一体何故岸田政権が批判されるのかというと、やはり物価が上昇しているのに対し賃金が上昇していないことから、日本人が好景気の実感が湧かないということに尽きるでしょう。私自身は日本で税金を払っておらず、それどころかこのところの円安の恩恵を直撃している立場もあるでしょうが、基本的には賃金以上に雇用を見て景況を判断しており、そうした立場から日本は今好景気にあると判断しています。
また賃金が上がらないとは言うものの、街中におけるアルバイトの募集時給は明らかにこれまで以前より上がっており、都内でも1200円が最低基準くらいとなっています。また先日訪れた関西地域でも1000円以上で募集されており、都内と比べると一段下がるものの、自分がかつて学生だった20年くらい前は800円程度だったことを考えると大分上がってきているなと感じます。賃金が上がらないというのは、ボトムを無視した意見であるように思います。
その上で敢えて問いたいこととしては、賃金が上がってから物価が上がるという現象は起こりうるのかという点です。0%ではないでしょうが、恐らく普通の経済体ではそうした流れはほとんど起きないのではないかと思います。
基本的にはやはり、物価が上がってから賃金が後から上がるものだと私は考えており、確かに物価が上がって賃金が上がってくるまでは生活は厳しくなるでしょうが、本当に賃金アップを目指すのであればこの過程は避けざるを得ないでしょう。また物価が上がりながらその後の政策が悪く賃金が上がってこないということも十分あり得ますが、この判断を行うにはまだ時期はそれほど長く経ってはいないと思います。
逆にというとか隣の韓国はムンジェイン政権時代に政府主導で最低賃金を急激に引き上げましたが、その結果生活が豊かになったという話はあまり耳にしません。やはり経済規模に合わせて賃金というものは後から高まるものだと思え、賃金だけ先に引き上げても歪が生まれるだけでしょう。
以上のような観点から、私自身は岸田政権のこのところの経済政策、並びに円安誘導政策を支持する立場にあります。また増税に関しても社会保障で税源がどうしても必要であることと、日本人が将来の不安からとはいえお金を配ってもなかなか消費しない傾向にあることを考えると、増税して無理やり国民の財布から金を抜いて政府が直接使わざるを得ない点もあるのではないかと思います。まぁ個人としては自由に使える金が多くあるほうがそりゃいいですが。
最後にインバウンドについて昨日までまた関西地方を回ってみていましたが、東京の比ではないと感じました。奈良公園のあるお茶屋さんに至っては「このところの客の8割は外人」と語るほど外人で溢れており、都内と比べても外国人観光客の来訪による活況の度合いが桁違いにでかいと感じました。
もっとも、京都に至っては明らかに交通手段がパンク寸前にまで追い詰められている感が半端じゃなかったですが(;´・ω・)
以上のインバウンドはやはり円安による誘導が大きいように思え、私自身が恩恵を受ける立場にあるものの、やはり1米ドル150円くらいの水準を維持することは今の日本にとって全体としてプラスだという気がします。さすがに160円まで行くと自分も不安を感じますが、この点日銀も150円前後をベースとしているように見え、この点においても岸田政権と日銀はいい政策をとっているのではないかとみています。
2 件のコメント:
岸田政権のイメージを悪くしてるのは、マスコミや世論に言われたことを後からやる(しかも斜め上のやり方で)のが「誰かに言われたことをやる」サラリーマンっぽさで、責任者としての頼りがいに欠ける点かなーと思います。
また、政府の政策はともかく、日銀と財務省は未だに「デフレ脱却の金融政策」という言い方をしており、今までの文句をそのまま言ってるだけの、ラピュタのロボット兵みたいになっちゃってるのが絶望的な感じです。
もしかしたら現場サイドでは動くべきところで動いていて、てっぺんに立っている人は何も状況を理解できていないだけなのかもしれませんが。
確かに岸田政権はいわゆる「後追い」的な発言が多いですね。国民の「いわないけど察してくれよ」というニーズに応える政策はあまりなく、その点でどんくさい風に感じるのかもしれません。
昨日見た政治コメンテーターの発言で、所得減税に関しても国民は「将来の不安(年金、介護支出)を解消する方向に税金を使ってほしいのに、減税してどうなると感じている」という指摘をしていましたが、自分もこの意見に同感で、全体の政策方針はまずまずなものの小手先の策で岸田政権は失敗しているかもしれません。
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