この記事は友人よりの投稿記事です。コメントなど思うところがあればつけてあげてください。
執筆者 SOFRAN
昨日、10月11日、広島市の秋葉忠利市長と長崎市の田上富久市長は、広島市役所で記者会見し、2020年の夏季五輪招致を検討する「オリンピック検討招致委員会」を共同で設置すると発表しました。みなさんも新聞やテレビなどで取り上げられているのでご存じだとおもいます。この2020年広島長崎五輪招致構想について、様々な意見も出てきています。
実は私はこのニュースを初めて聞いた際、軽い驚きを覚えました。なぜなら、陽月秘話10月6日付けの花園さんの記事にもコメントを寄せているのですが、たまたま先日の朝日新聞の声欄を読んでいたら、茨城県の牧師男性の方より、
「今回、東京は2016年のオリンピック開催都市に落選してしまったが、2020年は広島が候補地に立候補してはどうだろうか? もし、広島でオリンピックが開催されれば、それは核廃絶の大きなアピールとなりその流れを加速させることができる」
との意見が紹介されていました。私も、これはグットアイデアだと思い、花園さんのブログに投稿して、その考えを聞いてみました。でもその時点でアイデアとしては面白いが、広島の都市規模で果たして可能なのかという疑問が沸いていたのも事実です。また花園さんの返信コメントにも、政治的要素が強すぎてしまうのではないかとありましたが、昨日、今日の新聞記事を読んでいると、そのような視点からの意見がやはりいくつかありました。
ただ、広島、長崎でオリンピックを開催するということは、他の地方都市が同じ事を目指すのとは、全く違う意味がそこにあります。というのも、世界で2つしかない被爆都市であるということです。両都市が、オリンピックの招致を目指すというのは、前の石原慎太郎東京都知事が東京の招致を目指すというのとは全くバックボーンが異なると思います。
2016年の東京オリンピック構想は、国民の支持・関心も低かったと思いますが、その原因はオリンピック開催の狙いが石原氏個人の政治的栄誉や公共事業による景気活性化という目的であったことが、国民に見透かされていたからだと私は解釈しています。それゆえに何故2016年に東京でオリンピックを開くのかという大義名分は初めから存在しなかったのではないでしょうか。その事が、今回落選した大きな原因だったと思います。
そんな東京に対して広島、長崎の今回のオリンピック招致宣言では、核廃絶を実現したい、あるいはその流れを強めたいという思いがすでに打ち出されております。この構想は広島市の秋葉市長が長年温めてきたらしく、その考えを昨年9月に長崎市の田上市長に伝えていたそうです。また、2020年は、両市を中心に世界各都市が参加する平和市長会議が定めた核廃絶の期限だそうです。また新聞などで紹介されている市民の意見を読んでいると、概ね好意的に受け止められているようですが、中には、
「周囲の被爆者には、原爆のことで騒ぎ立てないでほしいという人も多い。核廃絶を訴えるのは大事だが、五輪招致と一致するのだろうか。」
という慎重な意見もあります。また、多少記憶に間違いがあるかもしれませんが、「広島は静かに平和を祈る場。今でも、多くの被爆者の骨が埋まっており、最近の金儲け主義の五輪の姿と核廃絶の理念が一致するとは思えない。」という意見も拝見しました。こういう視点からの意見には、それも一理かと考えさせられますし、また、会場の確保や財政面での不安もやはりあげられます。
しかし、私は、様々な障害があると思いますが、この2020年広島・長崎オリンピック構想を支持したいと思います。その根拠として、かなり強引ですが、近代オリンピックの創始者クーベルタンが述べたという有名なこの言葉を紹介したいと思います。
その言葉というのは、「オリンピックで重要なのは勝つことではなく、参加することである」というものなのですが、残念ながらこの言葉は彼自身の言葉ではなく、英米両チームのあからさまな対立により険悪ムードだったロンドン大会で、主教が述べた戒めの言葉が元だそうで、それは、「オリンピックの理想は人間を作ること、つまり参加までの過程が大事であり、オリンピックに参加することは人と付き合うこと、すなわち世界平和の意味を含んでいる。」という意味だったそうです。
草創期のオリンピックの原点に戻った、思いっきり質素なオリンピックを見てみたいです。
4 件のコメント:
お邪魔いたします。
日本人でも原爆による悲惨さを理解してる人は稀有になりつつあるこのご時世ですから
世界には原爆の恐怖を全く知らない方のほうが多数いる事と思います。
当然肯定派・反対派それぞれの意見を持つのは自由です。しかし原子力爆弾という兵器の真実を伝える事が出来るのは被害を受けた者のみです。
私も広島・長崎五輪開催を支持します。
コメントありがとうございます。そうですね。2020年になると、広島・長崎への原爆投下から75年、実際に被爆された方たちの話もなかなか聴けなくなってきます。被爆者の方個人の記憶に留めず、国民的、人類的な記憶として受け継いでいきたいですね。 資金調達方法として、市民から寄付金をつのるという考えも述べられており、もし、実施されれば、少しでも寄付しようかなと考えてます。
このごろ私も原爆の恐怖を世界へ知らしめるという活動が本格的に必要になってきたかと感じています。以前の記事でも書きましたが、恐らく自分たちは「被爆者から直接話を聞いたことのある第二世代」として、今後原爆を語り継ぐ上で重要な世代になると考えています。
何か原爆文学の中国語訳でもつくろうかな。
SOFRANさん
花 園さん
レス有難うございます。
そうですね、是非開催されたら五輪に”有意義な意味”を持つ大会となりますね。
私も出来ることがあれば支援したいと思います。
出来ると言っても募金とか署名くらいですけどね(汗)
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