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2019年11月9日土曜日

広告業に見る日本の金の循環

 大分書くまでに時間かかってしまいましたが、日本滞在中にテレビCMを見ていて感じたこととして、ネット関連企業、特にスマホゲーム関連のCMが多いなと感じました。
 他の人はどうだか知りませんが、「広告にお金かけれる→業界的に好景気」という図式をかねてから私は持っており、毎回日本に変える度にどの業界のテレビCMが多いのか常にチェックしています。一例を上げると2000年代前半のグレーゾーン金利が廃止されるまでは圧倒的にサラ金屋のCMが多く、その後の2010年前後は家電エコポイントの余波を買って家電メーカーのCMが極端に多い時代でした。

 ただ、昨今はテレビCMに対しスポンサー側も「お金をかけたほど効果が出ない」ということを認知し始め、費用対効果がはっきりとしたデータとして出てくるネット広告に力を入れるようになってきています。実際、ネット広告の表示技術も上がってきていることから最近はごく普通のブログとか見ていても、以前のポップアップ広告のような不快なものは減りながら、表示される広告数は増えてきている気がします。特にスマホ向けサイトの広告表示は微に入り細に入るようになってきており、2012年にアドウェイズに取材したときに「もうスマホ向け広告抜きには考えられない」と言われて当時ポカーンと聞いてたのを恥ずかしく思うくらいです。

 話は戻りますが、テレビCMもそうですがネット広告でも、単に私が漫画やゲーム関係のサイトに入り浸っているせいかもしれませんが、ネットゲーム関連広告がやたら多く見るような気がします。ちなみに会社のパソコンでは無駄に新規PCと奈良の物件サイトばかり見ているため、パソコンメーカーと奈良の不動産情報サイトの広告ばかり見ます。
 前置きが少し長くなりましたが何が言いたいのかというと、なんとなく金の流れがネットを中心にしながらネット関連業界内で完結しているような気がしました。具体的には、

ゲームなどネットサービス企業→ネット広告企業→ウェブサイト運営企業→消費者→ネットサービス企業

 こんな具合に、「ウェブサイト運営企業」は外れてくることもあるでしょうが、消費者を含む金の流れがこんな具合にネット内での完結が前より激しくなっている気がします。もっともこのサイクルが拡大するにつれて、通信量で儲けるドコモをはじめとする通信キャリアの儲けも大きくなる外部周辺効果ももちろんありますが。

 無論、情報やサービスの流れがネットを中心となることは自然の流れですが、逆を言えばネットに係れない業者は、実態としては社会に必要とされつつ需要もあるもののの、金の流れによる影響を今後受けてくるかもしれません。その上で、広告を主体とするマスコミなどの業界は、今後ネットに対する「従化」がより激しくなるでしょう。ネット業者がなければまともな商売にならなくなり、且つスポンサーも物やサービスによっては、広告業者を介さず自ら直接CM番組を作ってYoutubeなどで流したり自社展開することも考えられ、広告代理店は今ただでさえ厳しいですが今後はもっとさらに厳しくなると予想します。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

私は、日経プラス10等の経済番組を見ているせいか、相続・リバースモーゲージ・資産運用
健康食品のCMをよく目にします。今はまだネット・スマホ使えない高齢者がいるため、
高齢者向けのテレビCMはまだ有効です。しかし高齢者向けのテレビCMは確実に先細り
します。 あと10年もすればスマホを使いこなす世代が相続のことを考えだす世代に
なるでしょう。 すでにyoutubeでも終活講座の動画が流れていますし。そのうち
終活を実況するyoutuberもでてくるでしょう。

花園祐 さんのコメント...

 過去の話を聞くと、テレビが出た当初においてラジオ業界の人間は随分とテレビを見下げていたものの、気がついたら取り残されてしまっていたそうです。なんとなくネットとテレビもそんな関係になるのではと思っており、友人に勧められた「2050年のメディア」って本をそろそろ買わないとと思ってます。でも高いからなこの本_( _´ω`)_ペショ