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2014年2月4日火曜日

三菱地所の欠陥マンション事件について

 事件内容の大きさの割にテレビニュースなどの報道の扱いが小さいように思えるので、せっかくだからブログ記事にして残しておくことにします。

青山の「億ション」、水道管の孔がない欠陥が発覚 三菱地所・鹿島・関電工の「一流処」による建設(アルファルファモザイク)

 事件の詳細は上記の2ちゃんねるまとめ記事に詳しく載っておりますが私の方から簡単に説明しますと、東京都青山で建設が進められていた三菱地所が販売、鹿島建設と関電工が施工の高級マンションが購入予約者へ引き渡される直前、施工不良というお粗末な理由から販売が中止されました。しかもその施工不良の内容も水道管などを通すための孔、いわゆるスリーブがほとんどの工事が終わっていた段階にもかかわらず開いておらず、さらに後から空けよう壁などに無理やり穴を空けていたら一部の鉄筋まで切ってしまって強度不足に陥り、もうどこから突っ込もうかという状況に至って販売中止となったとのことです。各所の報道によると既に手付け金と見舞金は契約者側へ支払われているそうですが、J-CASTの報道だとマンションの価格が価格だけに一人当たり3000万円程度の金額が支払われいるのではと予想されています。

 この事件はその内容もさることながら発覚の経緯が些かほかの事件と異なっていて非常にきな臭いのですが、なんと匿名掲示板の2ちゃんねるに施工不良の内容が書き込まれ、その書き込みの内容を見た契約者が問い合わせた(恐らく三菱地所に)ことから発覚しています。最初にリンクを貼ったまとめ記事にその問題の書き込みと思われる文言が引用されていますが、その文言が指摘する施工不良は発覚した内容とピタリと一致しており、なおかつその同じ書き込みには「現場、会社揃って組織ぐるみの隠ぺいがある」とまで書かれています。

 私の見方を述べると、その書き込み通りに組織ぐるみの隠ぺいがあったと見て間違いないでしょう。根拠としては問い合わせがあるまでこれほど大きな施工不良の事実を発表していなかったことと、発表前に上記の施工不良に関する正確な書き込みがあったということから少なくない人間がこの事実を知っていたのではと予想されるといったところです。更に穿った見方をすれば、もし最初の書き込みなく契約者が問い合わせをしなかったら、三菱地所はこの事実を隠蔽したまま黙って契約者に引き渡すつもりだったのではという疑念も覚えざるを得ません。
 それだけにこの事件はただ事実報道だけで終わらせるべきではなく、一体どの時点で施工不良の事実に気が付いたのか、そしていつから対策をして事態を悪化させたのかなどを業者はきちんと説明するべきじゃないかと思います。さらに言えば、何故施工不良を起こしたのか、気づかなかったのか、管理監督する立場の人間は何をして今何をしているのか、退職金は出さなかったのかということも聞いてみたいというか、まだ自分がメディアに身を置いていたら広報部に必ず聞くでしょうね。

 それにしてもというかこのところ見ていて呆れるというか次元の低い企業事件が増えている気がしてなりません。今日発覚した北陸新幹線談合事件然り、アクリフーズの薬物混入事件然りですが、後者の事件はもし犯人が毒性の強い農薬を盛っていたらと思うといろんな意味で衝撃的だったなと思うのと同時に、食品問題で叩かれがちな中国をあんま笑えなくなったなという気がします。中国を笑えないと言ったら最初の欠陥マンションも同じですが。
 私は性悪説に立って物事を考えるのでこういう事件が起きるのもまた人の営みだと考えあんま気にしない方ですが、アクリフーズの例を取るとネジのとんだおかしな人間はどこかに絶対いるのだし、たとえどれだけ工場の管理や施設を厳しくしたところで無意味じゃないかと思います。それこそ本気でやるならわかる人だけわかればいいですがフォックスコンみたいに人格追い詰めるくらいじゃないと駄目でしょうし、仮にそれをやるとしても倫理的にどうだってことにもなります。何が言いたいのかっていうと、ルールで縛ろうとしても限度があるのだから無意味に雁字搦めにしてもあんま効果ないよっていうのを、日系企業らにちょっと言いたい訳です。

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