されています。
そして何より、南米のマヤ、アステカ文明が完全に無視されているのが私としては非常に腹正しく思います。こうした南米の文明や北米のインディアンの文化などは無視し、強国の視点でもって古代史の範囲で四大文明ばかり教えるのは私は問題だと感じています。どうせ四大文明だけでも覚える量は少ないのですから、この際いろんな地域の文明について中学生などに教えるべきじゃないかと思います。
このように、すでに明らかに間違いであると言われているにもかかわらず、どうもこの考古学会というのは頭が固いというか、昔から論を変えたりせず、また権威を持っている人間が好き放題に言っているのではないかと、私個人的には感じています。その最たる例がかつて起こった「遺跡捏造事件」で、またピラミッドに関する意見などです。
「遺跡捏造事件」については言うまでもありませんが、ピラミッドは最近は大分払拭なされてきましたが、私が子供の頃なんか、
「ピラミッドの建築に関わった人間は内部の構造が明るみになるのを恐れて、ピラミッドが完成されるとともに皆殺された」
などという、なんの根拠もない説がまことしやかに語られていました。実際にはピラミッドの建築に関わった労働者にはパンやビールなどが振舞われ、農閑期の公共事業としての意味合いが強かったようです。
こんな風な、ありもしない話やらとち狂ってんじゃないかと思うような話がこの業界には多い気がします。まぁ数少ない資料の中であれこれ推察しなければならないのだから多少はしょうがないけど、間違いだってわかったら、その説を払拭するために自浄活動位はやってもらいたいものです。
おまけ
昔から今に至るまで、ピラミッドの研究者たちが内部の床の面積やら距離などから世界滅亡の日を計算していますが、あきれるくらいに皆外れています。以下のサイトに詳しいので、興味のある方やオカルト好きな方はみてみることをお勧めします。
・超常現象の謎解き
2008年8月24日日曜日
国民栄誉賞について
なんかこのところニュースが少ないから、このブログが始まって以来珍しくネタに困る日々が続いています。またなんか特集連載でも始めようかな。
そんなニュースが少ない中で、今日はちょっと昔に一本エッセイにまとめたニュースが来たので、それについてまた新たに語ろうと思います。そのニュースというのも、国民栄誉賞についてです。
この国民栄誉賞、政府が国民に与える表彰としては文字通り最高のものと位置づけられています。しかしかねてよりその受賞基準というのはあいまいで、賞としてのその価値はこれまでにもよく批判されてきました。
私なんかが書くよりウィキペディアの項目を見てもらえばわかりやすいのですが、たとえば同じ相撲という分野でも、前人未到の勝利記録を作ったことでもらった千代之富士に対して、こちらも前人未到の年六場所制覇をした朝青龍はもらえていません。このようにこの賞は基準はあいまいで、私の見る限り結構その場のノリで与えているようにしか見えません。
この基準のあいまいさゆえに一番批判が巻き起こったのは2000年、オリンピック女子フルマラソンで金メダルを取った高橋尚子氏の受賞の際でした。女子フルマラソンで日本悲願の金メダルを取ったことというのが受賞理由だったのですが、当時に私も同じ内容で批判しましたが、世界大会を幾度も連覇し、その上同じオリンピック大会の女子柔道でこちらも悲願の金メダルを獲得した谷亮子氏(当時の姓は田村)や、同じくその大会の男子柔道で三連覇を果たした野村忠宏氏はなんでもらえないのかという批判が起き、やはりそれ以降は罰が悪くなったのか、その後この賞は一度も授与されていません。
そしてこの問題はやはり後々に問題を続かせてしまうことになります。多少失礼な表現になるのですが、私はやはり高橋尚子氏には与えるべきではなかったと思います。というのも、その後高橋氏は際立った成績は残せず、結局受賞した際のオリンピックで終わったしまいました。その間、今回は怪我のため出場を辞退しましたが、前回2004年のオリンピックで同じく女子フルマラソンで金メダルを取った野口みずき氏については、確かに出場こそかなわなかったものの、代表選考レースなどで立派な記録を作っており、いくら初めての金メダルということを考慮しても、高橋氏がもらえて野口氏がもらえなかったというのは誰がどう見てもおかしな基準になります。
野球のイチロー選手などはこの辺りのことがよくわかっているのか、これまで何度か賞を授与しようと政府が画策したものの、すべて本人から断っています。私も、これだけ曰くつきの賞なので、イチロー選手が敬遠する理由も理解できます。
そこで今日のニュースです。今日というわけじゃありませんが、今回のオリンピックで前人未到の二冠に連覇を果たした水泳平泳ぎの北島康介氏に賞を授与するかどうかを政府が現在検討しているようです。
・どうする「国民栄誉賞」 2冠連覇の北島へ授与検討(YAHOOニュース)
結論から言って、私はこの国民栄誉賞というのは昔から好きになれなかったのですが、今回の北島氏への表彰は行ってもよいのではないかと考えています。
政府もこの賞のこれまでの経緯や、ただの人気取りだと突っ込まれるのではないかと戦々恐々しているそうですが、今回の北島選手の活躍は日本の誰もが認める活躍で、その上前回のオリンピックから一貫して活躍し続けたということは賞賛に値しますし、いくら基準があいまいなこの賞と言っても、北島選手については文字通り文句なしでしょう。
ただ今回の場合、水泳という競技がひとつのネックになると思います。というのも、かつて「ニイヤマのトビウオ」と謳われた伝説の水泳選手、古橋廣之進氏がこの賞を受賞していないからです。
古橋氏の経歴について簡単に説明すると、戦中戦後に活躍した自由形の水泳選手で、戦後に敗戦して自信を失っていた日本人に対し、世界大会にて堂々の当時の自由形世界記録を作って大いに感動させ、日本の戦後史の一ページを飾る大人物の一人であります。北島選手の功績ももちろんすばらしいのですが、古橋氏と比べるのならば私には小さく見えてしまいます。
この古橋氏の処遇をどうするか、これが今後の国民栄誉賞の基準を左右する上で非常に重要な要素となってくると思います。
私ならどうするかって? ダブル受賞……とするのはやはり間違っていますから、私は敢えて式典で、総理大臣の代わりに古橋氏によって賞状などを北島選手に授与させてみたいと思います。こうすることによって、日本の水泳の神様から水泳の王者へ、という形に持っていくことができますから。古橋氏も、やってくれたらいいなぁと個人的に思います。
そんなニュースが少ない中で、今日はちょっと昔に一本エッセイにまとめたニュースが来たので、それについてまた新たに語ろうと思います。そのニュースというのも、国民栄誉賞についてです。
この国民栄誉賞、政府が国民に与える表彰としては文字通り最高のものと位置づけられています。しかしかねてよりその受賞基準というのはあいまいで、賞としてのその価値はこれまでにもよく批判されてきました。
私なんかが書くよりウィキペディアの項目を見てもらえばわかりやすいのですが、たとえば同じ相撲という分野でも、前人未到の勝利記録を作ったことでもらった千代之富士に対して、こちらも前人未到の年六場所制覇をした朝青龍はもらえていません。このようにこの賞は基準はあいまいで、私の見る限り結構その場のノリで与えているようにしか見えません。
この基準のあいまいさゆえに一番批判が巻き起こったのは2000年、オリンピック女子フルマラソンで金メダルを取った高橋尚子氏の受賞の際でした。女子フルマラソンで日本悲願の金メダルを取ったことというのが受賞理由だったのですが、当時に私も同じ内容で批判しましたが、世界大会を幾度も連覇し、その上同じオリンピック大会の女子柔道でこちらも悲願の金メダルを獲得した谷亮子氏(当時の姓は田村)や、同じくその大会の男子柔道で三連覇を果たした野村忠宏氏はなんでもらえないのかという批判が起き、やはりそれ以降は罰が悪くなったのか、その後この賞は一度も授与されていません。
そしてこの問題はやはり後々に問題を続かせてしまうことになります。多少失礼な表現になるのですが、私はやはり高橋尚子氏には与えるべきではなかったと思います。というのも、その後高橋氏は際立った成績は残せず、結局受賞した際のオリンピックで終わったしまいました。その間、今回は怪我のため出場を辞退しましたが、前回2004年のオリンピックで同じく女子フルマラソンで金メダルを取った野口みずき氏については、確かに出場こそかなわなかったものの、代表選考レースなどで立派な記録を作っており、いくら初めての金メダルということを考慮しても、高橋氏がもらえて野口氏がもらえなかったというのは誰がどう見てもおかしな基準になります。
野球のイチロー選手などはこの辺りのことがよくわかっているのか、これまで何度か賞を授与しようと政府が画策したものの、すべて本人から断っています。私も、これだけ曰くつきの賞なので、イチロー選手が敬遠する理由も理解できます。
そこで今日のニュースです。今日というわけじゃありませんが、今回のオリンピックで前人未到の二冠に連覇を果たした水泳平泳ぎの北島康介氏に賞を授与するかどうかを政府が現在検討しているようです。
・どうする「国民栄誉賞」 2冠連覇の北島へ授与検討(YAHOOニュース)
結論から言って、私はこの国民栄誉賞というのは昔から好きになれなかったのですが、今回の北島氏への表彰は行ってもよいのではないかと考えています。
政府もこの賞のこれまでの経緯や、ただの人気取りだと突っ込まれるのではないかと戦々恐々しているそうですが、今回の北島選手の活躍は日本の誰もが認める活躍で、その上前回のオリンピックから一貫して活躍し続けたということは賞賛に値しますし、いくら基準があいまいなこの賞と言っても、北島選手については文字通り文句なしでしょう。
ただ今回の場合、水泳という競技がひとつのネックになると思います。というのも、かつて「ニイヤマのトビウオ」と謳われた伝説の水泳選手、古橋廣之進氏がこの賞を受賞していないからです。
古橋氏の経歴について簡単に説明すると、戦中戦後に活躍した自由形の水泳選手で、戦後に敗戦して自信を失っていた日本人に対し、世界大会にて堂々の当時の自由形世界記録を作って大いに感動させ、日本の戦後史の一ページを飾る大人物の一人であります。北島選手の功績ももちろんすばらしいのですが、古橋氏と比べるのならば私には小さく見えてしまいます。
この古橋氏の処遇をどうするか、これが今後の国民栄誉賞の基準を左右する上で非常に重要な要素となってくると思います。
私ならどうするかって? ダブル受賞……とするのはやはり間違っていますから、私は敢えて式典で、総理大臣の代わりに古橋氏によって賞状などを北島選手に授与させてみたいと思います。こうすることによって、日本の水泳の神様から水泳の王者へ、という形に持っていくことができますから。古橋氏も、やってくれたらいいなぁと個人的に思います。
2008年8月23日土曜日
猛将列伝~今村均~
「尊敬する人は?」という質問が来た際、私はいつも、「水木しげると今村均です」と答えています。水木しげる氏についてはその思いのたけをこのブログでも何度も書いていますが、今村均氏については多分今回が初めてだと思います。
今村氏は新潟県出身の旧日本陸軍の大将です。同じ出身だということで、山本五十六海軍司令官とも仲がよかったそうです。この今村氏は戦闘での華々しい大勝利という経験こそなかったものの、その決断と指揮については硫黄島での栗林忠道中将と並び旧日本陸軍でも随一と呼ばれています。
今村氏が主な戦場としていたのは太平洋戦争最大の激戦地と呼ばれた東南アジアに位置するラバウルです。この場所はオーストラリア軍、アメリカ軍からの最前線にもなるというのに本国からの補給が難しい場所にあったのですが、そんな難しい地点の防衛を任された今村氏は早くに敵軍によって補給路が遮断されると読み、諸葛孔明の五丈原での対陣かのようにあらかじめ部下を使って畑を耕すなどして持久戦に備えていました。
アメリカ軍は当初、マッカーサーの強い意向もあり進路を完全制覇しながら進んでいこうと考えていましたがこのラバウルでの激しい抵抗を受け、補給路を寸断して日干しにしていくという「飛び石作戦」に切り替え、今村氏の読み通りに戦争の途中でラバウルは日本との補給路を遮断されました。しかしすでに述べたとおりに今村氏はこのような状況にあらかじめ備えており、結局アメリカ軍は最後までラバウルを陥落させる事が出来ず終戦まで日本側が保持し続けることができました。
この戦略眼一つとっても今村氏は大した人間と言えそうなのですが、このエピソード以上に終戦後には今村氏のその人格の高さを伺える素晴らしいエピソードが残されています。
終戦後、ラバウルに残っていた将兵たちはこれからどうなるのかと当初は不安に思っていたそうです。実際に満州など中国東北部に駐留していた部隊はその後ロシア軍から攻撃を受けて捕縛され、厳しいシベリア抑留を受ける羽目となっており、ラバウルの部隊でも米英軍の捕虜になって日本に帰ることはできないのではないかと言われていたそうです。しかし玉音放送の後に今村氏は、
「諸君らからなんとしても日本に帰還させる。だから安心してほしい」
と言い切り、ある兵士はこれを聞いて、「なんとなく、生きて帰れるような気がした」と語っています。
その後現地で武装解除したラバウルの将兵は無事日本に帰還できたのですが、今村氏は戦争指導者として戦犯裁判にかけらることになり、禁固十年の刑を言い渡されてほかの戦犯同様に巣鴨プリズンへと送られることとなりました。しかしその際に今村氏はマッカーサーに対し、こんな手紙を出しています。
「B、C級戦犯となった私の元部下らは巣鴨よりずっと環境の悪いパプアニューギニアのマヌス島の刑務所に入れられているのに、私一人がここでこんな待遇を受け続けることはできない。願わくば、部下たちと同じ刑務所に移送してくれないだろうか」
この手紙を受け取ったマッカーサーは、「まだ日本には武士が残っていた」と言い、すぐさま今村氏の願いを聞き届けてマヌス島へと移送したそうです。一説によると、自分の刑期は終えたにもかかわらず部下が最後の一人が釈放されるまで今村氏は留まったとまで言われています。こうしたエピソードが、今村氏をこの記事の題のように「聖将」と呼ばしめる要因となったのです。
その後今村氏は刑期を満了して日本に帰国してその命を全うしましたが、こうした戦中戦後のエピソードに限らず、ほかにもなかなか面白いエピソードをいくつか持っています。
なんでも、子供の頃から夜に熟睡することができず、将軍となった後でもいろんな場所でしばしば居眠りをしていたそうです。ある日の会議でも居眠りをしていてそれを見咎めた議長が起きろと怒ったところ、今村氏は飛び起きるやその会議での発言を一語一句逃さずに最初から最後まで復唱して見せて、議長に何も言えなくさせたそうです。
こんなエピソードのようにその秀才ぶりは凄まじく、陸軍大学校も首席で卒業しています(同期卒業に東条英機がいる)。その上占領地の軍政も非常に心得ており、今でも現地の教科書などで紹介されるほどらしいです。
そんな今村氏ですが、ラバウルにてある日一人の兵士を見て、「やけに太っているな、こいつ」と言ったそうです。その言われた兵士というのも、私が尊敬するもう一人の人物である水木しげる氏です。先ほどの生きて帰れると思ったということを話したのも水木しげる氏ですが、変な話というか、私の尊敬する人は二人ともラバウル帰りなのです。
今村氏は新潟県出身の旧日本陸軍の大将です。同じ出身だということで、山本五十六海軍司令官とも仲がよかったそうです。この今村氏は戦闘での華々しい大勝利という経験こそなかったものの、その決断と指揮については硫黄島での栗林忠道中将と並び旧日本陸軍でも随一と呼ばれています。
今村氏が主な戦場としていたのは太平洋戦争最大の激戦地と呼ばれた東南アジアに位置するラバウルです。この場所はオーストラリア軍、アメリカ軍からの最前線にもなるというのに本国からの補給が難しい場所にあったのですが、そんな難しい地点の防衛を任された今村氏は早くに敵軍によって補給路が遮断されると読み、諸葛孔明の五丈原での対陣かのようにあらかじめ部下を使って畑を耕すなどして持久戦に備えていました。
アメリカ軍は当初、マッカーサーの強い意向もあり進路を完全制覇しながら進んでいこうと考えていましたがこのラバウルでの激しい抵抗を受け、補給路を寸断して日干しにしていくという「飛び石作戦」に切り替え、今村氏の読み通りに戦争の途中でラバウルは日本との補給路を遮断されました。しかしすでに述べたとおりに今村氏はこのような状況にあらかじめ備えており、結局アメリカ軍は最後までラバウルを陥落させる事が出来ず終戦まで日本側が保持し続けることができました。
この戦略眼一つとっても今村氏は大した人間と言えそうなのですが、このエピソード以上に終戦後には今村氏のその人格の高さを伺える素晴らしいエピソードが残されています。
終戦後、ラバウルに残っていた将兵たちはこれからどうなるのかと当初は不安に思っていたそうです。実際に満州など中国東北部に駐留していた部隊はその後ロシア軍から攻撃を受けて捕縛され、厳しいシベリア抑留を受ける羽目となっており、ラバウルの部隊でも米英軍の捕虜になって日本に帰ることはできないのではないかと言われていたそうです。しかし玉音放送の後に今村氏は、
「諸君らからなんとしても日本に帰還させる。だから安心してほしい」
と言い切り、ある兵士はこれを聞いて、「なんとなく、生きて帰れるような気がした」と語っています。
その後現地で武装解除したラバウルの将兵は無事日本に帰還できたのですが、今村氏は戦争指導者として戦犯裁判にかけらることになり、禁固十年の刑を言い渡されてほかの戦犯同様に巣鴨プリズンへと送られることとなりました。しかしその際に今村氏はマッカーサーに対し、こんな手紙を出しています。
「B、C級戦犯となった私の元部下らは巣鴨よりずっと環境の悪いパプアニューギニアのマヌス島の刑務所に入れられているのに、私一人がここでこんな待遇を受け続けることはできない。願わくば、部下たちと同じ刑務所に移送してくれないだろうか」
この手紙を受け取ったマッカーサーは、「まだ日本には武士が残っていた」と言い、すぐさま今村氏の願いを聞き届けてマヌス島へと移送したそうです。一説によると、自分の刑期は終えたにもかかわらず部下が最後の一人が釈放されるまで今村氏は留まったとまで言われています。こうしたエピソードが、今村氏をこの記事の題のように「聖将」と呼ばしめる要因となったのです。
その後今村氏は刑期を満了して日本に帰国してその命を全うしましたが、こうした戦中戦後のエピソードに限らず、ほかにもなかなか面白いエピソードをいくつか持っています。
なんでも、子供の頃から夜に熟睡することができず、将軍となった後でもいろんな場所でしばしば居眠りをしていたそうです。ある日の会議でも居眠りをしていてそれを見咎めた議長が起きろと怒ったところ、今村氏は飛び起きるやその会議での発言を一語一句逃さずに最初から最後まで復唱して見せて、議長に何も言えなくさせたそうです。
こんなエピソードのようにその秀才ぶりは凄まじく、陸軍大学校も首席で卒業しています(同期卒業に東条英機がいる)。その上占領地の軍政も非常に心得ており、今でも現地の教科書などで紹介されるほどらしいです。
そんな今村氏ですが、ラバウルにてある日一人の兵士を見て、「やけに太っているな、こいつ」と言ったそうです。その言われた兵士というのも、私が尊敬するもう一人の人物である水木しげる氏です。先ほどの生きて帰れると思ったということを話したのも水木しげる氏ですが、変な話というか、私の尊敬する人は二人ともラバウル帰りなのです。
韓国での消費者金融会社
もしかしたら以前にも書いたかもしれませんが、韓国での消費者金融の悪行というものは言語に絶するそうです。
今はどうだかわからないのですが、それまで消費者金融がなかった韓国では法人向けの利率などを制限する法律しかなく、個人での金の貸し借りを取り締まる法律というものがなかったそうです。そのため利率も各店で好き放題に決められ、一説によると、年利率1000%(現在日本は20%、以前は30%が限度)という、一年後には借入金の十倍ものふざけた利子をつけて貸し付ける業者がいたそうです。今もいるのかな。
これだけでも相当衝撃的なのですが、現在韓国の消費者金融業界でトップテンをほぼ占めているのは、なんと日本の消費者金融だそうで、トップは以前の情報だとアイフルとのことらしいです。そもそも、この消費者金融を韓国に持ち込んだのは日本企業だとも言われています。
韓国というのはすでに何度も書いていますが、日本以上に格差の激しい国です。明らかになっている労働時間でも日本人の平均を超えているのに、平均月収は日本人以下で、その上失業率も日本とは比べ物になりません。そのため、前述のようなふざけた利率でも病気などで借りざるを得ない人が数多くいるそうですが、日本の消費者金融がそういった人たちを食い物にしていると考えると、同じ日本人として韓国人に対して申し訳なく思うときがあります。
この情報は以前にも紹介した「縦並び社会」(毎日新聞社刊)で紹介されていた事実なのですが、さすがに最初は目を疑ってあれこれ確認を取ったところ、韓国人の友人から「その通りだよ」という情報を得ました。できればもう一回くらい確認を取りたいので、もし詳しい方がおりましたらコメントをください。
今はどうだかわからないのですが、それまで消費者金融がなかった韓国では法人向けの利率などを制限する法律しかなく、個人での金の貸し借りを取り締まる法律というものがなかったそうです。そのため利率も各店で好き放題に決められ、一説によると、年利率1000%(現在日本は20%、以前は30%が限度)という、一年後には借入金の十倍ものふざけた利子をつけて貸し付ける業者がいたそうです。今もいるのかな。
これだけでも相当衝撃的なのですが、現在韓国の消費者金融業界でトップテンをほぼ占めているのは、なんと日本の消費者金融だそうで、トップは以前の情報だとアイフルとのことらしいです。そもそも、この消費者金融を韓国に持ち込んだのは日本企業だとも言われています。
韓国というのはすでに何度も書いていますが、日本以上に格差の激しい国です。明らかになっている労働時間でも日本人の平均を超えているのに、平均月収は日本人以下で、その上失業率も日本とは比べ物になりません。そのため、前述のようなふざけた利率でも病気などで借りざるを得ない人が数多くいるそうですが、日本の消費者金融がそういった人たちを食い物にしていると考えると、同じ日本人として韓国人に対して申し訳なく思うときがあります。
この情報は以前にも紹介した「縦並び社会」(毎日新聞社刊)で紹介されていた事実なのですが、さすがに最初は目を疑ってあれこれ確認を取ったところ、韓国人の友人から「その通りだよ」という情報を得ました。できればもう一回くらい確認を取りたいので、もし詳しい方がおりましたらコメントをください。
2008年8月22日金曜日
中古ゲーム裁判
なんかこの前突然思い出したので、ちょっと懐かしい話をします。
今回のお題の中古ゲーム裁判ですが、それこそ私の若い頃は何度も起こされてよくニュースにも載った話題なのですが、このところは全くといっていいほど取り上げられず、もはや死語となった言葉と言ってもおかしくないでしょう。案の定、この題で検索をかけてみた所、なんと六年も前の記事が一番上に出てきました。
それで中古ゲーム裁判、これはゲームメーカー側が中古ゲームの販売店らに次々と起こした裁判のことです。何故裁判になったかというと、いちいち説明するまでもありませんが、中古ゲームが出回るとやっぱりメーカー側は売り上げが落ちるからです。たとえばあるゲームを百人がプレイするとします。これが百人全員が新品を買えば百本分の売り上げがメーカー側に転がり込みますが、五十人が新品を買って残りの五十人が最初の五十人が売った中古をプレイしてしまえば、メーカー側には五十本分の売り上げしかこなくなります。
こんな感じになって困るので、中古ゲーム屋にもう売るなと裁判になったのがこの事例です。私が覚えている主なものだけでもコナミ、KOEI、エニックスなどと老舗メーカーなどがそれぞれ別々に裁判を起こしています。そして販売店の側も各チェーン店ごとにあれこれ訴えられて、私が昔行っていたゲーム屋なんて店内に、「我々は間違っていません」などと、裁判の経過(自分らに都合のいい)を貼り出したりしているところもありました。
まぁ私も一消費者の立場として、中古ゲーム屋を支持する立場にありました。今でこそ新品価格でも8000円を越えることはありませんが、スーパーファミコンの頃は任天堂が高いロイヤリティを取っていたので、普通に新品価格が10000円を超えていました。こんな状態では小中学生はクリスマスや誕生日などのボーナスを当てにしないと、とても自分の小遣いでゲームを買うことはできませんでした。
そこで出てきたのが中古屋です。中古屋だったら昔のやりたかったゲームなども安くで買うこともでき、私も大体七歳くらいからえらく重宝していました。いかんせん新品なんて買うのを逃すとゲーム屋に並ぶこともないので、そういう意味で私は中古屋をよく利用していました。
しかし、ふと気がつくとこういった中古ゲーム裁判というのはめっきり聞かなくなりました。多少過去の記事とかを読みましたが、やはりゲームメーカー側が裁判で確実に勝てなかったのが一つの原因でしょう。KOEIなんか、「中古ゲームで売らないように」とパッケージに書いて販売していた時期もあったのですが。
この裁判の経過というのも一つの原因でしょうが、それでもこの中古ゲーム裁判が行われなくなった最大の要因はやはり、言っちゃなんですがWINNYやエミュレーターに代表される違法ダウンロードという、中古ゲーム以上に歯止めの効かないものが出てきちゃったことにあるでしょう。大きな敵の前には小さな敵なんてかわいいものです。それでなくとも、中古ゲーム屋は新品ゲームの優良な販売店としてゲームメーカー側にも貢献する存在だったのですから、メーカーが矛を収めるようになったのが現状だと思います。
ま、大人になって好きにゲームを買えるようになった今となっては、この争いに以前ほど注目できなくなりましたね。年取ったなぁ。
今回のお題の中古ゲーム裁判ですが、それこそ私の若い頃は何度も起こされてよくニュースにも載った話題なのですが、このところは全くといっていいほど取り上げられず、もはや死語となった言葉と言ってもおかしくないでしょう。案の定、この題で検索をかけてみた所、なんと六年も前の記事が一番上に出てきました。
それで中古ゲーム裁判、これはゲームメーカー側が中古ゲームの販売店らに次々と起こした裁判のことです。何故裁判になったかというと、いちいち説明するまでもありませんが、中古ゲームが出回るとやっぱりメーカー側は売り上げが落ちるからです。たとえばあるゲームを百人がプレイするとします。これが百人全員が新品を買えば百本分の売り上げがメーカー側に転がり込みますが、五十人が新品を買って残りの五十人が最初の五十人が売った中古をプレイしてしまえば、メーカー側には五十本分の売り上げしかこなくなります。
こんな感じになって困るので、中古ゲーム屋にもう売るなと裁判になったのがこの事例です。私が覚えている主なものだけでもコナミ、KOEI、エニックスなどと老舗メーカーなどがそれぞれ別々に裁判を起こしています。そして販売店の側も各チェーン店ごとにあれこれ訴えられて、私が昔行っていたゲーム屋なんて店内に、「我々は間違っていません」などと、裁判の経過(自分らに都合のいい)を貼り出したりしているところもありました。
まぁ私も一消費者の立場として、中古ゲーム屋を支持する立場にありました。今でこそ新品価格でも8000円を越えることはありませんが、スーパーファミコンの頃は任天堂が高いロイヤリティを取っていたので、普通に新品価格が10000円を超えていました。こんな状態では小中学生はクリスマスや誕生日などのボーナスを当てにしないと、とても自分の小遣いでゲームを買うことはできませんでした。
そこで出てきたのが中古屋です。中古屋だったら昔のやりたかったゲームなども安くで買うこともでき、私も大体七歳くらいからえらく重宝していました。いかんせん新品なんて買うのを逃すとゲーム屋に並ぶこともないので、そういう意味で私は中古屋をよく利用していました。
しかし、ふと気がつくとこういった中古ゲーム裁判というのはめっきり聞かなくなりました。多少過去の記事とかを読みましたが、やはりゲームメーカー側が裁判で確実に勝てなかったのが一つの原因でしょう。KOEIなんか、「中古ゲームで売らないように」とパッケージに書いて販売していた時期もあったのですが。
この裁判の経過というのも一つの原因でしょうが、それでもこの中古ゲーム裁判が行われなくなった最大の要因はやはり、言っちゃなんですがWINNYやエミュレーターに代表される違法ダウンロードという、中古ゲーム以上に歯止めの効かないものが出てきちゃったことにあるでしょう。大きな敵の前には小さな敵なんてかわいいものです。それでなくとも、中古ゲーム屋は新品ゲームの優良な販売店としてゲームメーカー側にも貢献する存在だったのですから、メーカーが矛を収めるようになったのが現状だと思います。
ま、大人になって好きにゲームを買えるようになった今となっては、この争いに以前ほど注目できなくなりましたね。年取ったなぁ。
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