先日も取り上げましたが半藤一利氏と加藤陽子氏の「昭和史裁判」という対談本をこの前読み終えたのですが、全体の内容の面白さもさることながら中に一つ、とんでもない話が混ざっておりました。
その話は半藤氏が語りだした内容なのですが、戦前の日本では中国人をいくらか舐めて見ていたということについて話し、なんでも半藤氏が子供のころ住んでいた地域にあの「世界の王」こと王貞治氏も住んでいたそうです。年齢は半藤氏の方が一回り上だったのですが地域で他の子どもと遊んでいると、「一緒に混ぜて」と幼い王氏が寄ってきたそうです。なので一緒に相撲取って遊んだそうなのですが半藤氏曰く、「小っちゃい癖に足腰がやっぱ強かった」そうで将来を予感させるような子供だったそうですが、相撲の取り方が押し相撲一辺倒だったのが半藤氏には気に食わず、
「相撲ってのは相手が押したら引き、引いたら押すという駆け引きが重要なんだ。お前のようなチャンコロはそんなこともわからないのか!」
といって、思いっきり引っぱたいたそうです。っていうか当時の風潮を紹介するためとはいえこういう話を今の時代にする半藤氏も凄いと思いますが。なお後年、半藤氏は王氏と直接会う機会があったそうですが「幸い」にも向こうはこの時のことを覚えていなかったそうです。もっとも覚えていたら会ってくれなかったでしょうが。
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