2013年8月16日金曜日

どうすれば日本は戦争を起こさなかったのか

 昨日は終戦の日だったので戦争物でも書こうかと思いましたが、なんだか流行に乗るような気がして生まれたついての反逆児である自分としては納得いかずエアロスミスネタを披露する訳となりました。ただせっかくの機会なんだし、ちょっとのこの手のネタで一つだけ自己主張しようかと思いキーボードを叩くことにします。それにしても、新しいキーボードが欲しい。

 まず豆知識というか国際常識的な知識として、終戦の日はいつなのかについて先に書きます。Wikipediaの中でこの辺は詳しく解説していますが、8月15日というのは日本が降伏(ポツダム宣言受諾)することを正式に発表した日であって、正確には降伏を実行した日ではありません。戦争というのは宣言しただけで降伏が実効されるのではなく対戦国間で正式な文書が調印されて初めて戦争が終了となるわけで、第二次大戦の日本の場合、重光葵がミズーリ号上で降伏文書に調印した9月2日が正式な終戦日となります。そのためアメリカなど日本以外の国では第二次大戦の終戦日は9月2日、もしくは3日で、8月15日を終戦日と言っているのは私の知る限り日本と韓国しかありません。外人とこの手の話をする時はこの点に注意しておいた方がいいでしょう。

 それで話は変わりますが、日本は何故第二次世界大戦に参戦したのでしょうか。結論を述べると何度かこのブログでも書いておりますが、「戦争をしなければ」という空気に支配されただけであって、戦争によって何かを守るとか何かを得るという目的など初めからなく流されるままに大義も勝機もない無駄な戦争をやってしまったというのが私の見方です。この主張の根拠となっているのは大方の歴史的事実に加え、戦後に半藤一利氏が佐藤賢了に何故戦争に踏み切ったのかと尋ねた際、「なんとなく戦争をしなければならない雰囲気だった」と答えられたことが大きな根拠となっております。

 そう考えると本当にばかばかしいことを過去の日本人はやってしまったと言わざるを得ません。土台、アメリカと開戦すればクズ鉄などの資源貿易が復活するわけでもなく、新たな領土が得られたり経済が良くなるとかそういったことが起こるわけがなく、政府自身もそれがよくわかっていながら開戦してしまいました。これも度々このブログで書いていますが目的のために手段(=戦争)を実行するのではなく、戦争それ自体を目的にして死なずに済んだ人間を死なせてしまったと私は考えています。

 ただこれだけだと単なる先祖批判になるのでもう少しアレンジを加えようと、先ほど「ぴったんこカンカン」を20分見ながら思案をしましたが、では何故、日本は戦争をしなければならないという空気に支配されたのかについても考察してみました。なんで当時の日本でそんな妙な空気が流れたのかというとこれは難しいことではなく、単純に不況が原因です。
 世界恐慌による不況に加え凶作が続き東北地方を中心に農村が荒廃したことにより政情は不安定となり、五一五事件や二二六事件など政治家へのテロ行為も増えていきました。特に後者の二二六事件についてはまさに零細農民を救うための政治改革を求めた反乱で、こうした事態を招いたあたり仮に不況、そして農家の救済が起これば日本は戦争に踏み切らなかったのではないかというように私には思えます。

 無論というかなんというか、その後に日本は日中戦争、太平洋戦争を起こしていますが、開戦によって農村は救われるどころか若い男が徴兵されることによってより生産力が落ち、荒廃を進めます。こういう点から言っても、日本の戦争は手段と目的がまるで一致していないと言えるでしょう。

 では、当時の日本は何をするべきだったのでしょうか。これは非常にはっきりしており、戦後にマッカーサーが行った農地改革を実行すればよかっただけなのではと私は考えます。戦後にマッカーサーことGHQは地主から強制的に農地を買い取り小作農へ安く分配することによって自作農を増やし、農作物の生産量を劇的に増やしただけでなく農家の生活を一挙に安定させることに成功しました。言ってしまえば、二二六事件を起こした将校がまさに求めていた改革は日本人にではなく、GHQによって成されたと言えます。

 では何故、戦前の日本人は農地改革を実行できなかったのか。日本史上、天武天皇や白河法皇、徳川家康などを上回るほどの圧倒的な権力を握ったマッカーサーにしか実行できない改革だったのでしょうか?
 私の答えはNOで、日本人自身にもきっとできたはずだと考えています。しかし当時の日本にそのようなしがらみを振り切り、大局的な価値観を持ち、万難を乗り越えてまで実行するだけの政治家がいなかった、そしてそのような政治家を国民が支えられなかったが故に実行できなかったのだと見ています。
 話の図式を整理しましょう。

1、日本は戦争をしなくちゃという空気に飲まれて戦争を開始した
  ↑↑↑
2、折からの不況と凶作による農村の荒廃がそのような空気を醸成した
  ↑↑↑
3、農村復興のための農地改革を誰も実行できなかった
  ↑↑↑
4、改革を実行できる政治家を排出することが出来なかった

 というのが、私の考える戦争の原因です。もちろん全部が全部こんな単純ではないでしょうが、一つの要因としてはこう考えるのもありかなと思います。

 まとめると、優秀な政治家が輩出されるほどの民主主義が日本にはなかったというのが大きな要因だと私には思えます。翻って現在を見て、近年で傑出した政治家となると小泉元首相以外は見当たらず、民主主義に対して存在することを当たり前と思わず、強化しなければならない思想・概念だと振り返ることも必要ではないかというのが私の意見です。

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