すでにあちこちのスポーツ系の報道にてオリックスの大石監督の来期の去就が噂されており、早いところなんか前阪神監督の岡田氏がオリックス監督に就任するとまで書いているところもありますが、私はというとオリックスは来期も大石体制で望むのがいいのではないかと思っています。
まず今期のオリックスの成績ですが、確かに現在パリーグで最下位でほぼ負け越しが決まっているほど芳しくはないのは事実ですがそれでも四月まではまだ調子がよかったです。やはり今期で致命的だったのはローズ、カブレラという主砲打者二人が前半戦も早々に骨折によって長期離脱してしまったことに尽き、二人とも怪我をする途中まではホームランランキングでトップを争うほどの成績だっただけに、この二人の離脱が今期のオリックスに与えた影響は計り知れないでしょう。
またこれは何も今に始まったわけじゃありませんが、今年のオリックスの投手陣の崩壊ぶりもまさにパンデミックものでした。私なんかは去年に新人王を取った小松投手に期待していたのですが、今年の成績は去年のあの変化球のキレはどこに行ったのかと思うほどの目も当てられない成績で、先発からリリーフに至るまで安心して見ていられる投手がオリックスにはいません。それを前半戦は打撃でカバーしていたというのに、主砲の外人二人が怪我するなんて……。
こんなチーム事情では私は監督の責任はあまり問えないと思います。そしてなにより、あの癒し系とも取れる大石監督のさわやかな画面映りは失くすには惜しいです。そういう意味では、かつての横浜の監督だった山下大輔こと大ちゃんもいろんな意味で惜しかったのですが。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2009年9月17日木曜日
2009年9月16日水曜日
聖徳太子は一体誰なのか?(; ・`д・´)
前にちょこっと書いたので、せっかくなので聖徳太子について私の見解をまるごと書いてみようと思います。
まず大前提として、現在の日本の歴史においてはっきりと信頼性を置けるようになるのは壬申の乱後に即位した天武天皇の時代以降です。というのも天武朝以降の日本は隣国の唐へ遣唐使を送ることで相互にその歴史を証明し合っているだけでなく、東大寺を初めとして当時に作られた遺跡や建築物の系譜が現在においても比較的はっきりした形でまとめられているからです。
これは逆を言えば、天武朝以前の日本の歴史は全く証明がつかない、あくまで推定の範囲での歴史だということになります。
ここで挙げた天武朝以前というのは時代的には聖徳太子や蘇我馬子、また日本初とされる女性天皇の推古天皇がいた飛鳥時代から中大兄皇子こと天智天皇が大化の改新を行い、その天智天皇の息子の大友皇子と天武天皇こと大海人皇子が皇位を争った壬申の乱までです。
では何故この辺りの歴史に信用性が低いのかというと、この辺の歴史については天武朝の系譜を引く奈良時代の天皇政権が編纂した古事記、日本書紀によるところが多いのですが、どちらの史料も時の政権によって編纂されたもので支配政権の正当性がご多分に漏れず主張されているからです。言ってしまえば大化の改新も、敢えて蘇我氏を悪役に据えてそれを退治した天智天皇一派、もとい藤原氏を善玉に仕立てているのではないかとかねてから言われております。なにせ、日本書紀編纂の責任者が藤原家二代目の藤原不比等なのだし。
そういうわけで私に限らず蘇我氏、また同時代の聖徳太子についてその人物から立ち位置に至るまで疑義を呈す人間は少なくないのですが、聖徳太子についてはその存在もかねてより疑問視されております。以前の記事にも書いた通り聖徳太子が建立したとされる法隆寺は確かに史料通りの年代に作られていることが礎石から証明されておりますが、肝心な聖徳太子の子孫は蘇我氏によって滅亡に追い込まれたとされており、大化の改新後もしばらくは残っていた蘇我一族と比べるとなんだか唐突な印象を受けます。
そんなことをこの前ガストで友人に話していたのですが……少し話は脱線しますがその友人は私と高校の同級生で世界史科目では学年で一番の成績を取っていたような友人なのですが、他の人間同様に歴史の知識は世界史だけに偏っていて日本史は時代によってほとんど知識がないところがある友人です。しかし世界史の成績がよかっただけに歴史に対する興味は強いのか、この時も私の聖徳太子の話を黙々と聞くだけでなくその後の反応についても下手な日本史科目の受験者よりずっと上でした。
話は戻りますがその友人はこうした聖徳太子の話についていきなり、「聖徳太子は十人いたんじゃないのか?」と切り出してきました。何故十人かというと聖徳太子のあるエピソードによるからで、そのエピソードというのも聖徳太子の賢者ぶりを表す有名なエピソードです。
日本書紀によると、聖徳太子は一度に十人もの人間の訴えを聞き分け、また適切に各人に返答したというエピソードが載せられております。これは暗に、聖徳太子という人物はその時代における複数の人物をひとまとめにして作った架空の人物ではないかと言っているのではないかとその友人は考えたわけです。
この聖徳太子複数人説というのは実はこれまでにも提起されており、現状で私も最も支持する意見であります。というのも日本書紀における聖徳太子というのは本当にスーパーマンばりになんでもこなす万能人間で、本当にこれが同一人物が行ったのか疑わしい面も少なくないからです。
いくつかそうした聖徳太子のモデルを紹介すると、蘇我氏が権力を握るきっかけとなった物部氏との戦闘においては軍隊を指揮する軍人で、自らも深く帰依して仏教を日本の国家宗教にする過程では宗教者で、小野妹子を隋に派遣する場面では外交官、憲法十七条を作る場面では政治家と、このように一人の人間としてみるにはあまりにも多くの姿を持ちすぎております。このほかにも細かいところを挙げれば一つでいいような氏寺を四天王寺や法隆寺などいくつも建立しており、また空飛ぶ馬に乗って通勤していたという超能力者っぽいエピソードまであります。
となるとこの聖徳太子というのは、蘇我政権下で活躍した人物、もしくは蘇我馬子の功績を彼から引き剥がすために作られた人物と考えるのが自然かもしれません。一つ一つのエピソードは本物でも、それを果たしたのが一人の人物だとは必ずしも限らないのは歴史の常です。もっともそういうパターンはこれとは逆に、ローマのネロみたいになんでもかんでも当時に起こったよくないことを一人の歴史人物に押し付けられることのほうが多いのですが。
まず大前提として、現在の日本の歴史においてはっきりと信頼性を置けるようになるのは壬申の乱後に即位した天武天皇の時代以降です。というのも天武朝以降の日本は隣国の唐へ遣唐使を送ることで相互にその歴史を証明し合っているだけでなく、東大寺を初めとして当時に作られた遺跡や建築物の系譜が現在においても比較的はっきりした形でまとめられているからです。
これは逆を言えば、天武朝以前の日本の歴史は全く証明がつかない、あくまで推定の範囲での歴史だということになります。
ここで挙げた天武朝以前というのは時代的には聖徳太子や蘇我馬子、また日本初とされる女性天皇の推古天皇がいた飛鳥時代から中大兄皇子こと天智天皇が大化の改新を行い、その天智天皇の息子の大友皇子と天武天皇こと大海人皇子が皇位を争った壬申の乱までです。
では何故この辺りの歴史に信用性が低いのかというと、この辺の歴史については天武朝の系譜を引く奈良時代の天皇政権が編纂した古事記、日本書紀によるところが多いのですが、どちらの史料も時の政権によって編纂されたもので支配政権の正当性がご多分に漏れず主張されているからです。言ってしまえば大化の改新も、敢えて蘇我氏を悪役に据えてそれを退治した天智天皇一派、もとい藤原氏を善玉に仕立てているのではないかとかねてから言われております。なにせ、日本書紀編纂の責任者が藤原家二代目の藤原不比等なのだし。
そういうわけで私に限らず蘇我氏、また同時代の聖徳太子についてその人物から立ち位置に至るまで疑義を呈す人間は少なくないのですが、聖徳太子についてはその存在もかねてより疑問視されております。以前の記事にも書いた通り聖徳太子が建立したとされる法隆寺は確かに史料通りの年代に作られていることが礎石から証明されておりますが、肝心な聖徳太子の子孫は蘇我氏によって滅亡に追い込まれたとされており、大化の改新後もしばらくは残っていた蘇我一族と比べるとなんだか唐突な印象を受けます。
そんなことをこの前ガストで友人に話していたのですが……少し話は脱線しますがその友人は私と高校の同級生で世界史科目では学年で一番の成績を取っていたような友人なのですが、他の人間同様に歴史の知識は世界史だけに偏っていて日本史は時代によってほとんど知識がないところがある友人です。しかし世界史の成績がよかっただけに歴史に対する興味は強いのか、この時も私の聖徳太子の話を黙々と聞くだけでなくその後の反応についても下手な日本史科目の受験者よりずっと上でした。
話は戻りますがその友人はこうした聖徳太子の話についていきなり、「聖徳太子は十人いたんじゃないのか?」と切り出してきました。何故十人かというと聖徳太子のあるエピソードによるからで、そのエピソードというのも聖徳太子の賢者ぶりを表す有名なエピソードです。
日本書紀によると、聖徳太子は一度に十人もの人間の訴えを聞き分け、また適切に各人に返答したというエピソードが載せられております。これは暗に、聖徳太子という人物はその時代における複数の人物をひとまとめにして作った架空の人物ではないかと言っているのではないかとその友人は考えたわけです。
この聖徳太子複数人説というのは実はこれまでにも提起されており、現状で私も最も支持する意見であります。というのも日本書紀における聖徳太子というのは本当にスーパーマンばりになんでもこなす万能人間で、本当にこれが同一人物が行ったのか疑わしい面も少なくないからです。
いくつかそうした聖徳太子のモデルを紹介すると、蘇我氏が権力を握るきっかけとなった物部氏との戦闘においては軍隊を指揮する軍人で、自らも深く帰依して仏教を日本の国家宗教にする過程では宗教者で、小野妹子を隋に派遣する場面では外交官、憲法十七条を作る場面では政治家と、このように一人の人間としてみるにはあまりにも多くの姿を持ちすぎております。このほかにも細かいところを挙げれば一つでいいような氏寺を四天王寺や法隆寺などいくつも建立しており、また空飛ぶ馬に乗って通勤していたという超能力者っぽいエピソードまであります。
となるとこの聖徳太子というのは、蘇我政権下で活躍した人物、もしくは蘇我馬子の功績を彼から引き剥がすために作られた人物と考えるのが自然かもしれません。一つ一つのエピソードは本物でも、それを果たしたのが一人の人物だとは必ずしも限らないのは歴史の常です。もっともそういうパターンはこれとは逆に、ローマのネロみたいになんでもかんでも当時に起こったよくないことを一人の歴史人物に押し付けられることのほうが多いのですが。
鳩山内閣の顔ぶれについて
本日衆参両議会の氏名を受け、鳩山由紀夫民主党代表が見事総理大臣に就任しました。なにはともあれ、民主党の結党からこれまでいろいろ苦労を重ねた上にようやく総理大臣にまでたどり着いた鳩山首相に対し、この場ながら一日本人としてお祝いを申し上げることにします。またこの鳩山氏の総理大臣就任と共に、本日はかねてより議論されていた鳩山内閣の顔ぶれについてもはっきりしました。
まず民主党若手の中で最も期待され、かつ入閣が確実視されていた長妻昭氏はやはり「ミスター年金」の名に恥じることなく厚生大臣に就任しました。私としても長妻氏が厚生大臣にて年金行政を担当することには全く異存はないのですが、派遣業法の改正や新型インフルエンザ対策など、前職の枡添大臣でもそうでしたが現在の厚生大臣は非常に多忙を極める職となっております。出来ることなら仕事分野を別の担当大臣などを設けることで分けて、私は長妻氏には年金のみをこの際しっかりと取り組んでもらいたかったというのが本音です。
次に同じく若手の中で去就が注目されていた前原誠司氏ですが、一応は要職に当たる国土交通大臣に就任しました。まぁ防衛や外交といった、党本部とは真っ向から対立する意見を持つ前原氏がそういうところに就任しなかっただけでもマシと見るべきかもしれませんが、確か前原氏は前回の参議院選挙の民主党マニフェストについて、こんな大盤振る舞いは出来るわけがないから政権を取っても大きく方針を変えなければならないと主張していたことを考えると、高速道路無料化などで齟齬をきたさないかちょっと心配ではあります。
ついでに前原氏の私の評価を書いておくと、この人は悪い人には見えませんがいかんせん勢いばかりありすぎてやや慎重さが足りないような気がします。私もあまり人のことは言えませんが。
このほかの大臣については一括して私の意見を書きますが、まず第一印象としてはややベテラン議員が多すぎるように感じました。上記の長妻氏、前原氏を除き、六十歳未満の大臣となると後は原口一博総務大臣と小沢鋭仁環境大臣、福島瑞穂消費者少子化担当大臣しかいません。
確かにこれまで民主党は長らく野党としてやってきたのだから、ずっと党を支えてきたベテラン議員には論功行賞とばかりに今回はポストを与えたいという心情も分かるのですが、逆にそうやってついに政権を奪取したのだから今度はそうして得た政権を長く保たせるためにも若手を大胆に起用し、政治家を現場で育てる姿勢をもう少し見せて欲しかったです。
ただ民主党はこれまでの自民党政権ではほとんど機能していなかった副大臣を活用すると主張しているので、もしかしたらこの辺で若手を使うつもりなのかもしれません。だとしたらそこそこ期待できるのですが。
最後に、まぁあくまで根も葉もない噂ではありましたが、財務大臣に大学教授の榊原英資氏が就任することはやっぱりなかったようです。順当といえば順当ですが、民間人採用も一人くらいはあってもという気持ちもします┐(´ー`)┌
まず民主党若手の中で最も期待され、かつ入閣が確実視されていた長妻昭氏はやはり「ミスター年金」の名に恥じることなく厚生大臣に就任しました。私としても長妻氏が厚生大臣にて年金行政を担当することには全く異存はないのですが、派遣業法の改正や新型インフルエンザ対策など、前職の枡添大臣でもそうでしたが現在の厚生大臣は非常に多忙を極める職となっております。出来ることなら仕事分野を別の担当大臣などを設けることで分けて、私は長妻氏には年金のみをこの際しっかりと取り組んでもらいたかったというのが本音です。
次に同じく若手の中で去就が注目されていた前原誠司氏ですが、一応は要職に当たる国土交通大臣に就任しました。まぁ防衛や外交といった、党本部とは真っ向から対立する意見を持つ前原氏がそういうところに就任しなかっただけでもマシと見るべきかもしれませんが、確か前原氏は前回の参議院選挙の民主党マニフェストについて、こんな大盤振る舞いは出来るわけがないから政権を取っても大きく方針を変えなければならないと主張していたことを考えると、高速道路無料化などで齟齬をきたさないかちょっと心配ではあります。
ついでに前原氏の私の評価を書いておくと、この人は悪い人には見えませんがいかんせん勢いばかりありすぎてやや慎重さが足りないような気がします。私もあまり人のことは言えませんが。
このほかの大臣については一括して私の意見を書きますが、まず第一印象としてはややベテラン議員が多すぎるように感じました。上記の長妻氏、前原氏を除き、六十歳未満の大臣となると後は原口一博総務大臣と小沢鋭仁環境大臣、福島瑞穂消費者少子化担当大臣しかいません。
確かにこれまで民主党は長らく野党としてやってきたのだから、ずっと党を支えてきたベテラン議員には論功行賞とばかりに今回はポストを与えたいという心情も分かるのですが、逆にそうやってついに政権を奪取したのだから今度はそうして得た政権を長く保たせるためにも若手を大胆に起用し、政治家を現場で育てる姿勢をもう少し見せて欲しかったです。
ただ民主党はこれまでの自民党政権ではほとんど機能していなかった副大臣を活用すると主張しているので、もしかしたらこの辺で若手を使うつもりなのかもしれません。だとしたらそこそこ期待できるのですが。
最後に、まぁあくまで根も葉もない噂ではありましたが、財務大臣に大学教授の榊原英資氏が就任することはやっぱりなかったようです。順当といえば順当ですが、民間人採用も一人くらいはあってもという気持ちもします┐(´ー`)┌
2009年9月15日火曜日
谷垣貞一氏の自民総裁選出馬宣言について
今回の選挙戦の大敗北を受けて混乱続く自民党ですが、明日鳩山民主党代表が臨時国会にて総理大臣就任をする直前に至り、今日になってようやく次の自民党総裁選挙に名乗りを上げる人物が出始めてきました。
口火を切る形で名乗りを真っ先に挙げたのがこの記事の題になっている谷垣貞一氏で、これに続く形で河野太郎氏、小野寺五典氏も本日になって総裁選への意欲をマスコミに発表しました。また記者からの出馬についての質問に対し、「そういった話は総理大臣氏名が終わってからです」と、石破茂氏は曖昧な態度を取っていますが、こんな発言をわざわざするのだから多分出るのではないかと私は見ています。
とはいえ現時点で最有力候補とくれば、やはり谷垣氏ということになります。谷垣氏は自民党内で古賀派に属しており、今日意欲を示した小野寺氏も同じく古賀派のために同派閥内で小野寺氏が出馬するのに必要な推薦人20人を集めるのは難しい上に、派閥会長である古賀誠は今日の小野寺氏の出馬意欲発言に激怒したとまで報道されております。
そんな最有力候補の谷垣氏ですが、実を言うと麻生総裁が辞任すると表明したときからこいつにだけは次期総裁になってもらいたくないと私が真っ先に思っていた人物でした。
何故私が谷垣氏をそこまで評価していないかというと理由はいくつかあり、まずこれまでの経歴が気に入りません。
なんでもこの人、一応東大を出ていますが卒業するまで八年かかっており、なおかつ卒業後にはすぐ定職につかずに確か七年くらい勉強して司法試験に合格しています。司法試験に合格したのは確かに評価できますが、いくらなんでもそんなちゃらんぽらんに生きてきた上に世襲議員と来ればちょっと私はこの人の人物を疑います。
次に谷垣氏の政治家としての資質です。
確かに早くから要職を歴任して小泉政権下では財務大臣という重職まで努めているのですが、当時から注意深く観察していましたがどうもその財務大臣時代にこれという仕事を谷垣氏がなした形跡が全く見られません。当時の金融、経済関係の問題処理はほとんど竹中氏がやっていたので無理もありませんが、それでも当時から現在に至るまで谷垣氏からこれという政策提言や未来のビジョンを聞いたことがありません。
小泉元首相辞任後の総裁選においては型通りのことしか言わなかったし、また当時に文芸春秋が行った総裁候補へのインタビューには文春に書かれた自身のスキャンダルへの意趣返しとばかりに応じませんでした。まぁ、気持ちは分からないわけでもありませんが。
そして極め付けが、麻生総裁との過去の密談の暴露です。
確か安倍元首相が辞任した前後だったと思いますが、ある日谷垣氏が記者団を前にして自ら話を切り出し、
「麻生がこの前、次の総理大臣は俺とお前の交代にしよう。先に俺にやらせてくれよと私に言ってきた」
と、まぁ実際に麻生総裁なら言いかねないこの発言をいきなり暴露していました。発言内容が内容なので別にそれほど気にすることでもないのですが、谷垣氏は失言こそ少ないもののこの例のように突然妙なことを言い出すところがあるので、資質もあれだから野党とはいえ自民総裁にはなっちゃ駄目だろうと早くから私は思っていました。
じゃあ誰がなったらいいのかといえば、谷垣氏を擁立する派閥が古賀派だというのなら、派閥会長の古賀が選挙前に東国原宮崎県知事を口説きに行って混乱を招いたのだから、向こうもその気だし、擁立するのならいっそそっちでも擁立したらどうなのかとやや皮肉っぽく思います。
口火を切る形で名乗りを真っ先に挙げたのがこの記事の題になっている谷垣貞一氏で、これに続く形で河野太郎氏、小野寺五典氏も本日になって総裁選への意欲をマスコミに発表しました。また記者からの出馬についての質問に対し、「そういった話は総理大臣氏名が終わってからです」と、石破茂氏は曖昧な態度を取っていますが、こんな発言をわざわざするのだから多分出るのではないかと私は見ています。
とはいえ現時点で最有力候補とくれば、やはり谷垣氏ということになります。谷垣氏は自民党内で古賀派に属しており、今日意欲を示した小野寺氏も同じく古賀派のために同派閥内で小野寺氏が出馬するのに必要な推薦人20人を集めるのは難しい上に、派閥会長である古賀誠は今日の小野寺氏の出馬意欲発言に激怒したとまで報道されております。
そんな最有力候補の谷垣氏ですが、実を言うと麻生総裁が辞任すると表明したときからこいつにだけは次期総裁になってもらいたくないと私が真っ先に思っていた人物でした。
何故私が谷垣氏をそこまで評価していないかというと理由はいくつかあり、まずこれまでの経歴が気に入りません。
なんでもこの人、一応東大を出ていますが卒業するまで八年かかっており、なおかつ卒業後にはすぐ定職につかずに確か七年くらい勉強して司法試験に合格しています。司法試験に合格したのは確かに評価できますが、いくらなんでもそんなちゃらんぽらんに生きてきた上に世襲議員と来ればちょっと私はこの人の人物を疑います。
次に谷垣氏の政治家としての資質です。
確かに早くから要職を歴任して小泉政権下では財務大臣という重職まで努めているのですが、当時から注意深く観察していましたがどうもその財務大臣時代にこれという仕事を谷垣氏がなした形跡が全く見られません。当時の金融、経済関係の問題処理はほとんど竹中氏がやっていたので無理もありませんが、それでも当時から現在に至るまで谷垣氏からこれという政策提言や未来のビジョンを聞いたことがありません。
小泉元首相辞任後の総裁選においては型通りのことしか言わなかったし、また当時に文芸春秋が行った総裁候補へのインタビューには文春に書かれた自身のスキャンダルへの意趣返しとばかりに応じませんでした。まぁ、気持ちは分からないわけでもありませんが。
そして極め付けが、麻生総裁との過去の密談の暴露です。
確か安倍元首相が辞任した前後だったと思いますが、ある日谷垣氏が記者団を前にして自ら話を切り出し、
「麻生がこの前、次の総理大臣は俺とお前の交代にしよう。先に俺にやらせてくれよと私に言ってきた」
と、まぁ実際に麻生総裁なら言いかねないこの発言をいきなり暴露していました。発言内容が内容なので別にそれほど気にすることでもないのですが、谷垣氏は失言こそ少ないもののこの例のように突然妙なことを言い出すところがあるので、資質もあれだから野党とはいえ自民総裁にはなっちゃ駄目だろうと早くから私は思っていました。
じゃあ誰がなったらいいのかといえば、谷垣氏を擁立する派閥が古賀派だというのなら、派閥会長の古賀が選挙前に東国原宮崎県知事を口説きに行って混乱を招いたのだから、向こうもその気だし、擁立するのならいっそそっちでも擁立したらどうなのかとやや皮肉っぽく思います。
中国語検定について
すでに何度もこのブログで書いているように、私もいっぱしの中国語使いで今でも向こうの新聞を辞書なしで読むことも出来れば中国人と日常会話をすることが出来ます。とはいえ仮に私が中国語の新聞を取り出して音読みをしたところで中国語を知らない人からすると、それが本当に正しい中国語なのか、本当に私が中国語を理解しているのかはまず分からないでしょう。ではどうすれば私が中国語を使えるのかと他人に証明できるのかといえば、やはり力を発揮するのは外部の検定などによって得られる資格です。
中国語の資格とくればちゃんと分かっている人はHSKこと、「漢語水平考試」という試験の資格を真っ先に思い浮かべるでしょう。このHSKというのは中国政府が国内の北京語を母語としない少数民族らの大学入学資格を測るために作られた試験なのですが、現在では主に外国人らが自分たちの中国語の技量を測るために受験しております。
試験概要を簡単に説明すると、このHSKには「初、中級」と「高級」の二種類のテストがあり、それぞれのテスト成績内で何級かを測定されます。なおそうして得られた成績の証明には有効期限があり、確か一年間だけだったと思いますが、私の場合はすでに三年前の成績ですが「初、中級」の七級資格をかつて得ました。
しかしこのHSKですが、お世辞にも日本国内で知られている試験ではありません。実際私も履歴書に書く傍から「何これ?」と聞かれまくり、一社の担当者だけが知っていてそこだけは話が早く済みました。では日本、というよりも日本企業の人材担当者が中国語使いを見る上で何を重視するかといったら、今回の題にある中国語検定です。結論から申しますが、私は逆にこの中国語検定を初めから信用しておらず、こんなもので中国語のレベルを測ること自体が大きな間違いだと思います。
いきなりこう全否定しておきながら言うのもなんですが、私も一応は外面を保つためにこの中国語検定の三級は取得しております。「一年間も北京に留学していたのだから、三級といわずに一級とかをなんで取らないの?」、ということをたまに友人に聞かれますが、何故私が三級以上の試験を受けなかったのかというとこの検定に受ける価値がないと判断したからです。
留学から帰国直後、当時の私もまだ中国語をしっかり覚えている状態で可能な限りこの中国語検定で高い級を取っておこうと考え、三級とは言わず二級か準一級を受験しようとしたのですが、書店で販売されている公式テキストを見てそうした考えが一挙に吹っ飛んでしまいました。
まず何に驚いたかというと、二級の試験問題に使われている中国語表現のほとんどが全く見たことも聞いたこともないような代物ばかりだったからです。はっきり言って古文や漢文のような、ネイティブの中国人に聞いてもまず知らないであろう訳の分からない四字熟語や一般的には全く使われない単語が羅列してあり、多分覚えても役に立たないであろう問題内容ばかりでした。仮にも私は一年間北京にいましたが、普通に受験してもきっとこの二級の試験には今でも合格できないでしょう。
そんな役にも立たない中国語知識を得るために勉強時間を作るのも馬鹿馬鹿しかったので、何も勉強しないでもまず受かるであろう三級に受験試験をシフトしたというわけなのですが、試験前に一応ざらっと問題集を解いているとここでもまたいろいろ驚かされることになりました。
ちょっと専門的な話になりますが、中国語では「状態補語」といって比較表現と組み合わせてその程度を表す表現があり、使い方はというとこんな具合で使います。
・名詞(A)+比+名詞(B)+動詞+得+副詞
この形で、「AはBよりずっと~だ」みたいな表現が出来、ちょっといくつか例示すると、
・北京冬天比東京冬天冷得多。(北京の冬は東京の冬よりずっと寒い)
という風に使ったりします。
ここで問題なのは「得」という漢字の後に来る副詞です。普通この表現を使うときは「ずっと~」と言うことが多いので最もポピュラーなのは「多」という漢字なのですが、中国語検定三級のテキストでは何故かそのような場面には「很」という漢字を使うことになっており、先ほどの表現を使うと、
・北京冬天比東京冬天冷得很。
というように、実際に三級のテキスト問題でもこのように選ばないと間違いになる問題が盛り込まれていました。
しかし、はっきり言って私はこんな中国語を一度たりとも北京で聞いたことはありません。それどころか北京語言大学の授業でこの単元を学んでいる最中に先生から、「この表現では絶対に”得”という字の後に”很”を使ってはいけませんよ」という注意まで受けています。
こんな具合でこれ以外にもいくつか疑問と思える表現が中国語検定では見受けられ、こんな試験に意味があるのかと思いつつ本試験に臨んだら案の定選択問題でこの表現が出てきたので、中学生くらいの自分だったら、「いいや、お前が間違っている!」とばかりに「該当なし」と回答したでしょうが、私も大分こなれて来ていたので「很」を選んで見事合格したわけです。
調べてみるとこの中国語検定を実施しているのは「日本中国語検定協会」というところだそうですが、前の漢字検定もいろいろと問題があり、試験内容についても上級の試験はただ難しい漢字の羅列だけで何の教養にもなっていないと批判されていましたが、なんだか私はこの中国語検定にも同じにおいを感じます。
最後に各企業で人事担当をしている人に伝えたいのですが、こうした資格とかで相手を値踏みするのが如何に簡単だからといって安易にそれを鵜呑みするべきではないでしょう。本気でいい人材かそうでない人材かを見極めたいのなら、もっと時間を掛けて個別に面接とかを実行するべきじゃないかと、今年の就職活動で苦しんだという後輩らの意見を聞いていてよく思います。
中国語の資格とくればちゃんと分かっている人はHSKこと、「漢語水平考試」という試験の資格を真っ先に思い浮かべるでしょう。このHSKというのは中国政府が国内の北京語を母語としない少数民族らの大学入学資格を測るために作られた試験なのですが、現在では主に外国人らが自分たちの中国語の技量を測るために受験しております。
試験概要を簡単に説明すると、このHSKには「初、中級」と「高級」の二種類のテストがあり、それぞれのテスト成績内で何級かを測定されます。なおそうして得られた成績の証明には有効期限があり、確か一年間だけだったと思いますが、私の場合はすでに三年前の成績ですが「初、中級」の七級資格をかつて得ました。
しかしこのHSKですが、お世辞にも日本国内で知られている試験ではありません。実際私も履歴書に書く傍から「何これ?」と聞かれまくり、一社の担当者だけが知っていてそこだけは話が早く済みました。では日本、というよりも日本企業の人材担当者が中国語使いを見る上で何を重視するかといったら、今回の題にある中国語検定です。結論から申しますが、私は逆にこの中国語検定を初めから信用しておらず、こんなもので中国語のレベルを測ること自体が大きな間違いだと思います。
いきなりこう全否定しておきながら言うのもなんですが、私も一応は外面を保つためにこの中国語検定の三級は取得しております。「一年間も北京に留学していたのだから、三級といわずに一級とかをなんで取らないの?」、ということをたまに友人に聞かれますが、何故私が三級以上の試験を受けなかったのかというとこの検定に受ける価値がないと判断したからです。
留学から帰国直後、当時の私もまだ中国語をしっかり覚えている状態で可能な限りこの中国語検定で高い級を取っておこうと考え、三級とは言わず二級か準一級を受験しようとしたのですが、書店で販売されている公式テキストを見てそうした考えが一挙に吹っ飛んでしまいました。
まず何に驚いたかというと、二級の試験問題に使われている中国語表現のほとんどが全く見たことも聞いたこともないような代物ばかりだったからです。はっきり言って古文や漢文のような、ネイティブの中国人に聞いてもまず知らないであろう訳の分からない四字熟語や一般的には全く使われない単語が羅列してあり、多分覚えても役に立たないであろう問題内容ばかりでした。仮にも私は一年間北京にいましたが、普通に受験してもきっとこの二級の試験には今でも合格できないでしょう。
そんな役にも立たない中国語知識を得るために勉強時間を作るのも馬鹿馬鹿しかったので、何も勉強しないでもまず受かるであろう三級に受験試験をシフトしたというわけなのですが、試験前に一応ざらっと問題集を解いているとここでもまたいろいろ驚かされることになりました。
ちょっと専門的な話になりますが、中国語では「状態補語」といって比較表現と組み合わせてその程度を表す表現があり、使い方はというとこんな具合で使います。
・名詞(A)+比+名詞(B)+動詞+得+副詞
この形で、「AはBよりずっと~だ」みたいな表現が出来、ちょっといくつか例示すると、
・北京冬天比東京冬天冷得多。(北京の冬は東京の冬よりずっと寒い)
という風に使ったりします。
ここで問題なのは「得」という漢字の後に来る副詞です。普通この表現を使うときは「ずっと~」と言うことが多いので最もポピュラーなのは「多」という漢字なのですが、中国語検定三級のテキストでは何故かそのような場面には「很」という漢字を使うことになっており、先ほどの表現を使うと、
・北京冬天比東京冬天冷得很。
というように、実際に三級のテキスト問題でもこのように選ばないと間違いになる問題が盛り込まれていました。
しかし、はっきり言って私はこんな中国語を一度たりとも北京で聞いたことはありません。それどころか北京語言大学の授業でこの単元を学んでいる最中に先生から、「この表現では絶対に”得”という字の後に”很”を使ってはいけませんよ」という注意まで受けています。
こんな具合でこれ以外にもいくつか疑問と思える表現が中国語検定では見受けられ、こんな試験に意味があるのかと思いつつ本試験に臨んだら案の定選択問題でこの表現が出てきたので、中学生くらいの自分だったら、「いいや、お前が間違っている!」とばかりに「該当なし」と回答したでしょうが、私も大分こなれて来ていたので「很」を選んで見事合格したわけです。
調べてみるとこの中国語検定を実施しているのは「日本中国語検定協会」というところだそうですが、前の漢字検定もいろいろと問題があり、試験内容についても上級の試験はただ難しい漢字の羅列だけで何の教養にもなっていないと批判されていましたが、なんだか私はこの中国語検定にも同じにおいを感じます。
最後に各企業で人事担当をしている人に伝えたいのですが、こうした資格とかで相手を値踏みするのが如何に簡単だからといって安易にそれを鵜呑みするべきではないでしょう。本気でいい人材かそうでない人材かを見極めたいのなら、もっと時間を掛けて個別に面接とかを実行するべきじゃないかと、今年の就職活動で苦しんだという後輩らの意見を聞いていてよく思います。
2009年9月14日月曜日
北京留学記~コラム1、面白い漢字の中国語
ちょっと今回は話を横道にそらし、私が留学中に「えっ?」と思ったいくつかの中国語を紹介します。
中国と日本は言うまでもなく同じ漢字を用いる漢字文化圏の国同士で、「双方」とか「努力」などお互いに同じ意味と理解することのできる言葉を共有しているのですが、中には日本語と中国語の意味が全く変わってしまう言葉も少なくありません。また外来語をカタカナで表す日本語に対してあくまで中国語は漢字の直球一筋なため、それこそ日本人からすれば「ちょっと、無理な当て字なんじゃないの?(゚Д゚;」と思わせられる表現も数多くあります。
そんな前置きを踏まえた上で、早速ご覧下さい。
・聖誕老人=サンタクロース
私のルームメイトも言っていましたが、キリストとサンタは本来関係ないはずなのですが一緒に言葉にされてしまってます。
・情人節=バレンタインデー
日本人も中国人もバレンタインデーに小売業者によって踊らされているのは一緒ですが、この記念日の由来となったキリスト教の「聖者バレンタイン」の名前くらいは忘れずに入れといてあげなよと思いました。
・露骨的色情電影=ハードコアポルノ
辞書をめくっていたらある日突然発見しました。これに限るわけじゃありませんが、中国語だと日本人からすれば表現が非常に露骨に感じてしまいます。
・口袋怪物=ポケットモンスター
なんとなく意味はわかりますが、少し違う気がした表現です。
・楽天=ロッテ
中国のスーパーでは日本同様にロッテのお菓子が売っているのですが、面白い事にロッテの中国語におけるブランド名は「楽天」になっています。なお発音は「ルーティエン」といいまして、面白いから当時に放映していた「トリビアの泉」にこの事実を投稿したものの採用されることはありませんでした。
・活力門=ライブドア
私の留学中に「ホリエモン逮捕事件」が起きて当時の新聞に何度もこの表現が載りましたが、意訳的にも発音的にもなかなか見事な表現です。なお発音は「フゥオリィーメン」というような感じです。
・ホンロンロン=雷の擬音、日本の「ゴロゴロゴロッ」
これを教科書で見たとき、中国人の耳は何かがおかしいのではないかと思いました。
・卡拉OK=カラオケ
いろんな意味でかなり無理があると感じる表現です。なんでこんな風になったのか私の勝手な予想を書くと、実は北京語には短母音である「オ」、「オー」に相当する発音の漢字がほぼ全くなく、日本語における「オ」という発音をする際には「ァオ」というような発音をしています。この前の北京オリンピックも中国語のアルファベットで書くと、「Ao Ling Pⅰ Ke」という風になり、窮余の策とばかりにカラオケはこんな表現になったと思います。
・冷血動物=爬虫類
変温動物だからこんな表現にしたんだろうけど、最初見たときは何かの小説の題かと思いました。
・勉強=強制する
言われてみると、漢字の意味的にはこっちの方がしっくりきます。日本人は中国語のこの意味をわかってて「勉強」という表現を使っているのではないかと感心させられた表現です。ちなみに、中国語で日本語の「勉強」の意味を持つ表現は「学習」だけです。
・手紙=トイレットペーパー
日本語と中国語で意味が変わってしまう漢字の代表格です。
このようにいろいろあって非常に面白く、特に外来語は意味から漢字をつけるか、音から漢字をつけるかで大きく表現が変わってくるので海外ブランド名などはなかなかに必見です。
そういった海外ブランド名のうち、中でも女子留学生陣に人気だったのは以下の二つのブランドです。左側が中国語の発音で、右側が日本語でのブランド名です。
・クーツー=グッチ
・ルゥウェイタン=ルイ・ヴィトン
あまり日本も人のこと言えませんが、恐らくこの発音だと現地の人は理解してくれないでしょう。それにしても、どうしてヴィトンが「ルゥウェイタン」になったのか非常に気になります(;゚ Д゚)。
中国と日本は言うまでもなく同じ漢字を用いる漢字文化圏の国同士で、「双方」とか「努力」などお互いに同じ意味と理解することのできる言葉を共有しているのですが、中には日本語と中国語の意味が全く変わってしまう言葉も少なくありません。また外来語をカタカナで表す日本語に対してあくまで中国語は漢字の直球一筋なため、それこそ日本人からすれば「ちょっと、無理な当て字なんじゃないの?(゚Д゚;」と思わせられる表現も数多くあります。
そんな前置きを踏まえた上で、早速ご覧下さい。
・聖誕老人=サンタクロース
私のルームメイトも言っていましたが、キリストとサンタは本来関係ないはずなのですが一緒に言葉にされてしまってます。
・情人節=バレンタインデー
日本人も中国人もバレンタインデーに小売業者によって踊らされているのは一緒ですが、この記念日の由来となったキリスト教の「聖者バレンタイン」の名前くらいは忘れずに入れといてあげなよと思いました。
・露骨的色情電影=ハードコアポルノ
辞書をめくっていたらある日突然発見しました。これに限るわけじゃありませんが、中国語だと日本人からすれば表現が非常に露骨に感じてしまいます。
・口袋怪物=ポケットモンスター
なんとなく意味はわかりますが、少し違う気がした表現です。
・楽天=ロッテ
中国のスーパーでは日本同様にロッテのお菓子が売っているのですが、面白い事にロッテの中国語におけるブランド名は「楽天」になっています。なお発音は「ルーティエン」といいまして、面白いから当時に放映していた「トリビアの泉」にこの事実を投稿したものの採用されることはありませんでした。
・活力門=ライブドア
私の留学中に「ホリエモン逮捕事件」が起きて当時の新聞に何度もこの表現が載りましたが、意訳的にも発音的にもなかなか見事な表現です。なお発音は「フゥオリィーメン」というような感じです。
・ホンロンロン=雷の擬音、日本の「ゴロゴロゴロッ」
これを教科書で見たとき、中国人の耳は何かがおかしいのではないかと思いました。
・卡拉OK=カラオケ
いろんな意味でかなり無理があると感じる表現です。なんでこんな風になったのか私の勝手な予想を書くと、実は北京語には短母音である「オ」、「オー」に相当する発音の漢字がほぼ全くなく、日本語における「オ」という発音をする際には「ァオ」というような発音をしています。この前の北京オリンピックも中国語のアルファベットで書くと、「Ao Ling Pⅰ Ke」という風になり、窮余の策とばかりにカラオケはこんな表現になったと思います。
・冷血動物=爬虫類
変温動物だからこんな表現にしたんだろうけど、最初見たときは何かの小説の題かと思いました。
・勉強=強制する
言われてみると、漢字の意味的にはこっちの方がしっくりきます。日本人は中国語のこの意味をわかってて「勉強」という表現を使っているのではないかと感心させられた表現です。ちなみに、中国語で日本語の「勉強」の意味を持つ表現は「学習」だけです。
・手紙=トイレットペーパー
日本語と中国語で意味が変わってしまう漢字の代表格です。
このようにいろいろあって非常に面白く、特に外来語は意味から漢字をつけるか、音から漢字をつけるかで大きく表現が変わってくるので海外ブランド名などはなかなかに必見です。
そういった海外ブランド名のうち、中でも女子留学生陣に人気だったのは以下の二つのブランドです。左側が中国語の発音で、右側が日本語でのブランド名です。
・クーツー=グッチ
・ルゥウェイタン=ルイ・ヴィトン
あまり日本も人のこと言えませんが、恐らくこの発音だと現地の人は理解してくれないでしょう。それにしても、どうしてヴィトンが「ルゥウェイタン」になったのか非常に気になります(;゚ Д゚)。
北京留学記~その十一、留学中の生活習慣
現在の生活でもそうですが、生活にメリハリをつけるために私は平日でもある程度決められた習慣を留学中にも設けて実行していました。留学中に自らに課した習慣の中で一番代表的なのは二日ごとのランニングで、どんなに寒かろうと暑かろうと、二日に一度は大学構内にあるグラウンドでランニングを行い、ランニング後の夕食を食べた後にこれまた習慣にしていたシャワーを浴びていました。
もしかしたらこんなことを書くと少し汚いと思われるかもしれませんが、私は留学中、二日に一回のペースでシャワーを浴びていました。北京はもともと乾燥気候なためそれほど汗もかかなず、現地の中国人学生には一週間に一回しか浴びないという人もいると聞いており、郷に入らば郷に従えとばかりにシャワーを毎日入ることをまず真っ先に止めました。すると不思議なもので、大体留学してから三ヶ月もするとその二日に一回のシャワーすら面倒に思うようになってきたので、汗をかいたら必ず入るようにと敢えてランニングと日程を合わせました。なお、日本に帰ってきてからはちゃんと毎日風呂に入っていますよ。
もしかしたらこんなことを書くと少し汚いと思われるかもしれませんが、私は留学中、二日に一回のペースでシャワーを浴びていました。北京はもともと乾燥気候なためそれほど汗もかかなず、現地の中国人学生には一週間に一回しか浴びないという人もいると聞いており、郷に入らば郷に従えとばかりにシャワーを毎日入ることをまず真っ先に止めました。すると不思議なもので、大体留学してから三ヶ月もするとその二日に一回のシャワーすら面倒に思うようになってきたので、汗をかいたら必ず入るようにと敢えてランニングと日程を合わせました。なお、日本に帰ってきてからはちゃんと毎日風呂に入っていますよ。
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