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2014年2月9日日曜日

楽しい楽しい帰宅難民体験(;´Д`)

 昨夜は大雪全国各地で大雪となり、特に災害に対してもろい関東都心部では各所で交通が乱れて帰宅難民が大量に発生したと報じられています。私が見た限りでは成田空港が一番大きく取り上げられてて帰宅難民がどんなに苦しい立場であるかを細かに報じているように見えますが、飛行機だけじゃなく電車も大変だったぞと、実際に帰宅難民となった私が言います。今日はそんな楽しい楽しい私の帰宅難民体験を、天災なんだから仕方ないと思いつつもJR東への八つ当たり的な怒りと共にあの苦しかった一夜についてじっくり語ろうと思います。

 まず当日の予定について簡単に説明すると、この日は土曜日ながら出勤日であったためにいつものように6時前に起床して家を出て勤務先へと向かいました。そもそも土曜出勤であること自体がファッキンな気がするし大雪で外に出るなと軽い警報も出ていたのだから、「今日会社いかねーよ。恨むなら気象庁を恨みな」って中国人の様に言いたいところでしたが、一応自分は日本人だし残念なことに日本社会にいるのだから黙って出勤することにしました。
 朝の段階では特に電車のダイヤは乱れておらずスムーズに会社へとたどり着けましたが、夕方から夜が本番という予報も出ており帰りがどうなるかと軽い不安は抱えていましたが、それでも一、二時間の遅れでつけるかなと日本人らしく、何故か根拠のない楽観視をこの時は持っていました。なので夜にセッティングしていた親父との夕食も行く気満々で、まぁちょっとなめていましたね。

  17:45 乗車
 勤務は定時の夕方5時に終わりバスに乗って勤務先である茨城県某所にある駅に着いたところ、悲劇の舞台となった常磐線は既に遅延が発生していましたが、列車の遅延時間はわずか15分で当初の想定より随分と短いようにこの時は感じました。でもって17時45分にやってきた列車に乗車しましたが、数駅先の土浦駅で先行していた電車に追いつき、先にその先行していた電車が向かうとのことで乗り換えをしました。乗り換えと言っても車両は同じ型式だし何も変わることはないと思って乗り込みましたが、まさかそれから何時間もその車両に乗り続けることになるとはなぁ。

  18:10 荒川沖駅で停車
 土浦駅から上りで一駅先の荒川沖駅に着くと車内放送で、上野駅と柏駅でポイント切替機が故障したため運航を停止するとの連絡がされました。まぁこの雪だし、ポイント切替機の故障ならまだすぐに動き出すだろうと高をくくり、いまいち自慢できないNexus7でパズドラをしながら待っていました。なおこの時はドアの開閉が利き、暖房のついた車両の中で待っていました。

  20:00 金町駅でポイント切替機故障
 既に一時間以上の列車に缶詰めされながら未だに動き出す気配がなく、ポイント故障ってこんなに修理に時間かかるんだなぁ、それとも雪で作業が遅れているのかなぁと思っていたら、「上野駅の修理は終わったけど柏駅はまだ完了しておらず、また金町駅でもポイント切替機が壊れた」という衝撃的な放送が流れました。なんで一つ直したらまた一つ壊れるんだよとショックを受けるとともに、このまま無限に壊れ続けてずっと動かないんじゃないかなと不安がよぎり始めてきました。

  20:30 我孫子駅で架線断線
 先ほどの放送から30分後。パズドラも遊び飽きたのでキンドルで既に発売していた「実は私は」の5巻を購入して読んでいたら、今度は我孫子駅の架線が断線したので修理・運航再開にはまだ時間がかかるとの放送が流れてきました。思わず「うおォン」と言いそうになったが堪えたものの、放送では電力会社でなければ修理できないとも説明されたために今日中には帰れないかもと考え、一旦駅の外に出てコンビニでレーズンロールパン(マーガリン入り)4個を買い、車内に戻って食べることにしました。なお私が車内に戻って食べていると私に触発されたのか、同じ車両の数人が席を立って何かを買って戻ってくる姿が見られました。

  21:30 あと1時間?
 車内放送で我孫子駅に電力会社社員が到着したと報じられ、順調にいけば修理は約1時間後に終わるものの運転再開にはそれからまだ少し時間がかかるという説明を受けました。こういう時の日本人の時間予測は当てにならないと思いつつも早く修理が終わることを祈って、あったかい車両の中で仮眠を取っていました。

  22:20 パンタグラフから火花
 仮眠を取ってうとうとしていたところ、やや緊迫した声で急に車内放送が入りました。その内容というのも、「8両目のパンタグラフから現在火花が出ております。お近くにおられる乗客は直ちに離れてください」って話で、放送が終わるやすぐ車両外にを出て8両目に向かいました。いやね、言い訳をすると私が居座っていたのが7両目でことによってはここからも離れる必要があると考えたのと、ほかの人もたくさん外に出たのよ。
 で、実際に見てみるとものの見事にバチバチと放電していて、激しく火花が飛び散っているほどではなかったものの、「オイオイ大丈夫かよ……」と思う状態ではありました。しばらくすると車両の電源ごと切って火花を止めましたが、その後の放送でパンタグラフが焼けてしまったのでこっちも電力会社呼んで修理する必要があると説明されました。グッバイ、今夜中の帰宅。

  22:50 我孫子駅の修理完了
 先ほどのパンタグラフは雪の重みが原因と、専門家じゃないので意味が分かりませんがそう言われ、とりあえず焼けたせいで1~10両目まで半自動ドアの開閉は効くものの電源が切られました。11~15両目では電源が維持され暖房もあることから11両目に私も移っていたのですが、ここで我孫子駅での断線が修理できたもののポイント切替機がまだ直っていないところがあるのに加え、さっきのパンタグラフの問題でまだ運行が再開できる状況にはないと説明を受けました。我孫子駅での修理は最初1時間程度と言っていたが、結局1時間20分かかってんじゃんとか思いました。

  23:00 ウワァ
 昨夜のメモにはこの時間帯に「ウワァ」とだけ書いてあるのですが、書いた本人であるものの意味が全く分かりません。昨夜の俺は一体何を意図してこんなことを書いたのだろう?

  23:30 状況確認
 いい加減やることもないし状況の説明も途中からさっぱり亡くなったので、駅事務室にいる駅員に尋ねに行きました。改札前では乗車券の返金を求める乗客が数人いて後ろに並んで待ってましたが、自分の番が来た時に途中から来たおばさんが割り込んで返金を求めたので軽くカチンと来ました。けど大人の精神我慢して待って駅員に状況を尋ねたところ、金町駅のポイント切替機はまだ治っておらず、パンタグラフを修理するために電力会社に連絡は既に行ったものの修理する人はまだ到着していないとの説明を受けました。まぁそうだろうよと思いながら帰ろうとすると車両内は混雑しているかと状況について駅員に尋ねられ、そんな混んでないし空いている椅子の上で横になってる人もいるよと教えてあげました。あと車両に戻ったらすぐ、また別の駅でポイント切替機が壊れたって放送が流れました。

  00:00 車両内の状況
 何の音さたもな勝ったこの時間帯に自分は仮眠を取っていて周囲のほかの乗客も体大寝ていました。たまに飲料を買いに行く人が車両から出るのですが、その際にドアを閉めずに出て行く人が何人かいて心の中で何度もファッキンとつぶやいてました。細かいですがピンクの上着着たおばさんが出る時も、戻ってきた時もドアを閉めなかったので、出た時はドア近くにいた自分がボタン押して閉めましたが、帰ってきた時もまた開けっ放しにしたのでいい加減注意しようと思ったら別のおっさんが先に注意してドアを閉めさせました。自分の中のファッキンな乗客大賞はこのおばさんです。

  01:25 車両からの退去
 しばらく鳴りやんでいた車内放送がこの時間に突然鳴り、「これから運航再開に向けた安全確認、雪下ろし作業を行うため、防犯のため乗客の方は車両から降りてください」と言われました。車内の乗客から不平が出る中で駅コンコースに行くと駅員、というよりJR東社員らしいおっさんがいて、1時間後に運行を再開するので寒いとは思うが外で待っててくれと拡声器を使って説明してました。
 乗客からはこれまで暖房の効いていた車両内から寒い外に出すなんてと不平が出てましたが、あと1時間で運航が再開されるならという雰囲気でみんな従うような態度だったと思えます。しかし拡声器で話すおっさんの後ろで気弱そうな駅員が、「運航再開時刻は1位時間後とはかぎ……」と言おうとしておっさんの声にかき消されてたので、難しい状況だなぁと私は見ていました。またさっきも書いた通りにこういう緊急時の日本人の予測は東電の様に概して現実的でなく過度な楽観視が行われるため、これからおこなわれる作業が完了するのは少なくても1時間30分はかかるだろうと見て、車両に戻るまで頑張って待とうかなどと覚悟を決めてました。

  02:30 作業時間の延長
 作業が終了すると約束された1時間後のこの時間、駅員から作業完了まであと30分かかると延長の説明がなされました。やっぱりと私は思うと同時に、30分後にまたあとちょっとというから実際の完了時刻は3時10~15分と修正。あとまだ余裕があったからこの記事を書くためにメモを取りつつ周囲の状況を観察してました。なお雪が降ってるくらい寒い外、しかも深夜に放り出されていることから自販機でホット飲料を買う人が多かったのですが、自販機を見てみると「ホッとレモン」、「ホットココア」、「しるこ」が売り切れていました。

  02:35 体調不良者の確認
 この時間になって初めて駅員から、体調不良者がいれば申し出てほしいという連絡がされました。雪害だし電車が止まるのはまだしょうがないものの、体調不良者へのケアがここまで遅れた事に関して私はJR東は批判されるべきだと考えています。もう少し早く、それこそ車両の中に缶詰めになっている時間帯にでも一言言えばよかったのに。
 なおこの時点で残っていた乗客は30人前後で、比較的年寄りが多くてあとは若い女の子が次いで多かったように見えました。待ってる間にあるおじいさんが言ってましたが、電車が止まったのが夕方だったからよかったものの、夜だったら酔っ払いもいて色々ともめたろうと言ってましたが、その通りだと私も思います。

  02:45~03:30 最終確認?
 この時間、今現在安全の最終確認をしていてそれが終わったら運行を再開するという説明がされました。それなら明け方までに帰れるかなと考えていましたがその後、ずっと最終確認が続き、3時半になってようやく、「4時半からの運行再開を見込んでいる」という衝撃的な事実が告げられました。この発表には乗客も強く反応して、「あと一時間って最初に言っただろ」、「どっから指令が出ている!」などと駅員に詰め寄る人も出てきてかなり険悪なムードが駅舎内で漂ってました。
 あと既にこの時点で外にほっぽり出されて2時間も経っており、周囲の人もみんな青白い顔しながら足踏みをするなどして必死で寒さを堪えていました。自分もさっきからさらりと書いていますが体力的にかなり厳しく、足の指の感覚とかもうほとんどありませんでした。おまけに寒さで筋肉が緊張していたためにしゃがみ込むと膝のあたりがマジで痛く、本気でしんどかったです。なおこの時の自分の服装ですが相変わらず薄着で、下は作業ズボンのみ、上はYシャツの上にパーカーとGジャンだけで「馬鹿をしたな」などと反省してました。ただこんな時にGジャン着ているのは自分だけだろうと思ってたら、もう一人Gジャンを着ているおっさんがいて、「自分だけが特別だと思うな」なんてカミーユ・ビダンの声が聞こえた気がします。

  04:00 車両内へ移動
 4時となり、駅員から車両を開放するのでそちらで運航再開を待ってほしいと説明され、寒いしずっと立ちんぼだったのですぐに移動しました。ただ車両内は電源が入っておらず暖房も効いてなくて寒いまんまでしたが椅子に座れるだけでもありがたく、自分を含めて他の人もすぐに音言ってました。
 それにしても、電車が止まっているとはいえ2時間半も冬空の下で乗客を外に放り出すって正気の沙汰じゃないような気がしないでもありません。これは駅員というより本部からの指令でしょうがそれにしたって年寄りもいたんだし、電気つかなくても車両にいさせてほしかったのが私の本音です。あとこれは勝手な推測ですが、「雪下ろしと安全確認作業のため」として乗客は車両から出されましたが内心、これは本当なのかどうか疑っており、1時半に追い出されて4時にまた車両に入れたという時間帯を考えると、単純に営業時間外だからという理由で出されたんじゃないのと思ってたりします。というのも、外で待たされている間に車両が修理されたりする様子は見られず、むしろ車両内に入ってから人員があれこれ車両調べてたので。

  04:30 運転再開
 文字通り4時半となりようやく運転再開となりました。ただホッとしたのもつかの間で2駅進んだら、「前の駅でポイント切替機が~」ということになり、線路上で40分立ち往生。その後も約2駅ごとにやれ信号機が、線路内に異物がって理由で何度も止まり、天災なんだからわかってはいるんだけど、「死ね、JR東の社員はみんな死ね……」なんて死ね死ね団みたいなことを一人でブツブツつぶやいてました。自分の年齢で死ね死ね団の名前を挙げるものなんだが。
 そんなこんだで最終的に、午前7時前にやっと自宅に着きました。愚痴になりますがJR東は運行が無理だと思ったらもう夕方7時くらいに安全のため終日運行停止と発表してほしかったです。そうすれば大きな駅にでも降りて、ビジネスホテルなり漫画喫茶なりに避難できたのだし、自分はともかく別の交通手段で家路に迎える人もいたでしょう。

 結論としては、成田空港はまだ椅子もあるし暖房もあるのだからまだいい方じゃないか。こっちは雪降る中で外に2時間半の立ちんぼだったぞ、というのが私の心からの叫びです。にしても、JR東へのいろんな思いがあるもんだからまたえらく長文となってしまったな。

6 件のコメント:

上海忍者 さんのコメント...

東京は45年ぶりの大雪でしたね。くれぐれも体にお気を付け下さい!電車の大幅遅延もお疲れさんでしたわ。
しかし、JR東の対応がホンマに悪いと思われますね。

おでこ さんのコメント...

お疲れさまでした!
お気持ち、よくわかります!!
実は私も、
・名古屋から東京に向かうとき、台風で12時間静岡周辺で待機。
・東海大豪雨のとき、大阪から名古屋に戻る途中で京都駅で12時間待機。
・京都から名古屋に戻るとき、台風で4時間関ヶ原近辺で待機。

以来、前の会社では台風がくるたびに、私がJRに乗る予定があるかどうかでJRが延期するかどうか判断することにしたそうです!!(泣)

花園祐 さんのコメント...

 この時はマジで大変だった……。幸いというか疲労はまだ少しあるが体調は崩していない。あんまニュースになってないけど、あんなふうに外に放り出したことはニュースとかでもうちょっと批判されてもいい気がするんだけどね。

花園祐 さんのコメント...

 上には上がいるというか、おでこさんも凄まじい体験をされていたとは……。失礼ですが会社がおでこさんの予定で延期するかどうかの判断をしていたという事実は読んでて笑えてきて、この際だしJRもおでこさんを「名誉帰宅難民」に認定したっていいんじゃないかとも思えました。そんな認定もらっても全然うれしくないけどなぁ。

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

私はJR東日本盛岡支社の管内に住んでいますが、こちらは吹雪が来る前でしたので、普通列車は
無事動いていました。 逆に、大雪が予想される場合は事前にさっさと全面運休の判断をします。
このへんは同じJR東日本でも雪にたいするノウハウの差が出たようですね。
逆に雪対策がしっかりしているはずの東北新幹線がポイント故障のため折り返し運転ができず大幅
に遅れていました。 そのため北海道に渡れなくなったサラリーマンがいましたが、さすがは道民、
寒さと遅延に慣れているため、新青森行きの最終の新幹線で夜明かしするよと平然と笑いながら
飲み食いしていました。

花園祐 さんのコメント...

 どうせ動かない見込みだったらもっと早くに全面運休を発表してほしかったと、今回の一件では思わせられました。こういうところのノウハウはさすが北国ですね。道民の話もまたすごいですが、そういうタフさを関東人も学ぶべきかもしれません。