なんかこの前突然思い出したので、ちょっと懐かしい話をします。
今回のお題の中古ゲーム裁判ですが、それこそ私の若い頃は何度も起こされてよくニュースにも載った話題なのですが、このところは全くといっていいほど取り上げられず、もはや死語となった言葉と言ってもおかしくないでしょう。案の定、この題で検索をかけてみた所、なんと六年も前の記事が一番上に出てきました。
それで中古ゲーム裁判、これはゲームメーカー側が中古ゲームの販売店らに次々と起こした裁判のことです。何故裁判になったかというと、いちいち説明するまでもありませんが、中古ゲームが出回るとやっぱりメーカー側は売り上げが落ちるからです。たとえばあるゲームを百人がプレイするとします。これが百人全員が新品を買えば百本分の売り上げがメーカー側に転がり込みますが、五十人が新品を買って残りの五十人が最初の五十人が売った中古をプレイしてしまえば、メーカー側には五十本分の売り上げしかこなくなります。
こんな感じになって困るので、中古ゲーム屋にもう売るなと裁判になったのがこの事例です。私が覚えている主なものだけでもコナミ、KOEI、エニックスなどと老舗メーカーなどがそれぞれ別々に裁判を起こしています。そして販売店の側も各チェーン店ごとにあれこれ訴えられて、私が昔行っていたゲーム屋なんて店内に、「我々は間違っていません」などと、裁判の経過(自分らに都合のいい)を貼り出したりしているところもありました。
まぁ私も一消費者の立場として、中古ゲーム屋を支持する立場にありました。今でこそ新品価格でも8000円を越えることはありませんが、スーパーファミコンの頃は任天堂が高いロイヤリティを取っていたので、普通に新品価格が10000円を超えていました。こんな状態では小中学生はクリスマスや誕生日などのボーナスを当てにしないと、とても自分の小遣いでゲームを買うことはできませんでした。
そこで出てきたのが中古屋です。中古屋だったら昔のやりたかったゲームなども安くで買うこともでき、私も大体七歳くらいからえらく重宝していました。いかんせん新品なんて買うのを逃すとゲーム屋に並ぶこともないので、そういう意味で私は中古屋をよく利用していました。
しかし、ふと気がつくとこういった中古ゲーム裁判というのはめっきり聞かなくなりました。多少過去の記事とかを読みましたが、やはりゲームメーカー側が裁判で確実に勝てなかったのが一つの原因でしょう。KOEIなんか、「中古ゲームで売らないように」とパッケージに書いて販売していた時期もあったのですが。
この裁判の経過というのも一つの原因でしょうが、それでもこの中古ゲーム裁判が行われなくなった最大の要因はやはり、言っちゃなんですがWINNYやエミュレーターに代表される違法ダウンロードという、中古ゲーム以上に歯止めの効かないものが出てきちゃったことにあるでしょう。大きな敵の前には小さな敵なんてかわいいものです。それでなくとも、中古ゲーム屋は新品ゲームの優良な販売店としてゲームメーカー側にも貢献する存在だったのですから、メーカーが矛を収めるようになったのが現状だと思います。
ま、大人になって好きにゲームを買えるようになった今となっては、この争いに以前ほど注目できなくなりましたね。年取ったなぁ。
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