このところ本当に時間がなくて、本気で勉強がしたいです。なもんだから今回も予習復習なしでまた適当に手持ちの知識だけで政治ネタを書くわけですが、もっと背景とか批評とかをきちんと調べてから書きたいものです。
各所の報道で皆さんも知っているかと思いますが、先日に成立した特定秘密保護法案の作成過程において修正協議に応じたみんなの党が見事なまでに分裂しました。分裂の主役は現党首の渡辺善美氏と前幹事長の江田憲司氏で、江田氏が党内の議員十人以上を引き連れて独立するような形で袂を分かつこととなりました。今後のみんなの党の先行きについて先に私の見方を述べると、恐らくこのまま瓦解するかと思います。
まず今回の主役である二人について先に述べると、渡辺氏は故渡辺美智雄の息子でいわゆる二世政治家です。彼が表舞台に出てきたのは奇しくも第一次安倍内閣において公務員制度改革の責任者となった時で、この時期にかなり激しい内容の改革案を作成したものの次の福田康夫政権でこの案は却下され、公務員改革が最も急務な改革であることを主張して離党、独立をしました。
この独立時というかみんなの党の結党に参加したのが、それまで自民党に近い立場をとりつつも無所属で居続けた江田憲司氏です。江田氏は故橋本竜太郎が首相だった頃に通産省から首相秘書官として移り、当時の行政改革にも携わった人間の一人であります。
私はみんなの党が結党された際、正直な所渡辺氏にはあまり期待はしていませんでした。というのも渡辺氏は厳しい評価となりますが起こったり嬉しかったりといった感情をすぐに顔に出す性格で、政治家としては小物の部類に含まれる特徴があったからです。ただ彼の主張する公務員改革の必要性は理解でき、誰か理解者の下であれば猪突猛進に活躍できるだろうけど政党の党首としては外よりも内に敵を作るタイプなだけに明らかに向いていないという印象を覚えました。
しかしそのみんなの党に江田氏が参加すると聞き、この党への評価は一変しました。というのもあまりこのブログでは言及していませんでしたが江田氏に関してはかねてから高く評価しており、そのスマートな振る舞いから造詣の深い政治知識など、 現役の政治家としては屈指の実力者というように見ていました。それだけにこの人がサポートに付くのであればこの政党は面白いことになると見て、実際にこれまでの選挙ではみんなの党に投票することが多かったです。
実際にうまくいったかどうかは別として数多くの政党が出来ては消えていく中、みんなの党は数度の選挙を経ながら着実に議席数を伸ばしていきました。そこへ至って今回の騒動が起きたのですが、もうちょっとお互いに辛抱していたら立派な野党になれたのかもしれないのにねと思わざるを得ません。
それで今回の分裂の原因について私の個人的な見解を述べますが、江田氏は独立理由をみんなの党が与党自民党にすり寄っていき国民の意思を無視し始めたためなどと述べていますが、これは江田氏の嘘だといっていいでしょう。その理由というのも江田氏は無所属時代から自民党寄りの政策を主張しており、現在においてもその価値観は大きく変化しているとはとてもじゃないけど思えないからです。では何が分裂の真の理由かというと、もったいぶっていうのも馬鹿馬鹿しいくらいですがただ単に渡辺氏と江田氏が互いに反目し合ってケンカになっただけで、政治的利害は何も存在しないかと思います。
この二人は前回の参議院選挙以降からしっくりいってないことが公にも伝えられており、江田氏が勉強会を作ろうとしたら渡辺氏が激しく批判した上、その門で江田氏は幹事長職も下ろされています。初めから仲良しというわけじゃなかったもののこれまではうまくいっていたのがなぜ急に関係が悪化したのか、江田氏の影響力拡大を渡辺氏が牽制したためなのかどうかとか勉強不足でわかりかねますが、独立する江田氏に対して渡辺氏が「出て行け!」といったなどと報じられる辺りは感情のもつれが最大の原因と言って差し支えないかと思えます。
先ほども言った通り、私はみんなの党というのは江田氏の支えがあって初めて成り立つ政党だと考えておりました。それだけに江田氏が抜けるとなるとワニの歯が抜けるようなもので、さらに渡辺氏は過去にリクルート事件に関わって父親の足を引っ張ったといった迂闊な性格が未だに尚っていないように見えるだけに、みんなの党はこのまま瓦解していくと予想するわけです。
では江田氏が新しく作る政党はどうなるのか。今後の状況にもよりますが順当に行くならやっぱり自民党に合流する方向に向かってくんじゃないかと思います。別に悪いことじゃないんだけど、政治票をする立場からすると与党ばっか強くなっても書き辛いんだよねぇってのが本音です。
2 件のコメント:
キミも新党を設立してね。名前は”猫党”です。
「猫(マオ)党」って読みだったら日本だと変な誤解を受けそう。
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