調子がいいので本日二本目の記事です。全盛期は一日三本とかわけのわからない投稿量でしたからその頃に比べれば大人しくなったものです。
最近はめっきり落ち着きましたが、昨年後半から今年にかけて長期にわたり原油価格が大幅な値下がりを続けていました。一時はリーマンショック前の水準にまで落ち込んで、エネルギーが安く使えるのはいいがここまで急激に落ちては世界経済に影響が出るのではなどと言う憶測まで出ており、各種の経済雑誌などではその背景などについて様々な面で検討する記事が載っていました。
この原油安は円安が続く日本にとってはもちろん追い風ですが、原油産油国にとっては逆風以外の何物でもありません。しかし中東の産油国諸国で構成されるOPECはこれほどの原油安が起こっていながらも産油量の調整などは行わず、むしろまだまだ増産するかのような態度まで見せて原油安を自ら誘導してきました。一体何故OPECはそんなことをしたのか各種メディアで私が見た論評に多かった解説では、石油にとってライバルとなる米国やカナダのシェールガスとの価格競争というもので、産油国は石油の安値攻勢でシェールガスを潰そうと働きかけたのだという風に書かれていました。
この解説も確かに一理はあると思えるのですが、だからと言ってここまでやるほどなのかと私個人としては完全に腹の中まですとんと落ちては来ませんでした。また一部で見た報道ではOPEC内でも意見が分かれているが、意見力の大きいサウジアラビアが生産調整の提案を誇示しているなどとも報じられており、なんか違うようなという風に思っていました。
そうして最終的に私が辿り着いた結論というか妄想は何なのかというと、この原油安の真のターゲットはシェールガスではなく天然ガスで、その産出国であるロシアだったのではないかというものでした。
この結論に至ったきっかけは、昨今の原油安で天然ガスを輸出するロシアが非常に苦しんでおり、大きな影響を受けているという報道をみたことからでした。特にロシアはウクライナの問題で米国を中心とした欧米諸国から経済制裁を受けており、それと天然ガスの価格下落が相まってダブルパンチなどと報じられていたのですが、このダブルパンチは偶然の産物ではなく意図して起こされたもので、原油安は経済制裁と連動して行われているのではないかという気がしてきました。
またこのように考えるとOPECの動きも納得できます。サウジアラビアは中東きっての親米国家で米国の要請を受ける形で意図的に原油価格の下落に協力するというのも理解できないわけでなく、仮にそうであれば他国が反対していながらもサウジアラビアは生産量の調整に同意しなかったのもなんとなくつじつまが合うように思えてきます。
もちろんこんなの私個人の勝手な推論であって確証に足る根拠なんてどこにもありませんが、状況的にはこういう理由の方が私は納得できると思えたわけです。でも仮にこうだとしたら結構皮肉なもので、米露という大国同士の争いで世界経済が動き、円安下の日本なんか漁夫の利を得ているということになります。となると日本は米露の緊張を煽った方が良いのか、この辺は時と場合に寄るでしょうね。
2 件のコメント:
日経平均指数は19000円を突破しました。この点につき、commentを頂きたく。
ちょっと書き辛いな。というのも原因がよくわからないからだ。俺の見方では16000円台が適正だと思うし、やっぱり上がり過ぎな気はする。
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