中国の武漢ででコロナが発生したのは昨年12月末とされていますが、翌月の旧正月開始直前に中国は武漢市の完全な都市封鎖を決断、実施しました。その結果、春節中に旅行を予定していた人や武漢への帰省を考えていた人たちは大いに影響を被りましたが、結果論で言えばこの過激な決断は功を奏したと言えるでしょう。直前での発表、もっとも事前予告していたら逃げ出す人も多かったのでこうせざるを得ないのが実情ですが、あのタイミングでの決断は実は時期的にも非常に都合がよかったという伏線があります。それは何故かというと、春節という長期休暇のシーズンをそのまま利用できたからです。
それこそ4月のど真ん中当たりで2週間都市封鎖するのと、あの春節直前に都市封鎖するのとでは大きく意味が変わってきます。というのも春節期間中は学校も工場もあらかじめ休みとなることが決まっており、休業期間が1週間、2週間延びるとはいえその影響は平時と比べると段違いに小さくなります。だからこそ中国政府もあのタイミングで封鎖を決め、その後の状況を見て他の都市でも経済活動の停止などを強制し、結果的にコロナ流行から一抜けを果たしたと私は考えます。
なお一抜けというのは先ほど連絡を取った友人の言葉からです。なんでも最近二度目の転職をしたとのことで、「二度目ということは上級職?バトルマスター?せいけんづき?」という妙な質問をしました。
めちゃくちゃ間の良い人ならもうわかるかもしれませんが、日本はこのお盆の時期をコロナ対策において無為に消費しました。それこそこのお盆の時期であれば学校も会社も工場も止まっているのだから、少なくとも本来被るはずだった1週間分のロスをゼロにできたので、前後半年において最も都市封鎖を行う上で都合のいい、チャンスでもあった時期でした。しかしこの都市封鎖に最も都合のいい時期に日本政府は、真逆とも言っていいGo toキャンペーンをやって、PCR検査数の増加もあるとは思うものの、各地の発表を見る限り感染者数の増加をむしろ促していたかのように思えます。
コロナウイルスの特性から言って、2週間完全に都市封鎖を行って発病者を隔離することは流行予防において非常に効果がある、というより現実面で最も且つ唯一効果的と言えるのですが、中途半端な自粛要請だけやって流行蔓延を半ば黙視しているようにしか見えないのが今の日本の状況です。
予言すると、多分今度の年末年始になってようやく諦めがついて上記の都市封鎖を日本もやるのではないかと思いますが、この結論に至るまでの時間の差がすべての差というとこでしょう。
またコロナの感染確認アプリですが、報道を見る限り私が予想した通りに何の感染防止にも役立っていないようです。はっきり言えばあのアプリの仕様で承認した担当責任者は無能もほどが過ぎるので直ちにその職を辞すべきでしょう。愚かしいという言葉では済まないほど無意味に無駄なことにリソースをかけ過ぎており、私には到底正気を保っている人間には見えません。もっともそれを言ったら、自分を含め正気を保っているのは何人やらですが、政府発表とか見ていると日本の官僚の質はここまで低いのかとやはり中国と比較していて感じます。
2 件のコメント:
一度緊急事態宣言を出しても封鎖しきれず、その間に観光業界や飲食業界が死滅寸前に追いやられたので、もう封鎖はないと思いますね。
緊急事態宣言の発令は後でGotoをやることが条件だったんじゃないかとさえ思います。
日本は企業の力が強くなりすぎたのかもしれません。
アプリもそうですが、「やりたいトップ層」「やり方がわからない中間層」「やりたくない現場」が揃うと何の役にも立たない、形だけ整えたやったふり政策が出来上がりますね。学校の世界とか何十年も前からそれだけを繰り返してる感じです。
観光業界らの方が苦しいのはわかるものの、中途半端な規制解除はコロナ問題を長引かせ、結局は滅びへと向かうことになるというのに、というのがこの問題の正直な感想ですね。もっとも、ここまで言える人はほとんどいないでしょうが。
アプリの問題はどうしてメディアももっと突っ込まないのかが不思議です。この辺、同町圧力なのかもしれませんが。
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