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2012年12月15日土曜日

ペニーオークション騒動について

 何やら騒ぎとなっているので、前からステルスマーケティングの話も書きたかったので今日はペニーオークション詐欺について一言申します。

熊田曜子、永井大も…ペニオク紹介ブログ次々発覚「謝礼受け取っていない」(スポニチ)

 今回この問題が大きくなったきっかけは、そもそものペニーオークションを運営していた業者の人間が詐欺容疑で逮捕されたことに始まります。このペニーオークションについて先に簡単に説明すると、通常のオークションは既定時間内に最も高い購入代金を提示した人が落札して代金を支払いますが、ペニーオークションは開始値が極端に安い代わりに一回の入札ごとに代金が取られるシステムで、要するに落札者以外のオークション参加者もお金を取られるという仕組みになっております。
 のっけからなんですが、こんなの詐欺にしか使われないって決まってます。運営側は最後の最後で100万円とか極端に高い値で入札かければ一般消費者は商品を購入することが出来ず入札に使った代金をただ取りすることが出来るわけで、恐らくそうでしょうが競売に出された商品もそもそも運営側は写真だけ並べて用意すらしていなかったのでしょう。仕組みからして詐欺丸見えな商法で、特別な理由をもってやった人ならともかくこんなのにお金をつぎ込んだ人の気がしれません。

 そんなわけだから今回こうして運営業者が逮捕されたわけなのですが、逮捕と同時にこのペニーオークションをブログなどで宣伝していた芸能人に対して一斉に批判が巻き起こりました。少し偉そうな書き方になってしまいますが、何も今に始まるわけではなくこのペニーオークションに関する芸能人のブログは以前から疑惑視されていました。具体的にどの時期かはっきり覚えていませんが、ある時期に一斉に芸能人が「ペニーオークションで安く落札できた。そのサイトはこちら」ってな感じの書き込みが集中したため、きっとステルスマーケティングだろうとネット上で書かれておりました。上記のオークションシステムの怪しさから言って、何か問題になるんじゃないかなとか思ってたら見事に火を噴いたわけです。

 既にペニーオークションに誘導するかのようなブログ記事を書いた芸能人の一部は、実際には商品をペニーオークション購入しておらず宣伝費がもらえるということから軽い気持ちで書いてしまったと謝罪しております。謝罪するのは非常に結構なことですが、結果的に詐欺商法に荷担したわけですから知らなかったで済まされるわけなく批判されるのも仕方ないでしょう。

 ただ今回ちょっと気になったというか少し思うところがあったのは、実際にはペニーオークションをやったことがないにも関わらず宣伝していたという点です。システムも知らなかったというのは言語道断ですが、触ったこともない物、実際には使ったことがない物を宣伝するというのは果たして道義的にどんなものかという点で、なんか古い映画の1シーンを思い出しました。その映画というのも手早く挙げると「フォレスト・ガンプ/一期一会」です。
 この映画で主人公のフォレストは卓球代表として世界大会に出ますが、出場後に卓球のラケットメーカーから世界大会で使ったラケットはそこのメーカー製と言ってテレビCMに出てくれないかと依頼されます、もちろん出演料付きで。その際にフォレストは実際に使っていないから嘘をつくことになるのではと考えますが、フォレストの母親は「その嘘をついたところで誰も困らない」と言って、承諾するという話があります。

 結局のところ、宣伝というのはここが肝心なのだと思います。芸能人を使ったマーケティングは多かれ少なかれ多少の嘘というか誇張が入りますが、その嘘によって誰かが大損をしたりしないのであれば多少は許容するべきかなと思います。翻って今回の騒動では落札できるはずもないオークションに誘導してたわけなのですから、ブログ記事は削除してるそうですがこの際だからブログ自体もうやめたらって言いたいです。どうせまともな情報を配信できないのであれば。
 さらに結果論から言えば今回のペニーオークションはやはりステルスマーケティングが行われてたということになるのですが、このところのステルスマーケティングに対してちょっと感じるところがあるので、続きはまた次回にでも書きます。一点だけここで書いておくと、なんていうか仕切る人が下手過ぎるなぁってい感じてます。

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