明日にはチンタオさんが来日してくるので、急遽特別企画でこんなのを立ててみました。
実は以前から、「中国人を靖国神社に連れて行ったら、どんな反応を示すんだろう?」と思っており、昨日たまたま知り合いの中国人ともう一人知り合いの日本人と東京で落ち合ったので、一つ試しに靖国へと連れて行くことにしました。
最初にその中国人のプロフィールを紹介すると、彼は生まれは香港ですが育ちはずっと上海で、本人も上海人としてアイデンティティを持っています。故あって日本にやってきて日本の大学を卒業して現在に至るのですが、能力的には日本語、中国語、英語をほぼ完璧に使いこなせるくらいに優秀ですが、上海人らしく金のことばかりしか考えません。モデルを用意するなら、「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるねずみ男そっくりで、「なにかいい儲け話ある?」が口癖です。
それだけ経済的な話題には執着する一方で、政治意識はあまり高くはありません。北京の政府についても特別な感情を持っておらず、最近の私へのメールには「Free Tibet」を毎回語尾に入れてくるくらいです。実際にチベットについても、騒動ばかり起こるのなら独立させてしまえ、とも言っております。
これはなにも彼だけに限らず、彼に近い上海人一般の考え方だと私は見ています。現在の中国の若者は一人っ子政策がすでに浸透しているので、生まれた頃からある程度裕福なのもあり政治的信条より身の回りの安定を望む、いわゆるノンポリが増えているとも聞きます。
そんなおもしろ中国人の彼を連れて靖国へ行きました。ちなみにスタート地点は上野からで、そっから歩いていきました。
まず最初に神社の鳥居を見て、物々しいと言いました。靖国神社の鳥居は朱色に塗られているわけでもなく、無骨なデザインで私も同感です。そして神社の境内へ向かうと、途中の売店で旧日本陸軍の制服を着たおっさんが軍歌をテープで流しながら道端で他の人と話しているのを見て、「面白いねぇこのコスプレ。秋葉原だけじゃないんだ」と言って気に入ってました。実際、面白かったです。
そして寺社のところまで来ると、これが靖国なのかと再度私に聞いてきました。彼が言うに、もっともA級戦犯を前面にだして崇拝しているようなイメージを持っていたようですが、「こんなのただの神社じゃん」とまで言っていました。さすがに、賽銭投げてお参りまではしませんでしたが。
そうしてその後は靖国神社に併設されている博物館である「遊就館」を見学しに行きました。この遊秀館の説明を軽くすると、ここは靖国神社が立てた博物館で、中にはゼロ戦やら旧日本陸軍の戦車、野砲などの模型があり、展示コーナーでは幕末から終戦までの歴史をパネルで説明している施設です。このところは中国大使館の職員が他の外交官をしょっちゅうつれてきて、「日本はこのように二次大戦を正当化している」と喧伝し、実際にそれを見たアメリカ大使館に日本はこの前怒られました。
で、この博物館を見た彼の感想はと言うと、
「正直、日本の歴史がわからないからあまり面白くなかったよ。ただ二次大戦のコーナーで第二次上海事変だけが紹介され、第一次が紹介されてなかったのが不満だった。なにかやましいことでもあるんじゃないかな。それと、なんで神社がこんなの施設を持っているのかがわからない。いっそここは国の施設にして、軍事博物館として売り出すほうがいいんじゃないかな」
という感想で、実のところ私も同じような感想を持っており、なぜこんな大そうな施設を一神社が所有しているのかは疑問に思っています。一説によると、あまりにも金をかけすぎて靖国神社側も財政が悪化したとすら聞いています。
あと靖国に封ぜられた一般兵士の遺影を見て、こういうところなんだと感心して、その上で神社にさせずにやっぱり国立追悼者施設を別に作るべきなんじゃないかなぁとも言っています。
大体がこんな感じです。私の意見はというと、そもそも靖国神社を神道としてみるべきかどうかに私は疑問を感じます。確か戦後のGHQ改革で靖国を国の施設から除外する際に、とりあえず宗教法人として神道にしておくかで決まったと聞いていますから、最初の時点であれこれ問題の火種を作っています。最近はこの靖国の議論があまりされていませんから、ひとまず一中国人の体験談として読者の考える種になれればと思い、ここに報告しておきます。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2008年5月5日月曜日
2008年5月2日金曜日
中国の“反日”じゃなくて“反西洋”について
いきなり謝罪です。前回、中国のカルフールに対する不買運動について、
「荒っぽい武漢ばかりがニュースで映されているが、北京や上海じゃそんなに大きな問題になっていないんじゃない?」
と書きましたが、大きくなってました。すいません。
昨日のNHKニュースでようやく映し出され、それによると北京でも武漢に負けないくらい激しい不買運動が行われ、入り口前では向こうの大学生が「国を愛するなら何も買うな」と大声で周りに不買を呼びかけてました。それに対して上海は「理性を持って愛国を示す」と言って、大学生達は愛国を掲げたシールをカルフール前で配っていました。上海のがやっぱり洗練されてるね。
そんなこんなの不買問題ですが、この問題について五月三日発売の週刊現代にて秀逸な記事が載っていましたので紹介します。
この週の週刊現代(どうでもいいですが、時たま「週刊ヒュンダイ」と読んでしまいます)は中国特集をしており、各界のチャイナウォッチャー達がそれぞれ意見を寄せています。記事を寄せた中には評論家の宮崎正弘氏もいますが、この人の書いた「出身地でわかる中国人」という文春新書の本は非常によく出来ており、現在でも参考することが多く重宝しています。中国社会を研究する方には必携です。
そして肝心の秀逸な記事ですが、それを書いたのは作家の星野博美氏で、この人によると、
「反日など彼ら(中国人)にとってガス抜きに過ぎませんが、本当に怖いのは反西洋になった時で、何が起こるか分かりません」(文中から引用、括弧の中身は私の脚注)
この記述を見て、正直私ははっとしました。実際にその通りだからです。
よく日本の番組などでは、「中国の歴史教育は反日を徹底的に子供達に刷り込む」と紹介されることが多いですが、正確には「反外国を徹底的に刷り込む」と言い換えるべきでしょう。
実際に反日教育はなされていますが、実はそれ以上に反西洋教育が徹底されています。アヘン戦争からイギリス軍による円明園破壊、果てには欧米による租借地割譲などを延々と教え込むらしいです。その教育効果はすさまじく、中国に駐在するイギリス人が以前に、「中国人は未だに円明園のことを持ち出す」と嘆く話を聞いたことがあります。
よく日本では反日感情ばかりがクローズアップされますが、私自身、中国人は西洋諸国、特にイギリス、フランス、ドイツに対する反感の方が全然強い気がします。それこそ国民の間に一度火がつくものなら、反日暴動以上に北京政府は手がつけられなくなるのではないかとすら思います。
事実として現在のカルフール不買問題は拡大の一途を辿っています。カルフール側が自体の鎮静化を図るために半額セールを行ったら、「金で中国人の心を買えると思っているのか」と言われ、逆に火に油を注ぐ結果となってしまいました。反日ばかりが目に付くのは仕方がありませんが、こういった方面にも中国を理解するためには気を配る必要があるでしょう。
「荒っぽい武漢ばかりがニュースで映されているが、北京や上海じゃそんなに大きな問題になっていないんじゃない?」
と書きましたが、大きくなってました。すいません。
昨日のNHKニュースでようやく映し出され、それによると北京でも武漢に負けないくらい激しい不買運動が行われ、入り口前では向こうの大学生が「国を愛するなら何も買うな」と大声で周りに不買を呼びかけてました。それに対して上海は「理性を持って愛国を示す」と言って、大学生達は愛国を掲げたシールをカルフール前で配っていました。上海のがやっぱり洗練されてるね。
そんなこんなの不買問題ですが、この問題について五月三日発売の週刊現代にて秀逸な記事が載っていましたので紹介します。
この週の週刊現代(どうでもいいですが、時たま「週刊ヒュンダイ」と読んでしまいます)は中国特集をしており、各界のチャイナウォッチャー達がそれぞれ意見を寄せています。記事を寄せた中には評論家の宮崎正弘氏もいますが、この人の書いた「出身地でわかる中国人」という文春新書の本は非常によく出来ており、現在でも参考することが多く重宝しています。中国社会を研究する方には必携です。
そして肝心の秀逸な記事ですが、それを書いたのは作家の星野博美氏で、この人によると、
「反日など彼ら(中国人)にとってガス抜きに過ぎませんが、本当に怖いのは反西洋になった時で、何が起こるか分かりません」(文中から引用、括弧の中身は私の脚注)
この記述を見て、正直私ははっとしました。実際にその通りだからです。
よく日本の番組などでは、「中国の歴史教育は反日を徹底的に子供達に刷り込む」と紹介されることが多いですが、正確には「反外国を徹底的に刷り込む」と言い換えるべきでしょう。
実際に反日教育はなされていますが、実はそれ以上に反西洋教育が徹底されています。アヘン戦争からイギリス軍による円明園破壊、果てには欧米による租借地割譲などを延々と教え込むらしいです。その教育効果はすさまじく、中国に駐在するイギリス人が以前に、「中国人は未だに円明園のことを持ち出す」と嘆く話を聞いたことがあります。
よく日本では反日感情ばかりがクローズアップされますが、私自身、中国人は西洋諸国、特にイギリス、フランス、ドイツに対する反感の方が全然強い気がします。それこそ国民の間に一度火がつくものなら、反日暴動以上に北京政府は手がつけられなくなるのではないかとすら思います。
事実として現在のカルフール不買問題は拡大の一途を辿っています。カルフール側が自体の鎮静化を図るために半額セールを行ったら、「金で中国人の心を買えると思っているのか」と言われ、逆に火に油を注ぐ結果となってしまいました。反日ばかりが目に付くのは仕方がありませんが、こういった方面にも中国を理解するためには気を配る必要があるでしょう。
アナウンサーたちの現況
私はそんなにテレビっ子と言うわけじゃないのですが、元々あれこれ分析するのが好きなためかテレビ界のネタについても一家言あります。なので今日はその中の、アナウンサー界について話をしようと思います。
まず言って、現在のテレビアナウンサー界は世代交代が間近でしょう。というのも大物アナウンサーと呼ばれる人達がどれも、いつ引退してもおかしくない年齢にいるからです。
現在大物アナウンサーと呼ばれる人を片っ端からげていくと、松平定知、草野厚、福留功男、みのもんた、関口弘、徳光和夫と、現在やっている「オジサンズ11」にでてくる常連ばかりです。もっともこの六人は依然と現役で働いていますが、彼らがアナウンサー界で大御所となっていった年齢を考えるとそろそろ世代交代の時期だと思われます。余談ですがみのもんたについては以前に島田伸介が、「あのおっさん、立ったままころっといくで」と言ってましたが、確かにありえそうです。
それで世代交代なのですが、本来ならばもう少し早く交代が行われてもおかしくはないと思います。挙げた六人はそれこそもう10年近く第一線で働いているので、新陳代謝が本来は起こる時期はとっくに過ぎています。ここが味噌なのですが、なかなか世代交代が起こらないのは恐らく、彼らに続く後継者がいないことが原因と見ています。
それこそ40代、50代位のアナウンサーで、先ほどの五人と肩を並べる知名度と実力を持っているのはとなるとどのアナウンサーも見劣りしてしまいます。唯一、現時点で彼らと肩を並べられそうなのは、今後アナウンサー界の大御所後継者の最筆頭の「報道ステーション」の古館一郎くらいでしょう。彼以外の名司会者、名アナウンサーで若いのとなるとほとんどいませんし、視聴率も取れないのか看板番組もありません。
それでも敢えて今後、アナウンサー界を引っ張っていく人材を挙げるなら、まず最筆頭は先に挙げた古館一郎です。すでに引退した久米宏のお株を守ってますし、ひとまず実力も申し分ありません。ただあえて苦言を言うと、報道ステーションを受ける前のスポーツ実況の頃が彼の最盛期だった気がします。
その次にくるのはTBSの安住紳一郎アナでしょう。実力については問題なく、バラエティですが看板番組をアナウンサーとしては珍しく持っています。今後はニュース番組などにも進出できるかが鍵でしょう。
そして古館が久米の跡を継いだなら、福留の跡を継いだ日テレの羽鳥慎一アナ。ニュース番組をすでに持っており、最近になってバラエティでもよく見かけるようになりましたが、そっちの方だとやっぱり安住のがうまいからなぁ。
そして、同じく読売系列だと解説員の辛坊治郎。この人は本当は解説員でアナウンサーではないのですが、司会番組を豊富に持っており、実力メンでは古館一郎にも劣らないと見ています。ポスト古館ならこの人が最有力でしょう。
これらの意見はあくまで私の私見です。もしかしたらもっと実力あるアナがいるかもしれませんが、私が見る限りはこの四人が今後中心になっていくと思います。もっとも古館はともかく、真ん中の二人はまだ局アナなのでそこら辺がなんとも難しいです。逆に、どちらかがフリーになったら結構楽しみです。あとあと、今日は人名が多く出たから敬称は全部省略しました。
まず言って、現在のテレビアナウンサー界は世代交代が間近でしょう。というのも大物アナウンサーと呼ばれる人達がどれも、いつ引退してもおかしくない年齢にいるからです。
現在大物アナウンサーと呼ばれる人を片っ端からげていくと、松平定知、草野厚、福留功男、みのもんた、関口弘、徳光和夫と、現在やっている「オジサンズ11」にでてくる常連ばかりです。もっともこの六人は依然と現役で働いていますが、彼らがアナウンサー界で大御所となっていった年齢を考えるとそろそろ世代交代の時期だと思われます。余談ですがみのもんたについては以前に島田伸介が、「あのおっさん、立ったままころっといくで」と言ってましたが、確かにありえそうです。
それで世代交代なのですが、本来ならばもう少し早く交代が行われてもおかしくはないと思います。挙げた六人はそれこそもう10年近く第一線で働いているので、新陳代謝が本来は起こる時期はとっくに過ぎています。ここが味噌なのですが、なかなか世代交代が起こらないのは恐らく、彼らに続く後継者がいないことが原因と見ています。
それこそ40代、50代位のアナウンサーで、先ほどの五人と肩を並べる知名度と実力を持っているのはとなるとどのアナウンサーも見劣りしてしまいます。唯一、現時点で彼らと肩を並べられそうなのは、今後アナウンサー界の大御所後継者の最筆頭の「報道ステーション」の古館一郎くらいでしょう。彼以外の名司会者、名アナウンサーで若いのとなるとほとんどいませんし、視聴率も取れないのか看板番組もありません。
それでも敢えて今後、アナウンサー界を引っ張っていく人材を挙げるなら、まず最筆頭は先に挙げた古館一郎です。すでに引退した久米宏のお株を守ってますし、ひとまず実力も申し分ありません。ただあえて苦言を言うと、報道ステーションを受ける前のスポーツ実況の頃が彼の最盛期だった気がします。
その次にくるのはTBSの安住紳一郎アナでしょう。実力については問題なく、バラエティですが看板番組をアナウンサーとしては珍しく持っています。今後はニュース番組などにも進出できるかが鍵でしょう。
そして古館が久米の跡を継いだなら、福留の跡を継いだ日テレの羽鳥慎一アナ。ニュース番組をすでに持っており、最近になってバラエティでもよく見かけるようになりましたが、そっちの方だとやっぱり安住のがうまいからなぁ。
そして、同じく読売系列だと解説員の辛坊治郎。この人は本当は解説員でアナウンサーではないのですが、司会番組を豊富に持っており、実力メンでは古館一郎にも劣らないと見ています。ポスト古館ならこの人が最有力でしょう。
これらの意見はあくまで私の私見です。もしかしたらもっと実力あるアナがいるかもしれませんが、私が見る限りはこの四人が今後中心になっていくと思います。もっとも古館はともかく、真ん中の二人はまだ局アナなのでそこら辺がなんとも難しいです。逆に、どちらかがフリーになったら結構楽しみです。あとあと、今日は人名が多く出たから敬称は全部省略しました。
2008年4月29日火曜日
150件突破
今日見てみたら、今書いた分でこのブログの投稿記事数が150件を突破していました。思えば結構書いているんだと、自分で再確認です。
もともと、私は文章を書くのが好きで授業のレポートなども大抵ストレスなく嬉々として書いていました。当初、最も好きなのは小説を書くことでしたが、大体高校生くらいの頃でしたか、その頃くらいから現在のこのブログのようにエッセイを書く方が好きになっていきました。それで数年前に、そのエッセイの技術を向上させるため、「一日一エッセイ」を実行しようとしてしばらく書き続けましたが、大体一ヶ月を過ぎたくらいで、面倒ということでやめてしまいました。
なので、このブログもそんな風にならないかなと心配していましたが、去年の12月から初めてもうすぐ半年です。なんでここまで続いたのかというと、断言こそ出来ないものの、おそらくきちんと記録され、公開されるせいだと思います。
ひとまずの目標として、今年の12月まで、つまり一周年を達成するまでは継続したいと思います。
今日また体調悪かったから、文体がちょっと前までと比べて一気に変化してるなぁ。
もともと、私は文章を書くのが好きで授業のレポートなども大抵ストレスなく嬉々として書いていました。当初、最も好きなのは小説を書くことでしたが、大体高校生くらいの頃でしたか、その頃くらいから現在のこのブログのようにエッセイを書く方が好きになっていきました。それで数年前に、そのエッセイの技術を向上させるため、「一日一エッセイ」を実行しようとしてしばらく書き続けましたが、大体一ヶ月を過ぎたくらいで、面倒ということでやめてしまいました。
なので、このブログもそんな風にならないかなと心配していましたが、去年の12月から初めてもうすぐ半年です。なんでここまで続いたのかというと、断言こそ出来ないものの、おそらくきちんと記録され、公開されるせいだと思います。
ひとまずの目標として、今年の12月まで、つまり一周年を達成するまでは継続したいと思います。
今日また体調悪かったから、文体がちょっと前までと比べて一気に変化してるなぁ。
百年前に起こった日本の葬式文化の変化
ちょうど中国の約百年前の話を書いたので、ついでに日本の百年前の話を書こうと思います。
現在、日本の葬式では黒一色の喪服を着ることが礼儀とされています。しかし同じ文化圏に属す中国や韓国は葬式の際は白一色の服の喪服です。実は、日本も百年前は同じく白一色でした。
詳しい起こりはわかりませんが、多分葬式で白一色を着るのは儒教の影響だと思います。そのため日本も明治時代までは白一色で葬式を行ってきていたのですが、日露戦争の頃、先進国との初の戦争と言うこともあり、日本軍はこれまでの戦争以上に多くの死者を出しました。その前の日清戦争と比較すると、日清戦争では約1万8千人だった死者が日露戦争では8万7千人と、実に日清戦争の5倍弱も亡くなっています。
そのため日本国内では毎日あちこちで葬式が営まれていたのですが、当時も今と同じく喪服は主にレンタルで使いまわされていたようです。しかし何度もあちこちで起こるもんだからレンタル業者さんも回しきれない、とてもじゃないが洗っている余裕すらない。それならばと言うことで、この際汚れが目立たない黒にしちゃおうじゃないか。そんなノリで、いつしか喪服には黒一色が使われるようになっていき、現在に至るらしいです。
この話は何かの本で読んだだけで詳しく確認は取っていませんが、事実としたら日本の黒一色で葬式に望むという伝統は意外に歴史が短いということになります。別に歴史が短いから今更それ以前の白一色に戻せとは言いませんが、必ずしも黒一色で望まなくともいいんじゃないかという気はします。もっとも、これだけ普及しているのならば逆にわざわざまた変えなくともいいのですが。
ですがこの喪服以上に強く主張したいのに、実は背広があります。現在、社会人はいつでもどこでも仕事中は背広を着ることを要求されますが、この背広とて普及したのは明治以後で、しかも今みたいにどこでもクーラーがあったわけでもないほんの30年くらい前は、今の高校生みたいに真夏は暑いということで上着は脱ぐことが許されYシャツ一枚でもよかったそうです。にもかかわらず数年前より始まったクールビズが取り上げられるや、「サラリーマン文化が壊れる」、「だらしない格好だ」、「お上になんでそんなことまで言われなければならないんだ(古館一郎)」といった意見が続出していました。
たかだか30年前にはなかった歴史の短いものに伝統文化なんて見出されても、ましてや不効率この上ない服の着方を固辞されても困るだけです。葬式の際の喪服はともかく、こっちの方くらいはとっとと変える、というよりは戻すべきでしょう。
現在、日本の葬式では黒一色の喪服を着ることが礼儀とされています。しかし同じ文化圏に属す中国や韓国は葬式の際は白一色の服の喪服です。実は、日本も百年前は同じく白一色でした。
詳しい起こりはわかりませんが、多分葬式で白一色を着るのは儒教の影響だと思います。そのため日本も明治時代までは白一色で葬式を行ってきていたのですが、日露戦争の頃、先進国との初の戦争と言うこともあり、日本軍はこれまでの戦争以上に多くの死者を出しました。その前の日清戦争と比較すると、日清戦争では約1万8千人だった死者が日露戦争では8万7千人と、実に日清戦争の5倍弱も亡くなっています。
そのため日本国内では毎日あちこちで葬式が営まれていたのですが、当時も今と同じく喪服は主にレンタルで使いまわされていたようです。しかし何度もあちこちで起こるもんだからレンタル業者さんも回しきれない、とてもじゃないが洗っている余裕すらない。それならばと言うことで、この際汚れが目立たない黒にしちゃおうじゃないか。そんなノリで、いつしか喪服には黒一色が使われるようになっていき、現在に至るらしいです。
この話は何かの本で読んだだけで詳しく確認は取っていませんが、事実としたら日本の黒一色で葬式に望むという伝統は意外に歴史が短いということになります。別に歴史が短いから今更それ以前の白一色に戻せとは言いませんが、必ずしも黒一色で望まなくともいいんじゃないかという気はします。もっとも、これだけ普及しているのならば逆にわざわざまた変えなくともいいのですが。
ですがこの喪服以上に強く主張したいのに、実は背広があります。現在、社会人はいつでもどこでも仕事中は背広を着ることを要求されますが、この背広とて普及したのは明治以後で、しかも今みたいにどこでもクーラーがあったわけでもないほんの30年くらい前は、今の高校生みたいに真夏は暑いということで上着は脱ぐことが許されYシャツ一枚でもよかったそうです。にもかかわらず数年前より始まったクールビズが取り上げられるや、「サラリーマン文化が壊れる」、「だらしない格好だ」、「お上になんでそんなことまで言われなければならないんだ(古館一郎)」といった意見が続出していました。
たかだか30年前にはなかった歴史の短いものに伝統文化なんて見出されても、ましてや不効率この上ない服の着方を固辞されても困るだけです。葬式の際の喪服はともかく、こっちの方くらいはとっとと変える、というよりは戻すべきでしょう。
百年前の中国で起こった不買運動
さてまた飽きもせず中国ネタです。もはやカテゴリーを作ってもいいくらいだな。
現在、向こうではチベットの人権問題について非難し、北京五輪開会式ボイコットを匂わせているフランスに対してあてつけとばかりに、フランス系スーパーのカルフールが現地で不買運動に遭っているようです。
なおこの不買運動が行われているとしてテレビなどで報道される際、私が確認する限りどうも武漢しか映されていないように見えます。この場所はかつて2004年にサッカーアジアカップが行われた場所で、その際のジャパンパッシングが大きく取り上げられた事によって、この年から急激に日本人の中国に対する親近感が内閣府の「外交に対する意識調査」によると激減しています。
それくらい武漢は反骨心が強い場所と言われ、この不買運動もそういったものが影響しているのかもしれません。しかし日本のマスコミを見ていてどうかと思うのは、恐らく北京や上海のカルフール(私が北京にいた2005年は人の入りも多くて大人気だった)ではこのような問題は起こっていないと思うのですが、不買運動が起こっている武漢だけを映し、日本人に妙なステレオタイプを植えつけるのはあまり賢くないと思います。
そんな不買運動なのですが、実は百年位前にも中国では不買運動が起こっていました。その対象となったのは、実は日本の製品です。
事の起こりは大正時代、辛亥革命によって清帝国が滅び、一時的に袁世凱が臨時大総統をやっていた時です。そのとき日本はどさくさにまぎれて第一次世界大戦に参戦し、中国にてドイツが権益を持つ山東省を奪い取っています。その上で台所事情が大変だった袁世凱に対して、強圧的とも取れる対華21ヶ条を要求しました。はっきり言って日本にとって都合がいいだけの要求でしたが、権力基盤の弱い袁世凱はこれを受けざるを得ませんでした。しかし中国国民はこれを恥だとして、もう日本の製品は買わないと言い合い、日本製品に対して展開したのが当時の不買運動でした。
この時、朝日新聞社の社友であった芥川龍之介は新聞社の計らいで確か上海にいました。そしてこのような不買運動を行っている中国人を見て、
「中国人は日常の不便を我慢して、日本の製品を買わないでいる。中国はきっとすごい国になるだろうよ」
と、評しています。
私の感想を言うと、確かにあんなめちゃくちゃな外交要求を出されて黙っている国民はいないと思いますが、それに対してきちんと行動を起こすということは、アメリカにあれこれせっつかれてもなにも反論しない日本人としては確かに見習うぐらい立派な行動かと思います。しかし現在のカルフールの不買運動については、すでに報道されているようにカルフール店内にて働いている中国人もたくさんいるということと、チベット問題のことを考えると少しどうかなというものがあります。
それにしても、百年経っても同じ不買運動を起こすんだなぁ中国って。
現在、向こうではチベットの人権問題について非難し、北京五輪開会式ボイコットを匂わせているフランスに対してあてつけとばかりに、フランス系スーパーのカルフールが現地で不買運動に遭っているようです。
なおこの不買運動が行われているとしてテレビなどで報道される際、私が確認する限りどうも武漢しか映されていないように見えます。この場所はかつて2004年にサッカーアジアカップが行われた場所で、その際のジャパンパッシングが大きく取り上げられた事によって、この年から急激に日本人の中国に対する親近感が内閣府の「外交に対する意識調査」によると激減しています。
それくらい武漢は反骨心が強い場所と言われ、この不買運動もそういったものが影響しているのかもしれません。しかし日本のマスコミを見ていてどうかと思うのは、恐らく北京や上海のカルフール(私が北京にいた2005年は人の入りも多くて大人気だった)ではこのような問題は起こっていないと思うのですが、不買運動が起こっている武漢だけを映し、日本人に妙なステレオタイプを植えつけるのはあまり賢くないと思います。
そんな不買運動なのですが、実は百年位前にも中国では不買運動が起こっていました。その対象となったのは、実は日本の製品です。
事の起こりは大正時代、辛亥革命によって清帝国が滅び、一時的に袁世凱が臨時大総統をやっていた時です。そのとき日本はどさくさにまぎれて第一次世界大戦に参戦し、中国にてドイツが権益を持つ山東省を奪い取っています。その上で台所事情が大変だった袁世凱に対して、強圧的とも取れる対華21ヶ条を要求しました。はっきり言って日本にとって都合がいいだけの要求でしたが、権力基盤の弱い袁世凱はこれを受けざるを得ませんでした。しかし中国国民はこれを恥だとして、もう日本の製品は買わないと言い合い、日本製品に対して展開したのが当時の不買運動でした。
この時、朝日新聞社の社友であった芥川龍之介は新聞社の計らいで確か上海にいました。そしてこのような不買運動を行っている中国人を見て、
「中国人は日常の不便を我慢して、日本の製品を買わないでいる。中国はきっとすごい国になるだろうよ」
と、評しています。
私の感想を言うと、確かにあんなめちゃくちゃな外交要求を出されて黙っている国民はいないと思いますが、それに対してきちんと行動を起こすということは、アメリカにあれこれせっつかれてもなにも反論しない日本人としては確かに見習うぐらい立派な行動かと思います。しかし現在のカルフールの不買運動については、すでに報道されているようにカルフール店内にて働いている中国人もたくさんいるということと、チベット問題のことを考えると少しどうかなというものがあります。
それにしても、百年経っても同じ不買運動を起こすんだなぁ中国って。
2008年4月27日日曜日
山口補欠選挙結果と今後の展望
本日行われた山口県補欠選選挙の結果が、午後八時の投票締め切りと同時に選挙結果予測が先ほど、どの局でもすぐに伝えられました。結果は民主党の当選確実と、午後八時の段階で伝えられたことを考えると恐らく圧勝でしょう。
この結果から予想されるのは、今後も民主党は世論を得ていることを確信し、より強硬にかつ強気な態度に出て行くことでしょう。まぁ表現があれですが、別にそれは悪いことだとは私は思いません。むしろこれまでの自民党の迷走振りを考えると、アレだけ民主党を嫌っていた私ですらこの際勝たせたく思っているくらいです。
具体的なスケジュールは以前に予想したとおり、自民党が暫定税率を復活させた時点で民主党は問責決議案を提出、その後、福田内閣はかなりの確立で解散へと迫られるでしょう。この状況を自民党の立場でどうにかするならば、それこそよっぽどのスキャンダルを暴露せねばなりませんが、何かいいネタでもあったりするのかな。
この結果から予想されるのは、今後も民主党は世論を得ていることを確信し、より強硬にかつ強気な態度に出て行くことでしょう。まぁ表現があれですが、別にそれは悪いことだとは私は思いません。むしろこれまでの自民党の迷走振りを考えると、アレだけ民主党を嫌っていた私ですらこの際勝たせたく思っているくらいです。
具体的なスケジュールは以前に予想したとおり、自民党が暫定税率を復活させた時点で民主党は問責決議案を提出、その後、福田内閣はかなりの確立で解散へと迫られるでしょう。この状況を自民党の立場でどうにかするならば、それこそよっぽどのスキャンダルを暴露せねばなりませんが、何かいいネタでもあったりするのかな。
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