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2016年12月9日金曜日

ウェブメディアの炎上騒動について

 昨日の昼食時の議題は、「ベジタリアンは虫食ってもいいのか?」でした。まぁ仮にOKだったとしてもカブトムシなんか食べたくない人のが大半だろうけど。

炎上中のDeNAにサイバーエージェント、その根底に流れるモラル無きDNAとは(ヨッピー)

 DeNAを筆頭とするIT企業のウェブメディアが信用性のない記事を公開しまくって炎上している問題について述べている記事ですが、今まで知りませんでしたがなかなか見識の高い人だと思う記事です。文章もうまいから長くても読んでて全然ストレス感じませんでした。

 さてこの問題についてですが、記事を公開停止している会社は倫理観がないなど盗用や著作権に対する意識が低いなどとあちこちで論じられているので今更私が同じようなこと言ってもつまんないと思います。唯一この方面で言うとしたら、DeNAは社長がでてきてこんにちは、じゃなく今回の騒動について謝罪していましたが、私が見る限り「悪い」と思って謝罪したのではなく「マズイ」と思って謝罪しただけでほとぼりが冷めたらすぐまた似たようなことをすると思います。

 ほかの人と同じこと言ってもつまらないと思うので私の目線でこの問題について敢えて切り込むとすれば、一番気になったのは「ウェブ記事の質」についてで、単刀直入に言うと、Web上ではどれだけ記事の質が良くてもその記事が読まれるとは限らず、むしろ記事の質がどれだけ悪かろうと工夫次第で膨大なアクセスが得られちゃうってことです。それで何が起こるかと言うと、質の悪い記事に質のいい記事が埋もれてしまうことが大いにあると言いたいわけです。

 そもそも今回のDeNAの問題が何故公になったのかと言うと、医療情報という生命と健康にも関わる敏感な分野に手を出したこともさることながら、そうした根拠のない記事がウェブ検索で片っ端から上位に来てたことがきっかけでした。一体何故そうしたカス記事が上位に来たのかというとDeNAの検索対策、やや専門的に言えばSEO対策が非常に充実していたためで、繰り返し言いますが記事内容の質がよかったためではありません。
 ウェブにおいては実質、検索で上位に来るかどうかですべてのアクセスが決まると言っても過言ではありません。なので記事の質が悪くともその方面の対策や技術に長けていればアクセスを稼ぐページは作れてしまい、逆にどれだけ質がよくともその辺の対策が悪ければアクセスはどうやっても伸びないわけです。

 でここだけの話、やはり質の悪い記事の方が量産されることも多くなおかつSEO対策もそこそこ出来てるため、そうしたカス記事によって良記事が埋められてしまうことで、折角存在する良記事が見えなくなってしまうという弊害があります。私自身も調べ物とかしていて検索上位に何の参考にもならずどうでもいいことしか書いてない記事ばかりで辟易していた所、検索下位にこれはと思う記事を見つけ感動したことが何度もあり、何故これほどいい記事が上位に来てもっと読まれないのかと他人事ながら歯がゆい思いをしたことすらあります。

 このブログに関しても、少し強気に出れば同じ内容を論じているほかの記事に比べてもそこそこ面白い切り口で書いている自信がありますが、ホットな話題とかで検索上位に来ることはまずなく、大勢の人間に読まれることなくほかのカス記事に埋もれてしまうことも少なくない気がします。もっともその代わり、定期的に読んでくれている読者の方々は相当の猛者揃いというかコメントとか見ていてもいい読者を得たなと思えるだけに少数精鋭なブログであるという自負もあります。

 今回、DeNAや便乗したサイバーエージェント、リクルートなどもウェブメディアを閉鎖する動きが広がっていますが、個人的にはこの動きはもっと続き、ウェブ上からカス記事がなるべく少なくなるに越したことはないと思います。それと同時に、本当に価値のある良記事がもっと人目につくようガイドラインとかその方面のまとめ・評論サイトなんかがもっと広がればウェブメディア全体にとっても価値が高まるのではないかという風にも考えており、ただ倫理観の低い連中を叩いているだけではウェブメディア業界全体の底上げにはつながらないということを今回は主張したかったわけです。

 最後にまた自分語りすると、このブログは徹頭徹尾記事の質だけで勝負しています。大勢に読まれることに越したことはありませんがいい書き手もいればいい読者もおり、その逆に悪い書き手もいれば悪い読者もいるだけに、しょうもない読者はむしろ遠ざける様な書き方を敢えてやっている所もあります。自分自身が必ずしもいい書き手であるなどと自惚れてはいませんが、いい読者を囲うということは読者の方々にとっても大きなメリットがあると思うだけにこの方面はかなり意識してやっています。

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