昨夜は忘年会だったのですが部署の最高責任者が酒の飲めるメンバーを集めビール(350ml缶)一気飲み大会を催してました。私は酒が飲めないので外されましたが、最初に3人3人の2チームに分かれて一気飲みの速さを競い、次は勝った方のチーム内で優勝者決定戦を行った後、さらに負けた方のチーム内でも順位決定戦を行いだして、「負けてもさらに飲むのかよ」と同僚が少しぼやいていた上、ビール缶を配る同僚女性が鬼に見えたと話してました。しかも冬なのにキンキンに冷えたビール缶だったので、飲み終えた後みんな凍えてました。
話は本題に入りますが年も暮れということもあって今日は部屋の中を大掃除して、ベランダがなく拭き辛いにもかかわらず身を乗り出して窓拭きまでやっておりました。普段から部屋は掃除しているので室内はともかく、窓は上記の通りベランダがないため今まで放置して汚かったのもあり明日もまた拭く予定ですが、年末ということもあって今年私が読んだ記事の中で一番だと思う記事を紹介しようと思います。
・もしゴジラが上陸したら?現役自衛官たちが真剣に考えてみた(上)、(下)(ダイヤモンド)
普段は記事内容に批判することの方が多いダイヤモンドですが、この記事に関しては別格で、年内に読んだ記事の中で最も感動を覚えた共にその取材の熱意に深く脱帽させられました。記事内容は見ての通り今年ヒットした映画「シンゴジラ」を受けてゴジラが出たら自衛隊はどう出るかというテーマですが、他社の記事では大抵どこも防衛出動の法的問題にしか触れていないにも拘らず、ダイヤモンドだけは統幕だけでなく陸・海・空それぞれの広報に問い合わせて取材しており一つ頭が抜けていました。
しかもその取材して聞き取った内容というのも、陸・海・空それぞれが「もし出現したらうちがイチニシアチブを取る」と、どこもやる気満々というか「うちは負けない」的な根性を発揮するセリフを聞き出しており、恐らくかなり粘って勝ち得た取材内容だと思えるだけに記事内容の面白さもさることながら取材力に強い感銘を覚え、今年ナンバーワンの記事を選ぶとしたらこれを選んだわけです。
・【おとり捜査】新宿で「おいしいラーメン屋知りませんか?」と声をかけ『個人情報を聞きだす』事案が多発 → 体を張って待ち伏せた結果
・【真剣調査】「おいしいラーメン屋を知りませんか?」と尋ねるヤツを見つけるために夜の新宿に張りこんでみた(ロケットニュース)
次点として評価した記事は上のロケットニュースの記事です。正直言ってこのロケットニュースは普段から平気で嘘記事を書いたりするので(今年は産経が「自衛隊、中国機と創設以来初のドッグファイト」という盛大な誤報記事流したが)唾棄すべきメディアだと普段から激しく批判していますが、上の記事に関しては何故だかハマって何度も読んでたりしました。
記事内容は今年春ごろに東京・新宿駅周辺で、「おいしいラーメン屋さん知りませんか?」と妙な声掛けをして連絡先を聞き出そうとする変な人間が出没していたとのことで、おとり捜査をして犯罪を未然に防ごうとここの編集員が体を張った体験が描かれています。具体的にどう体を張ったのかというと、新宿駅前で「おいしいラーメン屋さん教えます」と書かれたプラカード(っていうかただの紙)を持ってひたすら立ち続けるという方法で、長い時間立っていたにもかかわらず伊勢志摩サミット前でたくさんいた警官にすら声かけてもらえなかったという顛末が書かれています。下の記事は、「あんな怪しい格好するからだ」といって別の編集員がストリート系ファッションで再度おとり捜査を張ったものの、妙なアラブ系の人にしか声かけてもらえなかったそうです。
個人的にこういう体張る系の記事とか企画が昔から好きなのもありますが、「おいしいラーメン屋~」という妙な声かけないようと相まって、「ガチでいいラーメン屋教えてやろうじぇねぇか」と言わんばかりのノリで書かれた記事文章が非常によく出来ており、ゴジラ記事に続いて今年の新聞大賞副賞としてはこの記事を推薦したいところです。
最後に大賞とは逆に「なめているで賞」的に今年ワーストだった記事も紹介します。
・超セレブ“ヒラリー”を嫌った非セレブ女性のいらだち(毎日新聞)
一読して、よくこんな恥ずかしい記事を署名入りで出せるものだなと思うとと同時に、出す前に誰も止めなかったのかと毎日新聞の異常性を強く感じた記事です。
あんまり解説もしたくないのですが頑張ってすると、ヒラリーは非セレブの女性に嫌われたから落選して「ガラスの天井が―」っていう感じで書かれてますが、何故非セレブ女性がヒラリーを嫌ったのかという理由について、自分で全く取材せずによりによって「週刊ポスト」の記事内容の引用しかしていません。しかもその引用箇所というのも、
「セレブ向けファッション誌の『VOGUE』が異例のヒラリー支持を表明するなど、彼女の周囲は成功したセレブな女性たちで固められていました。そうした面が『鼻につく』と、シングルマザーなど一般の女性たちの強烈な反感を買ったのです」
見ればわかりますが完全な主観に基づいて書かれてあり、真偽がどうだか全く分かりません。まだ非セレブ層の女性のインタビューなどあればまだ一考に値しますが、雑誌「VOGUE」に支持されたことが鼻につくって、聞いててなにそれとしか思えない突飛な意見です。っていうか現地報道の引用だけでもいいから取材しろよ。
あと細かい点つくと、ワシントンポストの出口調査結果では女性全体のクリントンへの投票率は54%だったものの非大卒の女性に限れば34%しかなかったとまた引用していますが、多分これ、確か非大卒の男性も同じくらいの低い投票率だったと思え、非セレブ女性だからどうこうではなく社会階層的な影響の方が大きかったように思います。記事全体を通して如何にこの記事書いた人が妄想に満ちて現実を直視せず、まともな取材や分析もせずにおかしなことしか言わないっていう事実しか読み取れません。しかもこれで紙面審査委員になれるんだから毎日はある意味すごいよなぁ。
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