2014年2月23日日曜日

新車の初月受注台数データの怪しさ

 フィットHVの記事を書いたばっかなので、同じく自動車業界にまつわる経済記事をまた書いてみます。上海の記者時代もそうだったけど、自動車業界関連の記事書くこと多いなぁ自分も。

 このところ各自動車メーカーは新車を出すたびに、「発売から一ヶ月間で単月販売目標台数の3倍を受注しました」などと景気のいいプレスリリースをすることが多く、リリース内容を報じるメディアも額面通りに受け取ってそのまま記事を書いて出してきています。結論から言うとこれらのはっぴゅ内容は非常に怪しく、はっきり言って報じる価値もない大本営発表とみてもいいのではないかと思っています。こうした初月販売台数データの何が怪しいのかというと、言うなればその数字が実態を持っているかほとんど検証できないばかりか、水増しに近い行為を各自動車メーカーがやっている節があるからです。

 結論から述べると初月販売台数にカウントしている台数の大半は、系列企業や下請け会社の従業員に無理やり買わせた数字が主力となっているのではと見ています。というのも二ヶ月目、三ヶ月目の単月販売データを出す企業はほとんどなく、また自動車業界関係者から話聞いていると新車が出る度にノルマに近い台数が課されるとか、聞いてて独禁法とかどうなのよと思う話がちらほら聞こえてきたりします。
 こうした疑惑について指摘するメディアはほとんどなくて大本営発表を垂れ流すメディアが大半ですが、唯一というか「ベストカー」というランエボが世界最速と信じて疑わないカー雑誌が記事に取り上げ、去年に発売したトヨタの「カローラHV」がこれまた目標台数の何倍も売れているというトヨタのリリースについて、「関連企業に業務用社有車として一社につき数台買わせるだけでこの数字は達成できる」と、身も蓋もないことを書いてました。ちなみに「ベストカー」に限るわけじゃないけど、カー雑誌をとりあえずトヨタ批判をすれば記事が書きやすそうにみえます。その一方で三菱自動車は自分ですらフォローし辛いんだけど。

 先ほどから大本営発表という言葉を使っておりますが、この自動車の初月販売台数といい、小もない内容をさも体操に報じることほど無意味なことはありません。ちなみに中国の経済データだと、地方別GDPを合計させると毎年必ず全国GDPを上回る数字になって、中央政府も「地方はいい加減、GDPを水増しするのをやめろ」という事態になっています。この地方別GDPの合計が全国データと一致しない内容は自分の上海時代の上司が最初に突っ込んだと自慢してましたが、ここで取り上げた初月販売台数データも誰か、「このうち関連会社が購入した割合は何%?」ってメーカーに突っ込んでくれないかなぁ。このところ思うけど、こういう毒のある記事が最近減りましたね。

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