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2020年8月17日月曜日

調味料記事の裏側


 というわけで今日配信された自分の記事ですが、今のところのアクセスランキング速報で1位になっています。終日1位も狙える位置にあり、最近ずっとトップ取れなかったので素直にめちゃくちゃうれしいのですが、朝一でランキングを確認したら昔書いた「日本にしかない『中華料理』、中国人はどう思う?」が何故か1位になってて、「あれ?(;´Д`)」とか思ってみてました。

 さてこの記事ですが配信前からトップ狙えると思っててそこそこ期待値が高かったです。というのも職に対するこだわりどころか欲求すらほとんどないのに自分が書くグルメ系記事は当たりやすいのと、お盆で他のライターさんが休みなのか記事投稿本数が減っていて、トップ狙うなら今のうちだと狙っていたからです。真面目に最近全くランキングトップが取れなかっただけに、今回のこの結果はマジうれしいです(^_-)-☆

 この記事ネタこと調味料ネタですが、構想自体は1年くらい前から持っていました。記事化するタイミングがこの時期になったのはたまたまで、先月の会社での激務が一段落してようやく生を実感できるようになったのだから手早くちゃっちゃと書ける記事をと考えて選んだのですが、そんな経つつも実はこの記事を脱稿するまでは非常に難産でした。
 具体的に述べると、実は2回ほど全面的に書き直しています。以前に書き上げたものの面白くなくて自分で没にしたことはありますが、2回も書き直したのはJBpress向け記事としてはこれが初めてです。真面目に第一稿は自分でも面白くなく、あのまま出してたら箸にも棒にも引っかからなかったことでしょう。

 何故2回も書き直す羽目に至ったのかというと、単純にプロット段階でミスったためです。今回の記事ではキユーピーとそのマヨネーズ及びサラダドレッシングが日本代表みたいに主役となっていますが、実は最初に主役にした調味料はウスターソースで、中国にはたこ焼きの伝来とともにウスターソースが伝わったようだとかそういうこと書いてました。
 しかしウスターソースは現在においても中国ではとんかつやお好み焼きなど日本料理にしか使われておらず、味と名前はある程度認知されてはいるものの、調味料としての発展性がやや低く、且つ話題が日本料理限定となるなど広がりがありませんでした。折角知り合いに初めてウスターソースを食べた時の感想とか聞いてたりしたのですが。

 第一稿を書き上げたところでようやく上記問題点に気が付いて、やはり今後の市場拡大と食の西洋化につながることからサラダドレッシングを主役にしようと思って第二稿を書き上げましたが、今度は話の焦点が見えなくなって失敗しました。というのも知り合いのインタビュー内容を中心に取り上げ、日本はテーブル調味料が多いけど中国は台所調味料が多く、味付けの完成を調理前にするか調理後にするかで日中の料理文化に差があるとか、そういう話をメインに書いていました。
 なお「テーブル調味料」という言葉は実は今回作った私の造語で、恐らくこれまで存在していなかった単語で、「食卓調味料」も候補でしたが音的にテーブルにしました。「台所調味料」という単語は前から存在していましたが、今回記事を書くに当たってその対となる単語が必要となることから編み出しましたが、ヤフコメとか見ると誰も疑問に思ってらず素直に受け取っているあたりは仕込みは成功と言えるでしょう。

 話を戻すと、友人のインタビュー内容や日中料理文化比較論がメインとなり、今度は日本の調味料種類が如何に豊富であるのかという説明や主張が極端に薄くなってしまいました。これは書いてる段階から薄々気が付いていたものの、かといって折角まとめたインタビュー内容を出さないのはなぁという変な欲を書いて大失敗こきました。
 そんなわけでまた書き直した第三稿では、徹頭徹尾に日本の調味料は多いという話題を書きつつ、中国の調味料事情、そして最近のキユーピーの浸透という流れにして、ようやくまとまりを得ました。といってもあともう一回書き直せばさらに良くなったかもしれません。

 その書けなかったインタビュー内容ですが、先ほど述べた通り日中で調味料に対する感覚はやはり異なります。中国は台所調味料がやはり重視されるのに対し、日本は個々人の味の好みを反映させられるようにテーブル調味料が発達しています。これはそれぞれの料理の味の濃淡も影響しており、中華料理は初めから濃いめ、日本料理は逆に薄めという全体的特徴にもつながります。そういう背景から、中国はテーブル調味料は黒酢、醤油、辣油くらいしかないけど、台所調味料はそこそこ充実しています。

 ただ台所調味料で比較したとしても、恐らく日本の方が種類や量で勝っているのではという気がします。ヤフコメで逆の主張書いてる人もいましたが、単純に日本人は何でもかんでも味付けしたがるほど調味料に対する偏重が強く、味の素を筆頭に化学調味料の消費量はかなりすさまじいと感じるところがあります。そもそもアミノ酸を見つけたのも日本だし、台所調味料分野をひっくるめても日本は世界トップ水準にあるとは思いますが、この辺の話をすると3000字でまとめ切れるはずもなく、わかりやすくて読者受けしやすいテーブル調味料に敢えて話を限定しました。この判断は優れていたと自負しています。

 あと書くべき点としては、やはりちょっとキユーピーを持ち上げ過ぎかなという気もしましたが、日本マヨネーズ代表といったらここだし、尚且つ財務諸表できちんと中国エリアのセグメント業績も出しててくれたので、応援を込めて書きました。今日の株価は16円下落(-0.80%)だったけど。
 ただまじめな話、前からもこのブログで書いているように日本の食品系メーカーはその日本に対する貢献に比して世間の評価が低すぎる気がします。前述の味の素、醤油のキッコーマンなどは下手な機械メーカーとかよりもずっとグローバルに商売しており、相当量の外貨を日本にもたらしています。またその国際競争力も決して低くなく、機械や車なんかより中国ビジネスにおいては実は競争力が高いと私は睨んでいます。政府も飛ばない飛行機を応援するより、外国でマヨネーズ売ることをもっと応援するべきです。

 しかし依然と日本では重工系メーカーばかりがもてはやされ、経団連幹部も重工系メーカーに占められているのが現状です。個人的にそれが非常に納得いかず、ヤクルトなど食品系メーカーも中国で頑張ってるんだぞと前から訴えたい気持ちは強かったです。もっともヤフコメ見ているあたりそのあたりまで読み込んでくれていた人はおらず、この方面では私ももっと努力を続ける必要がありそうです。

 最後に関係ないけど重工ときたら三菱重工ですが、なんで次期国産戦闘機(F-3)の単独受注先はここで決まりみたいになっているのが内心納得いかないです。最近だって飛ばない飛行機しか作ってないし。
 じゃあどこがいいのかっていうと実は川崎を応援しており、なんでかっていうと旧軍の戦闘機で川崎が作っていた飛燕と五式(飛燕改)が好きだからです。なのでF-3は飛ばない飛行機を作っている三菱重工ではなく川崎に、「飛燕エボリューション WRX-STI」を作らせるべきだと考えています。この名称なら三菱、スバルが開発に参画しても全く遜色ないし。

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