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2011年3月28日月曜日

日本での土曜日の過ごし方

 昨日は友人と夜にスカイプで話す予定だったので急ぎでブログを書き終えて大して見直しもせずにアップしましたが、改めて昨日の「日本人の自己裁量権」の記事を読み返すとびっくりするくらい文章の質が悪くて、先ほどちょっと軽い自己嫌悪に陥りました。「~でしょう」が何度も繰り返されてるし……。こんなにも悪くなったのは急ぎで書いたというのが最も大きいでしょうが、それ以外にも実はこのところゆえあってこれまでと全く系統の違う文章をいろいろ書いており、なるべくブログではこれまでの文体を維持していこうとは考えていたものの無意識に影響を受けてたのか、なんていうか締まりの悪い状態が続いております。
 なもんだから今日はちょっと勘を取り戻すような、幾分軽めの書きやすい記事でもと思って前に少し準備していた日本での私の土曜日の過ごし方でも紹介しようかと思います。

 中国に来てからの私は土曜日ともなると元々寝るのが大好きなため、それこそ平気で十時間以上眠っては少し運動がてらに散歩する程度のだらけた過ごし方をしてますが、日本にいた頃は毎週ではないものの大体二週間に一回のペースで地元の友人と朝八時半くらいに駅前に集合してはよく一緒にファミレスに朝食を食べに行っていました。いい年した男二人でファミレスに行くのもなんですが近頃のファミレスはドリンクバーを筆頭に喫茶店化の一途を辿っており、モーニングのメニューがお手ごろな値段で非常に充実していてデフレ下で働いている店員さんには申し訳ないと思いつつもよく利用しておりました。ただそうやって友人と会う目的は何もファミレスのメニューを制覇するとかそういったものじゃなく、定期的に会ってお互いの状況を伝え合うとともに時事系の話題を取り上げては二人であれこれ議論するというのが主目的でした。

 ちょっと偉ぶった言い方になってしまいますが、深い内容を議論し合うためにはその本人が相応の知識や思考力を持っているのは当然ですが、話す相手にも同程度の知識が必要となります。それこそたとえば日本史の知識がどれだけあるといっても、相手が全く日本史を知らないようでは議論のしようがありません。
 何も私とその友人の知識や思考力が豊富だと言うつもりはありませんが、時事や経済に対してお互いのレベルがまだ近いということもあって私にとってその友人は議論するにはうってつけの相手でありました。その友人と議論した内容は以前の陽月秘話で何度も記事にしているほど実りあるもので、家が近いもんだから結構な頻度で呼び出しては正午頃まで引っ張って、面倒をかけてたと思います。

 ただその友人も満更ではなかったというか、ある日に私に対して、「こういうことを会社で話す相手っている?」と聞いてきたことがありました。その時友人と話していたのは確か福田政権のガソリン税に絡む政策とかだったと思いますが、もちろん会社でこんなことを話す人間はいないので私が首を振ると、「みんながみんなとは言わないが、全く誰もこういう話ができないという(友人の会社の)環境が辛いんだ」と洩らした事がありました。
 私としてもこういった政治や経済絡みの話題は根っから好きなだけに話せる相手がいるに越したことはないものの、社内ならともかくプライベートではその友人を始めとしてスカイプ等で話す人間がいるためそれほど苦には感じていなかったのですが、当時の友人はなんか結構真剣に悩んでおりました。

 もっとも私も、時々こうしてこのブログで書いているような内容について思考を巡らしたり知識を身につけることについて社会じゃ誰も評価しないのだろうと空しさを覚えることがあります。それこそ暇人が空想に耽っているだけでは、こうしてブログに費やす時間をもっと別の何かに使ったらどうかというように考えることもあります。
 しかしその友人を始めとしてごく少数ではありますが、私と同じように小難しい話題を話すのが好きな人間もいれば私の持っている知識を誉めてくれる人間はありがたいことに存在しています。たとえ少数でもそういうような人間がいるのだから、自分はこのままでいいのだしむしろそういう人たちのために奮起せねばとこうしてブログも続けてきておれます。

 この頃土曜日を迎える度に、日本だったらああいう話題とか話せるしこういうことを聞いたらどんな風に帰ってくるだろうかと、その友人と議論した日々をよく思い出します。上海だと日本のものはポン酢から柿の種まで何でも買うことができますが、人材だけはどうやっても買うことができません。しょうがないので今フリーな、これまた妙なことにはやけに詳しい別の友人をこっちの大学に留学させることで呼び寄せようかと画策中です。大学時代だったら適当な人間を一から鍛えることもできましたが、こっちじゃそれもなかなかできないしなぁ。

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