1、山田風太郎
恐らく現代における忍者のイメージ、特に奇想天外な忍術を使ったバトルを確立させたのは昭和の名作家こと山田風太郎じゃないかと思います。「甲賀忍法帖」をはじめ比較的早期に忍術バトル、それも二陣営に分かれて多くの登場人物が技を競い合う形式を確立させたのは日本のエンタメ上でも非常に意義深いでしょう。
その「甲賀忍法帖」は平成になってせがわまさき氏が「バジリスク」というタイトルにて漫画化し、アニメ化されたこともあって日本国内はおろか海外でも再び忍術バトル物を大きく普及させています。昭和のみならず平成においてもファンを広げたあたり、その影響度は昭和以降としては随一でしょう。
2、白土三平
小説における忍者のスタンダードを作ったのが山田風太郎であれば、漫画における忍者スタンダードを作ったのはやっぱり「カムイ伝」で、その作者である白土三平じゃないかと思います。それまで講談の中であった忍者をビジュアル化し、尚且つ諸行無常な世界観で命をやり取りし合う殺伐とした忍者の生きざまを描いたという点で、こちらも現代における忍者イメージの確立に大きく貢献しているでしょう。
特に忍術を具体的に絵で表現した点は、その後のアニメや特撮などにも影響しているのではないかと思います。個人的には主人公の必殺技でもある「飯綱落とし」ですが、ゲームにおいて「ニンジャガ」や「デッドオアアライブ」に登場するリュウ・ハヤブサの必殺技として採用されており、ゲーム上での高威力と派手さもあって、忍者を代表する最大の技だと勝手に考えています。
3、ショー・コスギ
海外での忍者普及の面で、最大の貢献者といったら恐らくこの人でしょう。昭和期にハリウッドで数多くの忍者役として出演し、その高いアクション技術もあって人気をかっさらい、「日本人=忍者」というイメージを大きく刷り込ませたと考えています。
真面目に日本政府はショー・コスギ氏の貢献を評価して「国民忍者賞」とかを授与すべきだと思います。彼なしには恐らく、現代における忍者の隆盛はなかったでしょう。
4、岸本斉史
言わずと知れた「ナルト」の作者ですが、直近における忍者普及の貢献でいえば間違いなくナンバーワンでしょう。作品が人気を得た理由としては、主人公らが少年で、仲間と忍術を学びながら成長していく過程がそれまでの殺伐とした忍者世界とは異なっていた点が、特に海外で受け入れられたんじゃないかと考えています。同じようなコンセプトでは「忍たま乱太郎」がありましたが、あっちは海外展開はしなかったし、忍術描写が「ナルト」ほどには派手じゃなかったしなぁ。
このほか特撮であれば「仮面の忍者赤影」がありますが、個人的には「ジャイアントロボ」での「マスク・ザ・レッド」の呼称の方がしっくりきます。逆に今回色々考えてて、かつてと比べると忍者が主役な映画や特撮番組が減っているような気がし、またショー・コスギ氏のような忍者役といったらこの人っていうイメージもなくなっており、これはこれでよくないのではないかとも思えてきました。
そういう意味では日本政府は国を挙げて、世界を相手にする忍者俳優を育成すべきでしょう。ぶっちゃけ日本人じゃなくてもいいように思え、ハリウッドや中国でアクションに秀でた人で忍者映画作る方が手っ取り早いかもしれません。
2 件のコメント:
ナルトはそれまでの忍者文化の理解があったからこそ受け入れられた側面があるとは思いますが(色々な人がいる中での忍者ではなく、ほぼ忍者しか出てこないので)、主人公が金髪碧眼なのは意図的だったと思いますね。
ドラゴンボールの超サイヤ人が、金髪であるが故に海外でも受けたという話もありますし。
最近はポリコレ的にもあんまり意図的にそういうことをするメリットは少なくなっているかもしれません。
恐らく海外の人がイメージする忍者像と言えば、今やナルトのスタイルだと思われるため、その造形はの影響力はデカいでしょうね。忍び装束に覆面な忍者はもはや、オールドファッションでしょう。
にしても金髪碧眼と聞いて真っ先に「孫権」が浮かぶ辺り自分は三国志マニアです(;´・ω・)
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