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2008年8月22日金曜日

昔見た夢

 ある日私が昼寝していたら変な夢を見ました。

 内容は何故かサザエさんで、サザエさんが安いからといって古くなった玉子を買ってきて台所に置いていたら玉子が孵化し、中から成鳥となっているダチョウが次々と飛び出してくるというものでした。何匹ものダチョウが台所を走り回るのを磯野一家が呆然と眺める中、

「古いのを買ってくるからだよ……」

 と、カツオが一言ツッコミを入れてエンディングへと入っていくのですが、エンディングテーマは何故かTM-Revolutionの「Burnin' X'mas」というハイテンションな曲で、ダチョウが走り回る映像をバックに西川貴教氏の歌声が響くという内容でした。

 見終わった後、なんだったんだろうと小一時間悩みました。

2008年8月21日木曜日

ムシャラフ大統領の辞任について

 久々に国際政治ネタです。どうでもいいですが、今回お題のムシャラフ大統領にはちょっと思い出があり、確か高校二年生くらいの頃に、「武者ラフ大統領、元気?」という、わけのわからない短い小説を書いたことがあります。

 そんな過去の思い出はほっといて、すでに報道でもされているようにパキスタンの大統領であるムシャラフ氏がこのたび、自らの辞任を発表しました。辞任に至るきっかけとなったのは前回の国政選挙にて、議会を反ムシャラフ派の野党が過半数を取ったことにより、弾劾請求を受けるのが明白であったからというのが理由のようです。

 別にこれだけの政権交代劇なら私もわざわざネタにしないのですが、今回のパキスタンの場合はこれとは別に非常に大きな問題を含んでいます。何を隠そう、核拡散の恐れが事情通をを中心に現在駆け巡っています。

 核兵器というのは、言うまでもなく現状で最強の兵器です。パキスタンは過去のインドとの対立(現在は首脳同士が相互訪問するなど大分マシになってはいるが)の際、両国で核競争が起こった際、パキスタンは核実験に成功し、見事核保有国になりました。しかし、インドとは対照的に国内では常に紛争が絶えず、保有後の核管理という面ではパキスタンは非常にインドに対して出遅れているといわれ続けてきました。

 そこで今回の政変です。すでにかなり以前からパキスタンの政情不安から核兵器が他国に流出する核拡散の恐れがあると指摘され続けた上に、これまで統治してきたムシャラフ大統領の辞任です。しかも、代わりに政権を担当するのは反ムシャラフで一致しているだけの連立政権です。権力の基盤もしっかりしておらず、軍隊をきちんとまとめられるのか不安が残ります。

 ムシャラフ氏は報道によると、この後アメリカに亡命すると言われております。彼自身の去就はともかくとして、国際社会は今後、パキスタンに対して核の監視を強めねばならないと私は思います。

2008年8月20日水曜日

電子カルテの問題性

 医療問題を書いたので、も一つおまけに電子カルテの問題について書いておきます。

 現在、医師の仕事時間の半分以上はカルテ書きに費やされているといわれています。これを言うとよくびっくりされるのですが、医療処置や相談を受けている時間より、今はカルテを書いている時間の方が長いようなのです。何故かというと、一つ前の記事でも取り上げたように医療事故、裁判について国が前もってあれこれ経過を書くようにと医師に徹底させたため、このようにいつの間にか順序が逆になってしまうような状況へと医師は追い込まれてしまったのです。

 その結果、カルテの方に時間がかかり、医師の仕事は最近でも報道されるように、時間に追われるハードワークとなってしまいました。その対策として国は、タッチペンなどで押すだけでカルテができる、「電子カルテ」の導入を決めました。
 この電子カルテ、実際に私は使用したことはないのですが(似たようなものとして、献血時の問診票をタッチペンで作るのはやったことがあります)、やはり使うと早いそうです。これを導入することによって一気に作業効率が向上し、医師の過重労働もこれで解消されると言って国は、具体的な日時はわかりませんが、期限を切って電子カルテをすべての医師に原則的に使うようにと定めたらしいです。

 しかし、この電子カルテは何も普通のパソコンにソフトを入れるだけの代物ではありません。なんでも、一台を導入するのに数百万円は下らない代物なそうで、普通の病院に入れようものなら数千万円単位の投資が必要となってくるそうです。

 それこそ大病院なら……っても、最近は大病院でも非常に経営が苦しいのですが、小さい診療所などでやっている開業医なんてとても導入できないそうです。しかし、国が定めた期限以後は電子カルテしか認められないため、その期限がきたら医師不足の現状なのに、多くの医師が廃業を余儀なくされるとまで予想されています。

 私は実際に現役の歯科医の方から話を聞く機会がありましたが、やはり導入することは資金上不可能で、その期限が来たら引退だと述べていました。その上で、もし国は電子カルテを共用させるというのなら、ちゃんと補助金を用意すべきだと主張もしていました。

 私も同感です。そもそも、カルテ書きに医師を忙殺させたのは国の政策です。それならばその対策もすべて国が持つべきでしょう。何をどうすればいいのか、この問題には医師を交えてもっと開いた議論が必要だと私は思います。

医療事件裁判の無罪判決について

 今日プロ野球チップスを買ったら、ついてたカードが日ハムの森本でした。人気選手なだけにカードもキラ仕様で非常にうれしかったです。

 そんなどうでもいいことはおいといて、今日は最近少なかった時事ネタです。

<大野病院医療事件>判決に被告は安堵 遺族は目を閉じ…」:YAHOOニュース

 早速リンク先のニュース記事を読んでくれればわかると思いますが、本日ある医療事故……ということで提訴された裁判の判決が下り、提訴された産婦人科医に無罪が言い渡されました。結論から言うと、私はこの判決を支持します。

 この事件のあらましを簡単に説明すると、原告の妻であった女性が出産の際、手術を担当した被告の産婦人科医が胎児の取り出しを行ったところ、女性が「癒着胎盤」という症状を引き起こし、胎盤を引き剥がすために出血多量となり女性が死亡してしまったことを、原告の夫が医療過誤ということで医師を訴えたのがあらましです。

 今回の無罪の判決理由として、結果的に女性は死んだものの医師の判断が著しい医療過誤とは認められないという理由からでした。
 伝え聞く範囲でも産婦人科医というのは非常に労働条件の悪い職といわれ、その上このような裁判まで行われてもし有罪にでもなってしまえば、一体どうなるかと思っていた矢先だったので無罪となり、正直私はほっとしています。

 私は今回争点となった「癒着胎盤」という症状やくわしい医療知識などを持っているわけではないのですが、各報道の解説によると、医師がこの事件で取った処置はいわゆるグレーゾーンに当たる処置だったようです。データ的に確とした処置法はなく、また突発的に起こっては非常に対応が難しいとされる症状で、そのような場合の失敗をいちいち有罪にされていては、私は医療そのものの根幹に関わるような大きな問題を引き起こしかねないものと考えています。

 確かに、あからさまな過失や意図的な過失の場合はこうして裁判にして糾弾するべきでしょう。しかし、今回の例はかつて2002年に起きた東京女子医科大の心臓手術のカルテ改竄事件のような悪質性はなく、遺族に対しては大事な人をなくされ私個人としては確かに同情いたしますが、やはり裁判にすること事態間違っていたと言わざるを得ません。

 本日の朝日新聞の夕刊によると、今回被告となった医師はこの事件で警察に逮捕されたとき、自身の妻が出産予定日の四日前だったそうです。また勤務していた病院では一人院長、つまり一人ですべて切り盛りしており、それまで担当していた患者たちすべては当時に転院を余儀なくされたのに、警察の捜査のために引継ぎもできなかったそうです。もちろん、この事件の影響で未だに休職中です。
 記事を読む限り、この医師としても患者を死なせてしまったことを強く後悔しているようです。遺族に対しても謝罪をしているようですし、私はこのような立派な医師が何故こうも糾弾されなければならなかったのか不憫でしょうがありません。

 報道につけられた解説でも述べられていますが、本来出産には大きな危険が付きまとう手術です。盲腸でもなんでも、医療手術というのはどれもそれによって命がなくなる危険性が付きまとっています。しかし、治して当たり前、という常識が強くはびこってしまっている現状、一度の失敗で何でもかんでもやれやぶ医者だ、悪徳医師だなんて糾弾しては絶対にいけません。比喩を用いると、たとえ99人の命を助けても、1人の命を救えなければ即地獄行きだなんて、悲しい世の中です。そんな世の中に、してはなりません。

2008年8月19日火曜日

太陽電池とは~その六、今後の展望~

 この連載も今回が最期です。最期につきまして、今後の太陽電池の展望について書いてみようかと思います。

 まず太陽電池はこれから伸びるかどうかといったら、少なくとも現状よりは利用が増えると思います。特に宇宙開発の分野では大きなエネルギー源として期待されていますし、むしろ開発が急がれると思います。しかし連載中にも書いたとおり、地球圏においては主電源としてではなく、補助電源としての使用が限度なのではないかと思います。

 技術革新についてはあちこちでまだまだ発電効率が上がる可能性があると述べられており、非常に期待できると思います。ただ私なんて変わり者なので、一般に広まっているシリコン型の太陽電池よりも、ちょっと変り種に属する色素増感型太陽電池の方に期待しちゃったりしています。
 この色素増感型太陽電池というのはその名の通り、色素を使って発電する太陽電池のことです。通常のシリコン型と比べてまだまだ発電効率が低いのですが、シリコン型と違ってシリコンを使わない、つまり半導体を使わず色素による電子の吸収、移動を行うというなかなか聞いてて楽しそうな構造をしています。中身については私もまだあまり理解していないので、興味のある方は最後のリンク先を覗いてみてください。

 同じく技術革新という点で、富士電機システムズのアモルファス型太陽電池も見ていて興味を書き立てられます。ここの太陽電池は通常、ガラスを基盤に使うところをプラスチックフィルムを代用することによって、なんと折り曲げられます。でもって軽い。なのでそれこそ壁面だろうと電柱だろうと余裕で撒きつけられるので、これまで形状から導入が難しかった場所へも一気に用途が広がります。一応企業なので、怖いからリンクは敢えて貼りません。面白いので、こちらも興味のある方は検索して調べてみてください。

 以上のように、太陽電池についてあれこれまとめてみました。はっきりいってこういった分野は私にとって畑違いなのですが、よく科学ジャーナリストの記事などを見ていると、このような理系の内容を文系が如何にして伝えるべきかというのをこのところよく感じており、わからないからという理由だけで取り組まないよりも、わかる範囲だけでも記事にするべきじゃないかと思い、一つ試しのつもりで書いてみました。
 恐らく私が誤解している部分や、実際には間違っている部分などは多々あるでしょうが、それなりに書いてみて満足はしています。

 唯一惜しむらくは、これを書いているこの三日間はちょっとプライベートの方でめちゃくちゃイライラさせる事件が起こり、ちょっと文体にも影響しているのではないかという懸念があります。実際読んでみると、昔の躁鬱っぽい状態の頃のように文章によって妙にテンションが跳ね上がっているのが見受けられます。別に悪いことじゃないんだけど。

  参考サイト
色素増感太陽電池ホームページ:http://kuroppe.tagen.tohoku.ac.jp/~dsc/cell.html

太陽電池とは~その五、国の政策の違い~

 早いものでこの連載も五回目。一回目は確かに苦しんだけど、その後は文量も少ないしさくさくいってます。

 さて先月あたりに経済誌をにぎわせた太陽電池の話題といったら、何よりもその発電量順位の変動でしょう。太陽電池は生産量よりもその製造メーカーがこれまで作ってきた太陽電池でどれほど発電したかで順位が決められるのですが、これまでこの発電量では日本のシャープが常に一位でしたが、去年にとうとうドイツの「Qセルズ」に追い抜かれてしまいました。

 この順位の変動に対して各誌では、太陽電池に対する国の政策が変動を促したと主張されています。その政策の違いですが、日本は2004年まで太陽電池の住宅設置に対して補助金を出してきたのですがそれも2005年に打ち切られ、それに対してドイツでは太陽電池で発電した電気を電力会社に買い取らせる場合、環境保護を名目に通常の電気料金に対して割り増しで買わせる法案を通し、その結果このような順位の変動が起きたというわけです。

 しかし、ひねくれ者の私はというとこの意見とは別の意見を持っています。確かに今の意見も一つの原因でしょうが、それ以上に大きな理由となっているのは、昨日にも書きましたが原材料のシリコンの確保が大きいのではないかと思います。
 昨日に書いたとおり、ここ数年で急激に太陽電池の生産量が増えてしまい、慢性的にシリコンが世界で不足する事態となっています。しかしドイツのメーカーはあらかじめシリコンを生産現場から毎年一定量を購入する契約を結んでいたため自分らの分は確保しており、それに対してその場その場で購入してきた日本は不足によって一気に買えなくなってしまったというのです。恐らく、国の政策如何よりもこちらの原因の方が大きいのではないかと私は考えています。

 ちなみに、日本の太陽電池政策でもドイツのように太陽電池発電の電気を割り増しで電力会社に買わせるという政策が協議されているようなのですが、東京電力がどうも反対をしているようです。あまり詳しく調べていませんが、私は現時点で東京電力の肩を持ちます。その理由というのも、目下のところ原発が事故を起こしたせいでなかなか稼動できず、また原油高で非常にコストが高まっている状況下でこれ以上圧迫かけたらちょっと可哀そうかな……というのがその理由です。

2008年8月18日月曜日

太陽電池とは~その四、弱点~

 前回に引き続き太陽電池です。といっても、前回を書き終えたのはほんの一分前ですが。
 さて今回では太陽電池の現状における弱点をいくつか紹介します。まず、これはどの経済誌にも今書かれている内容でしょうが、現在この太陽電池の生産が世界中で一気に行われているため、太陽電池の主材料となる半導体の材料のシリコンが需要に追いつかないという状態です。詳しくはわかりませんが、昔からこの太陽電池は生産がなかなか伸ばせられないと言われていたので、すぐに作れといわれてもなかなかできないという性格を持っている製品のようです。

 次に発電についての弱点ですが、まず第一に言えるのが発電量をコントロールできないということです。太陽電池は光があってなんぼです。なので夜間や雨、曇りの日には鋼の錬金術師の大佐みたくなんの役にも立ちません。特に日本では夜間の発電量が他国と比べて比較的高いため、この太陽電池一つですべての発電をまかなおうとしても非常に難しいでしょう。

 私などはこの辺は割り切って、たとえば真夏の昼間などのように電力需要が最も高くなる時間帯の補助電源として太陽電池は使えばいいと考えています。しかし何度も言うように太陽電池単体、もしくはそれを主力にして発電を行っていこうという考え方はやはり好きになれません。

 この発電量がコントロールできないという点についてさらに言及すると、太陽電池は名前こそ「電池」といいますが、実は発電した電気を蓄えておくことができません。そのためどれだけ昼間に発電してその電気が余ったとしても、目下のところ夜間にその電気を使うことはできません。
 この点に関しておととい、友人がダムにその電気を回せばいいじゃないかと教えてくれました。その友人によると、ダムというのは発電量が余っている時は、発電時とは逆に電気を使って水を吸い上げるそうです。そうして吸い上げた水を発電時とは逆に水車を回すことによって、電気を使いながら電気を発電する、というような動作をして電気を蓄えているそうです。今まで全然知らなかったけど。

 もしそれで電気が蓄えられるのなら何も問題はないのですが、私は恐らくこの「蓄える」という点が今後の太陽電池を左右する場所だと考えています。一部のサバイバル用の野外で使う太陽電池にはバッテリーが組み込まれているそうですが、それでも使用の際に十分な量は蓄えられないとのことです。
 逆を言えば、この太陽電池に組み合わせて使える充電池、もしくは高性能なバッテリーが開発されれば、それこそ昼間発電夜間使用というように夢のサイクルの実現も目に見えてくるのではないのかと思います。現在各企業では太陽電池自体の開発にいそしんでいますが、むしろこの充電池の開発の方が夢もあるしビジネスチャンスも大きいのではないかと素人ながら思います。