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2022年2月1日火曜日

石原慎太郎逝去に対する中国の反応

 今日は運動不足解消のため自転車で50km走ってきましたがその最中、春節の上海の風景観ながら「上海→蒼天の拳→阿弖流為II世」という感じで原哲夫氏の漫画を連想ゲームしていて、阿弖流為II世に出てきた石原慎太郎モデルのキャラはよく似てた、っていうか似せ過ぎだったなどと思いながら休憩に寄ったコンビニでニュース見たら逝去報道出ててあら偶然みたいに思いました。
 ちなみにこの漫画の石原慎太郎モデルのキャラはWikipediaだと、

「東京都知事。独自の情報ルートで田村麻呂が異星人である事実を掴み、未納分の税金を取り立てるべく自ら装甲車に乗り込み、銀座の町に出動するが、毛利総理の放った刺客によって銃弾を撃ち込まれ死亡した。」

 と紹介されています。

 わざわざ書かなくてもいいかなとは思いますが折角なので日記風に残すため、この報道に対する中国の反応を少し見てみました。っていうか中国の記者も、初一(=元旦)からこんな風に速報書く羽目になってちょっと同情する。

 まず反応としては明らかに多く、速報ベースで日本側の報道を紹介する記事がすでに大量に出ています。記事コメントもそこそこついているものもみられますが、恐らく若い世代なのか「誰?」というコメントもみられ、この辺は時代経ってるしなという気がします。
 速報の内容としては経歴紹介とともに「尖閣諸島問題で日中関係を悪化させた」、「右翼論客」などと書かれていることが多く、中国絡みの報道としてはなくてはならない部分でしょう。

 見方を変えると、逆にこれほど速報が出るほど中国人にとっても著名な日本人であったということの証左と言えるでしょう。実際、日本人としては蒼井空に並ぶくらいの知名度を石原慎太郎は持っていたと自分は思います。比較対象がなんですが。
 ただ表舞台から引いてもはや何年も経っていることもあり、かつては蛇蝎の如く嫌っていた中国人の間でも、今回の報道を見てその存在を思い出した人が多いのではないかと思います。その上で、彼に代わる「右翼論客」的な著名な人物が日本人からその後現れてもいないようにも思います。これは親中派が増えたというよりも、排他的な外交思想、というより反米思想の持主がかつてと比べ全くでなくなったことが影響していると推察します。

 いろいろ言われますが、私個人は石原慎太郎は反中思想というより反米思想が先立っており、その延長線で中国を批判していただけだとみています。彼にとっては中国どうこう以上に日本の米国からの完全独立が優先すべき目標であり、その方針に基づく価値観から中国も嫌いになっていっただけだと思います。
 やはりこの辺の反米か親米かは戦前生まれと戦後生まれで全く価値観の変わる部分であり、時代が下るにつれて戦前生まれの反米思想の持主も漸減傾向にあるでしょう。というよりここ数年、明確な反米思想に基づく政治的発言を私自身全く聞かず、「反米」という単語自体が死語になってきた感すらあります。

 そういう意味では実際に政治的影響力を有した反米思想の持主としては、石原慎太郎がほぼ最後の人物となる可能性があります。かつて日本の外交議論は反米か親米かの二種類しかないと言われましたが、現代においてはこれが反中か親中に置き換わってきており、昭和の価値観じゃもはややってけないというのが書いてて思ったことです。

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