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2018年9月25日火曜日

90年代の秋葉原電器小売各店のCM

 今日何気なく読んだ記事で、「最近の若い子には『素敵なサムシング』は通用しない」という文言が引っかかりました。



 「素敵なサムシング」とは何のことかというと、かつて秋葉原に存在した電器店「サトームセン」のCMで使われたフレーズです。長期にわたり同じCM映像が使われたことに加え、割と耳に残る音楽と歌詞から、私と近い年齢で関東圏で育った人間なら誰もが、上記のCMをはっきり覚えていることでしょう。
 もっともこのCMは関東圏でしか放映されなかったことから、何も最近の若い子に限らずとも、関東圏以外に住み続けている人であれば大人も子供もおねーさんもこのCMを知らないのが現実です。

 何気に私は大学進学で関西へ渡った際、「そうだ、京都へ行こう」のキャッチコピーをみんな知らなかったという事実にマジビビりました。っていうかJR東海は、「せや、東京いったろ」ってキャッチコピーも流行らせるべきだったでしょう。まぁ「よっしゃ、東京で暴れたろ」でもいいけどさ。

 話は戻りますがこのサトームセンは時代の流れに抗えず、2000年代に事実上破綻して、今やこの名を冠する店舗は存在しません。何もサトームセンの経営が悪かったというわけではなく、これは完全に時代の流れによるもので、このほかにも秋葉原にあった電器小売店は悉く消滅しています。



 こっちは石丸電気のです。こちらも「いしまるまるまる~」というフレーズが耳に残るCMで私にとっては非常に懐かしさを覚えます。先ほどのサトームセンはヤマダ電機に、石丸電気はエディオンに吸収されていたようです。



 他のライバルが悉く消えていった中、未だに現役で秋葉原で営業を続けているのがこのオノデンです。このCMも長期にわたり放映され続けたのですが、肝心のオノデンはそれほど店舗を拡大展開せず秋葉原で地道に営業していたので、「CMはよく見るけど一度も入ったことがないお店」というのがちっちゃい頃の私の印象です。
 逆を言えば余計な拡大戦略を取らなかったことから生き残ったとも言えるでしょう。なお2011年、いろいろ中国で苦しい時期にあった私は夏に一時帰国して、このオノデンで割とコスパのいいNECのLavieシリーズのノーパソを購入しました。この時に私はこのCMを思い出して、「ついにオノデンで買い物したぞ」と内心思ってました。





 こちらの二つは勝ち組というか、今も絶賛営業を続けているヨドバシカメラとビックカメラです。どっちもやっぱり記憶に残りやすい音楽とCM構成ですが、どちらかと言えばやはり「まあるい緑の山手線♪」で始まるヨドバシカメラの方に軍配が挙がるでしょう。覚えやすい歌詞に交通アクセスを上手く乗せて歌い上げるこのCMソングは日本の歴代CMの中でも特別優れたものだと個人的には考えています。
 それにしてもこうして改めて並べてみると、90年代の秋葉原電器小売店はみんな記憶に残るいいCMをよく作ってたんだなぁと思います。子供の頃の思い出補正も入ってるかもしれませんが、やはりどれも一目で記憶に残る内容で、またそれとなく時代背景を反映していていい映像だと感じます。

 なお本当はもう一つ、現在も中国資本下で営業を続けているラオックスのCMも入れるつもりだったのですが、時期的には94か95年の頃の、真っ白な背景のまま何も映像も音も出さず、終わり間際に「らーおーーっくすー!」って叫ぶ子供ながら非常に不快なCMの動画が見当たらなかったので見送りました。確かに名前は覚えたけど、ラオックスが電器小売店ということすらわからない内容で見ていて、っていうか音が突然途切れるから見ていなくてもテレビに目が向くこのCMはずっとムカついてました。

  おまけ
 何故か学生の頃、サトームセンのCMの冒頭で聞こえる「アォ!」って声を再現したくなり、一時期下宿の中とか外で自転車こいでいる最中によく「アォ!」って声出して練習していました。けど周りはみんな関西の学生で何の音の物真似か通じるわけもなく、なんとなく限界を悟っていつしかやらなくなりました。そもそもやろうと思った時点で何かおかしい気がしますが。

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