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2008年3月5日水曜日

数字にまつわるエトセトラ

 今日はちょっと息抜きに、各国ごとに数字に関する話をまとめようと思います。
 
 まず数字とくれば忌み数とも言うべき、使用を避けられるような嫌われる数字というのがどこにでも存在します。日本の場合だとこれに真っ先に来るのは4で、これは音が「死」と一緒だからだと言われています。実はもう一つ、中国も4が忌み嫌われていて、理由も日本と同じく「死」と同じ発音、「スー」だからです。このスーは「四暗刻」や「四星球」の四の部分の発音です。
 このほか日本だと、9も「苦しい」という言葉に近いことから嫌われており、二つあわせた49などはなかなか好んで使う人はいませんね。

 では西洋世界ではどうでしょうか。最近は日本などでも西洋化の影響で同じくしますが、西洋ではやはり13が嫌われているようです。その理由も諸説あり、キリストが処刑されたのが13日の金曜日だったからだとか、キリストの十三使徒がうんたらかんたらとかありますが、多分これらは根も葉もないうわさだと思います。というのも、キリスト教の中では666は悪魔の数字ということから6という数字がまず嫌われており、先ほどの13にまつわるエピソードもオカルトの領域を出ていません。

 ではなぜ13が嫌われるようになったのかというと、まず考えられるのはホラー映画の「13日の金曜日」の影響という説があります。これは確かに一般に大きく広めたという意味では当たりですが、そもそもなぜジェイソンが13日と関わるようになったかが疑問です。
 実はこの13、白人世界ではなくてネイティブアメリカンの世界で忌み数であったと言われています。彼らの昔からの伝承で、13人が一緒に長いすに座るとみんな死んでしまうといった、13がよくない数字だというエピソードが数多いといわれ、それが殖民してきた白人層に広がったのが元じゃないかと言われています。実際に私自身もアメリカ人に聞いてみましたが、この話のことを知っていました。

 と、ここまで忌み数について話してきましたが、今度は逆に好まれる数字についてもまとめておきます。まず、ここでも日本と西洋世界では7が最も好まれていますが、これの起源はよくわからないのですが、一般に言われているのは「ラッキー7だから」というのですが、これじゃ意味がわかりません。
 この辺で私が詳しいのは中国で、向こうでは基本的に偶数がよいとされて、先の7は逆に忌み数として嫌われている方です。その逆にいいとされているのは6とか9で、これはそれぞれの発音が「留」と「久」という「長く続く」というような意味の言葉と一緒だからです。またもう一つ、8という数字も金離れがいい状態を表すとして非常に好まれています。ちょっと日本人からすると「金離れがいい?」とくるかもしれませんが、向こうではお金を使えば使うほどがいいという価値観があります。逆に日本人はお金は貯蓄する方がいい価値観なので、ちょっとこの辺は相容れないでしょうね。

 このように中国語は発音が同じ言葉が多いため、数字の発音でそのまま文章にすら近い発音になることが多々あります。たとえば519という数字は「我要久」といって、「長生きしたい」というような意味の文章と発音が近いことから非常に好まれています。逆に514だと、察しのいい人ならわかると思いますが、「我要死」といって、「死にたい……」という意味の言葉になるので嫌われています。
 実は以前に北京市にある軍関係の病院で名前が「514番解放軍病院」というのがあって、近隣住民総出で名づけた奴は馬鹿だと言っていたそうです。さすがにもう名前は変えましたが、今でもタクシー運転手によればわかる人もいるそうです。

 このように数字のイメージは国によって千差万別ですが、自分が一番好きな数字は日本人らしくなく実は4です。これは誕生月であるというのもありますが、それ以上に「死を恐れない」という意味合いで好んでこの数字を使うことが多いです。

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