今回の選挙戦の大敗北を受けて混乱続く自民党ですが、明日鳩山民主党代表が臨時国会にて総理大臣就任をする直前に至り、今日になってようやく次の自民党総裁選挙に名乗りを上げる人物が出始めてきました。
口火を切る形で名乗りを真っ先に挙げたのがこの記事の題になっている谷垣貞一氏で、これに続く形で河野太郎氏、小野寺五典氏も本日になって総裁選への意欲をマスコミに発表しました。また記者からの出馬についての質問に対し、「そういった話は総理大臣氏名が終わってからです」と、石破茂氏は曖昧な態度を取っていますが、こんな発言をわざわざするのだから多分出るのではないかと私は見ています。
とはいえ現時点で最有力候補とくれば、やはり谷垣氏ということになります。谷垣氏は自民党内で古賀派に属しており、今日意欲を示した小野寺氏も同じく古賀派のために同派閥内で小野寺氏が出馬するのに必要な推薦人20人を集めるのは難しい上に、派閥会長である古賀誠は今日の小野寺氏の出馬意欲発言に激怒したとまで報道されております。
そんな最有力候補の谷垣氏ですが、実を言うと麻生総裁が辞任すると表明したときからこいつにだけは次期総裁になってもらいたくないと私が真っ先に思っていた人物でした。
何故私が谷垣氏をそこまで評価していないかというと理由はいくつかあり、まずこれまでの経歴が気に入りません。
なんでもこの人、一応東大を出ていますが卒業するまで八年かかっており、なおかつ卒業後にはすぐ定職につかずに確か七年くらい勉強して司法試験に合格しています。司法試験に合格したのは確かに評価できますが、いくらなんでもそんなちゃらんぽらんに生きてきた上に世襲議員と来ればちょっと私はこの人の人物を疑います。
次に谷垣氏の政治家としての資質です。
確かに早くから要職を歴任して小泉政権下では財務大臣という重職まで努めているのですが、当時から注意深く観察していましたがどうもその財務大臣時代にこれという仕事を谷垣氏がなした形跡が全く見られません。当時の金融、経済関係の問題処理はほとんど竹中氏がやっていたので無理もありませんが、それでも当時から現在に至るまで谷垣氏からこれという政策提言や未来のビジョンを聞いたことがありません。
小泉元首相辞任後の総裁選においては型通りのことしか言わなかったし、また当時に文芸春秋が行った総裁候補へのインタビューには文春に書かれた自身のスキャンダルへの意趣返しとばかりに応じませんでした。まぁ、気持ちは分からないわけでもありませんが。
そして極め付けが、麻生総裁との過去の密談の暴露です。
確か安倍元首相が辞任した前後だったと思いますが、ある日谷垣氏が記者団を前にして自ら話を切り出し、
「麻生がこの前、次の総理大臣は俺とお前の交代にしよう。先に俺にやらせてくれよと私に言ってきた」
と、まぁ実際に麻生総裁なら言いかねないこの発言をいきなり暴露していました。発言内容が内容なので別にそれほど気にすることでもないのですが、谷垣氏は失言こそ少ないもののこの例のように突然妙なことを言い出すところがあるので、資質もあれだから野党とはいえ自民総裁にはなっちゃ駄目だろうと早くから私は思っていました。
じゃあ誰がなったらいいのかといえば、谷垣氏を擁立する派閥が古賀派だというのなら、派閥会長の古賀が選挙前に東国原宮崎県知事を口説きに行って混乱を招いたのだから、向こうもその気だし、擁立するのならいっそそっちでも擁立したらどうなのかとやや皮肉っぽく思います。
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