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2016年9月24日土曜日

自分にしか書けない記事

 昨夜友人の上海人から提案がありあまり日本人が寄りつかない一帯で四川料理を食べていましたが、「頭の痛くなる話というのはあるが、ケツが痛くなる話というのはないかな」などと言いながらどっちもノーマルながら妙なゲイトークを繰り返していました。あと何故か二人ともビール頼まないで紹興酒を飲んでましたが、その際に以下のような会話も行われました。

「なんかビールより紹興酒のがいいよね( ゚∀゚)」
「紹興酒の方がおいしいと思う辺り、俺らもおっさんになったのかな( ・ω・)」

 話は本題に入りますが、Drマシリトこと週刊少年ジャンプの名編集者だったとして名高い鳥嶋和彦氏がこのところ各方面のインタビューに答える事が増え、それまで明らかになっていなかった舞台裏などについても言及されるので非常に面白く拝見しています。
 なお名古屋に左遷されたうちの親父は昔コンペで全員が賛成する中でこの鳥嶋氏だけが反対したことによって落とされたことがあり、普段は温厚な癖にこの時の件と団塊世代を批判する時はスーパーサイヤ人みたく本気で怒り出す辺り、相当根に持つ体験だったのではないかと思います。

 話は戻しますが鳥嶋氏のインタビューの中で、彼の代名詞ともなっている「ボツ」という発言についても触れられていました。意にそぐわぬ作品に対しては容赦なくボツこと書き直しをさせることで鳥嶋氏は有名で、彼をモデルにした漫画のキャラクターも大体がこのような傲岸不遜でえらそうなキャラクターとして描かれるほどです。
 このボツについて鳥嶋氏が語った理由を私の理解で述べると、漫画家は売れる作品を作るために売れると思う内容を描いて持ってくるがそういった作品は総じて売れる作品ではなく、ボツにして原稿を突っ返す度に次に何を描けばいいか漫画家は悩み、最終的に自分にしか書けない作品を持ってこさせるためだ、と説明していました。

 この中に出てくる「自分にしか書けない作品」とは文字通り、自身の特殊な体験や願望、知識を駆使した作品の事で、こうした要素は他の漫画家との差別化にもつながる上、読者にとっても興味の対象となり本質的に売れる作品となるそうです。方法はともかくとして言わんとすることは非常に理解できるもので、作品というのは突き詰めればどれだけ独自性というかオリジナリティを持つかに成否がかかってくるところがあり、何度も突っ返してもう他に出すものがなくなって最後になってそうした独自性が出てくるというのも理に適っています。

 ここで話題はまた切り替わりますが、上記の話を踏まえた上でこのブログで私にしか書けない記事とは何ぞやとふと考えました。どうでもいい親父の話もしてしまい前置きがかなり長くなったので、いくつかの記事ジャンルについて自分の感想を以下に記します。

・中国ネタの記事
 言うまでもなく、この分野であれば自分にしか書けない記事はかなりたくさんあります。しかしこのブログ自体が中国からは普通にアクセスできないため、中国ネタを書いたところであまりアクセスが上昇しないという現状があり、書く方の身としても実はあまりモチベーションが上がり辛かったりします。日本向けに意識すればまだ考慮の余地がありますが、上記のような理由から実はこのところこのジャンルの記事はリアルに減ってたりします。

・政治ネタの記事
 大きく出ると、下手な政治評論よりずっと上手くわかりやすく政治解説を行う自信はあるし、過去の事例と比較した記事となれば一流の記事を仕立てることも難しくありません。逆に自分の目から見て近年の日本の政治記事は視野といい論点といい非常にお粗末な記事が多く、何か新しい事実が報じられるたびに既存のニュースの掘り下げを怠り、レベルの低い記事を量産しているように思えます。特に国際政治報道となればもはや壊滅的で、毎日のように明らかに事実と異なる記事を平気で報じる新聞社もあるのでこの分野は自分にしか書けない物がたくさんあると自負します。

・サブカル系の記事
 そこそこ面白い物を描ける自信もある一方で、この分野はネット上に執筆者が多数いるため自分にしか書けないとなるとそういうものはほぼないでしょう。でも考えてみると、漫画やアニメの内容を討論するフォーラムはネット上にたくさんあるけど、政治だとそういうのってあんのかな。

・歴史ネタの記事
 恐らく自分が持つ最強カードの一つ。歴史学を専攻していたわけではないですが知識量においては完全に一般人を凌駕している上に、自分にしかない強みとして世界史と日本史を同時に学んで取り扱っていることがあります。日本史、西洋史、中国史それぞれに強い人はいくらでもいますがこの三つを同時に取り扱う人間となるとガクッと減り、たとえば満州事変を日本側、中国側の双方の視点から同時に迫れるとなるとそうそういないでしょう。惜しむらくは最近勉強する暇がないのと、周囲に相談できる人間が確実に減ってきているという背景があります。

・経済ネタの記事
 半々。専業で記者を今していないので得られる情報は少ない一方、メディアでは取り扱えない疑惑レベルの内容をブログでならばまだ触れられることもあるため一長一短です。ただ政治系の記者と比べて経済系の記者はまだまともだし勉強しているなと日本の記事見てて思います。

・IT系の記事
 決して専門家でもなく知識もほとんどないのですが、IT系の人って基本的に文章が壊滅的に下手なことが多く、IT系メディアの記事もそういった知識持った人向けに書いているため普通の人からしたら読み辛い物が多いです。その辺を考慮したら、自分がある程度把握している分野については意外とわかりやすく書ける自信があります。一言で言ってしまえば、細かい要素は省略していいのにIT系の人は何故か全部書こうとするからダメなんだと思う。

・労働系の記事
 何気にトップランナーだと内心思ってる。派遣マージン率の記事を書いていることが大きいですがそれ以上にこの方面の内容を新聞記事に書く人は基本的に正社員で、非正規労働者の立場でない上に彼らの立場で書こうとしない人が多いです。手っ取り早く派遣労働者に記事書かせた方がずっとおもしろくなるのに。
 なら私はどうかといえば派遣以下の現地採用を経験していることもあってこの方面に関しては適度な距離で物を書けている気がします。そもそも月給四、五万円であくせく働く中国人とかも普通に見てるし、日本の派遣労働者を特別可哀相に見ないことが何より大きいのかもしれません。

・自分の体験記事
 自分で読んでて本気で面白く感じる時もあり、密かに結構自信があります。人生一つとっても自分ほど波乱万丈な人間はそれほど多くないし、なにより突然妙な行動起こして逆境に入った後からの立て直し方が激しいので十分絵になる気がします。

2 件のコメント:

nb さんのコメント...

今日初めて拝見しました。団塊世代ですが、共感するところが多すぎて、正直びっくりしています。
貴殿のような日本人が(に)、活躍(共感)しないと、日本の衰退は止められません。
当方も、上海に出張が多く、一度は(2度でも)一緒に痛飲(通院ではなくて)したいと思いました。できた、ご連絡ください 武富 suzukinb1121@gmail.com

花園祐 さんのコメント...

 コメントありがとうございます。
 内容が重複しているコメントがありましたのでそちらについてはこちらで削除しておきました。ご連絡いただいたアドレスには後ほどまたこちらからご連絡しますので、今後ともどうかよろしくお願いします。