2010年4月28日水曜日

国家公務員、採用半減指示について

 本当は昨日に書きたかった内容なのですが、検察審査会の小沢氏起訴相当議決ニュースが入ってきたのでそちらを優先して取り上げたために今日に書くこととなりました。それにしても、予想はしていましたが昨夜のニュース番組は小沢氏の報道ばかりで今日取り上げる話題はついぞ見ることはありませんでした。

国家公務員の採用半減、首相が指示 閣僚懇(朝日新聞)

 私はこのニュースを昨日の朝刊一面で知りましたが、一目見てなんだこれはと大きく呆れさせられました。

 概要を簡単に説明すると、民主党は今後各省庁の官僚に対して天下り斡旋を禁止する措置を、本気かどうかわかりませんが取る予定なのですが、天下りを全面廃止するとなるとこれまで天下りで出て行っていた退職者が出て行かなくなるため、これまでより多くの国家公務員を定年まで面倒を見る必要になり、このままいくと現状より遥かに多い人員を省庁は抱える事になります。
 すると結果的には人件費が増大する事になり、これでは民主党がマニフェストに掲げた「国家公務員の総人件費の2割削減」ができなくなります。そのため鳩山首相は関係閣僚らに対し、この増える人件費の分だけこれから新規に採用する人員を減らしていこう、そのためにまず来年度の新規採用数を半減、実数にして約4500人程度抑制させるよう指示したと、このニュースは報じております。

 このニュースを見てまず私が感じたのは、ますます現代の若者を追い込むつもりかという怒りでした。
 現在、日本の若者は不況の影響から各企業が採用数を減らしているため、どれだけ真面目で能力のある若者でも職に就く事が出来ないという厳しい状況下に置かれております。そんな若者ら、というより学生が最後の希望として持っているのがまさに今回取り上げている公務員職で、仕事が楽で身分も保証されるとのことで、恐らく少子化で人数は減っているにもかかわらず過去かつてないほどの志望者数となっていると思います。

 私は昔から反権力志向が強いために周りからは政治家や官僚が向いているとよく言われてはいたものの、たとえ簀巻きにされて琵琶湖に投げ入れられても公務員にだけは絶対になるまいとかねてより考えていましたが、こんな時代ゆえかやはり周りの同年代の知り合いや後輩らは公務員志望者が圧倒的に多く、専門の予備校に通う人間も珍しくありませんでした。
 実際に今の就職事情を見ていると普通に就職活動してもなかなか内定が得られず、またそうやって苦労して得た内定でも足元を見られてか、いわゆるブラック企業と呼ばれるような所で寿命を縮めるような働き方を強いられたりする事も珍しくなく、若者が高い倍率となることが見えていても公務員を志望するのも無理はないと思っていました。

 それが今回、天下りをやめさせる代わりに新規採用を半減させるというこの鳩山首相の指示は、見方を変えればただでさえ狭くなっている若者の就職間口を更に狭めて追い込みかねない指示です。しかもその採用数を半減させる理由というのも現役の官僚を定年まで雇うためという、これまた見方を変えて言えば若者を犠牲にして上の世代を温存するというやり方で、公務員は嫌ってはいるが一応は若者の味方のつもりの私からするととても承服できない案です。

 元々民主党の支持母体は公務員によって組織される労働組合であって、今回のような天下り廃止(これ自体本当にやる気があるのが非常に疑わしいのですが)のかわりの条件にこのような新規採用数半減が出てくるのもある意味自明であったのかもしれません。しかしそもそもの話、これまで天下りで職員が出て行っても省庁という組織が成り立ってきていたという事を考えると、現役の公務員数は明らかに余剰であるはずです。だったら新規採用をいきなり半減なんてことはせず、給料は高いが仕事のない、天下りで出て行くような50代の職員らを最後まで面倒なんか見たりせずにとっととリストラで首を切ってしまった方が人件費も浮くしずっと効率的なような気がします。第一、不況の今こそ若者の就職口をそれこそ国費で以ってある程度確保しなければならないというのに。

 もし本気で天下り廃止をするかわりに定年まで面倒を見るという手法に切り替えるというのであれば、上位世代のリストラなしに新規採用数の削減を私は決して認められません。また新規採用を絞るというのであれば、いきなり半減などといわずもう少し段階を経て少しずつ減らしていくやり方でないとこれもまた認めることができません。

 最近友人に借りた本に書かれていましたが、ネットはテレビで取り上げられた話題には大きく反応しますが、新聞だけだとたとえ一面に載ったとしてもあまり反応しない傾向があるそうです。今回のこの一件もまだあまり大きくなっていないように思え、というよりすっかり小沢氏の騒動に隠れてしまっちゃっている所があるので、もし共感される方があれば宣伝を兼ねてこのブログを紹介していただければ幸いです。

  おまけ
 なお、キャリア職員の採用数は例年通り600人程度を確保する予定だそうです。

1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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